デートでソファ席を女性に譲らないのはマナー違反?カップルや男女の座席問題について

「カップルで飲食店に入ったとき、男性は奥にあるソファ席に女性を案内するのがマナー」という定義について、ツイッターが炎上していました。

定期的に起きる「カップルの座席問題」。女性に奥のソファ席を譲ることは、マナー的に必要なことなのでしょうか?男性が奥のソファ席を譲らないことは、失礼な行為に当たるのでしょうか?

SNSで指摘されている「レディーファーストとの関連性」と共に、調査してみました。

カフェで女性にソファ席を勧めないのはルール違反?

事の発端となったのは「飲食店で食事をするとき、37歳の男性が25歳の女性にソファ席を譲らないのは変」という旨のツイートでした。

つまり、「カフェやレストランなどで男女が一緒に食事をする場合、男性は女性にソファ席を譲るのがマナーだ」という旨のツイートがあり、その賛否めぐって炎上したわけです。

実は、「カップルソファ席問題」は、定期的に出て来ては炎上する案件です。「大手小町」というサイトにも似た相談が寄せられたことがあり、そのときもネット中を巻き込んでの大炎上となりました。

そしていつも、「男性がソファ席に座っているのは恥ずかしい」「紳士的ではない」という賛同意見と、「カップルそれぞれで良い」「強制されたくない」「なぜ男性がソファ席ではダメなのか?」という反対意見で対立し、そのたびに炎上を繰り返しています。

では、実際に「飲食店で女性を奥のソファ席に座らせる」というのは、マナー的にはどうなのでしょうか?レディーファーストに入るのでしょうか?

奥のソファ席に女性を座らせる理由とは?

「カフェやレストランでは、女性を奥のソファ席に案内する」というルールは、どこからきたものなのでしょう?

レディーファーストなのか?マナーなのか?そして正しいのか正しくないのか?回答は以下のとおりです。

いい席に女性を案内するのがレディーファーストである

「カフェで奥のソファ席に女性を案内するのは、レディーファーストなのかどうか」については、様々な意見が挙がっています。

その中で、海外の方やマナーに詳しい方の意見を見てみると、ひとつの結論にたどり着きました。

それは「いい席に女性を案内するのがレディーファーストである」ということです。

マナーコンサルタント・西出ひろ子さんが「otona×answer」に寄稿したお話を参考にすると、椅子にも格式があるのだとか。

  • 背もたれがついた木の椅子は、格式では一番下。
  • ソファのランクは、一人掛けのものが下のランク。何人か座れるソファが上のランク。

つまり、背もたれがついた木の椅子とソファでは、ソファの方が格式が高いということになります。

ここから考えると、レディーファーストとして「女性を背もたれつきの木の椅子ではなく、ソファ席に座らせる」というのは、正解と言えます。

紳士としてのマナーという意味でも、女性をソファ席にエスコートするのは基本。男性が思わぬ恥をかくこともあるので、注意しましょう。

奥のソファ席の方が上座=いい席である

また、カフェで奥のソファ席に女性を案内する理由として、上座・上座の話も関係しているようです。

カフェで2人用の席に座るときは、入り口や通路に近い方が下座、遠い方が上座です。カフェでは椅子が通路側に、ソファが奥に設置されているため、女性をエスコートするという意味なら「上座のソファ席が女性」という考え方になります。

上座や下座の話は、日本でも良く知られていることですよね。

また、「通路側の席は入り口に近い」「通路に背を向けている」という理由から、何かがあったときに女性を守れるよう、男性は通路側(つまり椅子)とも言われているそうです。

女性を奥のソファ席に案内する理由は、1つではないようです。

「女性を奥のソファ席に案内」には是非があるという声も

また、レディーファースト=女性は奥のソファ席ということではない、という声も。

一部からは、「レディーファーストとは女性をいい席に案内すると言うことであって、必ず奥の席に案内するという意味ではない」という指摘も挙がっているのです。

例えば、たまたま行ったレストランで、窓から見える景色が綺麗だったとしましょう。このような場合は、「女性に綺麗な景色をたくさん見せてあげたい」という理由で、奥ではなく通路側に案内することもあります。

景色を売りにしているお店だと、二人のどちらからも景色が見えるよう、座席を平行に設置していることが多いです。でも、そうじゃないこともありますよね。そういうときは、女性をあえて通路側にすることで、景色をたくさん見せてあげるのも心遣いになるようです。

ソファ席が苦手な女性もいるのは本当?

