2019年4月よりNHKの朝ドラ「なつぞら」が放送されています。
5月11日(土)の放送で第6週「なつよ、雪原に愛を叫べ」編が終わり、次週5月13日(月)からは第7週「なつよ、今が決断のとき」編が始まります。
主演の広瀬すずさんを始め、吉沢亮さんや清原翔さん、富田望生さんといった今大注目の俳優が勢ぞろいの今季の朝ドラ「なつぞら」ですが、北海道・十勝編と東京・新宿編の2つにパートが分かれています。
その北海道・十勝編のラストを飾る7週目、なんと、北乃きいさん演じる阿川砂良(あがわさら)と、中原丈雄さん演じる父・弥市郎(やいちろう)が親子として登場します。
森の奥に住む謎の親子と言われている、砂良と弥市郎のモデルとなった人物を調べてみました。
目次
阿川砂良(北乃きい)は第3のヒロインか!?
なつは王道のヒロイン、夕見子はその真反対をゆく第2のヒロイン、そして、王道の裏側にいたとも言える第3のヒロインが登場します!
それは、北乃きいが演じる「阿川砂良(あがわさら)」。広瀬すず演じる「奥原なつ」とは正反対の性格で、笑顔を見せることのないミステリアスな女の子。山奥で、父・弥市郎(中原丈雄)との2人暮らしをしています。
View this post on Instagram遭難したなつを助けてくれた阿川親子。スタジオ前で中原丈雄さんと北乃きいさんの親子2ショット。 ⠀⠀ #朝ドラ #なつぞら #中原丈雄 #北乃きい
【北海道 十勝編】出演者発表⑦
弥市郎( #中原丈雄 )のひとり娘・阿川砂良役は北乃きいさん。自ら狩りや漁をして、朴訥(ぼくとつ)な父を支える働き者の美しい娘。
詳しい役柄とコメントはコチラ↓https://t.co/5rWAKoa46g#朝ドラ #なつぞら #北乃きい pic.twitter.com/fyUj8MWkZm— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年1月7日
弥市郎のひとり娘。十勝に移り住み、父とふたり、ひと気のない森の中で暮らしている。みずから狩りや漁をして、朴訥な父を支える働き者の美しい娘。やがて、なつの家族との交流を通して、外の世界との関わりを持ち始める…。
出典:https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=17284
柴田家の人々との交流の中で、砂良がどのように変化していくのか注目です。
阿川砂良(北乃きい)登場の背景は?モデルは誰?
なつと砂良は、境遇が似ているけれど、対極にあるような存在として描かれるようです。なつと同年代ということで、モデルになった人物はいないようです。
砂良が生まれた理由には、主人公・なつと正反対ながら、どこか似ているというところがポイントになると思いますが、話が進むのを待ちましょう。
なつにそっくりな境遇・対照的な性格?
砂良は、なつと同年代で東京出身。戦争で母を亡くしています。父と北海道へ疎開し、開拓はせず森の奥で生活しています。
戦争で家族を失った点は、なつと同じですね。なつも東京出身、戦争で両親を亡くしています。どんな性格なのかは、北乃きいさんが語っています。
北乃きいさんはインタビューで「ふだんあまり笑わない砂良が、笑顔を作る理由を私なりに考えました。今後、砂良の女性としての将来を演じるのが楽しみです。」ということで、普段笑わない、なつとは対照的な静かな女の子として描かれるようですね。
剛男(藤木直人)が「戦死したなつの父(内村光良)と生き残った自分には差はなく、なつと夕見子(福地桃子)が入れ替わっていたかもしれない」と言ったように、なつと砂良も表裏一体、柴田家に来ていなければ笑顔を出さない人生を送ったかもしれません。
砂良はぶっきらぼうなもの言いをしますが、全く笑顔がないわけではありませんでした!なつと冗談を言って笑いあうなど、サバサバした女の子のようです。照男(清原翔)が阿川家を訪れたとき、照男の優しさに穏やかな笑顔を見せています。
なつのキャラクターと対照的な雰囲気ですが、狩りや漁をして生活をしており、砂良は懸命に父を支える働き者です。なつや柴田家の人々と出会うことで、今までになかった外の世界との関わりを持ち始めていきます。
