『アクタージュ act-age』最新話83話のネタバレと感想!「羅刹女」開演、夜凪に渦巻く怒りの行方は……

2019年9月30日(月)に発売した週刊少年ジャンプ44号の『アクタージュ act-age』の最新話83話「大切なのは」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『アクタージュ act-age』82話のネタバレと感想はこちら

『アクタージュ act-age』第83話「大切なのは」のネタバレ

花子の告白により、絶大な「怒り」を呼び起こされた夜凪。

夜凪は、初対面の時、花子が己を「小説家」だと名乗っていた事、そして、自らの父もまたそうであった事を、思い出します。

開演間近 そんな中で落とされた爆弾に動揺する一行

花子の頬を張った夜凪は、尋常ならざる様子で、花子をにらみます。

そんな時楽屋に入って来たのは、焦った様子で開演時間が迫る事を知らせる、劇場のスタッフ。

しかし一行は、そんな事が耳に入って来ないくらい、動揺していました。

(仕掛けってこれが…!?)

「花子さん…あなたは何を」

朝野と武光も、それぞれの困惑を、言葉、そして態度に現します。

しかしそんな状況であっても、開演時間は目前。一行は、舞台へと登らなければなりません。

「景さん心中お察しします」

「でも勝ちたいんでしょう?」

トラブルの当事者でありながら、そんな事をのたまい、夜凪を焚きつける花子。

夜凪の脳裏には、別の楽屋で己の芝居を待つ、ライバル・千世子の顔が浮かびます。

歯ぎしりを響かせながらも、楽屋を出て、舞台へと向かう夜凪。

楽屋に残され、各々が困惑から冷めやらぬ中、王賀美だけが、その場で口を開きました。

「恐れ入ったよ花子さん」

「あんたイカれてんな」

そう、笑って言う王賀美。しかし一方で、王賀美は花子に向け、「人としてはどうようもねぇ」としながらも、「演出家としては正しい」と、一定の理解を示します。

「信じているんだろ」

「あいつならあんたの絵になれると」

「この俺の演出家だ」

「そのくらい傲慢な方がいい」

そう言って、王賀美は1人、余裕を覗かせました。

舞台へ向かう夜凪 尋常ならざる決意により夜凪は怒りを取り込む

一方、舞台へ向けて歩く夜凪は、己の中に渦巻く激しい怒りに、心を乱されていました。

そんな中で夜凪は、己へと言い聞かせます。

(落ち着け夜凪景)

(花子さんの言葉が事実かどうか)

(それは今どうでもいい)

(大切なのは一つだけ)

そう考える夜凪の脳裏に浮かぶのは、亡くなった母が、病院のベッドで、「ごめんね」と、謝罪の言葉を述べる光景。

次いで浮かんできたのは、先程の花子の言葉です。

(あなたのお母さんのお葬式の夜も)

(私は彼といました)

それを思い出し、再度怒りに飲まれそうになる夜凪。しかし夜凪は、「大切なのは一つだけ」と、先程も思った言葉を、再び心中で重ねます。

(この“怒り”を羅刹女に使うこと)

飲まれるな、利用しろ。私は役者だ。そう、己に言い聞かせながら、夜凪は舞台へと、足を踏み入れて行きました。

「羅刹女」開演 夜凪の「怒り」を感じ取り絶句する観客たち

その一方、開演を待つ舞台では、開演時間になっても幕が上がらない事で、観客の間に動揺が広がっていました。

(ほら見ろ初日からトラブルだ)

(何がれっきとした女優だよ、女優もイロモンなら企画もイロモンだ)

そう考えるのは、役者としての夜凪に否定的な意見を零していた、記者の男です。

しかし、その時。記者の男や、夜凪の同級生・朝陽を含む観客たちが、何かに気がつき始めました。

(…何?)

(皆後ろを…)

そうして振り返った朝陽。その目が見たものは、観客席の後ろ側から、その間を縫い、舞台へと向けて歩みを進める、夜凪ーー「羅刹女」の姿でした。

それを見た朝陽は、その場で固まってしまいます。

(突如背後から現れたそれにまず私が思ったのは)

(お願いだからこちらを振り返らないでくれということ)

羅刹女の衣装に身を包み、化粧を施した夜凪。

その表情と気配を感じ取った途端、それを見た朝陽、記者の男、そして観客たちは、誰もが例外なく、顔を青ざめさせました。

(私が無意識に息を殺していたのは)

(呼吸一つ瞬き一つが)

(それの機嫌を損なわせかねない気がしたから)

観客が役者から目を背ける、という、異常事態。そんな中で夜凪は、己のセリフを読み始めます。

「ああ」

「腹が立つ」

「腹が立つ」

観客たちの誰もが感じていた感覚。それはまさしく、神に命を握られる感覚でした。

『アクタージュ act-age』第83話を読んだ感想

エグすぎる花子の告白により、最大の「怒り」を呼び起こされた夜凪。

この状態で芝居など出来るのか、という心配もありましたが、夜凪の「芝居」に対するプロ意識は、我々の想定以上でした。

果たして、夜凪に否定的な記者をも飲み込み、始まった舞台「羅刹女」。

既にトラブルの気配が濃厚ですが、夜凪たちは果たして、無事に初日の公演を終える事が出来るのでしょうか。

今週の最大の見せ場は、言わずもがな「羅刹女」こと、夜凪の登場シーン。その心中は穏やかではないでしょうが、「嫌な記者」をも黙らせる、その圧巻の芝居には、胸がすくような気持ちにさせられました。

毎度の事ながら、本作の「芝居」における夜凪の登場シーンには、作者の気合いの入り方が違うというか、鬼気迫るものを感じます。

特に今週の見開きなどは、今までとはまた違う夜凪のメイク・衣装もあり、その存在感は最大級。

観客だけでなく、読者にすら、その内なる「怒り」を感じさせるような出来に、仕上がっていました。

そしてもう1つ、今週印象的だったのは、王賀美の反応。花子が企てた「仕掛け」は、舞台を共にする演者たちからしても、理解を超えたようなものでした。

そんな中で、唯一肯定的な意見を述べ、花子の「仕掛け」に理解を示したのが、王賀美。

人としちゃどうしようもねぇ」と言うように、全てを認めているわけではないでしょうが、王賀美はその、「演出家」としての正しさを説きます。

ぶっちゃけ完全崩壊からのバッドエンドもあり得た、花子の「仕掛け」。

王賀美の言葉が、舞台の成功を保証するもの……になるかどうかは解りませんが、1つのターニングポイントになるであろう事は、間違いなさそうです。

相変わらず、先を読ませない展開で楽しませてくれる「アクタージュ 」。

今週は「羅刹女」の登場シーンや、「嫌な記者」の鼻を明かす場面などもあり、見せ場盛りだくさんで、満足感のある回でした。とはいえ、舞台はまだ始まったばかり。

千世子たちの反応や、「サイド乙」の公演もありますでの、そこまで勢いを維持出来るのか。ますます期待が高まります。

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週刊少年ジャンプ連載中の漫画一覧

  • ONE PIECE』尾田栄一郎
  • 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
  • ハイキュー!!』古舘春一
  • 僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
  • ブラッククローバー』田畠裕基
  • 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
  • 鬼滅の刃』吾峠呼世晴
  • 約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
  • 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
  • Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
  • アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
  • 呪術廻戦』芥見下々
  • チェンソーマン』藤本タツキ
  • 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
  • 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
  • 『ふたりの太星』福田健太郎
  • 『ビーストチルドレン』寺坂研人
  • 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
  • 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
  • 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん

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