山形県に唯一ある老舗デパート「大沼」が破産を宣告し、2020年1月26日に営業を終了しました。
事前に告知などがなく、従業員191人が解雇となり動揺が広がっています。
江戸時代から続く老舗デパートはなぜ破産してしまったのか、調べました。
目次
老舗百貨店大沼が破産宣告
山形県唯一のデパートとして地元の人に愛されていた大沼が、26日に閉店しました。
その理由は、30億円にも上る負債額です。
2019年8月には米沢店を閉店し、再建を試みるもうまくいかず、増税のあおりも受けてしまいました。
江戸時代から続く320年の歴史に幕を閉じることになり、従業員191人も26日付けで解雇となりました。
大沼 山形本店の場所は?
大沼は、山形県山形市にあります。
付近には山形城もあり、新幹線の駅もある観光地です。
地上7階、地下1階、売り場面積は約1万2000㎡という建物は、今後破産管財人に委ねられるということです。
ショコラガーデンやひな人形の展示販売も予定していた
今回の破産が突然だったことを表すように、大沼のホームページには現在催し物として開催されている「CHOCOLAT GARDEN(ショコラガーデン)」の案内が残っています。
2月には中学生の制服販売会、3月にはひな人形の展示販売が予定されていました。
また、明日29日からはバッグブランド「Kitamura K2」の期間限定ショップが登場し、山形県初の催しとなるはずでした。
残念なが破産宣告により、すべての催しが行われることはなくなってしまいました。
現在大沼のホームページはネットショッピングの注文ができないことが告知してあるのみで、破産や閉店についての記載はされていません。
従業員の退職金や1月の給料も払えない
大沼の負債額30億円のうち、約5億円は従業員への退職金や1月の給与だそうです。
退職金と1月の給与については現時点で払える見込みがなく、また従業員の再雇用も決まっていないということです。
従業員にとっても今回の破産は急な話であり、今後の生活が心配になります。
また、友の会の積み立てを心配する人や、商品券を持っていた人が使う場所がなくなったと愕然としています。
大沼の閉店を知り県民に動揺が広がる
大沼との思い出を語る人や、実際に足を運んで閉店を確認する人まで、山形県唯一の百貨店の閉店に多くの声が寄せられています。
一切告知のない状態での急な破産だったので、動揺する人も。
がーん😨 #大沼デパート 自己破産❗️山形からデパートが消えた😭
昨日行った日が最後の買い物…寂しい😔
320年の歴史に幕かぁ、お疲れ様でした😭 pic.twitter.com/GIzDJiLQ1b— こまいぬ@自分磨きダイエット中 (@komainu98016487) January 26, 2020
山形大沼終わった…
2/14までのショコラガーデンが泣ける…#大沼 pic.twitter.com/iwT9LDmL9q— kasai (@kasai89158827) January 27, 2020
#大沼 #大沼破産 残念です。子供の頃,地下の映画館〔両国屋の奥にあったんだぞ!〕で映画見て,食道階でお子様ランチを食べ,甘栗買って,バスで帰るのが,ステータスだったなあ。 pic.twitter.com/56rv4NmrAB
— もりりん (@moririn1961) January 27, 2020
#大沼デパート について。
一時期売り子さんをしていたおいらとしては、大沼デパートの存在意義って販売店が無くなった以上の意味があると思う。
実は大沼を経由して山形県内の産品や店舗を全国の百貨店に伝えることで全国的に広めるきっかけとなった物が結構あるのですよ。(続く)— のりたま (@noritama_z) January 27, 2020
県庁所在地から百貨店が無くなるのは初
全国各地にある百貨店は、どこも県庁所在地を中心に、都心部に出店しています。
大沼も例外ではなく、最寄は新幹線も停まる山形駅、山形城などの観光地も近くにあり、決して閑散とした場所にあるわけではありません。
それでも不況の影響を受けたことは否めず、暖冬と増税が買い控えの一因かとも囁かれています。
DiorやChanelなどの高級ブランドや贈答品など、山形県から実店舗が無くなるお店があり、必要な人は他県やネットでの購入が必要になってきます。
320年親しまれてきた老舗デパートの閉店は、市民からは「山形の顔が無くなる」とも言われており、寂しさが募ります。
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