山口県の市内に住む2歳の女の子、多賀みなみちゃんがJR下関駅の名誉駅長に任命されたことが話題になっています。
みなみちゃんが名誉駅長になぜ選ばれたのか?理由や経緯、そして、豪華寝台車「瑞風」駅長特典について紹介します。
目次
2歳の女の子が名誉駅長に任命された理由や経緯は?

2019年3月11日、JR下関駅で2歳の多賀みなみちゃんが名誉駅長に任命されました。
豪華寝台列車「瑞風」が大好きで、2017年6月の運航開始以来1年9ヶ月もの間、毎日見送りに来ていたそうです。
一生懸命手を振る姿はJRの職員のなかでも人気になっており、JR西日本の下関地域鉄道部が今回の任命を依頼したそうです。
毎回バスに乗って30分かけて駅へ
いつも来ているならば近所の住民なのかと思いきや、実はお母さんと一緒に30分バスに乗って駅へ来ていました。
朝8時~8時半に起きて支度をし、9時半ごろには下関駅で瑞風のお見送りをするというスケジュール。
お母さんが時刻表で出発時間を調べ、それに合わせてみなみちゃんも支度をしているそうです。
朝早いけれど「瑞風さん見に行くよ」とお母さんが声をかければすぐに起きてくるくらい瑞風が大好き。
駅に行く前日から楽しみにして、翌日の服もちゃんと用意してから寝るんだとか。
両親も鉄道ファン
みなみちゃんが瑞風が大好きでも、さすがに毎回連れていく親も大変だと思うのですが、実は両親も鉄道ファンなんです。
親の影響で電車が大好きなみなみちゃんは、瑞風の深緑色の車体とキラキラした雰囲気が一目見た時から大好きになったそうです。
初めて瑞風を見たのはお母さんに連れられてということ。
親も鉄道ファンだからこそ、親子で楽しんで毎回のお見送りができていたんですね!
名誉駅長の特典と任期
名誉駅長(めいよえきちょう)は、鉄道会社等の公共交通機関をはじめとした「駅」の設置者が任命する役職、あるいは授与する称号の一つ。
名誉称号の一種。
関連する称号・職名として、一日駅長、名誉副駅長、名誉機関士、名誉車掌がある。
有名な名誉駅長は和歌山電鐵・貴志駅の猫のたま、埼玉高速鉄道・浦和美園駅のうさぎのラビたまなどがいる他、ハローキティや銀河鉄道999のキャラクターも任命されています。
人では岩手県の三陸鉄道でNHKの朝ドラ「あまちゃん」に出演した杉本哲太が久慈駅の名誉駅長に任命されています。
名誉駅長の特典などはあまり注目されていませんでしたが、今回の多賀みなみちゃんにはちゃんと特典が付きました!
それは「駅の入場が自由」ということ。
これまではきちんと入場券を購入して構内に入っていたそうなので、免除されるのは嬉しいですよね。
そして任期は「永遠」です。
瑞風だけでなく、下関駅に入ってくる電車を自由に見て、今後も電車大好きでいてほしいですね。
みなみちゃんが瑞風に乗れるのは10年後?
駅長さんの初仕事は任命後に行った瑞風の出発合図。
旗を持って元気に「しゅっぱーつ!」と掛け声をかけました。
いつも見送りばかりのみなみちゃんですが、乗れない理由2つがあるんです。
- 瑞風は中学生以上しか乗車ができない
- 豪華寝台車なので料金が高い(みなみちゃん一家3人で乗る場合は「ザ・スイート」になってしまう)
その為、お父さんはインタビューで「瑞風に乗れるように頑張って働きます」と言っています。
しばらくは見送り専門のみなみちゃんですが、早く乗れるようになるといいですね。
豪華寝台特急「瑞風」は大人が楽しむ上質な空間
豪華寝台列車、トライライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)は美しい日本をホテルが走る~上質さの中に懐かしさを~というコンセプトで誕生しました。
一泊二日のコースは大阪駅・京都駅から山陰本線経由で下関駅へ行く下りとその逆の上り、山陰コースと山陽コースが用意されています。
二泊三日は山陰・山陽の周遊コースになっており、この場合は下関駅には立ち寄りません。

抽選でしか乗車ができない
瑞風は10両編成ながら定員はたった30人です。
10両のうち4両は食堂車、ラウンジカー、展望スペース付き先頭車両となっており、人が乗れるのは6両のみ。
全室にシャワー・トイレ付で1両まるごと1室となるザ・スイートにはバスタブが付いています。
この他にツインやシングルも完備しています。
車内を贅沢に使って客室を作っているので、定員30人というのもうなずけます。
また、乗車希望の場合は半年前に申し込んで抽選に当選しないと乗れません。
乗車ができる人は本当に幸運な人なんですね。
気になる高額な乗車料金
瑞風のホームページにはドレスコードが記載されており、カジュアルスタイルではディナータイムに行けない他、社内のパブリックスペースへの出入りも制限されてしまいます。
食事は一流のシェフが調理したものが提供され、ラウンジカーにはバーテンダーが好みに合わせてカクテルを作ってくれます。
その一画ではバイオリンの生演奏も。
走るホテルとして一流のおもてなしとサービスを兼ね備えたこの列車、もちろん料金も一流です。
一泊二日ロイヤルツインで、大人一人当たり27万円~
二泊三日ザ・スイートで大人一人当たり125万円~
(どちらも2名で利用の場合)
コースや時期、利用人数で変動しますが、だいたいこの金額だそうです。
瑞風の歴史はみなみちゃんの成長と共に
これまで49回下関駅から出発した瑞風をみなみちゃんが見送った回数は48回だそうです。
1回は残念ながら悪天候のために遅延が発生し、見送れなかったとのこと。
最初はよちよち歩きで見送ったみなみちゃんですが、旗を触れるようになったり、クリスマスにはサンタの服を着たりと季節や成長に合わせて瑞風を見送ってきました。
名誉駅長に任命された日は、お母さんと一緒に瑞風カラーのワンピースを着てお見送り。
今後もかわいい姿を見せてもらいたいですね。
ぜひ永遠に名誉駅長として活躍してほしいと思います。
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