2019年12月20日から公開されている『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』。
42年にわたるシリーズの歴史に終止符が打たれるというだけあって、期待に胸を膨らませ劇場に足を運ばれた人も多いのではないでしょうか。
蓋を開けてみれば、物語はまさに怒涛の展開でした。パルパティーンの復活にファイナル・オーダーなる艦隊の攻撃。善悪に揺れるカイロ・レンの行く末に、銀河をめぐるレイやフィンたちレジスタンスの冒険。
次から次へと興奮が押し寄せ、気付けばあっという間の142分間だったはずです。こうして『スター・ウォーズ』シリーズは大団円を迎えました。しかし、ふと気になった点がひとつあります。
惑星パサーナで流砂に飲み込まれたレジスタンスの一行ですが、絶対絶命のピンチのなか、みずからの死を悟ったフィンはレイに何を伝えようとしていたのでしょうか?
目次
フィンとレイの間に恋愛感情は?
まず考えてしまうのは、フィンはレイに愛の告白をしようとしたのではないかということ。あの状況で男が言うことといえば、やはりそうなるでしょう。
たしかにフィンは彼女のことをいつも気にかけて行動していましたし、いつの間にか恋愛感情に発展していたのかもしれません。
とはいえ、これまでフィンとレイのあいだに明確なロマンスが描かれたことはありませんでした。
もちろん、第一章『フォースの覚醒』の冒頭で、二人は運命に導かれるようにして出会います。レジスタンスの一員として行動をともにし、宿敵カイロ・レンとも対峙したはず。
そのまま行けば、旧三部作のハン・ソロとレイア・オーガナのように、二人は恋に落ちたかもしれません。
ところが第二章『最後のジェダイ』では、レイはひとり辺境の惑星に赴き、ルークからジェダイの修行を受けることになります。当然フィンとは別行動で、終盤まで二人が再会することはありませんでした。
ここにきて、フィンとレイが結ばれるという線は怪しくなってきます。
フィンとローズのあいだに恋愛感情は?
そんな『フォースの覚醒』でレイに代わってフィンと行動をともにしたのが、レジスタンスの整備士ローズ・ティコです。
二人はファースト・オーダーの戦艦に侵入し、敵の追尾装置を破壊しようとします。
気の強いローズの前に、フィンは終始押されっぱなし。それでも息の合った連携を見せて戦う二人の姿は、やはり恋を予感させるものです。
決定的だったのが終盤の戦い。窮地に追い込まれたレジスタンスを救うべく、フィンは自爆攻撃を企てるのですが、ローズは彼に体当たりをして阻止。駆け寄ってきたフィンにキスをすると、そのまま意識を失ってしまいます。
こうなると彼女の愛は明らかでしょう。たとえフィンの思いがレイの方に向いていたとしても、ローズのフィンに対する気持ちをおざなりにすることはできません。
その問題を片付けずに『スカイウォーカーの夜明け』でフィンがレイに愛の告白をしようとしたというのは、映画としても不自然な流れになってしまいます。
さて、こうなると流砂に沈むフィンが言おうとしていたのは、愛の告白ではなかったような気がしてきます。いったい真相は何だったのでしょうか。
エイブラムス監督が語るフィンがレイに言いたかったことの真相
実のところ、この件については監督自身がはっきりと回答しています。
米アカデミーの上映会でファンから質問を受けたJ・J・エイブラムス監督は
「フィンは自身がフォース=センシティブ(感知者)であることを伝えようとした」
と答えたというのです。
さらに、フィンを演じたジョン・ボイエガもTwitter上で
「彼は愛を伝えようとしてしたわけではない」
と、ファンの噂を否定。
どうやら、三部作を通してフィンとレイのあいだにロマンスはなかった、というのが制作側の明かした真相のようです。
これにはちょっと肩透かしを食らったファンもいるかもしれません。何のことはなく、フィンは自分がレイと同じ力を持っていることを教えたかったのでしょう。
フィンがフォース=センシティブである証拠となる場面
しかし言われてみれば、フィンがフォースの力を秘めていることを示す証拠はこれまでにも描かれています。
たとえば『フォースの覚醒』で、フィンがライトセーバーを手にして戦う場面。ジェダイの武器であるライトセーバーを難なく扱えたのは、彼が知らずしてフォースを使っていたからなのでしょう。
さらに『スカイウォーカーの夜明け』では、ファイナル・オーダーの大艦隊のなかから司令船の位置を直感的に探し出していました。
他にも離れた場所からレイの異変を察知するなど、もはや彼がフォース能力者であることは明らかといえます。
もちろん、一介のストームトルーパーに過ぎなかったフィンがなぜフォースの才を持っていたのかということに関してはまだ疑問の余地があります。
単に偶然の産物だったのか、あるいは彼の出自に隠された秘密があるのか、現段階では定かではありませんが、ひょっとしたら今後スピンオフ作品で明らかにされるかもしれません。
いずにせよ、フィンとレイとのあいだに強い絆があることは間違いありません。こうした友情こそ、まさしく『スター・ウォーズ』の醍醐味といえるでしょう。
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