少しずつ伏線が回収され、事件の犯人が明らかになっている『あなたの番です』。物語は、少しずつ佳境に入りつつあります。
そして「扉の向こう」も、次々と新しい話を公開中。今回紹介するのは、404号室の住人・江藤祐樹(小池亮介)の物語です。
『あなたの番です』本編では、502号室の赤池幸子との縁が考察の対象となっていた江藤ですが、今回の話で真相が明らかになりました!
このページでは、『扉の向こう』404号室・江藤祐樹のあらすじ・考察を紹介します!
目次
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- 『あなたの番です』(田中圭、原田知世、横浜流星)
- 『ボイス 110緊急指令室』(唐沢寿明、真木よう子、増田貴久)
- 『偽装不倫』(杏、宮沢氷魚)
- 『わたし旦那をシェアしてた』(小池栄子、りょう、岡本玲)
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『扉の向こう』404号室・江藤祐樹のあらすじ解説
『扉の向こう』404号室は、この部屋の住人・江藤祐樹(小池亮介)と502号室の住人・赤池幸子(大方斐紗子)の交流を描く物語です。
親子でも親戚でもなく、祖母と孫ほど年の差があるこの2人は、どのようにして出会って交流を持つようになったのでしょうか?
『あなたの番です』本編でも大きな謎とされてきた2人の関係が、「扉の向こう」404号室で明かされます。では、物語のあらすじを紹介します。
アプリ会社を立ち上げた江藤祐樹の壮大な夢
江藤祐樹は「The Mars company」というアプリ制作会社のCEO。
「扉の向こう」404号室の物語は、江藤がパートナーシップを結ぼうとしている相手に対し、自分の経歴を語るという形で進んでいきます。
江藤「わが社が開発したアプリを見ていただきたいんですが、その前にわが社のというより、僕のことを知ってほしいんです。
江藤「これから僕たちは、ブルーオーシャンに船旅に出るクルーとして、ビジョンをシェアするのがマストだと思っていて、これが僕の羅針盤です!」
ここまでハキハキペラペラと語った江藤は、相手にパソコン画面を向けました。
江藤のパソコンには、「Make the world better place(世界をより良い場所にする)」の一文が。
うっとりとした表情になった江藤は、もう一度パソコンのエンターキーを押します。いよいよここから、江藤の物語が始まります。
江藤がアプリ開発会社を立ち上げた経緯が明らかに
物語は、江藤がアプリ開発会社を立ち上げたころに遡ります。
江藤祐樹は、大学在学中に出会った友人・飯干雅人(笠松 将)と意気投合し、在学中にアプリ開発会社を起業しました。
江藤祐樹「お互い就活もせず、ぶっ飛んでますよね」
江藤いわく、飯干が江藤の夢や考え方に共感する形で、一緒にやることが決まったそう。
なんでも横文字にしたがるちょっと面倒な江藤に、ため息をつきながらも彼を支える飯干。違った個性を持つ2人は、時に対立しながらも、同じ夢のために邁進していました。
江藤と飯干の夢は、「世界をより良いものに変えること」。
キウンクエ蔵前404号室の一室で、2人は大きな夢を語り合い、共にパソコンに向かいました。
20代前半の2人の若者は、自分たちが世界を変えるのだと、その力があるのだと信じていました。
江藤「アップルやマイクロソフトがガレージで始まったように、ここが僕らのガレージだったんです」。
そう語る江藤の表情は、自信と希望に満ち溢れています。23歳という若さが、彼を「なんでもできる、どんなことでも叶えられる」と信じさせるのでしょうか。
江藤と飯干が開発した「バイブス」アプリの話
そんな江藤と飯干は、「世界を良いものにしたい」という夢をかなえるため、足掛かりとなるアプリを開発しようとしていました。
飯干「世界レベルってなるとさぁ、男も女も、じいちゃんも赤ちゃんまで使えるアプリじゃないとだめだよな」
飯干「やっぱ健康、ヘルス系アプリじゃね?」
飯干は、世界中の誰もが手に取ることがえきて、かつ簡単に使えるアプリを作りたいと考えた様子。しかし、その飯干に江藤はこう言うのです。
