6月24日、吉本興業は、所属芸人11人が振り込め詐欺集団とされる反社会的組織主催のパーティーに出席し、会社を通さず金銭を受け取る「闇営業」を行っていたとして、この事実を認めるコメントを発表。
当面の謹慎処分と発表しました。
ワタナベエンターテインメントにも同様の芸人が2人おり、同じく謹慎処分と発表。
長く続く人気番組の司会者や、TVでよく見かけた人気芸人たちも名を連ねており、TV業界には激震が走っています。
この「闇営業」に加担したメンバー、その実態を調査してみました。
また、同じ吉本興業所属の松本人志さんが出したコメントなども紹介していきます。
目次
闇営業をしていたお笑い芸人のメンバーは誰?

仕事に困っていそうな、TVで見かけなくなった芸人だけでなく、ゴールデン番組を担当しているような宮迫博之さん、田村亮さんら中堅芸人まで名前が挙がっているため、驚いた方も多いと思います。
今回の闇営業に関わった13人の芸人の名前を調べました。
吉本興業所属の11人と、ワタナベエンターテインメント所属の2人

- 宮迫博之(雨上がり決死隊)
- 田村亮(ロンドンハーツ1号2号)
- レイザーラモンHG
- 福島善成(ガリットチュウ)
- くまだまさし
- パンチ浜崎(ザ・パンチ)
- 木村卓寛(天津)
- ムーディ勝山
- 八十島宏行(2700)
- 常道裕史(2700)
- ディエゴ(ストロベビー)
- 松尾陽介(ザブングル)
- 加藤歩(ザブングル)
上記の芸人たちが、反社会的組織への闇営業に、関わったと報道されています。
吉本興業によると、当初、関わった芸人たちはパーティーへの参加は認めたものの、「反社会的組織とは知らなかった」「金銭の受け取りはない」としていたため、厳重注意に留めていました。
報道後の各方面への影響
上記の芸人たちの謹慎処分を受け、各方面は対応に追われています。テレビ各局は、該当の芸人たちの出演シーンをカット。
NHKは、田村亮さん出演のBS1「ラン×スマ」の再放送と、レイザーラモンHGさんが出演した「にっぽんぐるり 北陸スペシャル」を別の番組と差し替えました。
宮迫博之さんがMCを務めるテレビ朝日の人気番組「アメトーーク!」と、田村亮さんがMCを務める「ロンドンハーツ」はどうなるのかと、対応に注目が集まっています。
今のところ、テレビ朝日は「収録済みの番組につきましては、対応を慎重に検討しております」とのコメントのみ。
両番組とも、今回謹慎となった芸人たちも多く出演している番組。
「アメトーーク!」に関しては、「司会変更?」や、「打ち切り?」などというニュースも囁かれています。
影響は出演するTV番組だけではありません。
常道裕史さん(2700)は2013年から大阪府和泉市のPR大使を務めており、市のPR動画にも出演していますが、今後は対応を協議中とのこと。
また、パンチ浜崎さん(ザ・パンチ)も、コンビで東京都小平市の「小平市観光まちづくり大使」を務めてましたが、謹慎処分となった今、市のホームページから二人の名前は削除されています。
闇営業とは?具体的にどんな内容だった?

闇営業とは、具体的にどのようなことをしたのでしょうか?
この問題を最初に報じた「フライデー」の記事をもとに、内容をまとめました。
都内のホテルで開かれた忘年会
2014年12月27日、入江慎也さん(カラテカ)が都内のホテルで開かれた忘年会への出席を仲介し、上記の芸人たちが出席していたようです。
司会も入江慎也さんが務めており、芸人たちは忘年会の後半にサプライズで登場。
最後に登場した宮迫博之さんは、山口智充さんとの人気デュオ「くず」の代表曲「全てが僕の力になる!」を熱唱しており、この様子を撮影した動画もネット上に流出しました。
なお、この動画には「アメトーーク!に招待します」と会長に向かって発言する場面も映っていました。
金銭の受け取りも、入江慎也さんを通して行われたとされています。吉本興業は6月4日付で、入江さんを解雇したと発表しました。
パーティーを主催したのは全国規模の詐欺グループ
パーティーを主催した反社会的組織とは、、これまでに総額40億円以上をだまし取った詐欺グループ。すでに40人超が警察に摘発されています。
「アメトーーク!」は三井住友銀行や三菱UFJのグループであるアコムがスポンサー。
特に銀行は、振り込め詐欺が増加してからというもの口座開設制限を実施したり注意喚起を促すなど対策に追われ、いわば振り込め詐欺の被害者的立場です。
スポンサーを降りるという判断になるのも無理はありません。
松本人志など他の芸人たちからのコメントは?

