レイとカイロ・レンのキスの理由や意味を考察!2人の関係性にスターウォーズ9を観たファンの反応は賛否両論!?

2019年12月20日に公開された『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』。待ちに待ったシリーズ完結編というだけあって、すでに劇場に足を運ばれたという方も多いのではないでしょうか。

そんな『スカイウォーカーの夜明け』の感想を見ていて気になったのが、レイとカイロ・レン(ベン・ソロ)のキスシーンに対する反応です。

なにせ、これまで主人公であるレイのロマンスは描かれてきませんでした。このまま誰とも結ばれないまま完結する可能性も浮上するなかで、ついに描かれたキスシーン。ファンのあいだで話題になるの当然でしょう。

しかしこの二人のキス、考えてみるとなかなか意味深なもので、単なる恋愛感情だけでは説明がつかない部分もあります。

そこで今回は、なぜ『スカイウォーカーの夜明け』でレイとカイロ・レンはキスをするに至ったのか、詳しく考察してみましょう。

レイとカイロ・レンがキスをした『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の場面は?

問題となるレイとカイロ・レンのキスは、映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』のラストで描かれました。

惑星エクセゴルに到着したレイは、ついにパルパティーンと対決することになります。遅れてやって来たカイロ・レンも加わり共闘しますが、敵のフォースは強大でした。

一度は瀕死に追い込まれる二人。しかし過去のジェダイたちの声に目覚めたレイは、全霊を込めてパルパティーンに立ち向かいます。

彼女が両手に握ったルークとレイアのライトセーバーがフォースの電撃を跳ね返し、パルパティーンはついに滅ぼされるのでした。

戦いを終えたレイは、いまや命を燃やし尽くしていました。

そこに駆け寄るカイロ・レン。彼はみずからのフォースを捧げ、彼女を死の淵から蘇らせます。

目を覚ましたレイは、カイロ・レンと静かに見つめ合い、自然と引かれるようにして唇を重ねるのでした。

2人の関係性にファンの反応は賛否両論?

Twitterなどの反応を見ると、このキスシーンについての評判は真っ二つに分かれています。

肯定的な意見としては、レイとカイロ・レンの恋愛は最初から予感されていたもので、ついにそれが成就されたのだとするもの。

2人のカップリングについては以前から「レイロ」(Reylo)と呼ばれ、ファンのあいだで一種のコミュニティを形成していました。

こうした人々からすると、二人のキスは至上の愛を示すものであり、クライマックスの場面に相応しかったのでしょう。

ひょっとしたら、制作側もファンの期待に応える形でキスシーンを取り入れたのかもしれません。

一方で否定的な意見としては、キスによって緊張感が失われたというもの。両者に恋愛感情があったというのは取って付けたアイデアで、なくてもストーリーは成立すると考える人が多いようです。

たしかに三部作を通して二人のロマンスが明示的に描かれてきた形跡はありません。

特に『スカイウォーカーの夜明け』は密度の高い作品。そこで恋愛を描くためには、どうしても尺が足りなかったと思われます。

実際、エイブラムス監督も可能ならこの作品を二部作に分けたかったと語っているくらいです。

『スター・ウォーズ』シリーズのラストを飾る重要な場面であっただけに、ファンによって様々な思い入れがあるのでしょう。

しばらく二人のキスについては議論が交わされていくに違いありません。

レイとカイロ・レンのキスシーンについてエイブラムス監督はどう語っている?

ちなみに、このキスシーンについては、エイブラムス監督もファンからの質問に答える形で言及しています。

それによると、レイとカイロ・レンの関係はあくまでも兄妹のようなものであり、両者のキスに関してもロマンチックなものではないとのこと。

つまり、旧三部作で描かれたルークとレイアのような関係性に近いということになります。

これで「レイロ」派のファンも納得する、というわけにはいかないでしょう。

エイブラムスの言葉は歯切れが悪く、ロマンスを完全に否定しているようには聞こえません。

そもそも『帝国の逆襲』でレイア姫がルークにキスをしたのは、身勝手なハン・ソロに対する当てつけのため。

それを引き合いに出してレイとカイロ・レンのキスを説明するというのは筋が通りません。

あれほどの眼差しで口づけを交わすというのは、やはり不自然な気がします。

レイとカイロ・レンのキスの意味について考察!2人の関係性についても

あらためて、二人のキスの理由について考えてみましょう。

フォースによって精神的なつながりを持っていたレイとカイロ・レン。それぞれレジスタンスとファーストオーダーに与し、鏡のような立ち位置にありましたが、心に抱える問題は同じでした。

それは善悪の葛藤という倫理的な問題です。かつてのカイロ・レンはベンという名前であり、ルークからジェダイの修行を受けていました。しかし暗黒面に屈し、敵に寝返ります。

とはいえ、それでも彼はジェダイの心を完全には失ってはいなかったのでしょう。だからこそ父であるハン・ソロを手にかけ、後戻りすることができない状況にみずからを追い込んだのです。

一方のレイは、ジェダイの修行を受けるなかで暗黒面に堕ちた自身の幻を見ていました。やがて彼女は、自分が仲間を傷つけることになるかもしれないと力を恐れるようになります。

そしてその疑念は、カイロ・レンから彼女がパルパティーンの孫であるという事実を聞かされたことで確信に変わったのです。自分のフォースが暗黒面に由来することを知り、彼女は戦う意味を見失います。

こうした葛藤を抱えながらも、カイロ・レンとレイはライトセーバーを交えるのでした。何より重要なのは、これが善と悪を決する戦いではないということです。

お互いが心に影を落としているという点で、ルークとダース・ベイダーや、オビ=ワンとアナキンが見せたような戦いではないのです。

したがって、この二人が戦うだけでは倫理的な葛藤を乗り越えることはできません。そこで登場したのがレイアとルークでした。母であるレイアの声でカイロ・レンは目を覚まし、師であるルークの声でレイは立ち上がります。

お互いが自身のうちにある障壁を乗り越えたとき、初めて二人の心は通じ合うことができました。善悪の葛藤を乗り越え、ひとつ上の高みに到達したのです。

そこで交わした口づけというのは、したがって恋愛や兄妹愛よりも普遍的な、人類愛に近いものだったのかもしれません。

もちろん、答えは人それぞれです。ひょっとすると、エイブラムス監督ですら言葉で捉えがたい何かなのかもしれません。

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