ゲイで女装家の高校教師・原田のぶお(古田新太)が、生徒たちや教師たちと奮闘するコメディドラマ『俺のスカート、どこ行った?』こと『俺スカ』。
2019年5月25日(土)に放送された注目の第6話は、なんと教師の里見先生(白石麻衣)の結婚話!!本当は結婚したくない里見先生が、お父さんに無理やり結婚させられてしまう!というストーリーでした。
父と子の関係にスポットを当てながら、ウエディングドレスの、のぶおが今回もやってくれました!さあ、どんな内容になったのでしょう?
注目の『俺スカ』6話の里見先生についてまとめてみました。
目次
『俺スカ』6話ネタバレあらすじ!里見先生の戦いとは?
『俺スカ』6話は、里見先生(白石麻衣)を通して「親を思う子供の思い」「子供を思う親の思い」を描いた回でした。
『俺スカ』らしい笑いを取り入れつつ、「子を思うばかりに、ついレールを敷いてしまう親心」を描いた6話は、視聴者の涙を誘いました。
お父さんが勝手に決めた里見先生の結婚
「俺スカ」第6話の大きなテーマになったのは、里見先生の結婚です。
里見先生のお父さんは、大きな病院の院長さん。その一人娘である里見先生は、父が決めた相手とお見合いをし、結婚することを決められてしまいます。
教師の仕事も、「結婚したら辞める」という条件付きで許可されたものでした。
本当は結婚したくない、結婚相手のことも好きじゃない、教師としての仕事も続けたいと思っている里見先生。でも、その思いをお父さんに言うことはできませんでした。
里見先生のご両親の話とのぶおのお説教
6話の中で、里見先生は自身の両親のことをのぶおに語ります。
里見先生の両親はお見合い結婚で「配偶者」という関係でした。つまり、本当に愛し合って結婚した2人ではありませんでした。
「不幸でもないけれど、幸せでもない」、そんな両親を見て育ってきた里見先生は、本当は恋愛結婚に憧れていたようです。
でも同時に、そんな両親を育ったからこそ「自分は恋愛結婚は選べない」とあきらめてもいました。そんな里見先生に、のぶおはこう言います。
「お見合いから生まれる愛もあるわよ。でもあんたのはそんなんじゃないってわかってるんでしょ?」
「好きになった人と結婚したくないの?」
「諦め早すぎ。つうか、あんた1人で幸せになる道くらい歩けるだろ」
「もう遅い」という里見に、のぶおはさらにこう言いました。
「(結婚届に)ハンコ押しちゃったらもっと遅いんだよ」
のぶおは彼女に「戦え」と言っているのです。そして、まずは自分で戦うようにと里見先生に伝えました。そこで初めて里見先生は、自分の人生のために父と戦うことを決意しました。
里見パパの横暴さにのぶおの怒り爆発!
のぶおに後押しされ、自分が行きたい人生を歩もうと決意した里見先生は、婚約者の前で結婚届の記入を拒否します。
しかし父は、「お前が書かないなら、自分が書いてハンコを押して出す」と言い、一歩も引きません。
その父を見た里見先生は、再び心が折れてしまいました。「諦めるな」と告げるのぶおに、「もういいです」と繰り返す里見先生…。
自分が頑張っても、周りは誰も変わってくれなかった。のぶおのように、周囲を変えていく力はなかった。
そう語る彼女の瞳からは、いつしか大粒の涙が溢れていました。そんな里見先生を見たのぶおは、静かに怒りを燻らせました。
のぶお「(結婚届を)勝手に出しちゃうなんて、ちょっと失礼さんね」
「幸せのマナー、教えてあげなきゃね」
「式当日、リンパでも揉んで待ってな」
この言葉に、涙を流したまま里見先生は顔を上げました。
里見先生「…待っていてもいいんですか?」
両親を説得できず、でも自分のやりたいこともあきらめたくない。そう願う彼女が頼れるのは、もうのぶおしかいませんでした。
そしてのぶおは、誰よりも里見先生の人生をあきらめませんでした。
のぶお「ああ。待っとけよ、マリッジガール」
不敵に笑うのぶお。彼は里見先生の人生を取り戻すため、彼女の父に戦いを挑もうとしていました…。
結婚式当日に波乱勃発!のぶおVS里見パパのバトル開始
そして結婚式当日。ウエディングドレスに着替えた里見先生は、のぶおのことをひたすら信じて待っていました。
しかしのぶおはなかなか来ず、いよいよお父さんと里見先生はヴァージンロードへ。しかし、この時をのぶおは狙っていました!
