ZOZOの執行役員である田端信太郎さんが自身のTwitterで呟いた「家事は1日1時間」という内容が今、小さな子供のいるお母さんや主婦の間で批判を浴びています。
また、2019年9月17日に放送したフジテレビ系朝の情報番組『とくダネ!』ではこのツイートを田端さんに無断で使用したことで、田端さんから指摘を受けています。
主婦の行う見えない家事と田端さんが行った1時間家事についてまとめてみました。
目次
問題になった「1日の家事時間1時間」ツイート
ウチは子供3人いて、3週間くらい妻が海外に行ってたけど、俺の1日の家事時間、掃除、洗濯、食事・子供のお弁当の用意(3分で済む)など全部で1時間ぐらいだったけどw。12歳未満の子供の要る女性の家事が平日1日8時間って何やってるの?素朴に疑問。キャラ弁でも作ってるの?https://t.co/YR7hLdPjBJ https://t.co/driJqC6CLu
— 田端信太郎 @田端大学塾長である! (@tabbata) September 13, 2019
これは、国立社会保障・人口問題研究所が5年に1度調査をしている、夫婦間の家事・育児分担調査の結果に大してツイートしたものです。
調査の結果、妻は平日に行う家事時間は1日平均4時間23分、夫は37分。
休日は妻が1日平均4時間44分、夫は1時間6分ということになりました。
これに対し、妻のいない3週間に子供3人の世話と掃除・洗濯・食事を田端さんが行ったところ、1日の家事時間が1時間程度だったそうです。
1時間では家事は終わらない!見えない家事162項目を紹介
家事が1時間程度しかかからなかったという田端さんは、時間配分の内訳が知りたいとしています。
一般的に主婦の仕事の大半は見えない家事に追われているので、そこに多くの時間が費やされてしまっているのです。
2019年5月に放送された『今夜くらべてみました』(日テレ系 毎週水曜よる9時~9時54分放送)では、放送作家の野々村友紀子さんが自身の見えない家事162項目を公開しました。
野々村妻の見えない家事リスト
1. 夫婦分の枕、シーツを整える(洗濯交換)
2. 夫婦分のタオルケットや毛布・掛け蒲団を畳む
3. 子供を起こす
4. 朝ごはんの用意
5. 子供の水筒にお茶を入れる
6. 子供の髪の毛を整える
7. 子供の食器を片付ける
8. 子供のパジャマを畳むか洗濯へ出す
9. 部屋の温度と湿度、家族の体調の把握と管理、出発時間の管理(10~156リスト、省略)
157. ゴミ集める・分ける(プラ・可燃・不燃・缶・びん・ペット・紙など)
158. ペットボトルのふたとフィルム、瓶のフィルムはがす
159. ゴミ出し
160. ゴミ箱を洗う
161. ゴミ箱にゴミ袋装着
162. ダンボールをつぶして捨てる
などなど、細かい日常の雑事がたくさん書かれています。
ついで仕事ですぐできるものも多く、毎日やらなくてもいい家事も含まれているのですが、項目にしていくとすごくたくさんの仕事が家事にはありますね。
これらすべてを1時間でやるのはさすがに無理があります。
例えば洗濯物のアイロンがけ1つをとっても、洗濯物の枚数にもよりますが、アイロン台を出して、かけて、片付けるまでに最低でも5分以上はかかります。
田端信太郎の提案する1時間家事とは?
では、田端さんが3週間の間に行っていた1時間家事はどのようなものだったのでしょうか?
田端さんのツイートによると、食器洗い機に全自動のドラム乾燥機を使用し、掃除機はダイソンを使用しているそうです。
なるべく使える家電は利用し、効率よく家事を行っていたことがわかります。
また、3分弁当の内訳は冷凍食品をメインに、ごはんも炊飯器で炊かずにレトルトを使用しています。
冷凍食品は衛生的であり、食中毒にもなりにくいということで、積極的に利用しているみたいですね。
だーかーらー、サトウのごはんをレンジでチン(2分)して、弁当箱に詰めて、フリカケかけて、自然解凍の冷凍食品(鳥つくね/ほうれん草のおひたし等)を詰めるだけなら、子どもの弁当は、3分で出来るって。 https://t.co/Q0V6VgWw6g
— 田端信太郎 @田端大学塾長である! (@tabbata) September 16, 2019
自然解凍の冷凍食品だけ詰めてりゃ、最初からほぼ無菌状態だから、手料理より、食中毒なりにくいよ。
私が、いつ貴方を「バカ」って言いました? 勝手にバカにされたと思いこんでるだけじゃないんですかね。被害妄想では? https://t.co/Z568p5EzP2
— 田端信太郎 @田端大学塾長である! (@tabbata) September 16, 2019
とくダネ! に対して無断転載や著作権についての指摘
— サラゴサ (@sobc0409) September 16, 2019
番組では、「有名企業の男性役員のツイッター」として紹介されました。
Twitterの名前の部分はぼかされ、ナレーターが内容を読み上げました。
それに対し、街の人の声やTwitterでの反応をまとめている内容になっています。
しかし、田端さんはこの件に対して取材を断っており、自身のTwitterが取り上げられることは知らなかったようです。
田端さんはTwitter画像の無断使用について、著作権的にどうなるのかと指摘をしています。
こういう、引用元を示さない、無断での転載って、「引用」「フェアユース」にすら、ならない気がするけど、著作権的にどうなんでしょう?
後学のために知っておきたいなー。教えて偉い人〜。 https://t.co/JxYFQeaGqy
— 田端信太郎 @田端大学塾長である! (@tabbata) September 17, 2019
それに対して、Twitter上では「マナー違反」「企画料をもらうべき」「引用元を見せないのは完全アウト」などと様々な声が。
Twitterの転載や引用について、Twitterサービス利用規約には以下のように書かれています。
ユーザーは、本サービスまたは本サービス上のコンテンツの複製、修正、これに基づいた二次的著作物の作成、配信、販売、移転、公の展示、公の実演、送信、または他の形での使用を望む場合には、Twitterサービス、本規約またはdev.twitter.comに定める条件により認められる場合を除いて、当社が提供するインターフェースおよび手順を使用しなければなりません。
Twitterサービス利用規約より引用
この基準に当てはめると、今回の『とくダネ!』の報道についてはTwitterが提供するインターフェースや手順を使用していないと思われます。
しかし、個人情報が特定できないように名前を隠している点や、Twitterは著作物に当たらないという解釈が一般的なようなので、はっきりと違法であるとは言い切れないようです。
ただ悪意の見える報道と取材拒否したにも関わらず、画像を無断使用して報道してしまった点には問題がありそうです。
家事の分担や所要時間を考えるきっかけに
田端さんのTwitterがきっかけで、自分の家事時間を見直す主婦や、夫婦で家事について話す機会ができたという人もいます。
家事はそれぞれの家庭の状況や家事についてのスタンスなどが異なるので、些細なことでも賛否が発生しやすくなります。
こういう家事のやり方もあり、田端さんのような家庭もあるという、例にはなりそうで
時事問題に関する論説の転載等(著作権法第39条)、時事の事件の報道のための利用(第41条)があるので、テレビでの引用は全く問題ないですね。
文化庁が明示。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html