最低賃金の引き上げがニュースになっている中、最低賃金の生活について、日本テレビ系「news zero」で特集が組まれました。
この中で取り上げられた男性は、手取りが23万円、食費が4万円で暮らしていると紹介されています。
最低賃金の生活が厳しいということを伝える内容の特集でしたが、視聴者からはこの金銭感覚に疑問の声が上がりました。
「news zero」で特集された男性の消費や支出がどんなものであったのか、また、その内容が視聴者の印象とどのようにズレがあり、賛否の声が出ているのかを調べました。
目次
news zeroの「最低賃金ギリギリの生活」の特集とは?
7月31日放送の「news zero」で、「”最低賃金の生活”33歳男性の場合」という特集が組まれました。
この中で紹介された男性は正社員・単身世帯の33歳です。
月収を労働時間で割ると、東京都の最低賃金である、時給985円ほどになると紹介されています。
食費4万に違和感を持つ意見続出
最低賃金の暮らしの大変さをクローズアップする内容ですが、視聴者からは違和感があるという意見が続出しました。
特に多くの方が持ったのが、食費についてです。4万円の食費は単身世帯の支出額としては平均的ですが、この食費4万を高いと感じる方も少なくありません。
普段の食事内容と食費の金額が合わない
取材の中で、この男性は平日の食事について
- 食費を抑えるため,夜は食べずに朝だけ
- コンビニのおにぎり2個と飲み物を購入
とされています。
一方、月の食費については4万円とされています。
本当にコンビニのおにぎり2個と飲み物だけであれば、確かに1日にかかる食費は500円にもなりませんね。
そうなると、残りの休日、1日あたりの食費に数千円使っている計算になります。
視聴者からは、男性の支出の内容について、いろいろおかしいところがあるという指摘が多く上がりました。
news zeroの「最低賃金」特集での手取り23万は貧困?
食費が月に4万円という部分以外では、「手取り23万円」という部分で、貧困イメージと結びつかないという意見が多数聞かれました。
手取りが20万円ないという方の意見も多く、手取り23万円は十分贅沢と感じる方も、かなりいることがわかります。
男性の支出については、円グラフでその内容が大まかに紹介されていました。そのグラフを見て、支出を見直すべき、お金の使い方がおかしいという意見も多いです。
- 家賃・光熱費・・・61,000円
- 食費・・・40,000円
- 携帯通信費・・・・20,000円
- 保険・年金・・・33,000円
- 交際費・・・30,000円
- 残り・・・60,000円
このようなグラフとなっています。
特に「おかしい」という意見が出たのは携帯通信費の2万円。
食費4万、交際費3万も贅沢で、「貯金ができない」「壊れていて洗濯機が買えない」のはおかしい、やりくりが下手という意見が出ています。
手取りの計算や地方の低賃金に触れないことで「おかしい」という声も
今回の取り上げられた「news zero」の最低賃金生活は、視聴者の暮らしぶりや住んでいる地方の賃金水準により、かなり様々な賛否の声が出ることになりました。
最低賃金の生活がかなり苦しいということについて、共感する意見・同情する意見も少なくありません。
「手取り23万」でありながら、支出の円グラフに「保険・年金」が入っています。
この費用を抜くと、実際に「手取り」で残るのは20万円を下回るので、かなり印象が変わりますね。
一方、最低賃金がもっと低く定められている地方の方からは、「手取り23万」という数学が、かなり贅沢に感じられています。
地方在住の方から厳しい意見
今回「news zero」で「最低賃金」として比較されたのは、東京都の最低賃金水準でした。
そのため、地方に住んでいる視聴者は、特にこの特集に厳しい意見を多く寄せています。
もっと低い手取りで、地方暮らしで車が生活必需品である方にとっては、男性の食費や交際費・通信費などが、十分高い水準の支出となります。
最低賃金は都道府県別で200円以上の格差がありますので、1人の男性のケースだけを取り上げて「最低賃金の生活」を報道するのは、少し厳しかったといえますね。
news zero最低賃金生活」特集で格差による生活観の違いも浮き彫りに
「最低賃金生活」というテーマで取り上げられた、1人の生活の収入や支出について、異なる立場から多数の意見が出てきました。
それだけ、国民の生活に格差があるということが伺えます。
ニュースが取り上げる「貧困」を見て、自分はもっと「貧困」だと感じる方がいる。
この事実も、日本で格差が広がっていることを印象付けますね。
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