白いウエディングドレスを着て、1人教会へ乗り込んだのぶお。集まったゲストがざわつくのをものともせず、里見パパ(以下、里見パパと呼びます)に詰め寄ります。
のぶお「お父さんに勝手に婚姻届けを書かれて判を押されたヒロインを、助けに来ました私ー」
このセリフに、里見パパは目にみえて動揺します。が、里見パパ以上に驚いていたのは、結婚相手の財前先生でした。
財前先生「ちょっと待ってくださいお父さん、それは」
「僕言いましたよね、萌が書きたくなってから結婚するんだって」
「まさかお父さんが…」
財前先生は超いい人!彼は里見先生を本当に好きだからこそ、結婚を無理強いしないよう里見パパに求めていました。娘だけでなく、財前先生すら裏切っていた里見パパ…。
もはやタジタジになった里見パパに、のぶおは一番大切なことを言いました。
のぶおが語る「親の愛情」「子供の幸せ」とは
ここからののぶおのセリフが、非常に素晴らしいです。
「子の幸せを願う親が心がければならないこと」について、彼は里見パパに力説します。
のぶお「里見先生に全部聞いたんだけど、あんた娘の幸せ全部用意するって何?」
「うぬぼれるのも大概にして。あんたが用意するのは、こいつが見つけた幸せを認める気持ちよ!!」
自身も一人娘の父親であるのぶおは、余計に里見パパのやり方が許せないのかもしれませんね。さらにのぶおは続けます。
のぶお「勝手に婚姻届書いて、無理やり結婚させて。それで本当に幸せになれると思う?結婚くらい、好きな人とさせなさいよ!」
「好きな人と結婚しなくても、そこからそこそこ好きになれば幸せになれる」「結婚してから、どう幸せになるかが大事だ」という里見パパに対しても、
のぶお「一回きりの人生で、幸せ遠慮してどうすんのよ!」
「親がそこそこの幸せしか用意できないなら、ほっといてくれる!?子供が極上の幸せ掴む道、必死で探すから!」
「子供の幸せくらい、子供に任せやがれ!」
ここでのぶおは、里見先生に問います。
のぶお「このまま式続ける?それとも抜け出す?もうあきらめて式続ける?」
少し躊躇いを見せたものの、里見先生はついに自分の決意をはっきりと口にしました。お父さんの前で。
里見先生「諦めないです。私は、この結婚やめたいです。」
里見先生の瞳には、力強い光が戻っていました。いつもの、強くて美しい里見先生が戻ってきました!
結婚相手の財前先生に「ごめんなさい」と言いつつも、もう結婚するつもりはないときっぱりと拒みます。自分の力で。
そして「学校に行こう!」というのぶおの手を取り、ブーケをぶん投げ、2人で教会を飛び出しました。
里見パパも連れて、今の自分の姿を里見パパに見てもらうために。
里見先生魂の授業!彼女が言っていた「まあいいや」の意味が明らかに
2年3組では、田中先生が授業をしていました。そこに突然、ウエディングドレス姿で入ってくる里見先生。
東条「なんでウエディングドレス?」
ごもっともな東条の疑問。さらに教室の後ろの扉からは、同じくウエディングドレスののぶおと、タキシード姿の里見パパが。
東条「え!?のぶおも???」
のぶおがゲイ&女装家なことに、すでに何の違和感も持っていない生徒たち。そこではなく、「なんで今ウエディングドレスを着てるの?」と思うあたり、さすが2年3組の生徒。
のぶお「今から、里見先生の授業参観をはじめます」
のぶおは里見パパに、「娘・里見萌」ではなく「高校教師・里見先生」をみせたいと思って、学校に戻ってきたのです。里見先生が、今いちばん楽しいと思っている学校での姿を、里見パパに見せるために。
里見先生は、「今日は私の授業をします」と前置きしたあと、口を開きました。
里見先生「私の両親は、私が生まれたことが唯一の幸せで、絶対に幸せになってほしいと願って、今までいろいろ尽くしてくれました」
「私のために、幸せを用意してくれていたんです」
「2人が用意してくれた幸せを私が辿ると、いつも嬉しそうなんです。それを見ると私も嬉しい。だから、2人を安心させることが私にとっても幸せだし、辿ることも、実際そこそこ幸せでした」
「でも、ある時から用意された幸せが、私にとって幸せに感じられなくなってきたんです」
両親が敷いたレールの上を歩いていた里見先生は、いつしかそのレールの上では幸せを感じなくなっていました。
