2018年にドラマ『隣の家族は青く見える』でブレイク以降、様々な作品に出演し注目を集める北村匠海さん。
2020年末には、オリコン恒例の『2020ブレイク俳優ランキング』で1位を獲得するなど、人気を確かなものにしています。
俳優として活動するだけでなく、ミュージシャンとしても存在感を高め、若手ホープとして人気を席巻中!
そんな北村匠海さんについて、プロフィールや出演作品情報を紹介します。
北村匠海のプロフィール
この投稿をInstagramで見る
北村匠海(きたむら たくみ)さんはスターダストプロモーションに所属する俳優・ミュージシャンです。
- 誕生日:1997年11月3日(23歳)
- 身長:175センチ
- 出身地:日本・東京
- 趣味:カメラ、音楽鑑賞、映画鑑賞
北村匠海の公式サイト・SNSアカウント一覧
芸能界に入ったきっかけ
北村匠海さんが芸能界に入ったのは、9歳くらいでスカウトされたことがきっかけです。このときにスカウトしたのが、現所属事務所のスターダストプロモーション。
ご両親の職場が都心に近いことから、都心に遊びに行く機会が多かったという北村さん。そこでスカウトされ、親御さんに「面白そう」「良い事務所だからやってみたら」と言われたことが、この世界に入るきっかけだったそうです。
しかし簡単に仕事を貰えたわけではなく、100回以上のオーディションに出てお仕事を貰えたのは約1年後。HONDAのCM(2007年)が初仕事でした。
『DIVE!!』で初の映画出演、以降ドラマ&映画が増えていく
俳優としてのデビューは、2008年に公開された映画『DIVE!!』。ここでは、学生役で出演した池松壮亮さんの少年時代を演じました。
その後、『太陽と海の教室』でテレビドラマ初出演。高校生役で出演していた岡田将生さんの少年時代を任されています。この時期の北村匠海さんは、年齢的にも「登場人物の少年期」を演じることが多かったです。
その後も、演技仕事でめきめきと頭角を見せた北村さん。相棒11(テレビ朝日)の14話『バレンタイン計画』で、男子高校生を演じたときは話題になりました。
学校でも家庭でも、複雑な立場に置かれていた少年の葛藤と寂しさ。彼の演技が、14話の結末に切ない余韻を残しました。
北村匠海さんは、2017年公開の映画『君の膵臓を食べたい』で第41回日本アカデミー賞新人賞を受賞。
2018年に放送されたドラマ『隣の家族は青く見える』の演技でブレイク。世に存在を知らしめます。
2020年には、『2020ブレイク俳優ランキング』で1位を獲得しました。
ミュージシャンとしての北村匠海
北村匠海さんは、2010年にスターダストプロモーションの俳優ユニット「EBiDAN(恵比寿学園男子部)」に加入。
2011年には、ダンスロックバンド「DISH//」を結成します。バンド内ではリーダーとボーカル&ギターを担当。
DISH//は、ドラマ『僕たちがやりました』の主題歌となった「僕たちがやりました」や、同シングルのカップリングに収録された「猫」が非常に良く知られています(共に2017年発売)。
「猫」は、あいみょんさんが楽曲提供をしています。2020年3月に、YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』での一発撮り歌唱が話題となり、2ヶ月で再生回数1500万を突破。
その反響を受け、北村匠海さんは同年6月にMステ単独出演。歌唱力の高さが注目され、『THE FIRST TAKE』での再生回数は1億回を突破しています(2021年2月現在)。
2017年に発売した楽曲が、2020年に注目を集めるのは極めて異例。
楽曲の良さもさることながら、歌唱力の高さが大衆の関心を惹きつけたことは間違いありません。
Mステは北村匠海さん1人での出演でしたが、このときの反響はSNSを席巻し、同年9月の「THE MUSIC DAY 2020」には「DISH//」としてメンバーと一緒に出演。こちらでも注目を集めました。
俳優としての活躍が良く知られる北村匠海さんですが、今後はバンドマン(ミュージシャン)としての知名度も上がりそうです。
北村匠海さんの夢は「映画を撮ること」
俳優活動にミュージシャン活動、私生活では写真が趣味と言う北村匠海さん。そんな多才な北村さんの夢のひとつは、「作品を撮る側に回る」ということ。
共演した小栗旬さんや、同年代の池田エライザさんが映画製作をしていることを挙げ、「僕にも権利がある」と思ったそう。2人から刺激を受け、チャレンジしたい気持ちが芽生えたようです。
斎藤工さんも映画を撮影されていますし、俳優さんが「撮る側」に行くことは珍しくなくなっています。いつの日か、そこに北村さんが加わる日が来るかもしれません。
参考サイト(VOGUE GIRL with BoyFriend TAKUMI KITAMURA(第2回)/テレ朝POST)
北村匠海さんの演技の特徴は?
