『呪術廻戦』最新話96話のネタバレと感想!五条から解放された呪詛師たち、無敵の術式の正体とは?

2020年2月22日(土)に発売した週刊少年ジャンプ13号の『呪術廻戦』の最新話96話「渋谷事変14」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『呪術廻戦』95話のネタバレと感想はこちら

『呪術廻戦』第96話「渋谷事変14」のネタバレ

かつての呪詛師たち 悪事を謳歌する彼らにある「報せ」が届く

1989年、12月7日。五条悟の誕生日である、その日をきっかけとして、呪術界には、ある変化が訪れました。

「パパ、誕生日おめでとう」

そう言って、ベッドを覆うカーテンの向こうから、姿を現したのは、高校生のものらしき制服に、身を包んだ、1人の少女でした。

そして、少女の声を受けるのは、その父親であるらしき、1人の男。男は酒のグラスを手に、少女と気軽な言葉を交わし合います。

そうして、親しげな様子で、身を寄せ合った2人は、なおも言葉を交わして行きます。

「えー? ママ嫌い?」

「嫌いじゃないけど」

「浮気したからなぁ…」

「そっかぁ」

と、2人が、会話の端から、その複雑な家庭の事情を、漏らし始めた、まさにそのその時。

「パパかわいそ」

その言葉と共に、娘が、抱きついた己の父親のうなじに、杭のようなものを突き刺しました。

鈍い音と共にうなじを貫かれ、鼻から血を垂らす父親。

「あぇ」

「…誰?」

困惑する父親の言葉と同時、娘の顔が右端から順に崩れ、老婆の顔へと、変わって行きます。

それを見て、事態のおおよそを、察したらしき父親。首筋を貫かれ、もう会話すらままならない様子のまま、父親は、娘の安否を尋ねます。

しかし老婆が答えたのは、淡白な言葉。

「殺した」

「降ろして化けるのには死体がいるからの」

「今際の際に叫んどったのは」

「母親の名前じゃったぞ」

そして老婆は、娘が着ていた制服姿のまま、事切れた父親の元を、離れ行きました。

一方、背の高い木々に囲まれた、深い森の中。

そこにある木々の表面に、まるでマスクのような、あるいは人間の、顔の皮のようなものが、雑に掛けられていました。

「ム…途中で破けてしまった」

そう言いながら、さして残念そうにもしていないのは、達磨のような顔をした1人の中年男性。

そのすぐ傍らからは、なにやら、許しを懇願するような、謝罪の叫びが、響いていました。

「ごめんなさぁああい!」

「ごめんなさぁあぁい!」

「ここから出してくださぁい!」

そう言葉を放つのは、首から下を地面に埋められ、顔の至るところを腫らした若い男の姿。

そのすぐ隣には、同じように地面に埋められた上で、顔の皮を半分までめくられ、既に言葉を放たなくなった、別の男の姿がありました。

「なんっで…」

「こんなことするんですかぁ」

そう言って許しを請う、男には歯牙もかけず。

達磨顔の男は、若者の後頭部に、ナイフで切れ込みを入れます。

「人を殺す仕事なんだ」

「人体の仕組みは」

「よーく知っておかないとな」

そう言って、達磨顔の男は、泣き喚く若者の顔の皮を、後ろから、慎重に剥がし始めました。

(俺達は)

(自由だった)

そう語るのは、娘に化けていた老婆と、若者の皮を剥いでいた、達磨顔の男。

今現在、ハロウィンの渋谷にて、虎杖・伏黒・猪野と戦っている、男女の呪詛師、粟坂とオガミ婆の少しだけ若い頃の姿です。

年々活発になる呪霊の影響で、呪術師たちの手が、足りていないのだという昨今の呪術界。

その中で上手く立ち回れば、楽に稼ぐ事が出来るため、呪詛師たちは、自由に悪事を楽しんでいた、との事です。

「五条悟?」

そんな状況の中。オガミ婆と粟坂は、湖のほとりで、スーツ姿の男たちから、話を聞いていました。

「えぇ」

「五条家に生まれた六眼の子供です」

それを聞き、「対象」が子供である事に、疑問の声を発する粟坂。

しかし、スーツの男たちから、「五条に掛けられた賞金が億を超えている」事、そしてそれが「早い者勝ち」である事を聞くと、オガミ婆と粟坂は、それぞれ、笑みを浮かべました。

五条と対峙した呪詛師たち そして五条は全呪詛師の抑止力となる

そして、あくる日。オガミ婆と粟坂は、それぞれ、街中で「対象」の下見を、行なっていました。

しかし。「それ」を見たオガミ婆と粟坂は、一様に、体の震えを感じ、滝のような汗を、流し始めます。

そこに居たのは、歳の頃10歳にも満たないと思われる、少年期の、「五条悟」の姿。五条を見る、オガミ婆と粟坂の視線を、正確に射抜き返して来る、その視線を受け2人は完全に、心を折られてしまいます。

(年々力を増す呪霊……!)

(一瞬で理解した! その原因を!)

(コイツだ! 五条悟だ!)

いわく、スポーツ界の記録が、ある時を境に、次々と更新され出す時のように。

呪術師と呪霊が形作る、世界の均衡を、崩す程の力。オガミ婆と粟坂は、それ程の力を、まだ子供だった、五条悟に、感じたとの事です。

(俺達は)

(自由だった)

(晩年にして)

(その自由を奪われた)

しかし。それから十数年もの間、五条悟によって抑えられていた、呪詛師たちは、今、五条の封印によって再び動き出しました。

粟坂に苦戦する虎杖たち 伏黒が気付いたその術式の正体とは?