江藤「そこにさ、イノベーションてある?」
イノベーションとはつまり、技術革新ですね。江藤は、自分たちが開発するアプリは「誰もが手に取れるだけでなく、目新しさがあるものでなければダメだ」と考えていたようです。
飯干「それ考えてんだよ」
江藤「考えるな、感じろ」
いちいち芝居かかった言動を返す江藤。しかも、自分の直感を信じるややこしいタイプです。こういう人間でもなければ、アプリ会社を立ち上げようとは思わないのかもしれませんが…。
そして、飯干とあれこれやり取りをしているうちに、江藤の中にピンと来たものがありました。江藤いわく「アイディアの神様が下りてきた」とのこと。
江藤が思いついたのは、「バイブスを図るアプリ」。
つまり、テンションを上げたり下げたりを管理するアプリ、ということですね。飯干が検索したところ、バイブスを扱ったアプリはまだ世に出ていないようでした。
飯干「バイブスって古くね?」
江藤「いやバイブスは、流行とか超えて定番だろ!それに、万国共通じゃん!」
自らのアイディアのすばらしさを、こんこんと飯干に語る江藤。
江藤「ヤバイこれ来た!これマジで世界変わんぞ!」
しかし飯干は、バイブスアプリが売れるかどうかに懐疑的。乗り気ではありません。その飯干の肩を両手でつかんで、江藤はこういいました。
江藤「俺を信じろ」
江藤の熱い気持ちに心動かされた飯干は、江藤のアイディアを受け入れ、バイブスアプリ製作を引き受けました。2人は今、夢のブルーオーシャンに向かって船をこぎ始めたのです。
アプリをきっかけに出会った江藤と502号室の赤池幸子
バイブスアプリが完成すると、江藤は早速そのアプリを入れたスマホを片手に、マンションの住人を訪ねます。
江藤「今のバイブス(テンション)が、上がってるか下がってるか入力するだけでいいんです。そのときのバイブスを、世界中の仲間と共有できるアプリなんですよ」
江藤「その日のバイブス次第で、友達との予定も変更できますし」
一生懸命アピールするものの、住民の対応は微妙……。それでもあきらめずに、江藤は売り込みを続けます。そしてようやく、バイブスアプリを使いたいという人物が現れたのです。
江藤「ありがとうおばあちゃん!」
赤池幸子「いいのよ。若い子の応援は、年寄りも数少ない楽しみのひとつですからね」
なんと、502号室の赤池幸子が、バイブスアプリを使うと言ってくれました。このアプリに夢を賭ける江藤にとって、初めて使用してくれた赤池幸子の存在は、特別なものとなりました。
でも、この日飯干に「マンションの人はほぼほぼ使ってくれた」と嘘をついてしまいます。江藤のちょっと見栄っ張りなところ、そして「根拠もなく大きな夢を語りすぎるところ」が、飯干との関係にヒビを0入れていきます……。
赤池幸子を慕う江藤、そして飯干の裏切り…
赤池幸子がアプリを使ってくれたその日から、江藤はたびたび502号室を訪ねるようになりました。
アプリを使ってくれているかどうか?アプリの使い心地はどうか?を確認するためでしたが、おそらく江藤の思いはそれだけではありません。幸子に恩のようなものを感じ、懐いたように見えました。
しかし江藤の予想に反し、幸子はアプリをほとんど使っていませんでした。嫁の美里(峯村リエ)からは、「おばあちゃんはあの日から、一度もアプリを使っていない」と告げられ、現実を突きつけられる始末。
部屋に戻り落ち込む江藤の姿を見て、江藤は何かを思いついたようにパソコンを操作し始めます……。このときの飯干の行動が、2人の運命を変えることになりました。
飯干は、江藤に無断でバイブスアプリに新しい機能を入れ、元気ボタンを押すと課金ができるように改造してしまいました。
再び502号室を訪ねた江藤は、赤池幸子が使っているアプリを見て驚愕。
彼は一目で気づいたのです。飯干が勝手に課金機能をアプリにつけたこと、赤池幸子を騙してお金をとろうとしたことに……。江藤は反射的に、幸子の手からスマホを取り上げました。
江藤「おばあちゃん、この元気ボタン絶対に押さないで!!」
江藤「とにかくお願い!ごめんね!!」
急いで404号室に戻った江藤は、こみ上げる怒りのまま飯干を問い詰めます。
