ナイキのヴェイパーフライが禁止になる理由は?大迫選手は「どっちでもいいから早く決めて」とコメント!新記録を打ち立て続ける厚底シューズの性能を紹介

国際陸上連盟が、NIKEの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」を禁止するかもしれないという話が飛び出しました。

ピンク色が特徴のこのシューズは男女問わずマラソンで世界記録を樹立した選手が愛用していることで、話題になりました。

禁止されなければいけない理由とは一体なんなのでしょうか?

このシューズを愛用して記録を出した選手についても紹介します。

ヴェイパーフライが注目されたのはMGCから

2019年9月15日に行われたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)にて、男子30人中16人が履いていて話題になったのが、ナイキの「ヴェイパーフライ」です。

ピンク色ということで、より目を引いたこのシューズは優勝した中村匠吾選手をはじめ、上位10人中8人が履いていました。

ナイキはこの大会に向けてピンクの新色を発売しており、選手がこぞってこの新色を履いていたために話題になりました。

ヴェイパーフライの性能は?

ヴェイパーフライは、ナイキがトップアスリートからの「クッショニングを重視した、脚への負担が少ないシューズを」というリクエストで開発されました。

弾力性と推進力の秘密兵器

脚への負担軽減のために、シューズの全面にカーボンファイバープレートを敷きました。

また、このカーボンファイバープレートはスプーン状になっており、踏み込んだ時にプレートが反発して元に戻ろうとします。

その力が推進力となり、シューズが走ってくれる感覚を生み出します。

新開発ヴェイパーウィーブ素材

シューズの名前にもなっているヴェイパーウィーブ素材は、超軽量かつ高い通気性を持つ新素材です。

この素材はアッパー部分に使用されており、シューズ内の快適さを維持します。

また低い保水性も特徴となっており、雨天時の走行で水分を含んで重くなるということもありません。

分厚いミッドソールが足を守る

このシューズの見た目の特徴といえば分厚い靴底です。

これまでのシューズに比べ、ミッドソール全体を15%増量しました。

分厚くしたことで走行の安定性を確保しつつ、エネルギーリターン率を最大化させました。

ヴェイパーフライで新記録を樹立した選手たち

  • 2018年10月 シカゴマラソン 大迫傑(日本)2時間5分50秒 日本新記録
  • 2019年10月 ロンドンマラソン ブリジット・コスゲイ(ケニア)2時間14分4秒 女子マラソン世界記録
  • 2019年非公式レース エリウド・キプチョゲ(ケニア)1時間59分40秒 人類最高記録
  • 2020年 箱根駅伝 区間新記録が10区間中7区間

このほかにも愛用選手は多く、箱根駅伝での区間新記録はもちろん、日本国内で行われる数多くの大会の入賞者がヴェイパーフライを履いています。

大迫選手は「どっちでもいい」とコメント

大迫選手が今回の話題について、Twitterでコメントをしています。

靴の性能がいいことはもちろん大切ですが、きちんとルールが明確化したうえで、選手はその基準の中で戦うのみとしています。

とても潔くてかっこいいコメントですね。

シューズの禁止に納得がいかないという声

ネットではこの問題に対し、シューズはドーピングではないし、公平性を欠く理由にならないのではないかとしています。

選手のリクエストに応えて開発した企業努力を無下にしてしまうのもどうなのかといった疑問の声もあります。

過去には水泳でレーザーレーサーも規制対象に

18年前の2008年にも、今回と同様のことが水泳界にも起こりました。

イギリスのSPEEDO社が開発した水着、レーザーレーサーを着用した選手が次々と世界記録を作り出したことが話題となりました。

そこで、国際水泳連盟が2010年からこの水着の着用を禁止し、水着における新しいガイドラインを発表しました。

今回のシューズについても、同様の対策が取られることになると思います。

ヴェイパーフライだけを禁止にするのではなく、同様の開発商品についても規制するようにガイドラインを発表すると思うので、注目が集まります。

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