渋谷Sタワー前にて、戦いを繰り広げる、虎杖・伏黒のコンビと、達磨顔の呪詛師・粟坂。

粟坂の蹴りが、虎杖の顔面を、捉えると同時、伏黒の攻撃が、粟坂のこめかみを、鋭く捉えますが、さして効いた様子もなく、伏黒は即座の反撃を受けてしまいます。

(俺は障害現役!)

(死ぬまで弱者を)

(蹂躙する!)

虎杖たちと戦いながら、五条のいなくなった世を、謳歌する事を考える粟坂。

その邪悪な笑みはまるで、かつてと同じような、残虐な悪事を、また繰り返そうとする心中を、透けて見せているかのようです。

「マジでなんなんだよコイツ!」

「タフとかいうレベルじゃねーぞ!」

そう言って、顔を驚愕に染める虎杖と、冷静に達磨顔を観察する伏黒。

その中で伏黒は、相手の呪詛師のタフさには、十中八九「術式」が絡んでいると、当たりをつけ、ある鎌をかけに行きます。

「おい!」

「五条悟が渋谷に来てる! さっさと“帳”の基を置いて逃げたらどうだ!」

そう、粟坂へと語りかける、伏黒。しかし対する粟坂は、さして焦る様子も見せず、こう答えます。

「くっくっくっ、ハッタリが下手だな」

「『五条は封印された』、オマエたちが言ったんだぜ、デカイ声でな」

「つーかだから俺たちがハシャいでんだろ」

「五条が元気なら家で寝てるわ」

それを聞いて、伏黒は確信します。

(やっぱりそうだ)

(コイツは五条先生に勝てない)

伏黒のハッタリの真意。それは五条の存在を匂わせ、撤退を促す事ではなく、相手の術式が、決して「無敵」ではない事の、確認でした。

五条には勝てない事が確定した以上、粟坂のタフさを担保する術師には、何かしらの穴がある。

伏黒はそう確信し、そして相手の術式の正体を、考え続けます。

そんな虎杖と伏黒に、敵意を剥き出しにして来る、達磨顔の呪詛師、粟坂。

「やる気がないなら」

「そろそろ殺すが?」

しかし。それを聞いた伏黒は、何かに気が付いたかのように、一瞬、目を見開きました。

そして伏黒は、自らの術式の発動のため、両手の手指を、組み合わせます。

「『脱兎』」

形作られた、兎の影絵の成立と同時。伏黒の周囲から、数十匹もの、兎型の式神の、群れが出現。攻撃力は無いながらも、大群と言って、差し支えない数の兎が、粟坂へと、殺到して行きます。

そして、その内に一匹が、粟坂の肩に、当たると同時。

今まで虎杖の攻撃でも、ビクともしていなかった、粟坂は、どういう訳か、兎の体当たりという、ごく軽いはずの衝撃に、顔をしかめて見せました。

それを見て、また目を見開く伏黒。

「一旦退がれ」

伏黒はそう言って、兎の1匹と戯れていた、虎杖の襟首を掴み、後退を始めます。

「奴の術式が分かった」

虎杖と共に退がりながら、自信ありげに、そう言葉を放つ伏黒。それを受けた虎杖は、「おぉ!」と、感嘆の声を、漏らしました。

『呪術廻戦』97話のネタバレと感想はこちら

『呪術廻戦』第96話を読んだ感想と考察

かつて、五条悟の誕生前までは、自由に悪事を働き、金を稼いでいたのだという、呪詛師たち。

しかし、五条の誕生をきっかけに、呪詛師たちは動きを抑圧され、自由のない生活を、強いられていた、との事です。

そして、五条が封印された事で、再び動き始める事が出来た、粟坂は、謎の術式を用い、虎杖たちを翻弄。しかし伏黒は、優れた観察眼で、その正体にあたりを付け、虎杖とともに、一旦退却の決断を、下しました。

唐突な「五条爆誕」から始まった、今週の「呪術廻戦」。

2ページ目にしても、知らない親娘の会話が繰り広げられるなど、「これ何の漫画?」という具合でしたが、どうやら、虎杖たちが戦っている呪詛師たちが、いかにして五条に抑え付けられていたかを語る展開だったようです。

そしてそれと同時に語られたのは、今まで夏油以外に、あまり描写されていなかった、「呪詛師」と呼ばれる者たちの、あまりにも非道な性質。

呪詛師とはいえ、人間相手に戦いを繰り広げる事には、少々引っかかりを感じていたので、「こいつらは死んで当然の極悪人だ」という、情報の補完があったのは、単純に物語を綴る上での巧みさを、感じました。

このように、呪詛師側の掘り下げもちょいと行われ、決着への展開のための、補完となるような回だった、今号の「呪術廻戦」。

個人的には、オガミ婆が悪人だと補完された事で、猪野の死亡フラグは回避されたと、感じているんですが、どうなる事でしょうか。

それに加えて感じたのは、今回の戦闘、「呪術廻戦」にしては、かなりじっくりと描いているな、という事。

前々より、「ハロウィンの戦い」は、本作のターニングポイントとなる事は、示唆されていましたが、この「渋谷事変」編、想像を遥かに超える、大長編になるのかも知れません。

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