北村匠海さんの演技の魅力は、情緒を自然に表現することではないでしょうか。
2017年公開の『君の膵臓を食べたい』で際立つように、北村さんの演技は時に「静」と表現されることがあります。
『君の膵臓を食べたい』で北村さんが演じたのは、寡黙で友達や恋人を必要としない高校生男子です。その彼が、病気で余命いくばくもない女子高生と出会い、心にぬくもりを育てていく。不器用で感情表現があまり上手くない、そんな少年を演じました。
ともすれば、本当に淡々とした役になってしまうところです。でも北村さんは、動揺したときの瞬きの多さ、ハッとしたときに息を呑む表情で、微妙に揺れ動く少年を表現しました。
特に素晴らしいのが、女子高生に「過去に片思いしていた相手」のことを語るシーン。寡黙な彼が「好き」をしっかりと述べる姿、その子を思い出して少しはにかむ姿。淡々と生きる少年の中には、確かに優しさと温かさがありました。
まるで、人知れず夜に咲く月見草のようなさりげなさで。北村さんはそういう「ほんの少しの感情の揺れ動き」に人間らしさを出すのが上手いです。
「私たちは美しいのだ」と教えてくれる北村匠海の演技
「普通の人を普通に演じる役者」。これもまた、北村匠海さんへの評価で良く見る言葉です。
「普通の人を普通に」というのは、凡庸だとかつまらないという意味ではありません。普通の人が日々で得る感動を、観ているものの美しさを、改めて教えてくれるという意味です。
私たちの生活の中には、笑顔も感動も、キラキラしたものが溢れています。しかしそれは、生活の中でどうしても埋もれてしまいがち。
毎日同じ場所に咲く野薔薇よりも、時々花屋で見るゴージャスな薔薇を「綺麗」と言ってしまうように。シンプルで小さなものほど、日常に埋没して見えにくくなります。
でも、ドラマや映画の中で北村匠海さんをみると、見飽きたと思っていた野薔薇の素朴な可愛らしさ、愛おしさが見えてきます。日常のふっとした笑顔の温かさや、小さい失敗で心に抱える口惜しさ。誰かとの出会いに感動し、別れに傷つき。
そんな「どこにでもあるドラマ」の美しさを、彼の演技が教えてくれます。まるで宝物ひとつひとつを「綺麗でしょ」と見せてくれるように。
そのうちにこう思います、「私たちは美しい」「私たちは美しい世界に生きている」と。これは、「普通の人を普通に演じることができる匠海さんだからこそ」の魔法です。だからこそ私たちは、北村匠海さんの演技に惹かれるのです。
北村匠海のオススメ出演作品一覧
俳優として、数々の作品に出演されている北村匠海さんの、特におすすめな作品を集めてみました。
『相棒11』14話「バレンタイン計画」/2013年
10代後半、まだ幼さの残る北村匠海さんのドラマ出演作品です。
この回での北村匠海さんは、事件のキーマンとなる高校生役を演じました。優秀で正義感溢れる兄を殺害され、機能不全に陥った家庭の弟役です。
兄を思うあまり、自分に冷たくあたる父への寂しさと葛藤。愛情に飢えた彼は、とある場所で安らぎを笑顔を得るようになります。この一連の演技が非常にリアルで、行き場のない弟の悲しみが伝わってくるようでした。
『相棒』は1話完結のドラマなので、北村匠海さんは14話のみの登場となります。が、彼の演技が物語の悲劇を際立たせ、ラストにはただただ呆然としてしまいます。
北村匠海さんの過去作品の中でも、特におすすめしたい一作です。脚本も素晴らしいです。
見逃し配信はU-NEXTで視聴できます。(2021年時点での配信情報です)
『君の膵臓を食べたい』/2017年
北村匠海さんを世に知らしめたと言えるのが、映画『君の膵臓を食べたい』です。
