北九州市小倉区、本土から少し離れた北部には「馬島」と呼ばれる島があります。
本土の海岸から10kmほどしか離れていない、面積はおよそ0.26キロ平方メートルという小さな島です。
農業や漁業をしている島民も暮らしている島ですが、ここは猫が多いことから「猫の島」としても有名でした。
その馬島で、島の猫に毒入りの餌を与えたとして80代の男が書類送検される事件が起きました。
男が猫に毒入りの餌を与えていた動機や、今回の事件で大きく猫の個体数が減ってしまった馬島の近況について紹介します。
目次
「猫の島」北九州市小倉区の馬島で猫が大量死、毒餌を与えた犯人とは?
北九州市小倉区、「猫の島」として知られる馬島では、90匹ほどの猫が暮らしていました。
しかし、その馬島で泡を吹いて死んでいるなど、不審な死に方をしている猫が多数見つかるという事件が発生します。
6月5日付で、福岡県警は小倉区の80の代男を動物愛護法違反・鳥獣保護法違反の疑いで書類送検しました。
書類送検の容疑は、2017年9月から2019年5月まで猫に毒入りの餌を与えたというものです。
島では、男がまいたとみられる農薬入りの魚の切り身が見つかっていました。
馬島で猫に毒の餌を与えた男の動機は「カラス駆除」、動物虐待防止を行うNPO法人が告発
馬島で猫に毒入りの餌を与えたとして書類送検された80代の男は、書類送検される前に取材を受け、動機について話しています。
この時は「カラスを駆除する、脅かすつもり」で餌を置いたとし、猫が来たかは知らないと話していました。
この事件に関しては、動物虐待防止に取り組んでいる、スキャットという特定NPO法人が男を刑事告発しています。
スキャットの活動もあり、とうとう書類送検されるまでに至った男ですが、現時点での動機などに関するコメントは発表されていません。
馬島は猫90匹ほどが暮らす「猫の島」として観光スポット化、地域でも猫を守る活動
「猫の島」として知られる馬島では、90匹ほどの猫が暮らしており、本土からの船に乗って猫を見にくる方もいらっしゃいました。
島では、猫を「地域猫」として保護し、ほとんどの猫に不妊治療を行い、増え過ぎないようにするといった取り組みも行っていました。
しかし、今回毒入りの餌を与えた男の行動により、猫は大きく個体数を減らし、現在30匹ほどになってしまったと報じられています。
男が島の畑などを守る目的でカラスや猫を駆除する目的で毒入りの餌をまいたのか、愉快犯だったのか、まだ真相ははっきりわかっていません。
「猫の島」現実は厳しく
実は、猫好きの間では今回事件が起きた馬島以外でも、「猫の島」として、多くの野生猫が暮らす島は日本各地にあることが知られています。
しかし、多くの島は人口が少なく、高齢化などの事情も抱えており、猫をしっかり管理したりするのがたいへんという現実もあります。
大分県の深島も、「猫の島」として猫好きの方に知られる島ですが、餌代の負担も大きく、「ねこ図鑑」を販売し、餌代を工面しようと工夫したこともあります。
また、本来は決して観光地ではなかった離島に猫目当ての方が訪れることで、「マナー」の問題に頭を抱える島もあります。
「猫の島」に行く際は、島に便利な宿泊施設や食事どころ、コンビニもない可能性もあるので、事前にしっかり確認し、マナーの良い行動を徹底しましょう。
餌やりにルールがある場合もありますし、地元住民に対して迷惑をかけないような写真撮影も必須です。
馬島で猫に毒餌を与えた男が書類送検、処分が軽いとの意見も
「猫の島」馬島で、猫に毒入りの餌を与えた80代の男が書類送検されたというニュースに、全国の愛猫家が憤っています。
逮捕ではなく書類送検、実名報道もなしという処分が軽すぎるという意見も出ています。
しかし、男が書類送検されたことで、猫がこれ以上殺される事態は避けられる可能性は高く、一安心ですね。
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