江藤「おい、何だよあの機能」
しかし飯干は、「ああ、おばあちゃん使ってくれた?」と、悪びれる様子もありません。江藤にすら課金機能をつけたと説明せず、赤池幸子を騙すようなことをしたのに、です。
江藤「ざっけんなよ!ワンクリ100円て、詐欺アプリだろどう考えても!」
飯干「大丈夫だよ、ちゃんと法律にはひっかかんないようにしてるから」
江藤「そうじゃないだろ!お前、おばあちゃん可哀そうとか思わねえの?」
まったく反省しない飯干の態度に、江藤の怒りは収まりません。江藤にとって赤池幸子は、自分のすべてを賭けたアプリを使ってくれた恩人。マンションでたった一人、自分を応援してくれた恩人なのです。
江藤の怒りをものともせず、飯干の口からは信じられない言葉が。
飯干「金持ってそうだし、別によくね?」
これには、江藤もあっけにとられるばかり。しかも飯干は、「ちょいちょい偽善出すのやめろ、ウザイから」と江藤のことを責める始末……。
江藤はあくまで「正攻法での成功」にこだわり、卑怯な方法では世界を変えられないと主張します。しかし飯干が目指すのは、あくまで「大金を稼ぐこと」でした。
最終的に2人は殴り合いになり、床にひっくり返ります。2人が今までごまかしてきたもの、見ないようにしてきたものが、いよいよ2人の目の前に立ちはだかりました。
2人はもう、同じ方向を見ていなかったのです。
起き上がった飯干は、いまだ床に転がっている江藤にこう聞きます。
飯干「お前は、なんで世界をよりよくしたいわけ?」
今までの飯干の様子からして、ずっと聞きたいと思っていたことかもしれません。
その問いを聞いた江藤は、荒い息を吐きながら口を開きました。
江藤「んなの、当たり前だろ」
江藤「だって、いいことじゃん」
江藤「お前世界悪くしたいわけ?普通に正しいじゃん。それ以外ある?」
江藤の答えを聞いて、飯干はおかしくて仕方がないとばかりに笑いました。目の前の江藤を見下すように、馬鹿にするように、蔑むように笑いました。
飯干「あー、気づくの遅すぎたわ」
飯干「お前空っぽだな」
もはや飯干は江藤を見ることなく、振り向きもせずに部屋を出ていきました。ここで2人は決別し、江藤は1人になったのです。
江藤を襲った2つの挫折の正体、豹変する江藤……
江藤と別れた飯干は、1人でアプリ制作の会社を立ち上げ「タップするだけで元気になるアプリ」で成功。売れっ子アプリ開発者となります。
江藤のアプリは売り上げは伸び悩み、完全に飯干に超えられてしまいました。アプリの売り上げランキングを見て、悔しさをあらわにする江藤の目には、いつの間にか涙が……。
江藤のアプリを踏み台にしている感もあり、この時の江藤の悔しさは相当だったでしょう。飯干の姑息さが解る結果でもあり、世の中の理不尽さが解る結果でもありました。
そしてもうひとつ、彼の心を負った出来事が。
飯干が去ったあと、江藤は一人で赤池家を訪ねます。幸子に面会したいと考えた江藤でしたが、嫁の美里に阻まれてしまいました。
アプリの高額請求被害に遭った美里は、もう幸子には会わないでほしいと江藤に告げます。
江藤は「それは友達がやったことで、僕の責任ではない」と責任逃れをしようとしました。ここで素直に謝罪できず、人のせいにしてしまうのは江藤の悪いところ。そこは美里に嫌われても仕方がないでしょう。
「でも、その言い方はないだろう」ということを、美里は言ってしまいます。
美里の心ない一言で、江藤の心は完全に折れてしまいました。
純粋に夢を追っていた自分が破れ、ズルい方法でお金を得た飯干が成功する。さらに美里から言われた言葉で、江藤の中で何かが壊れました。
物語の冒頭から、美里の言葉で打ちのめさせる江藤の姿までを見て、あなたは江藤にどんなことを思うのでしょうか。美里に何を思うでしょうか。
物語の最後に、江藤はこれまでとは全く違う表情を見せます。これが江藤か、というくらいの豹変ぶりです。
夢を追う青年の純粋な気持ちを、大人の残酷な言葉が砕く様子を。
人間のたった一言が、こんなにも人を壊すのだと言うことを。
多くの人に視聴していただきたいです。
404号室・江藤祐樹の謎を考察!赤池美里が重要ポイントか?
