パイロット飲酒問題はなぜ起こる?日航機墜落から34年、度重なる不祥事に日航機墜落の遺族が激怒!

8月12日は、日本史上に残る最悪の航空事故として有名な日航機墜落事故発生した日と言われています。

今年で事故発生から34年たつ墜落現場である群馬県上野村御巣鷹の尾根には、毎年遺族が慰霊登山(いれいとざん)をしています。

墜落事故を起こした日本航空株式会社は、安全運行に力を入れて取り組んでいますが、去年からパイロット飲酒問題による不祥事が続いており、今回慰霊登山した日航機墜落の遺族からは厳しい声が上がっているとのことです。

34年前に起きた日航機墜落事故の概要と度重なるパイロットの飲酒問題はなぜ起こるのか、パイロット飲酒問題への対策などを紹介していきます。

日本航空事故史上最悪の日航機事故とは?

日本航空事故史上最悪の事故と呼ばれている「日本航空123便墜落事故(別名:日航機墜落事故)」は1985年8月12日の午後6時56分28秒に群馬県上野村御巣鷹の尾根に墜落したと言われています。

その際、乗客乗員524名のうち、520名が死亡したとのことです。

この時、当時昭和芸能史を飾る大スターと呼ばれていた歌手の坂本九さん(43)が亡くなったと言われています。

坂本さんの他にも多数の著名人が乗っており、バーモントカレーの考案者である当時のハウス食品社長や当時世界トップレベルと名高い脳神経学者、阪神タイガース社長もこの事故で亡くなったと言われています。

この事故の原因は事故調査報告書によりますと、航空機の部品の一部が金属疲労(きんぞくひろう)による破損で、過去の修理が不適切であることがこのときに判明したとのことです。

事故後、日本航空社では

「事故の悲惨さやご遺族の苦しみや悲しみ、社会に与えた航空安全に対する不信の前に私たちは二度と事故を起こさないと誓いました。」

との理念の元、社員研修として安全運行の再確認をする場として安全啓発センターを開設しました。

相次ぐパイロットの飲酒問題

航空会社には搭乗前のアルコールチェッカを用いた呼気検査が必須となっており、この検査は機長の監視のもと実施することとなっています。

このような厳格な検査のもとであれば飲酒状態での搭乗など起きないはずです。

しかし、この検査には抜け穴がありFNNによりますと、

息を吹きかける角度や量を調節することで、アルコールを検知しないことが発生する可能性がある

というのです。

さらに、この検査の実施時には本来同じ部屋で監視しなければならない機長が、副操縦士が息を吹きかけているところを見ていないことが明らかになっています。

このような航空会社による飲酒管理のずさんな管理によって、飲酒状態での搭乗することができてしまっている実態があるのです。

パイロット飲酒問題への対策は?今後の対策と日航機事件遺族の声

8月12日、群馬県上野村の御巣鷹の尾根に日航機が墜落し、520人の尊い命が亡くなった事故から、34年の月日がたちました。

事故後、日本航空社はこの事故は二度と起こしていけないと戒(いまし)めるように、社員研修のために安全啓発センターの開設など安全運航に取り組んできました。

しかし、去年から飲酒による不祥事が相次ぎ、日航機墜落の遺族からは「空の安全」を求める厳しい声が挙がり、日本航空へさらなる安全への取り組みを行うことが求められています。

日本航空運航本部、北原宗明副本部長によりますと「結局のところ安全を守るという行為が、何につながっているかという意識がないため”自分だけは大丈夫だ”というような低い意識につながってしまった部分があるとコメントしています。

これに対しての対策として日本航空社はアルコール検査器をすべて新型に変更し、確認も従来と異なる第3者確認を必ず行うこと、更にはパイロットが必ず確認するシステムにも、今月から新たにアルコール検査をしていないと警告が出る仕組みを導入したとのことです。

34年前の悲劇は二度と起こしていけないはそういう思いが日本航空社ではあっても一部のパイロットにはそれが伝わっていないのが今回の原因と考えられます。

今後、パイロット全体に安全意識を植え付けることができるかという点が日本航空の最大の課題となることと思われます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です