あなたの番です「扉の向こう」番外編 過去の扉【後編】あらすじネタバレ!黒島沙和(西野七瀬)から総一(荒木飛羽)へ綴られた手紙

『あなたの番です』のアナザーストーリー「扉の向こう」番外編、過去の扉・後編が配信されました。本編の黒幕でもある、黒島沙和(西野七瀬)の高校時代に遡り、彼女がなぜ殺人を犯すようになったのかが明かされる内容となっています。

こちらでは「扉の向こう」過去の扉(後編)のあらすじネタバレをお伝えします。

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「扉の向こう」過去の扉(後編)のあらすじ・ネタバレ

「普通」じゃないことを自覚する少女

幼少の頃から黒島(西野七瀬)は父と母に「普通に育ってほしい」と言われ続けてきました。両親は事あるごとに「普通」を使いますが、普通がわからない黒島にとって、それは暴力に等しい行為でした。

衝動的に殺人を犯したいと思っている黒島が、自分をコントロールする術として発見したのが「数学」でした。難問を解けば解くほど「答え」が見つかる数学に没頭することができました。勉学に励む黒島ですが、母はノートを埋める数式をみて「この子は異常だ」とでも言わんばかりの視線を向けていました。

そして、父に「沙和がおかしいのでは?心の病院で診てもらった方が…」と相談しますが、父はみっともない事を考えるな、誰のためにもならんと一蹴します。誰にも迷惑をかけていないし、今は反抗期だからと言い様子を見ようという事になります。

ある日、学校の帰り道で内山(大内田悠平)がいじめられている現場に遭遇します。黒島は内山に手を差し伸べ助けました。いじめる男子にからかわれますが、関係ないという態度を貫いています。また、内山にもなぜ助けたのかと聞かれますが、「普通でしょ」と答えるのでした。

黒島は普通じゃないことを自覚してから、逆にどうしたら「普通」に見られるのかを考えるようになります。そして自分に希望が持てるようになりました。

台風の日の出来事

大型台風が本格的に高知に近づいてきたその日は、家庭教師の松井(池岡亮介)が来ていました。黒島は松井に内山を助けた事を嬉しそうに話します。

松井は「知らない人だったんだよね?助けるべきだよ普通。」黒島「普通ですよね?」松井「うん、普通だけど、普通はできないよ。俺ならできなかったと思う。」

話のポイントは「自分が普通の行動をしたのか」という所なのですが、この会話で黒島は自分のしたことが普通ではないのかと不安になってしまいます。しかし、松井は良いことをしたんだから誇りに思うようにと褒めてくれます。前に言ったサイコパスだという事も気にしないほうがいい、両親に相談してもいいかもしれないと提案します。

黒島は両親から「普通」であれというハラスメントを受けていることが精神的に苦痛なようで、松井の提案を拒否します。また、両親が本当に黒島が普通でないことを知ったらがっかりし、更に家庭が壊れることを危惧していました。

そして、先生のおかげでこれからどうしたいか考えられるようになった、明るく元気になったと笑顔で話し、受験勉強に励みます。

だんだんと雨脚が強くなり、母が傘を忘れた父を迎えに行くと言って出て行きます。黒島と松井は部屋で2人きりになり、この状況に黒島は隣にいる松井の首にシャープペンシルを刺す妄想をしてしまいます。

落ち着こうと数式を解きはじめますが、今度は座っている椅子で殴りつける妄想までしてしまうのでした。急に態度が変わる黒島に危機を感じたのかトイレに立つ松井ですが、部屋のドアノブを掴んだ瞬間、上から黒島に掴まれます。

そして黒島の頭の中ではドアで松井の頭を何度も挟み殺す想像をしてしまうのでした。こうなると目の前の人をいつか本当に殺してしまうと思った黒島は、怯える松井を残して部屋を出ていきます。

大雨の中、ずぶ濡れになりながら歩いていると、黒島はバス停で雨宿りをしている女の子に声をかけられます。南(田中哲史)の娘・穂香〈ほのか〉でした。傘もささずに歩いている黒島を心配し、バス停の中に誘います。穂香は友達と遊んでいて、帰る途中で降られてしまったようです。

しゃがみ込む穂香に疲れたか尋ねると素直に頷き返事が返ってきます。辺りを見渡すと農作業に使う道具を収納する小屋がありました。小屋に入ると冷えた体も少しは温まるようで、穂香は一見優しい態度に見える黒島に心を許します。

