スコットランド人のラグビーワールドカップ妨害説をイギリス人記者が否定&日本を賞賛!試合内容や他海外の反応についても

アイルランドに続いて、スコットランドを28-21で下し、日本が史上初のベスト8入りとなり、決勝トーナメントへの進出を果たしたラグビーワールドカップ。

試合のラスト5秒を、一緒にカウントダウンした方も多かったのではないでしょうか。

今回の勝利で決勝トーナメント1位での通過が決定しました。

日本のラグビーの歴史を塗り替えた日本対スコットランド戦で、勝利を収めた日本に対しての海外の反応や、今後の試合について調べてみたいと思います。

ラグビーワールドカップ妨害説をイギリス人記者が否定&日本を賞賛

ラグビーワールドカップ日本対スコットランド戦の記事をThe Guardianのイギリスの記者が書き、内容が素晴らしいと話題になっています。

また、その記事を翻訳をしてくださった「Taiga」さんのTwitterも話題になっています。

原文はこちらになります。

出典:The Guardian

その翻訳してくださったTwitterはこちらになります。

読みやすいようにその翻訳内容をまとめてみました。

黙祷は、1分にも満たない、短いものだった。しかしそこには、過去に例を見ない状況で開催される、この試合に対する、相反する感情の渦巻き、衝突が含まれていた。

台風がつい数時間前に過ぎ去り、スタジアムの周りは洪水であふれ、救出作業も終わっていなければ、修復作業など始まってすらいない。

その黙祷が、一体誰に向かって、何人の犠牲者へ捧げられたのかは、誰も知る由はなかった。被害者の数は、未だに確定していなかったのだから。

明け方は4名とされていた死傷者数は9名へ、試合開始時には24名に、ハーフタイムに26名、試合が終わり少し経つ頃には28名へと増えていった。

そんな状況で、彼らは試合を開催するべきだったか。あなたは疑問に思っただろう。

ラグビー協会はそのことを日曜早朝に話し合い、日本人の組織委員に判断を委ねることを決定した。なぜこんな状況でスポーツをするのか。なぜスポーツを見るのか。

未だに多くの人が行方不明で、堤防は壊れ、川は溢れ、会場の横浜から東へ16マイルしか離れていない川崎では100万人が避難し、30マイル北に位置する相模原では、土砂災害でなくなった人の、正確な数さえ把握できていない状況で。

災害への一種の清涼剤としてかも、もしかすると、日常を取り戻すためかも、台風に対する挑戦かもしれない。

いや、それ以上、「私たちは今生きていて、少なくとも今ここにあるものは楽しむことを決意した」と言う極めて重要な意思表示の1つとしてかもしれない。

彼らは試合の開催を決めた。

ホスト国としてのプライドもあっただろうが、会議に出席した委員会幹部は、「世界に向けて、自分たちはできると言うことを証明したい」というのが、開催を決定した最たる理由だと、繰り返し主張した。

この会場の被害が甚大でなかった理由の一つは、鶴見川から溢れ出す水を、建物の下へと流す貯水設備の上にスタジアムが建っているからだった。

スタジアム自体が街の災害対策設備の支柱なのだ。そしてこの試合で、日産スタジアムは、街の『精神的』支柱にもなった。

組織委員たちは、台風が去ったら一刻も早く動き出せるよう、土曜の夜はスタジアムに泊まり込んだ。

明け方には整備班が現地入りし更衣室から水を吸い出し、消防隊は全ての機械設備の点検を3度行い、ピッチに流れ込んだ泥やゴミをホースで一掃した。

同時に、組織委員会は政府や地方自治体と協力し、水道局、道路局、バス会社や鉄道会社などの各種交通機関と連絡を取り、複雑な課題を解決していった。

日本では、このワールドカップにおける『おもてなし』とは何か、と言う議論が活発になされてきた。私も正確に翻訳することはできないが、この国で4週間を過ごして、漠然とだが理解したかもしれない。