今回の騒動に対し、松本人志さんを始め同じ吉本興業の先輩芸人やほかの芸人仲間も、ワイドショーやTwitterなどでコメントを出しています。
その一部ですが、ご紹介していきます。
松本人志のコメント
6月9日、MCを務めるフジテレビの情報番組「ワイドナショー」で騒動に言及した松本人志さん。
本当に金銭の受け取りはなかったと思うか?という質問に対し、
「正直言うと、僕はないと思う。」
と自らの意見を述べました。
続けて、「何らかのお金は出ていると思う。どういうふうに分配されたのか、それはちょっとわからない」と首をかしげていました。
翌週16日放送では、「モヤモヤするようなら、僕が間に入る」と話し、「吉本がいろいろやってると思うので、いったん静観させてもらう」と述べました。
金銭の受け取りの事実が発覚し、謹慎処分が発表されたことについてどのようにコメントするのか、6月30日の放送でもコメントが注目されます。
加藤浩次のコメント
「極楽とんぼ」の加藤浩次さんも、MCを務める日本テレビの情報番「スッキリ」で、この騒動が発覚した当初からこの問題についてコメントしていました。
その際、金銭の受け取りはないとした芸人たちの言い分を信じ、どんな組織か分からない集まりにノーギャラで出席した甘さを指摘する趣旨の発言をしていました。
ところが、実は金銭を受け取っていたと発表された直後の6月25日の放送では、
「仲のいい後輩、会社の言ったこと信用して『スッキリ!』でコメントしたことは僕のミスでもある。そこは謝罪したいと思う。それを前提に話してしまった。本当にすみません」
と謝罪しました。
田村淳のコメント
田村亮さんの相方・田村淳さんも、当初はTwitterで、
「週刊誌等で報じられてるような、ギャラなどは一切、一切受け取っていないと言っています」
「皆さんはどう思われるかわかりませんが、僕は亮の言葉を信じたいと思います。亮は今まで僕に一切嘘をついたことはないです。(僕は何度も亮に嘘をついたことがあるけれど)なので僕は信じたいと思います」
と田村亮さんの言葉を信じ、金銭の受け取りを否定していました。
そして金銭の受け取りが明らかになった6月24日、Twitterを更新し、
「詐欺集団のパーティーに出て、被害者から騙し取ったお金で支払われたギャラを受け取っておきながら、返金もせず嘘をついて、このままで平気なのか! おまえを軽蔑する! 世間の皆様、所属事務所、番組のスタッフにも正直に全てを話すべきだ! 怒りに任せて言いました」と、田村亮さんへ伝えたことを明かしました。
「相方に嘘をつかれた事が本当にショックでした」と、複雑な胸の内も吐露。
「今回、遅くなりましたが、金銭の授受を認めて謹慎する事になりました…皆様、どうか亮に厳しい目を向けて下さい! 反省してるかどうか? 行動、言動、全てに厳しい目を向けて下さい。」
と呼びかけ、
「僕も誰よりも厳しい目を向けたいと思います。最後の1人になっても厳しい目を向け続けたいと思います。そして、しっかりと反省した亮とまたコンビの活動を続けられたらと思います。ロンドンブーツ1号2号田村淳」
と締めくくりました。
謹慎中に向けられる厳しい目
違約金は最低でも5億円とさえ言われている今回の騒動。
反社会的組織への闇営業という事実のみならず、金銭の受け取りはなかったと嘘をついて誤魔化そうとしたことで、世間からの信頼を失う結果となってしまいました。
はっきりとした謹慎期間は発表されていませんが、果たして謹慎期間が明けても彼らを視聴者が受け入れてくれるでしょうか?
少なくとも振り込め詐欺の被害に遭ったご家族は見たくないでしょう。
そう考えると、実質的に謹慎で済むのかどうか、分かりません。
コメントを残す