とっても重要な人物として今後も登場していくようで、楽しみですね。物語が進むにつれて、砂良が現れた理由がはっきりしてきそうです。
父・弥市郎のモデルになりそうな、実在の人物たち
舞台は、昭和30年の北海道・十勝地方です。モデルを探す手がかりは、父・弥市郎が熊彫りをする彫刻家だということです。しかし、弥市郎のように、東京から十勝へやってきて、熊彫りの彫刻家として名を残した人物は見つけることはできませんでした。
阿川弥市郎は、NHK朝ドラ公式サイトでこのように紹介されています。
十勝の深い森に住み、木彫りの熊など民芸品をつくり、暮らしている。以前は東京に住んでいたが、あることをきっかけに娘と一緒に十勝に移住してきた。
吹雪の中で倒れたなつを救い出したことがきっかけで、柴田家とも交流を深めていく。
出典:https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=17284
【北海道 十勝編】出演者発表⑥
十勝の深い森に住み、民芸品をつくる阿川弥市郎役は中原丈雄さん。吹雪の中で倒れたなつ( #広瀬すず )を救い出し…。
詳しい役柄とコメントはコチラ↓https://t.co/5rWAKoa46g#朝ドラ #なつぞら #中原丈雄 pic.twitter.com/bAKn5ll6Lx— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年1月7日
弥市郎は木彫りの熊を、帯広の土産物店で販売し、生活をしていました。昔は東京で教師をしていたといいます。しかし、戦争中に軍国主義を叩き込んだ手前、教師の仕事は続けられませんでした。開拓をせずに森に入ったので、なつたちとは面識がなかったのです。
実在するモデルはいないようですが、創作のヒントになった人物たちが見つかりました。
話のひとつとして盛り込まれそうな人物を挙げてみます。
- 藤戸竹喜(ふじとたけき)
最後の熊彫り職人と名乗った、アイヌ民族彫刻家です。昭和9年、北海道生まれ。
木彫り熊の名人といわれた父・竹夫の下で11歳から職人修業。17歳のとき、北海道中の観光地を回ってほかの熊彫り職人の技を学ぶ武者修行に出る。
昭和39年、道東の阿寒湖畔に民芸品店『熊の家』を構え、熊彫り以外の個人作品にも精力的に取り組み、北海道の野生動物やアイヌの老人像など力強い木彫表現に定評があります。
彼は、昭和10年に生まれてすぐに母親を亡くし、小学校へ上がるまで祖母に育てられています。あちこちの観光地へ出稼ぎに行く父についていくため転校ばかりで、友達もできなかったと後に語っています。孤独な2人と、似ている節がありますね。
- 茂木多喜治(もぎたきじ)
昭和11年頃から木彫り熊専門の彫刻家になり、八雲町の木彫り熊の伝統を作ったとされています。
腕前は昭和天皇に作品を献上するほど。山に入り熊を撃って解体し、筋肉の付き方や関節の可動範囲を調べ、作品制作に生かしていたそうです。
猟をしながら生活し、それを作品に活かしていく姿は、弥市郎や天陽の生活とも被ってきますね。
弥市郎と砂良の存在は、史実と合っているのか?
阿川家が登場する時代は、昭和30年です。昭和30~40年は北海道旅行が大ブームでした。そのちょうど始まりにあたります。旅行ブームと共に木彫り熊が全道各地で作られるようになりました。
弥市郎もその流行の中で、生計を立てていたのかもしれませんね。
木彫りの熊はちょうど流行していた
史実的には昭和30年代から北海道観光ブームで、木彫り熊は飛ぶように売れました。そのため、北海道各地で木彫り熊が大量に作られるようになります。
しかし、そのブームで機械で大量生産されるようになったため個性が薄れ、その後土産物として嫌がられるようになってしまいます。
昭和6年あたりから、「鮭をくわえる熊」が作られ始めましたが、それが全道的な定番になるのはちょうどブームの時期。それまでの熊の置物は、鮭を咥えていないものが普通だったんです。阿川家の木彫り熊が鮭をくわえているか、注目して見ましょう!
(追記) 阿川家の作業場には鮭を加えた熊に限らず、様々な動きの熊の彫り物が飾られていました。流行りに乗った彫刻家ではなく、日頃から心を込めて一つ一つ彫っていく芸術家ということがわかりますね!