それは、客人を喜ばせるために全力を、いや、何かそれ以上を尽くすということだ。

しかし、彼らの『おもてなし』は、私たちの予想をはるかに上回っていた。試合前、多くの人が全くの勘違いをしていたのは、そのせいかもしれない。

「日本人はみんな、この試合が中止になり、過去に勝利したことのないスコットランドとポイントを分け合うことを望んでいる」という勘違いを。

中には、「日本は故意にスコットランドの妨害をしている」と言う、壮大な陰謀論を唱える者までいた。

スコットランドラグビー協会の最高責任者、マーク・ドッドソンも、完全な勘違いをしていた。

怒りに任せて、『巻き添え被害』(ポイントを分け合うこと)に合えば法的措置を検討しているなどと口を滑らせた。

これは、日本人たちがどう覚悟を決めたかのプロセスに対する、恥ずべきミスリーディングだ。

黙祷に続いて、日本の国歌、君が代が流れた。日本人はこの国歌に複雑な思いを抱いており、歌わない人もいる。

そのため大会中、ファンたちに国歌斉唱を促すキャンペーンが開かれている。この日、会場の多くの人が参加した国歌斉唱は、感動的で、荘厳だった。

選手を鼓舞する歌声が、大きく大きく、街中に響き渡るほど広がっていった。

あの瞬間、あなたは思い知っただろう、スコットランドが対面しているのは、ラグビー文化を持たない極東の島国ではなく、強大なサポーターを持つ、己の真価を世界に証明しようと言う覚悟の決まったチームだということを。

前半の30分間、日本は魔法のような、激しく、獰猛で、集中したラグビーを見せた。次に対戦する南アフリカも含め、トーナメントに残った、全てのチームを凌駕するほどの。

スコットランドも善戦したが、より頑強で、より鋭く、より俊敏であった日本に、完全に圧倒された。

日本のラグビーファンたちは、今なら何だってできる、どこが相手だって倒せると信じているだろう。

そして、日曜日の夜に彼らが偉業を成し遂げた今、日本人だけではなく世界中の誰しもが、同じように思っている。

出典:https://twitter.com/ynwataiga

「Taiga」さん、ありがとうございます。

日本の勝利に海外のメディアの反応は?

多くのメディアでも日本の勝利について取り上げています。

日刊紙「スコッツマン」

「日本の観客の応援が日本代表チームを勢いづけた」

日本が逆転のトライをあげたあと、「『ニッポン、ニッポン』という応援は数デシベル上昇し、(スコットランドが)逆転するために必要な勢い、そして準々決勝に進むという希望が遠ざかっていくのがはっきりした」

ガーディアン(The Guardian)

Japan hang on to reach Rugby World Cup last eight and send Scotland out”

「日本が“踏ん張って”8強進出。スコットランドは敗退」

「今大会のW杯を日本ほど盛り上げているチームは他にない。そしてまたしてもラグビー界に衝撃の(electrifying)結果をもたらした。ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms = 勇敢な桜の戦士たち)は初めて決勝トーナメントに駒を進め、あの“ブライトンの奇跡”から4年が経ち、再び南アフリカと対戦することになった」

「日本のことを“上から目線で”ティア2というレッテルを貼っていた人々も今日を境にいなくなるだろう。アイルランド戦(9/28)のように、日本は時にスコットランドを圧倒し、4トライ以上の価値を見せた」

イギリス公共放送局BBC

Japan 28-21 Scotland: Gregor Townsend’s side out of Rugby World Cup

「日本28-21スコットランド。グレゴー・タウンゼントのチームはW杯を去った」

「グレゴー・タウンゼント(スコットランド監督)のチームは開催国日本よりも4以上の勝ち点(ポイント)が必要だった。フィン・ラッセルのトライで先制し、後半には猛烈な追い上げを見せたが、ついに届かなかった」

「松島幸太朗、稲垣啓太、福岡堅樹の3人が前半のうちにトライを決め、さらに福岡は後半早々に“かっ飛ばして”トライ。日本初の決勝トーナメント――次の日曜の南アフリカ戦を確保した」

海外のTwitterでも日本の勝利を褒めていますね。

対戦相手のスコットランド代表の特徴や性格は?

