『アクタージュ act-age』最新話84話のネタバレと感想!緊張を高める観客、登場する大スター・王賀美

2019年10月7日(月)に発売した週刊少年ジャンプ45号の『アクタージュ act-age』の最新話84話「ヒーロー」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『アクタージュ act-age』83話のネタバレと感想はこちら

『アクタージュ act-age』第84話「ヒーロー」のネタバレ

怒りを抱えたまま芝居に入る夜凪 恐怖に縛られていく観客席

優しい生前の母の顔、そして、病院のベッドの上での「お父さんを許してあげてね」という、言葉を思い出す夜凪。

母が、最後まで愛していた父が、花子と不倫をしていた、という事実を胸に、夜凪は、芝居を繰り広げます。

「ああ腹が立つ」

「腹が立つ」

夜凪が台詞を発する度、緊張感に包まれていく、観客席。

それをモニター越しに見る王賀美は、「見事だな」と、賞賛の言葉を、送っていました。

(夜凪…まさに今起こった経験を羅刹女に落とし込んでいるのか)

(私には一触即発のギリギリの芝居に見える)

そう、夜凪の芝居を評する、武光と白石。

しかし、白石の目には、夜凪によって必要以上に強張ってしまった、観客席の様子が、映っていました。

そうして観客席の間を歩く夜凪。その時、観客席にいた1人の少女が、思わず、涙声をあげてしまいます。

「羅刹女」と化した夜凪は、少女に向け、一瞬だけ視線を向けます。

「!」

驚きと恐怖により、言葉を失う少女。

(今…! 客席に介入した…!?)

そう評した亀太郎の言葉通り、夜凪の芝居は、自分が神だと言わんばかり。恐怖で客席を支配せんとする勢いです。

しかしそれは、夜凪が己の感情を、どうにかコントロール出来ている、という事。

これならばどうにかなるかも知れない、と、芝居を見る朝野は、安堵の声を上げかけます。

しかし、その時。

幕が上がり、披露された舞台には、そこにあるはずのない、「炎」の絵が、掲げられていました。

夜凪を追い詰める花子の絵 その仕打ちに演者たちも声を上げる

「稽古の時と美術が変わっている…!?」

武光の言葉通り、予定外に舞台に掲げられていたのは、今の夜凪にとっての、憎しみの対象である、花子が描いた絵。

それを見た夜凪は、一瞬、舞台を前にして、立ち止まります。

「なんてことを…! やっぱりもう限界なんですよ…!」

そう言って、夜凪を案ずる朝野。しかし夜凪は、一度だけ歯ぎしりを鳴らすと、そのまま舞台の上へと登壇。台詞を読み上げ、芝居を続けました。

「我が子紅孩児もあの猿のために出家させられたという…」

「愛する我が子をも奪われ…それでも夫は帰って来ぬ…」

「ああ腹が立つ腹が立つ…」

それを見て、わずかな安堵に包まれる演者たち。王賀美は、「あれと芝居するのは骨が折れるぞ」と、花子の策を咎めながらも、その顔には、笑顔を浮かばせました。

それを見て、憤りを感じる朝野と、「景さんをよろしくお願いします」と、のたまう花子。

「おう」

「今のあいつと張り合えるのは俺くらいだろうからな」

そう言って、王賀美は、舞台へと向かいました。

それを見送り、皆に移動を促す花子。その、平然とした様子に、朝野は怒りをぶつけます。

しかし、白石の促しによって一行は、目先の問題に目を向け始めました。

すなわち、現状の観客席の様子です。

「夜凪さんの芝居の影響で客席は極度の緊張状態にあります」

「掴みとしては素晴らしいですが舞台を楽しんで貰える状態とは言えない」

審査員ではなく、「お客」による人気取り勝負である、「羅刹女」。で、あるにも関わらず、お客を楽しませる気のない今の夜凪では、票が「サイド乙」に、寄ってしまいかねない、と白石は言います。