「これがきっかけで北村匠海さんが見つかった」と言うより、「この作品が、俳優としての地位を固めた」と言える作品です。配役と言いストーリーと言い、W主演となった浜辺美波さんとの組み合わせと言い、すべてが完璧。
このすべてとの相性の良さが、北村匠海さんをトップ俳優へと押し上げました。この作品で、2017年日本アカデミー賞新人賞を受賞しています。
『君の膵臓を食べたい』は、余命いくばくもない病気を抱える切なさを描くとともに、10代特有の「恋なのか友情なのか解らない感情」を綴っています。
自分でもどんな感情か解らないまま、必死に生きて必死に気持ちを寄せ合って、ただただ懸命に相手を思う日々。そんな男子高校生を、北村匠海さんが演じました。
無口で不器用な少年が、ある少女との出会いで見せる心の揺れの演技が見事です。それはまるで、そよ風に鳴る小さな風鈴の音色のよう。北村匠海さんが表現する「情緒」を、この映画でお楽しみください。
『隣の家族は青く見える』/2018年
この投稿をInstagramで見る
あるコーポで暮らす4人の家族を描くドラマ。北村匠海さんが演じたのは、眞島秀和さんと恋に陥るゲイカップルの青年です。このドラマのこの役が、北村匠海さんのブレイクに繋がりました。
まだまだ同性愛者が生きにくい社会の中で、愛し合う人とごく自然に生きていこうとする青年。でも、迷いや葛藤がないわけじゃない……。また幸福と言うのは、必ずしも相手と自分だけで作れるものでもない。
パートナーの幸せのために成長しようと目覚め、そのために優しさを積み上げていくまっすぐな青年像は、視聴者の心を捉えました。
また、どこか小悪魔な魅力があるのも魅力的でした。バーで出会った男性(これが眞島さん)にキスを仕掛ける色仕掛け、勝手に家を引き払って同棲に持ち込む強引さ、それも全部許せてしまう可愛らしさ。
あの姿に虜になった視聴者も少なくないのでは?反面、主人公の女性の悩みを真摯に聞く姿勢も好印象でした。
北村匠海さんを好きになったら、まっさきに視聴してほしい作品です。
見逃し配信はFODプレミアムで視聴できます。(2021年時点での配信情報です)
『FAKE MOTION‐卓球の王将‐』/2020年
この投稿をInstagramで見る
『FAKE MOTION』は、2020年に地上波放送されたテレビドラマ。スターダストの俳優軍団『EBiDAN』が総出で出演し、ハイレベルな演技を見せる話題作です。この作品が凄い。あらゆる意味で、テレビ界の常識を覆しそうなドラマです。
2021年1月からは第2シーズンの放送がスタートしています。
ドラマ『FAKE MOTION 2(2021)』見逃し配信・公式動画を無料視聴する方法!あらすじ登場人物を紹介
内容は、「卓球がすべての階級を決める。世界を変えるため、高校生たちが戦う。」というもの。少年ジャンプを実写化したような内容と言えば、より解りやすいでしょうか。
衣装も言葉遣いもアニメチックなのに、全員の演技が上手すぎる&脚本が良いことから、すべて違和感なく観られます。ある意味で問題作です。
北村匠海さんは、2020年の『FAKE MOTION‐卓球の王将‐』に出演。主人公が入部する卓球部の部長・松陰を演じました。
この松陰役で彼に嵌った人もいたはず!なんといっても、目の表情が圧巻です。物静かでクールなキャラなのに、試合中に宿るナイフのような目。卓球を憎む目。
淡々としたキャラだからこそ、目で感情を語ってみせる凄さ。松影はある秘密を抱えたキャクターですが、背負うものがあるからこそ漂う色気も凄い。