『あなたの番です』本編でも、長く謎とされてきた赤池幸子と江藤祐樹の関係。親族でも何でもない2人ですが、親しげに交流する場面が描かれていました。
赤池家では、4話に美里と吾郎の殺害事件が起きています。そのため、江藤が事件に関与しているのではないか?という考察も見られました。今回の「扉の向こう」は、その謎にある程度近づいたストーリーとなります。
以下、『あなたの番です』本編と「扉の向こう」404号室のストーリーを交えた考察を記述します(あくまで個人の感想です)。
江藤の夢と希望を支えた赤池幸子の存在
「扉の向こう」404号室の話は、江藤がアプリ会社を立ち上げた直後のお話です。
大学在学中に起業した江藤は、就活をすることなくこの道に進んだと語っているため、大学を卒業してすぐくらいのお話と考えて良いでしょう。奈菜と翔太が引っ越してくる前のお話でしょうね。
この「扉の向こう」404号室の中で、本編で謎とされてきた赤池幸子と江藤の関係が明らかになりました。
「江藤が初めて作ったアプリを、唯一使ってくれたのが赤池幸子だった」。これが2人の関係の真相です。
多くの若者が自分の可能性を信じるように、江藤もまた自分の可能性を信じている若者でした。「自分がこの世界を変えるんだ、もっともっといい世界にするんだ」という気持ちだけを武器に、がむしゃらにアプリ開発に取り組む青年でした。
江藤の予想に反し、完成したアプリは誰にも見向きもされません。それでも彼は諦めず、一軒一軒マンションの扉をたたきます。そしてたったひとり、赤池幸子だけが江藤のアプリを使うと言ってくれました。
赤池幸子は、江藤のアプリを欲しかったわけではありません。自ら語ったように、若い人を応援したいという気持ちだけだったのでしょう。
それでも江藤にとって、初めて作ったアプリを手にしてくれた赤池幸子の存在は、本当に大事な存在だったに違いありません。全く相手にされないのと、1人でも手にとってくれるのとでは、気持ちがぜんぜん違いますものね。
江藤にとって赤池幸子は、自分の夢を応援してくれた恩人であり、希望をくれた特別な人でもあるのです。
『あなたの番です』第4話では、赤池家を殺人という悲劇が襲います。目の前で息子と嫁を殺され、精神を病んだ赤池幸子……。彼女がたどり着いた場所は、親族一人お見舞いに来ない介護施設でした。
江藤に関しては、赤池家の殺害に関わっているのでは?という考察も上がっています。しかしこの「扉の向こう」を見ると、そうではありませんようにと願いたくなります。
江藤は自分の才能を過信しすぎですし、悪いことはすべて飯干のせいにして、素直に謝罪できない卑怯なところもありました。
でも彼は、飯干がお金を目当てに赤池幸子を騙したとき、飯干になびくことはしませんでした。その正義感を信じ、純粋に赤池幸子に寄り添っていると考えたいです。あの日赤池幸子は、江藤に大きな希望を与えたはずなのですから。
「扉の向こう」404号室で見えた江藤の才能
「ZOZOTOWNの前沢社長のようになりたい」「お金持ちになりたい」「モデルとお付き合いしたい」など、壮大な夢もって会社を立ち上げた江藤。
物語が進むうちに、江藤は特別な才能を持つわけではない、ただの凡人であることが解ります。
このあたりは木下あかねと一緒ですね(「扉の向こう」401号室参照)。木下の場合は、自分は凡人であると自覚していました。でも江藤の場合は、自分は非凡な人間と信じ、周りが解ってくれないだけだと思い込んでいます。
江藤の思いはどうあれ、この物語を見ても、江藤に特別な才能を感じることはありませんでした。おそらく、同じマンションの大学院生・二階堂忍の方が、技術も発想も上なアプリを作るでしょう。
溢れる才気があるわけでもない、「世の中を変えたい」という言葉を裏打ちする理由もない、つまり江藤は何も持っていない若者でした。そのことに気づいた相方は、江藤に見切りをつけて出て行ってしまいます。
言うことは大きいが、実は何もない薄っぺらな人間。それが、「扉の向こう」で描かれた江藤の人間像です。
と、ここまで読んで江藤にがっかりする前に、ぜひ「扉の向こう」404号室を視聴してみてほしいのです。実際に視聴して、ありのままの江藤を感じてほしいのです。
江藤的に言えば、「考えるな、感じろ」ということになるでしょうか。