弥市郎はドラマの中で、自分の魂と向き合うように、木彫りの熊を掘る、魂を込めた彫刻をする人物として描かれています。ブーム初期の良い物がきちんと売れていた時代を描いているのかもしれませんね。
フロンティア精神で広がる、木彫りグマ文化
そんな木彫りの熊の発祥は、道北・旭川市と道南・八雲町、2つに分かれています。
旭川はアイヌの工芸技術がルーツです。明治30年ごろ、旭川に駐留する兵隊に、工芸品が売られ始めたのがきっかけです。アイヌの人々は、カムイと崇める動物を1匹まるごと彫ることは伝統的には良くないとしていましたが、アイヌの若い職人達が芸術性を求めて挑戦し、評価され広がっていきます。
当時の阿寒湖周辺は観光ブームで、現在の原宿通りのような賑わいを見せたそうで、アイヌの工芸技術は本州から来た人々を魅了しました。
八雲では、農民の新たな収入源として、木彫り熊が考案されました。尾張藩の旧藩士たちが切り開いた土地で、当主の徳川義親(よしちか)さんが持ち帰った、スイスの熊の置物をオマージュし、芸術作品として木彫り熊を広めていきました。昭和7年には「北海道観光客の一番喜ぶ土産品は、八雲の木彫り熊」と雑誌で紹介されるほど有名になります。
慣習に縛られることがない、思い切った決断が共通していますね!弥市郎が本州から来た人物で、土地に根ざした民芸品を作ることになったという点、同じフロンティア精神が感じられます。
弥市郎は、アイヌ文化とも関わりがある?
旭川と八雲は、お互いの作品に触発されながら、技術が発展。多くの職人が育ち、道内各地に指導へ出向き、技術が広がっていったそうです。
旭川ルーツであれば、山奥で狩りや漁をするという謎設定が、アイヌの文化を汲んでいると考えることができます。当時土地はほぼ割り当てられていますから、東京から来た人が、個人で山奥に住むとは考えにくいんです。
もしかしたら、ストーリー内で北海道には欠かせないアイヌ文化を描く方法として、阿川親子を登場させたのかもしれません。
阿川砂良(北乃きい)の変化に注目!照男との関係は!?
阿川家で目を覚ましたなつは、弥市郎から大きな影響を受けることになります。砂良は思いもよらぬ人物と知り合いで、なつは驚くことになります。
意外な共通点
実は、阿川親子は農業高校演劇部の倉田先生(柄本佑)と知り合いで、倉田先生は脚本を作るために阿川家に通いつめていました。なつの演劇も2人は見ていました。砂良 が「白蛇伝説」の脚本で、雪次郎演じるポポロのことを助ける白蛇のモデルになったようです。
今後柴田家に与える影響は?
なつのことを助けたことで、柴田家の家族や戸村親子、天陽とも交流が始まります。今まで、孤独に暮らしてきた2人。果たして、笑わない砂良の心を開くのは誰なのか!
気になる方は、↓をご覧ください。
ネタバレがありますのでご注意を!
なつを助けてくれたお礼に牛乳を持っていくと、照男(清原翔)は砂良(北乃きい) に出会い、2人とも良い雰囲気になります。
仲は深まるものの、思いを告げられない照男のことを心配し、天陽(吉沢亮)や菊介(音尾琢真)が協力して、砂良へのプロポーズ大作戦を決行します。奇想天外なアイディアでしたが照男の思いが通じ、2人は結婚します!!!
そして、東京にいるなつ(広瀬すず)のもとへ、新婚旅行を兼ねて訪れることになります!
NHK朝ドラ「なつぞら」の放送時間は?再放送はある?
「なつぞら」は、月曜日から土曜日の朝8:00~8:15にNHK総合で放送されています。
朝見逃してしまった場合は、その日のお昼12:45~13:00に再放送があります。
また、まとめてダイジェストで見たい方は、NHK総合で以下のダイジェスト番組が放送されますので、チェックしてみて下さい。
「なつぞら一週間」日曜日 あさ11:00~11:20
「5分で『なつぞら』」日曜日 あさ5:45~5:50 夕方5:55~6:00
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なつぞら第6週「なつよ、雪原に愛を叫べ」振り返りあらすじ・ネタバレまとめ
5月6(月)~5月11日(土)に放送された朝ドラなつぞら第6週「なつよ、雪原に愛を叫べ」第31話から36話までのあらすじやネタバレレビューの記事をまとめています。
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