バカッター不適切動画をなぜ投稿するのか?相次ぐアルバイト店員の不祥事の炎上動画まとめ

2019年も、毎日のように様々な事件が起きては、SNSで議論を呼んでいます。

その中でも、2月から連続して起きている「バイトテロ炎上事件」は、ついに企業が訴訟に踏み切るほどの事態に進展しています。

SNSで炎上した「バイトテロ事件」のまとめ、そして「どうして迷惑行為をしてしまうのか」について考えてみました。

くら寿司・廃棄した魚をまな板に載せるバイトテロ事件

一連のバイトテロ事件の中で、特に大きな影響を及ぼしたのは「くら寿司」の従業員がSNSにアップした動画です。

まずは、この「くら寿司」の事件について、時列系でまとめてみました。

2月上旬「くら寿司」従業員の不衛生な行為を撮影した動画がアップされる

2019年2月上旬のこと。

「くら寿司」の従業員が、調理室にて不衛生な行為を行っている動画が、SNSにアップされました。

動画には、一人の従業員が魚をさばき「これは捨てます」とゴミ箱に捨てたあと、再びまな板に置く様子が収められていました。

従業員は終始笑顔を浮かべており、撮影者と協力の上で撮影した動画であることが解ります。

この動画はあっという間にSNSを駆け巡り、ツイッターでは「くら寿司」に対する批判が殺到。

飲食店にあるまじき行為だと、「くら寿司」に厳しい処罰を望む声が高まりました。

2月6日「くら寿司」がお詫びのコメントをアップする

この炎上騒動は、当然のことながら「くら寿司」上層部にも届きました。

騒動を受け、「くら寿司」は2月6日にお詫びのコメントを発表。

コメントには「大変不快な思いをさせてしまった」という謝罪と共に、近年に多発している問題行為の動画をあげ「当社でもこのようなことが起きないよう、賢明に対応をしてきたが、力及ばず事件が起きてしまった」という無念の言葉が記されていました。

SNSでは「対応が甘すぎる」「厳しい処罰をすべき」という声が相次ぎ、騒動が収まる気配はありませんでした。

2月8日「くら寿司」が従業員に対し法的処置をすると発表

謝罪コメントを発表してから、2日が経過した2月8日。

「くら寿司」は、2月8日付けで動画の従業員・撮影者の2人のアルバイトを解雇したと発表。

さらに、二人に対し刑事・民事の法的処置をすることを明らかにしました。

「くら寿司」は、このような厳しい対応を決めた背景について、以下の様に説明しています。

刑事・民事訴訟に対する「くら寿司」のコメント

・お客さん・株主・取引先に対し、上場企業としての責任を果たすため

・「くら寿司」で働く従業員33000人の信頼を回復するため

・くら寿司以外でも起きている飲食店の不適切行為・動画投稿に対し、一石を投じるため

SNSの普及とともに、頻発する「SNSへの問題動画投稿」にウンザリしていた多くの人々は、「くら寿司」の厳しい処罰を歓迎しています。

「これで問題行為の動画アップも減るだろう」とツイッター民が胸をなでおろす中、次の事件が起きてしまいます…

2月9日セブンイレブンにて「おでんを口に含み吐き出す従業員」の動画がアップされる

「くら寿司」が、不適切な動画をアップした2人の従業員に対し、法的処置を行うと発表した翌日の9日。

今度はセブンイレブンの店員が、おでんのしらたきを口に含み、吐き出す映像がSNSにアップされました。

そのあと、店員は飛び跳ねながら「パンケーキ食べたい」などと歌う様子も見せており、こちらも撮影者と協力しての動画投稿であることがわかります。

そして「くら寿司」と同じく炎上状態となり、テレビの報道番組でも取り上げられる事態に発展。

「くら寿司」が訴訟に踏み切る強弁な姿勢を見せたことから、セブンイレブンにも同様の対応を求める声が相次ぎました。

騒動を受け、セブンイレブンは2月11日に公式HPにてお詫びの書面を発表。

動画を投稿したのが2名の従業員であることを認め、両社に対し法的処置を含めた処分を検討しているとコメントしています。

「くら寿司」に追随する形で、厳しい対応を見せました。

2月10日バーミヤンにて「調理中の火で煙草に火をつける従業員」の動画がSNSにアップされる

「セブンイレブンおでん炎上事件」が起きた翌日の2月10日、今度は中華料理屋「バーミヤン」にて炎上事件が発生。

この事件は、煙草を加えながら中華鍋で調理していた従業員が、コンロの炎で火をつけようとしている様子がSNS上にアップされたものです。

(※しかし、動画は2018年3月のものとのことです)

