2018年5月にパナソニック産機システムズに内定を得た男子学生が、当時の人事課長からパワハラにあい、自殺をしたことがわかりました。
「なめるなよ、54のおっさんを!」と書き込んだ当時の人事課長についてと、内定者が受けたパワハラについてまとめました。
内定者が自殺したパナソニック産機システムズ
パナソニック産機システムズとは、パナソニックの子会社です。
グループ内における、業務用設備機器やシステム直販、エンジニアリングを行う会社です。
設備機器の提案の他にも、監視サービス、計測サービス、システム設計やアフターサービスなど、機器の使用に関するあらゆるサポートも充実しています。
2009年に設立され、社員数は約1600人、北海道から九州まで全国に8つの支店を抱える会社です。
今回自殺した男子学生は、2018年の春に内定を受けており、2019年2月にパワハラに耐えられずに自殺しました。
54のおっさんと語る当時の人事課長は誰?
2018年に内定を受け、その後約9ヶ月もパワハラ行為を続けたのは、当時の人事課長です。
会社は課長の名前を明らかにしておらず、はっきりとしたことはわかりません。
現時点でわかっていることは
- 2018年時点でパナソニック産機システムズの人事課長
- 54歳の男性
という2点だけです。
ネット上では、2014年から人材開発課課長を務めている山村高史さんがパワハラをしたのではないかと言われています。
伝説の人事と自称する山村さんは、インターンシップで採用基準をすべて明かす、独自の採用展開をしています。
きれいごとではなく、学生のやる気を見、やりがいを引き出す採用方法は、他の会社とは一線を画します。
2018年時点もこの採用方法は変わっておらず、山村さんが人事課長をしていなかったとしても、この採用方法を受け継ぐ人がおり、過剰なパワハラをしたのでしょう。
エアリーフレッシャーズから引用
伝説の人事がヤバイと話題に
現在、パナソニック産機システムズの新規採用ページの閲覧が不可能になっていますが、その前に掲載されていた内容がヤバイと話題になっています。
「試練にもがき、自ら育ち、
すべてに責任を持つ覚悟のある者が、
リーダーとなる。
(中略)
さあ、限界に挑め。
伝説になれ。」
パワハラ問題が出た後にこの文章を読むと、就職希望者や内定者を鼓舞するというよりも、追い詰める内容に思えてしまいます。
SNSで「辞退して。邪魔です」と、内定者をパワハラで自殺に追い込んだ「パナソニック産機システムズ」。新卒採用ページがヤバヤバ。 pic.twitter.com/L4FjU2xJdC
— 杏(あんず) (@anztolchock) April 9, 2020
またこちらのTwitterでは、「伝説の人事(笑)」と言われる人物から採用の裏側について、インターンシップで学べるとされています。
このインターンシップでは、
こんなに残酷で、こんなに親切なインターンシップはなかった
という広告も残っており、マイナスなイメージがぬぐえません。
パナソニック産機システムズさんは「伝説の人事」やったんか…。そりゃ自殺に追い込んだら伝説にもなるよ。 pic.twitter.com/p0zPpgTS13
— もんじろ🐥 (@mon_jiro_) April 9, 2020
去年の就活の時に見た、頭に残っていた広告、パナソニック産機システムズ。 pic.twitter.com/Kf3ZOknKBD
— gg_kyun (@kamio_kande264) April 9, 2020
内定者が受けたパワハラとは?
自殺した男子学生の遺族が、息子が受けたパワハラの内容を克明に語っています。
2018年5月にパナソニック産機システムズから内定を受けた男子学生は、7月には内定者交流サイトと言われるSNSサイトに登録し、活動をはじめました。
このサイトには内定者20人全員が登録をしています。
内定者交流サイトの活動には以下のような条件があります。
- 毎日ログインをし、投稿にコメントすること
- 課題として出された本の感想を投稿すること
7月から自殺してしまう2月までの7か月間、1日も欠かすことなく毎日サイトにログインをし、課題をこなす日々を送ることとなり、生活がサイト中心になっていきました。
また、サイトの中で当時の人事課長は
「サイトやってないような奴は、丸坊主にでもして、反省を示すか?
僕は徹底して、露骨にエコ贔屓するからね。
なめるなよ、54のおっさんを!
決して人格者ではないよ。」
「誰がいつサイトに入っているかは人事側で見えています。
毎日ログインしていなかったり、書き込まない人は去ってもらいます。
無理なら辞退してください。邪魔です。」
「ギアチェンジ研修は血みどろになるくらいに自己開示欲が強制され、4月は毎晩終電までほぼ全員が話し込む文化がある」
「自分の評価によって、あなたをどのような配置もできる」
といった威圧的な態度をとってきました。
1月に入ってからは就職に不安を感じ、「きつい」「つらい」などと口にしていたということです。
友人との旅行にもパソコンや課題図書を持ち込み、楽しむことができなかったという男子学生。
入社前からのきつい拘束は、就職後の人生を落胆させるには十分だったのかもしれません。
会社側の細かい情報公開が求められる
男子学生は、まだ入社前で給料も発生していない状態にもかかわらず、過重労働をされていたのと同じ状態にいました。
パナソニックという大企業の関連会社であり、研修がしっかりしているところに魅力を感じた男子学生。
両親も、内定が決まった時には喜んだことと思います。
他にも内定が決まっていたにも関わらず、魅力を感じて選んだ会社に、就職前に追い詰められることがあってはいけません。
パナソニック産機システムズは再発防止に努めるとしています。
しかし、どのような具体策をたてるのかや人事課長の対応についても、今後の採用者に向けて細かい情報公開が求められます。
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