映画『ペットセメタリー(2019)』リメイク版は前作オリジナル版とどこが違う?違いを徹底解説!

ホラーの巨匠スティーヴン・キングが1983年に発表した小説「ペット・セマタリー」を映画化した作品「ペット・セメタリー」(1989年公開)が、この度30年の時を経てリメイク版として蘇ります。

そのタイトルは『ペット・セメタリー』

オリジナルと同じタイトルです。

ということで、オリジナルは『ペット・セメタリー(1989)』、リメイク版は『ペット・セメタリー(2019)』と表記して、新旧の違いを徹底解析したいと思います。

オリジナル版の詳しいネタバレは↓をご覧ください。

映画『ペットセメタリー(1989)』動画フルを無料で視聴する方法!ネタバレあらすじや感想も

リメイク版『ペットセメタリー(2019)』の公開日

映画『ペット・セメタリー(2019)』が日本で公開されるのは、2020年1月17日ですが、アメリカでは2019年4月5日に公開されました。

※初公開されたのが2019年ですので、リメイク版の表記は『ペット・セメタリー(2019)』にしています。

映画『ペット・セメタリー(2019)』の構想は2013年からあったようで、正式に発表されたのは2010年3月でした。脚本はその頃から書かれており、監督が決まったのは2017年10月です。

監督はケヴィン・コルシュとデニス・ウィドマイヤーの2人が担当しており、「ホリデイズ」(日本未公開)「セーラ少女のめざめ」というホラー映画もこの2人の監督が携わっています。

この2人の監督がメガホンを取ったから、オリジナル版よりもリメイク版の方がホラー色が強いのかもしれません。

大作というのは、構想から公開までにえらく時間がかかるものなんですね。

リメイク版『ペットセメタリー(2019)』の役名とキャスティング

続いてリメイク版の役名とキャスティングについてですが、役名はオリジナル版と全く同じです。

  • ルイス/父親
  • レイチェル/母親
  • ジャド/お向かいに住むおじいちゃん
  • エリー/ルイスの娘
  • ゲイジ/ルイスの息子
  • パスコウ/ルイスの勤める病院に搬送されてきた瀕死の青年
  • チャーチル/エリーが可愛がっている猫

30年経っていますから、俳優は全て違う役者がキャスティングされています。

『ペット・セメタリー(2019)』は、『ペット・セメタリー(1989)』がヒットして長く愛されてきた映画ということもあり、キャスティングには気を配ったようですね。

なかなかの有名俳優が名を連ねており、キーパーソンとなるエリー役にも、将来有望な子を起用しています。

ルイス役を演じたのは、映画に引っ張りだこの俳優、ジェイソン・クラークです。「ホワイトハウスダウン」で非道な悪役を演じ、「猿の惑星:新世紀」ではキーパーソンを演じました。

レイチェルを演じたのは、エイリアンとの必死の攻防をリアルに表現した女優、エイミー・サイメッツです。「エイリアン・コヴェナント」での闘い方は迫力がありましたね。

ジャドを演じたのは、数々の作品に出演し多くの賞を受賞している、ジョン・リスゴーです。「インターステラー」「パパVS新しいパパ2」など、74歳でまだまだ現役の有名俳優です。

エリーを演じたのは、子役ながらに多数の映画に出演しているジュテ・ローレンスです。観客を惹き込む演技はお墨付きの、将来有望な女の子です。

ゲイジを演じたのは、双子の子役、ヒューゴ・ラヴォイエ、ルーカス・ラヴォイエです。映画の撮影は大人でも大変ですもんね。交互に出演していたそうです。

オリジナル版とリメイク版の同じシーンはどこ?

さてさて、お待たせいたしました。

ここからが本番。オリジナル版とリメイク版の違いについてしっかりと解説させていただきます。

前項「リメイク版の役名とキャスティング」でご紹介した通り、役名は同じです。

そして、それぞれの初期設定も同じです。

ストーリーは前・中・後編と分けるなら、前編はほぼオリジナル版と同じですが、意外と早い中編から少しずつストーリーが変わっていき、後編は全く違い、ラストは衝撃の結末となっています。

まずは同じストーリー。

田舎町に引っ越してきた医師ルイスとその家族が、お向かいのジャドさんと知り合い、ペット霊園の存在を知ります。

ルイスが勤める病院に瀕死のパスコウが運び込まれますが、手の施しようがなく死亡してしまいます。その夜、夢にパスコウが現れペット霊園の奥には行くなと警告されました。

その後、エリーが可愛がっていた愛猫チャーチルがトラックに轢かれて死んでしまい、まだ死を理解していないエリーにどう説明すればいいのか悩んでいたルイスに、ジャドがペット霊園の奥の墓地を案内します。

そこにチャーチルを埋めると、翌朝、狂暴化したチャーチルが戻って来ました。

ここまではほぼオリジナル版通りに進みます。

これ以降でオリジナル版とリメイク版の同じシーンを見ていきましょう。

トラックの往来が激しい道路に飛び出すゲイジ

オリジナル版では凧を追って道路に飛び出してしまったゲイジが亡くなってしまいますが、リメイク版ではエリーを追って道路に飛び出します。

飛び出すという行為は同じですが、ルイスがゲイジを助けたがためにエリーが死んでしまうという展開に繋がります。

ジャドの死因

蘇ったエリー(オリジナル版ではゲイジ)がルイスの仕事道具のメスで足首を切り、その後めった刺しにして殺してしまうのは同じです。

ジャドの家に放火

オリジナル版もリメイク版も、ラストはジャドの家を燃やしています。

え?これだけ?って思いました?