作中でもかなりの人気キャラだったため、2期に出演しないのが残念なほどです。『FAKE MOTION』もまた、北村匠海さんの凄さが解る作品です。
見逃し配信動画はhuluで視聴できます。(2021年時点での配信情報です)
その他、2021年までに以下の作品に出演しています。
【映画】
- DIVE!!(2008年)
- ブタがいた教室(2008年)
- 重力ピエロ(2009年)
- TAJOMARU(2009年)
- 沈まぬ太陽(2009年)
- シュアリー・サムデイ(2010年)
- 忍たま乱太郎(2011年)
- 空色物語「ニケとかたつむり」(2012年)
- 陽だまりの彼女(2013年)
- 信長協奏曲(2016年)
- セーラー服と機関銃 -卒業-(2016年)
- あやしい彼女(2016年4月1日)
- ディストラクション・ベイビーズ(2016年)
- 君の膵臓をたべたい(2017年)
- 恋と嘘(2017年)
- 勝手にふるえてろ(2017年)
- OVER DRIVE(2018年)
- スマホを落としただけなのに(2018年)
- 春待つ僕ら(2018年12月14日)
- 十二人の死にたい子どもたち(2019年)
- 君は月夜に光り輝く(2019年)
- 影踏み(2019年)
- サヨナラまでの30分(2020年)
- 思い、思われ、ふり、ふられ(2020年)
- とんかつDJアゲ太郎(2020年)
【ドラマ】
- 太陽と海の教室 (2008年)
- 女子大生会計士の事件簿(2008年)
- トミカヒーロー レスキューファイアー(2009年)
- 外事警察(2009年)
- 鈴木先生(2011年)
- Fallen Angel(2012年)
- 大河ドラマ 平清盛(2012年)
- ピロートーク~ベッドの思惑~(2012年)
- 相棒 season11 第14話(2013年)
- 信長協奏曲 (2014年)
- 天使のナイフ(2015年)
- ゆとりですがなにか(2016年)
- 仰げば尊し(2016年)
- 隣の家族は青く見える(2018年)
- THE GOOD WIFE / グッドワイフ(2019年)
- FLY! BOYS, FLY! 僕たち、CAはじめました(2019年)
- 半沢直樹II・エピソードゼロ(2020年)
- FAKE MOTION -卓球の王将-(2020年)
- 捨ててよ、安達さん。(2020年)
- おカネの切れ目が恋のはじまり(2020年)
- 教場II 後編(2021年)
- にじいろカルテ(2021年)
北村匠海が魅せる色とりどりの世界をお楽しみに
俳優なら俳優の仕事を全うする人もいれば、音楽や監督など様々なことにチャレンジしようとする人もいる。北村匠海さんは後者の俳優さんです。
ご自身でも、「自分は色んなことをやってみたいタイプ」と述べていらっしゃました。だからこそ、あらゆる分野で彼に出会えるチャンスがあります。
北村匠海さんとの出会いは、映画のスクリーンやテレビのドラマだけではありません。雑誌を開いたところにいるかもしれないし、店で聴いた音楽の中にいるかもしれない。
そんな風に、ある日突然誰かを虜にする人です。また、演技でも音楽でも、雑誌のインタビューを見ても「色んな表情」がある方です。掘り下げがいがありますよ。「もっといろんな姿を見てみたい」と思わせる天才かもしれません。
まだ23歳とお若く(2021年2月時点)、伸びしろもある俳優さんです。これからさらに広がるであろう、彼の可能性がとても楽しみです。
コメントを残す