10月2日(水)の午前7時ごろ、北朝鮮が2発のミサイルを発射したというニュースが入りました。
そのうち1発は日本のEEZ(排他的経済水域)に落下、450kmほどの距離を飛行したと発表されています。
先月10日にも北朝鮮はミサイルを発射しており、1か月と間をおかず、またもミサイルを発射してきた形です。
今回のニュースでは、発射されたミサイルが「SLBM」という種類であることも報道されました。
このSLBMというミサイルについてや、ミサイル発射を受けての日本やアメリカの対応についてまとめています。
目次
10月2日朝に北朝鮮が「SLBM」弾道ミサイルを発射

出典:労働新聞
10月2日(水)の午前7時すぎ、北朝鮮が日本海に向けて「SLBM」というタイプの弾道ミサイルを発射したと速報が流れました。
最近北朝鮮によるミサイル発射の頻度が多くなっていますが、今回発射された「SLBM」は潜水艦から発射するタイプのミサイルであることが特徴です。
陸上のミサイル基地ではなく、海上の潜水艦からミサイルが発射されたことになります。
当然、潜水艦は海を移動することができますから、SLBMはミサイルをより遠くまで飛ばせることになる脅威があります。
現在北朝鮮が開発していると報じられているSLBMは「北極星1号」というもので、日本の領土・領海を十分に射程圏内にとらえることができる射程距離を持ちます。
詳細は明らかになっていませんが、新型のSLBM「北極星3号」は、さらに射程が長いミサイルです。
米国本土まで射程に入る可能性もあるので、日本はもちろん、その他の国にとっても脅威となりますね。
SLBMはEEZ落下、政府が今後の対応を協議

出典:海上保安庁

出典:海上保安庁
今回北朝鮮が会場の潜水艦から発射したミサイル、SLBMのうち、一発は島根県沖のEEZ(排他的経済水域)に落下しています。
幸いなことに、漁に出ている日本の船舶などに被害は報告されていません。
EEZ(排他的経済水域)は日本の領海ではありませんが、かなり長距離のミサイルを、日本のすぐそばまで飛ばしてきたことは事実です。
日本の領土・領海も射程に入る可能性を示唆するもので、大きな脅威となることは間違いありません。
このミサイル発射を受け、日本政府は急遽、国家安全保障会議を開き、今後の対応を協議しています。
米国とも連絡をとり、日米間の連携を今後もとっていくことを確認。北朝鮮に対しては大使館を通し、厳重な抗議を行いました。
10月2日発射のSLBMはEEZに落下のためJアラート発動せず

出典:総務省消防庁
北朝鮮のミサイル発射で、近年話題になっているワードの1つが「Jアラート」です。
今回、10月2日(水)のミサイル発射は、Jアラートが発動しませんでした。
ミサイル発射に対してJアラートが発動するのは、ミサイルが日本の領土・領海に落下してくる可能性がある時とされています。
今回は、発射されたミサイルについて、日本までは届いてこないという判断が示されたことになります。
もう1つ、今回のミサイル発射に関連して気になるのは米国の動向です。
米国と北朝鮮は非核化に向け、実務者会議を再開することになっていましたが、そんな中、北朝鮮は9月10日、10月2日とミサイルを発射してきたことになります。
開発の進捗状況次第では米国にとっても脅威となる、潜水艦からのミサイルを北朝鮮が発射したことで、米国の対応に変化が見られるかどうか、注視したいですね。
7月から毎月ミサイル発射の北朝鮮、日韓の連携に不安の中、米国を交えて非核化交渉は進むか
北朝鮮は、2019年に入り、特に7月ごろから毎月ミサイルを発射してきています。
前例がないほどの頻度でミサイル発射を繰り返す北朝鮮ですが、日本と韓国の関係は「戦後最悪」と言われるほどの冷え込みを見せている状況。
日本や韓国にアメリカも交えた関係国がしっかり連携をとり、北朝鮮の非核化を前進させることはできるのでしょうか。
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