囲われた空間で2人きりになると、黒島の殺人衝動が再び蘇ります。黒島は慌ててその場にあった紙に数式を書き込み始めます。まだ小学生だった穂香はそれを落書きと勘違いし、2人でできることをしようと象の絵を書きながらお絵描きしりとりをしようと提案します。

シャープペンシルを渡され「お姉ちゃんの番」と言われると、黒島の中で抑え込んでいた殺人衝動はいよいよ限界を迎えてしまい、いつまでも象の続きを書かない黒島に穂香は「へんなの」と言ってしまいます。その言葉が黒島のパンドラの箱を開けてしまうのでした。

黒島はその場にある殺人に使えそうな農具(なたや鎌、斧など)を床に並べて「もっと楽しいことをする」と呟き「どれで遊ぶ?」とにっこりと笑います。

そして、小屋からひとり出てきた黒島は返り血で血まみれになっていました。

2年後の告白

それから2年間、黒島は普通に過ごしました。一度自分の衝動を解放することで再び自制心が味方になってくれたのでしょうか?

その日、黒島と松井は海水浴場に2人きりで遊びにきていました。岩場を上がり、崖の頂上を目指して歩きます。そこで黒島は、2年前の豪雨の日に女の子を殺したと告白します。

黒島が犯したことに気づいていた松井はその場にしゃがみこみますが、黒島はなぜ気づいていたのに確かめなかったのかと問い詰めます。そこで松井も「信じていたから!」と強く訴えますが、黒島は松井のその態度に2年間普通でいられたのだと解釈します。

普通でいられたことは松井のおかげであることは間違いないようですが、黒島は普通でいることに限界がきている事を話し始めます。やはり、黒島にとって「普通」は退屈で生きていてもなにも楽しくない事、この日の松井とのデートもリフレッシュでもなんでもなくただ退屈な時間だったようです。

そして、唯一楽しいと思えることが、豪雨の日に犯した殺害。あの日しか今までで楽しいと思えなかったと黒島は話します。自分が楽しいことを他人にも共有させたい黒島は、死体を微笑ませ「楽しいよね」と自分を納得させていました。

松井はこんな狂った考えの黒島に賛同なんてできず、自首して罪を償うように説得しますが、黒島は「一人殺したくらいでは、死刑にならない」と囁き、松井を道連れに崖から海へ落ちていくのでした。

サイコパス覚醒の瞬間、内山の微笑みの秘密

病院のベッドで目を覚ました黒島は、また自殺に失敗したと怒り狂いますが、病室に来ていた内山が目に入り、落ち着きを取り戻します。すぐに帰ろうとする内山に松井のことを聞くと、ネットニュースになっていたようでその記事をスマホで見せてもらいます。

自分だけ死ねなかった黒島は「運、良すぎ」と呟くと、内山は更に牡羊座のラッキーデーがちょうどこの日だったことを教えます。

黒島の家庭教師の松井や、星座が牡羊座であることなどを把握している内山に問い詰めるような質問をいくつもしますが答えはすべて「ごめんなさい」。内山のストーカーはこの時から始まっていたようです。その理由を尋ねると、いじめ現場から助けてくれたからだと答える内山ですが、黒島はあっさりと「それは私じゃない」と答えます。

意味が分からない内山に「知りたい?」と聞くと、近づく内山の首を思い切り絞めはじめます。今度は妄想でも想像でもなく現実に行っていましたが、内山は首を締められながら「大丈夫です。あなたのせいで死んでも大丈夫です。」と苦しみながら答えます。

その命を軽く見ているところが素質があると黒島は内山を気に入ります。「どうすればいいですか?」と聞く内山に、「まず笑って。」と内山の口角を押し上げます。そして、これから私がやることを楽しんで欲しい。ずっと笑顔でちゃんと見ているようにと言いつけます。

黒島は本当の自分を見て、楽しんでくれる存在が欲しかったんですね。この日完全に黒島の本性が「普通」によって抑制されず、むしろ解放されるきっかけとなったようです。内山もそれから貼り付けたような笑みを浮かべていたのですが、黒島に完全に従う信念も理解に苦しみますよね…。

翔太の決意、残された人の思いはどこへ向かうのか

場面は翔太(田中圭)の部屋に戻ります。南はこれまでの話から、黒島がああなったのは狂っていたからであり、理解はできないでしょうと翔太に賛同を得ようとします。

しかし、話を聞いた翔太は全く別の感想を持っていました。それは、自分のことを大切に思えなかったから、他人の命も大切に思えないし、自分の命も大切じゃない。だから死のうとばかりしていたのではないかと分析します。