江藤には、神がかり的なインスピレーションも、次から次へと溢れるアイディアの泉もありません。
でも彼は、仕事をする上でいちばん大切な才能を持っていました。
江藤が持つ才能とは、どんなに大きな野望を持っていても、成功したくても、ズルい方に逃げないという才能です。
彼はあくまで「正攻法で人を幸せにしたい」と願う青年でした。作るアプリも、無理に課金させることのないよう、クリーンなものを前提に製作していました。
アプリを勝手に改造した飯干は、江藤に「綺麗ごとを言うな」と言って突き放します。しかしこの時代、詐欺スレスレのアプリなど長くは続かないでしょう。
人を不幸にするアプリを作る人間が、誰かを幸せにすることはできません。世界を良い方に変えることはできません。
江藤が純粋に「良い方に世界を変えたい」と思い続けているのに、飯干はいつの間にか「自分の幸せ(つまり金)」を先に求めるようになりました。これに乗らなかった江藤は、正しい選択をしたのです。
成功のためにズルいことをする人、人を騙すような人は、いずれ転落します。なぜなら、成功に近道は存在しないからです。
また、飯干が馬鹿にした「(世界を変えたいと思うのは)だっていいことじゃん」と答えた江藤が、薄っぺらいとも思えません。
世の中をより良くしたい、人を幸せにしたい、笑顔にしたい。その気持ちに、こうだから、ああだからという理由付けが必要でしょうか?
「良いことじゃん」とだけ答えた江藤は、むしろシンプルに人の幸せを願い、笑顔を増やしたいと願う青年に見えます。23歳という若さですから、彼の目標に重みが増していくのはこれからでしょう。
ここで、スティーブ・ジョブスが共にアップルを立ち上げた相棒・スティーブ・ウォズニアックに言った言葉を紹介しましょう。
「一度くらい失敗したって良いんだ。それよりも、一度でも会社を作ったことがあると言えることの方が大事だ」。
美里の言葉で心が折れた江藤ですが、どうか元の真っすぐさと懸命さを忘れず、彼が持っている純粋さを捨てずにいてほしいものです。
付け加えるなら、「世界を良くしたい」という夢をかなえるためには、まず目の前にいる一人を幸せにすることが必要」ということに、気づいて欲しいですね。
「扉の向こう」404号室の鍵になるのは赤池美里か?
ここまでつらつらと「江藤と赤池幸子」について語ってきましたが、「扉の向こう」404号室で重要なのは、2人の間にいた赤池美里かもしれません。
本編で「姑にいびられる気の毒な嫁」を演じていた彼女ですが、実はかなり嫌味でマウント好きな女性であることが解っています。浮田に対しては会話に応じず、あいりのことは見下していたことが、本編でも確認されましたよね。
彼女が傷つけていたのは、この2人にとどまりません。「扉の向こう」404号室の中で、美里は江藤のことも傷つけていました。
江藤の物語に美里が出てきたのは、彼女があちこちで嫌味を口にし、敵を作っていたことの現れではないでしょうか。
あのマンションには、浮田・あいり・江藤のほかにも、美里の言動に傷ついてきた人物がいるのかもしれません。それが、あの悲劇的な事件につながったのかもしれません。
果たして真相はどうなのでしょうか?『あなたの番です』の行方をお楽しみに。
「扉の向こう」はhuluで独占配信中!考察組必見の内容です
「扉の向こう」は、『あなたの番です』のオリジナルストーリー。
事件の犯人を追う本編とは違い、「扉の向こう」はマンション住人の素顔を暴く内容となっています。今回の江藤の話のように、登場人物の素性や性格をより深く掘り下げる内容なので、考察組には見ごたえアリですよ。
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「扉の向こう」は30分ほどの短いドラマですが、見ごたえ十分。今回の404号室の物語も、江藤のこの先が気になる秀逸なストーリーでした。自信と希望に満ち溢れた一人の青年が、太陽が陰っていくように闇を帯びていく。そんな様子がよく描写されています。
挫折を経験した江藤が、『あなたの番です』でどんな結末を迎えるのか、ぜひ彼の行く道を見届けましょう。
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