そうなんです。オリジナル版とリメイク版で全く同じなのはこれくらいです。あとは脚本家と監督のオリジナルストーリーとなっています。

「ペット・セメタリー(1989)」を見たことある方は、どんな風に変えてるのか、ラストはどうなるのか、とってもワクワクしますよね。

オリジナル版とリメイク版の違うところは?

それでは、中編から始まる全く違う設定を、ネタバレしない程度に解説していきます。

死んで蘇るのは、息子ではなく娘

オリジナル版とリメイク版での違いについてですが、まず一番に触れておかなければならないことは、誰が死んで蘇るのかというところかと思います。

予告でネタバレしてるので言っちゃいますが、オリジナル版では息子のゲイジがトラックに轢かれて死んでしまうのですが、リメイク版では姉のエリーが死んでしまいます。

そして、オリジナル版と同じく、母親のレイチェルも死んで蘇りますが、その経緯とその後が全く異なります。

そしてもうひとり死んで蘇る人物がいるのです・・・。

猫のチャーチル

オリジナル版ではブリティッシュショートヘアーでしたが、リメイク版では雑種です。

チャーチルという名前はイギリスの元首相ウィンストン・チャーチルから取ったものなので、オリジナル版では、イギリスを起源とするブリティッシュショートヘアーが選ばれました。

原作ではアメリカンショートヘアという設定ですが、リメイク版では原作の表紙に描かれている猫に似ている猫を使うことに決めたそうです。そのため、トレーナーを雇い、保護猫の中から似ている猫を数匹選び、トレーニングしたそうです。

予告に出ている猫がそうなんですが、よく探してきたなと思うくらい似ています。


原作のチャーチル


予告に出て来るチャーチル (youtubeより)

チャーチルが死亡する日

オリジナル版では感謝祭に亡くなりますが、リメイク版ではハロウィンの日に亡くなります。

蘇ったエリーを殺さない

オリジナル版では蘇ったゲイジを殺してしまいますが、リメイク版では蘇ったエリーを殺しません。これが結末を大きく変えてしまったルイスの選択となっています。

レイチェルの姉

オリジナル版でも病気で若くして亡くなったレイチェルの姉が出てきましたが、もちろんリメイク版にも出てきます。しかし、その姉が何故がクローズアップされ、オリジナル版より目立っています。

個人的には、この姉の存在理由がいまだに謎で、この演出いらなかったんじゃないのかと思うくらいだったので、リメイク版で姉の存在が強調されるとは思いませんでした。

正直びっくりな演出。

パスコウの出番

まずはパスコウの見た目。オリジナル版では白人男性でしたが、リメイク版では黒人男性になっています。

オリジナル版でかなりの存在感を醸し出していたパスコウですが、「ペット・セメタリー(1989)」ファンは、このパスコウのファンだという方も多くいます。

怖くない幽霊、なんやかんや助けてくれる幽霊、赤いショーパンがべらぼうに似合う幽霊・・・

このパスコウなんですが、リメイク版ではほぼ出番がないという衝撃。

オリジナル版のファンから言わせれば、なんてことをしてしまったんだと、涙ちょちょぎれるくらい辛いことなんです。

ホラー色を強めるためにはパスコウの存在がちょっと邪魔だったのかもしれませんが・・・本当に、ここだけは悲しい変更です。

原作者スティーヴン・キングの評価

原作を大きく改変するのをあまり好まないスティーヴン・キングですが、この『ペット・セメタリー(2019)』については、大きく変わっている結末を大絶賛しています。

スティーヴン・キング原作の映画「シャイニング」では、監督と犬猿の仲になるほど激怒し、自らテレビ版としてシャイニングを撮り直したという逸話もあるほどです。

大物には偏屈な方が多いと言いますが、例に漏れずスティーヴン・キングもそこそこ偏屈なのかもしれませんが、そんな巨匠を納得させる映画を完成させたのは素晴らしいですよね。

まとめ

映画「ペット・セメタリー(1989)」では、家族愛と人間の愚かさが描かれた、辛く苦しいバッドエンドの映画でしたが、リメイク版の『ペット・セメタリー(2019)』はホラー色豊かで、オリジナル版に比べて驚くシーンが多く用意されているようです。

原作者のスティーヴン・キングを唸らせる作品ということで、ファン必見の作品となっているのではないでしょうか。

ただ、パスコウファンの皆様におかれましては、パスコウ・・・パスコウだけは・・・もっと活躍してほしかった・・・と思うかもしれませんので、その辺りは覚悟してご覧ください。

スティーヴン・キング大絶賛の映画『ペット・セメタリー(2019)』、日本公開は2020年1月17日となっています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です