南(田中哲史)は人を巻き込んだ自殺かよと呆れますが、翔太は南にもあてはまるのではと追及します。引っ越しも自分の荷物をできるだけ無くし、誰にも迷惑をかけないように死のうと考えていたのではと推理します。

南は図星だったようで、今更生きている意味も見いだせないようです。大切な娘が殺され、その犯人が捕まった今、何も生き甲斐がなくなってしまったんですね。

翔太は大切な人がいなくなってもいると説得します。それは心の中でとか背後霊という意味ではなく、穂香や菜奈のような大切な人がいたからこそここまで生きることができたから、これからもその大切な人のために全力で生きていくという決意のようです。菜奈と幸せそうに映る翔太の写真が切なく感じます。

翔太は次に二階堂(横浜流星)の元を訪れます。そして、AI菜奈ちゃんのアプリを消すように頼みますが、二階堂は消せないと返します。むしろ、なぜあんなに大切な人を消すと思えるのか、自分はあんなことをされても消せずにいるのに!と泣きそうな顔をします。

二階堂は犯人を黒島沙和だと導き出したAIプログラムを未だに消すことができず、黒島沙和の存在にまだ苦しめられているようでした。

しかし、混同した考えを持つ二階堂に翔太はAI菜奈ちゃんを消してほしいだけと静かに言うと二階堂をしっかりとハグします。そして、菜奈ちゃんは消えない、消せないし消すつもりもない、消えないから愛なんだよと優しく伝えます。

二階堂も消せない苦しさから少し解放されたのか、消さないと宣言しますが同時にAI菜奈ちゃんも消さないつもりのようです。このAI菜奈ちゃんは修士論文で発表するつもりのようで、むしろどんどん使ってほしいようです。やっぱり翔太は実験台にさせられていたんですね。

二階堂も傷ついているばかりではなく、ちゃっかり研究を進めていて真面目な人です。翔太は菜奈との過去の約束を果たすため、ポーク南蛮を作り菜奈に語りながら食べます。過去と向き合いながら前に進んでいる姿が翔太らしく、チキン南蛮はチキンがおいしいのではなく南蛮がおいしいという結論に至っていました。

黒島からの手紙「次は、あなたの番です。」

「これが今まで私がやってきたこと、私が歩んできた道のりです。人とは違うことに苦しんだと思います。これからも苦しみ続けると思います。でもこれだけはわかって欲しい。あなたはひとりじゃない。私は私の生きたいように生きました。あなたもあなたの生きたいように生きればいい。やりたいことを、やりたいようにやっていい。次は、あなたの番です。」

この手紙を読んでいたのは、榎本夫婦の元に生まれたサイコパス、榎本総一(荒木飛羽)でした。

以前、黒島からもらった宮沢賢治全集の最後のページにこの手紙が貼り付けれられており、施設にいる総一は手紙を読みながら静かに微笑むのでした。

「扉の向こう」過去の扉(後編)まとめ

「過去の扉」で黒島沙和の思考や犯罪が完全に暴かれました。また、松井の末路や、なぜ内山が不気味なまでに微笑み続けているのか、黒島に協力し殺人を犯したのかが判明しました。

無意識なのか意識的になのか様々な男性を自分の思い通りにコントロールしてしまう所は天性のものなのでしょうが、それがまた怖さを引き立てていますよね。

この『あなたの番です』はこういう男性を振り回してしまう女性が多く出ていて、個人的にはそういう心理描写が一番怖かったように思えます。

また、一度は「普通」になろうとした黒島も自分の中の怪物を飼いならすことはできなかったようですね。殺人以外は楽しさも何もなく、ただただ退屈だと松井に語る黒島の冷酷な目は本当に怖かったです。

そして、最後の『あなたの番です』と引き継いでいくところ…。総一がサイコパスなのは本編でも反撃編に入りかなり最初のほうに明かされていた所ではありましたが、なぜ黒島が総一に固執していたかも密かな謎の一つでした。

黒島は総一のサイコパスな所や日常の退屈に苦しんでいるところに学生時代の自分を重ねていたようです。そして、捕まってしまう前に総一には自分のように苦しんでほしくないという思いから手紙を残しますが、「殺人衝動」をやりたいこととして当てはめると簡単にやりたいようにやればいいとは言えません。

これを読んだ総一も黒島の意志をしっかりと受け止め、今にも実行しそうな顔をしていました。これから翔太、南、二階堂のように大切な人が奪われていく未来にならないことを祈りますが…きっとまた『あなたの番です』と引き継がれていくのでしょう。

過去の扉は、前編16分、後編31分と両方合わせると1話分のボリュームです。これが『あなたの番』の本当の最終回と言ってもいいほどの内容でした。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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