両親を愛しているからこそ人生をあきらめようとした里見先生
両親と自分とでは、行く道が異なることに気付いていた里見先生。それでも彼女は、両親を愛するがゆえに「別の道を行きたい」とは言えませんでした。両親をがっかりさせたくなかったからです。
里見先生は、自分の人生を「まあいいや」とあきらめることで、両親のためにレールを乗り続けようとしていました。里見パパとママのことが、本当に大好きだから。
里見先生は、今回のこの騒動についてこう締めます。
里見先生「自分の手で幸せにしたい親と、親のために幸せになりたい子供。私はどちらも悪くないと思います」
「でも少し、幸せになるために、するために、夢中になりすぎたかなと反省しています」
さらに里見先生は、「今回のことはお互い優しすぎただけ」と付け加えました。
教壇に立ち、堂々と自分の思いを語る里見先生を見て、里見パパの気持ちにも変化があった様子…。
親子それぞれ、自分の道を歩く日が来たということなのでしょうね。
後日、里見先生は学校に戻ることが決定し、これまで通り豪林高校で教師を続けることが決まりました。
めでたしめでたし!
里見先生を思うお父さんの親心を考察してみる
一人娘の里見先生にお見合いと結婚を強要し、仕事まで辞めさせようとしたお父さん。最後の最後に里見先生が「結婚しない」と言えば、「自分が代わりに婚姻届を書く」と言い、実際に書いてしまいました。
どこまでも娘の気持ちを考えず、自分が敷いたレールに娘を載せることだけを考えるお父さんは、とても自分勝手な父親のように見えます。
でも里見先生のお父さんは、里見先生のことを考えていなかったわけではありません。むしろ里見先生の幸せを考えすぎて、娘を手放すことができなかったのです。
自身がお見合いで結婚したお父さんは、おそらく妻にあふれるほどの愛情を持つことはできなかったのでしょう。でもその代わりに、大きな不幸を味わうこともありませんでした。
だからこそお父さんは、「大きな愛情が得られなかったとしても、不幸になることもない結婚」を娘に押し付けようとしました。
一方で娘が最大限に幸せになれるよう、自分の病院を任せられる医師で(なんといっても財前くんですからね笑)、気持ちの優しい青年を相手に選びました。娘が青年を愛せなかったとしても、不幸になることのない相手を。
妻を配偶者以上に見られなかったお父さんにとって、娘の里見先生は人生のすべてだったのでしょう。
「お前の幸せは全部お父さんが用意する」というセリフには、可愛い娘を自分のレールから下ろすことができない、切実な親心が滲んでいました。
親にとって、子供はいつまでも子供。自分が守ってやらなければという思いが、お父さんは強すぎたのでしょうね。
しかしお父さんは、この後の「里見先生の授業」によって、大切なことに気付くのです。
のぶおが里見先生を学校に連れ戻した理由
結果的に里見先生は結婚を蹴り、ウエディングドレス姿のままのぶおと式場を飛び出します。
そのままお父さんも連れて学校に戻ったのぶおは、あえて2年3組の教壇の前に里見先生を立たせ、両親への思いを語るように指示しました。
教会でそのまま語らせるのではなく、あえて学校に戻り生徒たちの前で語らせたことが、いちばん重要なポイントです。
教壇の前に立っているのは、お父さんの娘・里見萌ではありません。生徒たちを前に授業をする教師・里見先生でした。
おそらく初めて「教師としての娘」を見たお父さんは、娘が1人の大人へと成長していることを目の当たりにします。生徒たちの前にたち、言葉を選びながら堂々と語る娘は、もうお父さんの守りを必要としていませんでした。
小さかった娘は大人になり、自分で何でも手に入れられるようになっていたのです。
生徒たちに囲まれ自然な笑顔を浮かべる娘を見て、お父さんは初めて「この笑顔を見守っていきたい」と思うことができたのかもしれません。娘の自立に、少し寂しさを覚えながら。
のぶおが言った「里見先生が見つけた幸せを認める気持ち」が、お父さんの中に芽生え始めた瞬間です。きっと今後は、里見先生が選んだ道を誰より応援するお父さんになるのでしょうね。
思った以上にいい人過ぎた財前先生も話題に!