この炎上に「バーミヤン」側も素早く反応し、2月10日に謝罪コメントを発表しました。

コメントによれば、この動画はオーダーストップの後に撮影されたもので、作っているのは従業員用の食事とのこと。

調理している従業員・撮影している従業員共に、この動画が出回る前に退職済みとのことです。

約1年前の動画とはいえ、事態を重く見たバーミヤン側は、元従業員2名に対し法的処置を含めた処罰を検討していると発表しました。

ファミリマート「ペットボトルを舐める店員」の動画が炎上

さらに2月10日には、ファミリーマートにて「ペットボトルの蓋をなめる店員の動画」がアップされました。

良く見ると、仕事をしながらガムを噛んでいる様子も…。

友人らしき人物と会話している様子が見られるため、友達の前でふざけてしまったのでしょうね。

ガムを噛んだり蓋をなめたりする店員もダメですが、どうしてこれをアップしてしまったのか…

2月7日ドミノピザ「ピザを食べながらカットする女性店員の動画」が炎上

時列が前後しますが、2月7日に「ドミノピザ」も炎上しています。

女性従業員が、ピザを食べながら片手でピザ(ゲスト用)をカットし、笑いながら箱詰めしているという動画です。

こちらは、今日までに特に目立った対応はないようです。

2月11日ローソン「ペットボトルを投げる店員」の動画がアップ→炎上

セブンイレブン・ファミマと続いて、「ローソンだけはこんな動画のアップがありませんように…」と願ったSNS民の思いもむなしく、2月11日には「ローソン店員による不適切行為」の動画がアップされました。

カウンター越しに友人らしき人物とやりとりしたあと、店員が持っていたペットボトルが床を転がる様子が撮影されています。

こちらも、まだローソン側からの動きはありません。

ドラマ「3年A組」第六話の柊先生のセリフが話題に

「バイトテロ事件」の炎上が続く中、2月10日に放送された「3年A組‐今日から皆さんは人質です」第六話が話題になっています。

菅田将輝さん演じる柊先生が、SNSに動画を投稿しようとした女子生徒に対し、厳しく諭すシーンのセリフが注目されました。

ドラマ中の柊先生のセリフ

「お前の不穏な発言で、身に覚えのない汚名を着せられ、本人が、家族が、友人が、傷つけられたかもしれないんだ!」

「お前は、取り返しのつかないことをやろうとしたんだ。わかってんのか!」

「何がいけなかったのか、上辺だけで物事をみないで、良く考えるんだよ!」

「目の前で起こってることを、ちゃんと目で受け止めて、頭に叩き込んで、胸に刻むんだよ!」

「お前らそれをしないから、何回も何回も同じことをくりかえすんじゃねえのか」

「お前たちはもう、感情に任せて、過ちを犯せる年じゃないんだよ」

「自分の言葉に、行動に、責任を持てよ!」

軽い気持ちでSNSに投稿した動画が、誰かの人生を終わらせてしまうかもしれない危険性。

そして、投稿者も「あれは冗談でした」では済まない年齢であること。

女子生徒の胸倉をつかみあげ、ドアのガラスを拳で叩き、柊先生は彼女がやろうとしたことの恐ろしさを諭しました。

柊先生の一連のセリフに対し、視聴者からは「SNS炎上事件のことを指しているのではないか」という感想が寄せられています。

時に忘れがちですが、高校生や大学生と言う年齢は、何か間違いを犯したときに「謝れって終わり」で済む年齢ではありません。

このシーンは放送中からSNSのトレンドを駆け上がり、トレンドを埋め尽くすほどの反響を見せました。

「3年A組‐今日から皆さんは人質です」第六話は、1週間限定で「日テレオンデマンド」で見逃し配信が行われています。

見逃し配信を見られなかった方・過去放送を見たい方は、「Hulu」にて過去放送分の配信が行われていますので、こちらでどうぞ。

大人でも学生でも、「SNSの危険性と怖さ」について、改めて考えさせられる内容となっています。

なぜ不適切動画を投稿してしまうのか?

従業員の不適切動画がSNSにアップされるのは、今回が初めてではありません。

しかし、この短期間にこれだけ多くの動画がアップされるというのは、異常事態とみて間違いありません。

のちに問題になると知りながら、どうしてこのような動画をアップしてしまうのでしょうか?

原因はひとつではないでしょうが、ひとつ考えられるのは「SNSの内輪性」です。

SNSを長く続けていると、だんだんと身内感が出てきます。

決まったフォロワーさんと決まったやりとりをして、それ以外の人と絡むことは案外少ないですよね。

最初は「誰でも観られるSNSだから」と気を付けていても、やり取りする相手が決まってくると「どうせ他の人は見ないだろう」「うちのアカウントは誰も見てないだろう」という気持ちになってきます。

そんなときに、SNSを炎上させている「問題行為の動画」が流れて来て、身内ウケを狙って真似してみたら、身内以外の人に見つかって炎上…という流れの可能性は高そうです。

「SNSとは、どこで誰が観ているか解らないものである」という認識を、もう一度しっかり持たなければならない時期に来たのかもしれません。

ひとまずは「くら寿司」の対応の行方に注目

「不適切な行為の動画アップをなくしたい」という企業の思いと反比例し、次々と「バイトテロ」が続いた今回の事件。

「訴訟沙汰になれば、馬鹿な行為をする従業員も減るだろう」という切実は思いは、すでに裏切られつつあります。

おそらく、動画投稿者の誰もが「やってはいけない行為」と自覚し、「これを投稿すれば炎上する」と解っているでしょう。

にも関わらず、どうしてこのような行動が繰り替えされてしまうのかについて、心理面での究明が必要なのかもしれません。

「くら寿司」は刑事・民事訴訟に入ることを発表していますので、その判決がどのようなものになるのか、その結果が問題行為の抑止力になるかどうかについて、様子を見守る必要があります。

投稿した本人は軽い気持ちでも、社会は問題行為を軽く見てはくれません。

訴訟になれば、将来に渡って重い責任や賠償を背負うことになります。

自分の将来さえ潰すかもしれない「軽率な行為」の重さが、早く多くの人に浸透することを願うばかりです。

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