「あなたの行為は私たちの首を締めようとしてるんですよ」

そう言って、責めるような口調で、花子を咎める白石。しかし花子は、狼狽る様子もせず、ただ平然と、こう言いました。

「お忘れですか」

「わたしたちには王賀美陸がいます」

緊張を強いられる客席 そこに現れた王賀美が皆に安堵をもたらす

花子が発した、その言葉の、真意を問い質す白石。

そんな白石に向け、花子は、「想像してみて下さい」と言って、今の客席の状況を語り始めます。

「凶々しい目をした女が目の前を闊歩し」

「自分に恐怖と不安を与えてくる」

その言葉通り、客席は、理不尽による混乱に見舞われ、夜凪に睨まれた少女は、未だ、涙を浮かべたままでいました。

しかしその時。会場が、にわかにざわつき始めます。

「そこに突如現れる」

「よく知った顔」

客席の後ろ側。先程夜凪が通ったのと、同じようにして、「大スター」である、王賀美が、姿を現しました。

花子は続けます。

「観客は皆思う」

「やっとあの王賀美陸が来てくれたと」

花子の言う通り。緊張に包まれていた客席は、王賀美が現れた途端、次第次第に、安堵を、取り戻して行きました。

そうして登場した王賀美は、台詞を読み上げます。

「おい!」

「俺だ!」

「孫悟空だ!」

「扉を開けてくれ!」

そうして、舞台上の「羅刹女」を見上げる、「孫悟空」こと、王賀美と、それを見返す「羅刹女」こと、夜凪。

「スターの登場に皆が胸を撫で下ろす」

「なぜならそう…ようやく気づいたから」

夜凪に睨まれた少女もまた、笑顔を取り戻す中。「羅刹女」と「孫悟空」が、睨め付けるような表情と、笑顔という、対照的な感情を突き合わせ、対峙します。

「ああこれは私たちのヒーローが」

「あの恐ろしい女をやっつけてくれる物語なんだと」

『アクタージュ act-age』第84話を読んだ感想

夜凪が放つ「怒り」に当てられ、騒然とする会場。その鬼気迫る演技に、更に、花子の絵という毒が投じられ、それを見た夜凪によって、会場はさらなる緊張感に包まれて行きます。

しかし、それらは全て、花子の策。そこに颯爽と現れた、誰もが知る大スター・王賀美陸の存在によって、会場は、期待と共に、落ち着きを取り戻して行きます。

花子のハンパないエグみの「仕込み」によって、観客全てに、絶大な存在感を叩きつけた夜凪。先週の時点では、「エグいけど結果オーライ」くらいに思っていましたが、なるほど、行き過ぎは良くない、というのが、よく解る回でした。

特に効果的だったのは、観客席の子供が、涙ぐんでしまうシーン。そのシーンをもって、「この芝居はこのままでは失敗に終わる」という出演陣の懸念が、強烈に伝わってきました。

そして、そんな懸念や心配は、想定内、だとでも言うように、王賀美陸が登場した後半。

ここでもまた、安堵の表情を浮かべた子供が、うまい具合に作用し、「観客席」と、「読者」の感情を、シンクロさせてくれました。

「羅刹女」という悪女に対し、孫悟空が来てくれた事で、安堵を得た観客席。

それと同じように、いつ爆発してしまうか分からない夜凪に、王賀美が来てくれた、という構図が、読者にも提示された、よく考えられた構成だと、感じました。

このように、開始早々、トラブルの気配を濃厚に漂わせてきた、今回。1つだけ懸念があるとすれば、「父親への憎しみ」でもって芝居をする夜凪に、王賀美が、どのように対抗するのか、という事でしょうか。

ここまで散々「実力のある役者だ」という事が、繰り返し語られてきた、王賀美ですが、実際のところ、読者目線からすれば、「妙に偉そうなチャラ男」という印象でしかありません。

壮絶な感情をもって芝居をする夜凪に対抗する、役者としての「凄み」を、来週以降、王賀美は、どのように見せてくれるのでしょうか。

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