スコットランド代表は、世界ランキングが9位で、特徴は基本に忠実で、それぞれの個々の選手達の能力が高く、スクラムやラインアウトと言った正確なセットプレーを軸に、攻撃陣のフィジカルを活かしたラグビーが特徴のチームです。

スコットラン人の先祖はケルト人でバイキングとも言われ、身体が大きい人達なのだそうです。

その点から見ても体格面ではラグビーにとても適しているのではないでしょうか。

その反面、性格は普段は物静かで内向的ですが、その輪の中に入ると、とても親しみを感じられる人が多いのだとか。

日本対スコットランド戦、歴史的な死闘の末、日本の勝利に!

前日に猛威を振るった台風19号の影響で、一時は中止も危ぶまれていた今回の試合ですが、予定通り開催されれることとなり、会場となった横浜国際総合競技場では約7万人のラグビーファンで埋め尽くされました。

試合前には甚大な被害を出した台風19号の被災者に向けて黙祷が捧げられました。

そして試合前のインタビューでは「スコットランドをボコりたいのでやっちゃいます」と語っていた、リーチ・マイケル選手の言葉通りに気合い充分の試合が幕を開けました。

試合開始後前半7分で、スコットランドに痛恨のトライを決められてしまい、0-7のリードを許します。

前半14分でスコットランドがノーバインドタックルでペナルティーとなり田村優選手がペナルティーゴールを狙うも惜しくも失敗に終わってしまいます。

しかしその直後、福岡選手が倒れながら出したパスに、松島幸太朗選手が今大会通算5つめのトライで7-7の同点に。

その後、稲垣啓太選手と福岡堅樹選手のトライなどで逆転に成功し21-7で前半を折り返しました。

後半2分は福岡選手がトライを決め、田村選手のゴールに28-7とリードを広げますが、後半9分にスコットランドにトライを決められてしまいます。

そしてその後にゴールも決められ28-14と点差を縮められてしまうのでした。

そして後半14分でまたもやスコットランドにトライとゴールも決められ、試合時間は24分残っているのにも関わらず点差はいよいよ28-21に。

日本は波状攻撃で立ち向かいます。

スコットランドの意表を突くキックパスにも、松島幸太朗選手が俊足を活かしてカバーします。

リーチ・マイケル選手が痛めたり、ヒートアップした選手達がやりあって、一触即発の場面もありました。

残り時間2分、スコットランドの反撃の猛攻に対して、姫野和樹選手の得意のジャッカルでスコットランドの攻撃の勢いに歯止めを掛けるなど、日本代表の気迫のディフェンスで押し

切り歴史的な勝利となりました。

準々決勝は10月20日対南アフリカ戦!

スコットランド戦との勝利で日本史上初の決勝トーナメントへの進出が決定した日本代表ですが、20日の準々決勝では南アフリカと準々決勝の戦いとなります。

2015年のワールドカップでは世界ランキング3位だった南アフリカを34-32で撃破し、「スポーツ史に残る番狂わせ」と言われる歴史的な勝利となりました。

4年振りとなる対戦で日本はどのような戦いっぷりを見せてくれるか楽しみですね。

努力すればいつか実を結を結ぶを実現してくれた日本代表チーム

以前は日本のラグビーチームが世界を相手にして、勝利出来る日が来るとは思ってもみませんでした。

選手達のインタビューなどを聞いていると、本当に今まで血の滲むような努力をして来たのだと思います。

格上と言われてきた相手国をどんどん倒して行く姿は、見ていて応援したくなってしまいますすよね。

是非とも決勝トーナメントも勝ち進んで頂きたいと思います!

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