里見先生とお見合いしたのは、若き医師の財前先生!
6話は、里見と財前教授で「まさかの白い巨塔ネタ」が飛び出した回でもありました。面白さのためなら、他局のドラマもぶち込んでくる『俺スカ』、まさに怖いものなしのドラマに成長しましたね!
財前先生を演じた、戸塚純貴(とづか じゅんき)さんは、『仮面ライダーウィザード』や映画『銀魂2』など様々な作品に出演している、注目の若手俳優さんです。
シネフィル -映画とカルチャーWebマガジン#藤井道人 監督連載 「#青の帰り道」
【#5 #戸塚純貴 さん】https://t.co/SQI0rr0iX9
■5月16日
「戸塚純貴は、青の帰り道にとって救世主のような存在だった」#シネフィル #cinefil pic.twitter.com/ZPgMot3l6f— 映画「青の帰り道」 (@aonokaerimichi) 2019年5月18日
「財前先生(お父さんは財前くんて呼んでました)」という名前なので、さぞ自信家で非道な心の持ち主かと思いきや、常に里見先生の心を気遣う優しい青年でした。
彼は里見先生を愛していたものの、彼女の方にはその気がないことに気付いていましたね。だから「里見先生がその気になるまで待つ」と言いましたし、お父さんにも「無理強いはしてほしくない」と告げていました。
彼は本当に里見先生を好きだったからこそ、彼女を待つ覚悟も決めていたのです。
お父さんが無理やり判を押したと知ったときは、立場も忘れて「僕言いましたよね、萌が書きたくなってから結婚するんだって」と怒りをあらわに。最終的には、「結婚したくない」という里見先生の気持ちも受け入れました。
実は、里見先生には全く相手にされておらず、こっぴどいフラれ方をしてしまった財前先生。本当にいい人だっただけに、もうちょっと彼に救いが欲しかったな~と思う気持ちも汗。
でも、里見先生が投げたブーケを彼が受け取っていたので、きっとすぐに良縁が舞い込むことでしょう!財前先生に幸あれ。彼には幸せになってほしいですね!
次回7話は明智回!のぶおは明智の退学を止められるか?
6話は、里見先生と里見パパの関係と共に、もうひとつの父子の関係が描かれました。
明智とお父さんの関係です(別ページで解説します)。
おそらく里見パパと里見先生親子とは、まったく対照的な明智父と明智の関係…。里見先生の授業は、その場にいた明智には辛かったんじゃないかな…と心配になった視聴者もいたはず。
頭脳明晰で成績も良く、クラスでリーダー的存在の明智。でもこういう子こそ、大人たちは置き去りにしてしまいがちなのかな…と感じました。「あの子は大丈夫」と思われやすいのでしょうね。
彼は1人で退学という決断をし、退学届けを出してしまいました。
おそらく明智は、本当は学校を辞めたくないのですよね。7話では、彼が抱える事情が描かれると同時に、のぶおが明智を救いに行くのかなと予想します。
そしてきっと、東条が動き出すのではないかと…!!
2話で明智と喧嘩してしまった東条。でも東条は、明智のことを今も信じて慕っています、東条だけでなく、友達の若林やクラスメイトも、明智のことを信じています。
きっとのぶおとクラスメイトが、明智のために奮闘するのではないかな?と感じました。
第7話は注目の明智回!ぜひお楽しみに!!
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子供たちのために、そして自分の人生のために、パワフルに生きる原田のぶおの活躍をぜひご覧ください。
今回の6話のように、のぶおのセリフには「気付き」がたくさん詰まっています。「親が用意するのは、子供が見つけた幸せを認める気持ち」に、ハッした人も多かったのではないでしょうか?
人生の教訓になるセリフが多い点は、前シーズンの「3年A組」に共通するものがあります(ちなみに3年A組もhuluで配信されています)。
7話は、特にのぶおを認めなかった明智の事情や、彼の苦しみが描かれるはず。おそらく、生徒たちの中で特に苦しみが大きい明智を、のぶおがどう救うのかに注目です。
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