レディーファーストやマナーの問題から「女性は奥のソファー席にエスコートする」は正しいのですが、世の中には「ソファ席が苦手だ」という女性もいるようです。

どんな理由でソファ席が苦手なのか、理由をまとめてみました。

ソファ席は通路から顔が見えやすい

レストランやカフェがどう席を配置しているかによりますが、「奥のソファ席は通路から顔や食べている姿が見えやすい」というデメリットがあります。

一説によれば「僕の綺麗な彼女をたくさん見て」という意味があるそうですが(諸説あり)、日本人女性が「人から見え安い席は苦手」と思うのは、なんとなくわかるような気がしませんか?

視界に通路の人が入って来たり、場合によっては目が合ってしまったり…ということがあると、落ち着きませんよね。また、食べるものによっては口元が汚れることもあり、「食べている姿はあんまり見られたくない」という気持ちも解ります。

ソファ席より椅子の方がトイレに立ちやすい

会話の途中でトイレに立ったり、メイクを直したりするときは、奥のソファ席よりも通路側の椅子席の方が動きやすいです。

さっと椅子を引いて通路に出られることから、椅子席の方が好きという女性も一定数いるようですね。

「ソファ席にエスコートしてほしい」という気持ちの裏にあるもの

ソファ席にエスコートしてほしい!という女性の言葉の裏には、マナーやレディーファーストだけに収まらない感情もあります。「女性がエスコートされたい理由」について、分析をしてみました。

根底にあるのはソファ席どうこうではない

何度も記述してきたように、カップルでカフェやレストランを訪れる場合は、女性を奥の席・ソファ席にエスコートすることがマナーです。

でも、多くの女性は「マナーだから」「レディーファーストだから」というだけの理由で、奥のソファー席に座りたい!と言っているわけではありません。

ただ単純に、大好きな彼氏が奥のソファ席にエスコートしてくれると、大切にされていると思えて嬉しいです。

「大事にしてくれてるんだな」「気遣ってくれてるんだな」そう感じて、幸せな気持ちになります。

たかが椅子の位置くらい、と思う人もいるかもしれません。でも、人生の喜びって「小さな幸せの積み重ね」ではないでしょうか?その小さな幸せが1日を幸福にしてくれたり、元気のエネルギーになったりしませんか?

元気が出ない日も彼氏の顔を見たら幸せになれるし、入ったお店で奥のソファに「どうぞ」と言われたらもっと幸せになれるんです。好きな人に優しくされて嫌な女性はいませんよね。

現にソファ席問題に悩む女性の多くは、「彼氏がソファ席に座らせてくれない」と発言しています。男友達じゃない、上司でもない、彼氏だから悩むのです。

ソファ席問題の根底にあるのは、好きな男性が大事にしてくれたら嬉しいな!という可愛い恋心のように思えます。マナーやレディーファーストだけの問題ではない、というところが重要です。

一番大事なのは、相手を大切にしようと思う気持ちです。

ソファ席に男性がいても「おかしい」と思わないで

上述したとおり「カフェやレストランで、女性を奥のソファ席にエスコートする理由」は様々。そして、女性によっては「ソファ席が苦手」という人もいます。

もしお店で男性がソファ席に座っていても、それだけで「非常識」と決めつけるのは良くありません。彼女が椅子皮を希望したのかもしれませんし、腰が悪くてソファ席に座る男性もいます。どんな事情でその席に座っているのかは、外から見ただけでは解りません。

「ソファ席に男性が座っているのを見ると、非常識な人だと思う」という意見を目にすることもあります。が、「人それぞれどんな事情を抱えているか解らない」ということを念頭におき、決めつけるようなことは避けたいものですね

「ソファ席にエスコートされて当然!」という気持ちを持たないこと!

レストランやカフェで「男性が奥のソファ席を女性に勧める」ということは、マナー的にもレディーファースト的にもとても大切なことです。

男性がソファ席に座った場合、周りから「エスコートもできないのか」とみられることもあるので、できればやった方がいいでしょう。

かといって、女性側が「エスコートしてくれて当然」という態度でいていいということではありません。男性が女性をエスコートするのが当たり前なら、それに感謝して「ありがとう」という気持ちを持つことが、女性側の「当たり前」です。

エスコートしてもらったら、「ありがとう」の言葉をかならず返すこと。お互いが気持ちよく食事をするためには。相手を想いやる気持ちを持つことが必要ですからね。

また、文化的に「日本人男性はエスコートに慣れていない」ということも大きいです。近年になり、ようやく日本人男性も「レディーファーストを身に着けよう」と考える人が増えてきました。

まだ浸透しはじめたばかりで、至らない点も多々あるでしょう。でも、「やろうとしている、努力している」という姿勢は素晴らしいことではないでしょうか?ぜひ、長い目で見てあげてほしいですね。

知らない男性には、さりげなく教えてあげてもいいかも。ほとんどの男性は、席についてのマナーを知らないだけで、一度知ればちゃんと守ってくれることがほとんどですからね。

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