映画『マチネの終わりに』は、2019年11月1日(金)に公開された大人の恋愛ラブストーリーです。
原作は、芥川賞作家の平野啓一郎さんが2016年に刊行した同名の小説『マチネの終わりに』。
この記事では、映画『マチネの終わりに』のあらすじネタバレをはじめ、ラスト結末や作品を見た感想・評価を紹介します。
目次
映画『マチネの終わりに』作品概要
たった三度会ったあなたが 、 誰よりも深く愛した人だった
東京・パリ・ニューヨークの彩り豊かな街並みを舞台に、 音楽家とジャーナリストの男女二人が、出会い、悩み、そして愛した六年―
愛とは何か、人生とは何か。今冬、切なくも美しい大人の愛の物語が、ついにスクリーンへ。
交錯する想い、あらがうことの出来ない運命情熱と現実の間で揺れ動く二人の愛の行方とは。
映画『マチネの終わりに』キャスト・スタッフ
主演として、天才ギタリストの役を演じたのが福山雅治さん、ジャーナリストの役を演じたのが石田ゆり子さんです。
監督は、「ガリレオ」「白い巨塔」「昼顔」など数々のヒットドラマを演出した西谷弘、音楽は、西谷作品に欠かせない菅野祐悟さん。
- 天才ギタリスト 蒔野聡史(福山雅治)
- ジャーナリスト 小峰洋子(石田ゆり子)
- 洋子の婚約者 リチャード新藤(伊勢谷友介)
- 蒔野のマネージャー 三谷早苗(桜井ユキ)
- 蒔野を担当するレコード会社の社員 是永慶子(板谷由夏)
- 蒔野の師 クラシックギターの巨匠 祖父江誠一(古谷一行)
映画『マチネの終わりに』の見所
日本、フランス、スペイン、ニューヨークと舞台が変わり、映像美も見どころです。
また、使われる音楽は、ブラームスやバッハから、サイモン&ガーファンクル、武満徹など多種多様で、全て素敵です。サンドトラックCDも発売されているようです。
また、福山雅治さんが演奏されるシーンは、当初代奏者も用意されていたようですが、福山雅治さんご本人が演奏されています。
映画『マチネの終わりに』あらすじ
出会ってすぐに惹かれ合う二人(日本)
世界的なクラシックギタリスト蒔野は、自身のコンサートの後、楽屋を訪れたパリの通信社でジャーナリストとして勤務する洋子に出会います。
洋子は、十数年前の蒔野のデビューコンサートで、蒔野のギターに感動し、その才能に嫉妬したことを話します。
また、洋子の父は、蒔野がギターを始めるきっかけとなった映画の監督であることも判明する等、共通点もあり、蒔野はコンサートの打ち上げに洋子を誘います。
そこで交わされる会話から、もうお互いに惹かれ合っていることがわかります。しかし、洋子にはニューヨークに住む恋人がいたのです。
それぞれに抱える問題(フランス・スペイン)
フランスに帰国した洋子は、会社がテロにあい、目の前で同僚が亡くなってしまいます。また、洋子もエレベーターの中に閉じ込められてしまうのです。
ニュースで事態を知り、心配した蒔野は、洋子とテレビ電話で会話を交わすことに。洋子の指には、婚約指輪が光っていました。
それに気づきつつ、蒔野は、スペインでコンサートをする次いでに、洋子のいるフランスを訪れます。そして、蒔野は洋子に惹かれていることを伝えました。
洋子はスペインのコンサートへ向かうはずでしたが、ジャーナリストのジャリーラがバグダッドで迫害を受けたため、彼女のそばにいるために、フランスに残ることに。
コンサートでは、蒔野は演奏中に演奏を止めてしまう大失態を起こしてしまいます。
天才ギタリストと呼ばれ続けてきた蒔野に、スランプが訪れたのです。その夜、蒔野は洋子のアパートを訪れ事情を聞くことに。そして、蒔野は、まだ混乱しているジャリーラを癒すためギターを弾き始めるのです。
ジャリーラが眠りについた後、月明かりの下で二人はキスを交わすことに。そして、洋子は恋人との関係を整理できたら日本に行くと伝えます。
すれ違う二人(日本)
洋子がフィアンセと話をつけ、洋子は日本へ帰国することに。しかし、洋子が帰国する日に、蒔野の恩師祖父江が倒れたと連絡が入ります。
病院へ向かうタクシーに携帯を忘れてしまい、洋子と連絡が取れなくなってしまうのです。そこで、蒔野はマネージャーの三谷に頼み、代わりに携帯を取ってきてもらうことに。
蒔野の携帯画面に写るメールを見て二人が会うことを知った三谷は、蒔野の携帯から洋子にあてて、「やはり会うことはできない」とメールを送ってしまうのです。
そこから二人はすれ違い、ついには別々の人生を歩んでしまうことに。
映画『マチネの終わりに』ラスト結末
ここから、映画『マチネの終わりに』ラスト結末のネタバレ情報が含まれています。まだ映画をご覧になっていない方は、ご注意ください。
それから数年後、蒔野は、三谷と結婚し、女の子を授かります。
蒔野も、献身的な三谷に愛情を感じ幸せに暮らしていました。一方、洋子は、元フィアンセと結婚し、男の子を授かったのですが、幸せではありませんでした。夫が不倫していることが発覚したのです。そして、洋子は離婚を決意します。
しばらくの間、ギターを弾けずにいた蒔野でしたが、ついに復帰コンサートをすることに。その会場は、蒔野のデビューコンサートを行ったNYの会場に決まります。
三谷は、洋子に会い、ついにあの夜の真実を話します。そして、蒔野のコンサートに来てほしいとお願いしたのです。さらに、蒔野にも真実を話します。
三谷は、ずっと抱えてきた罪悪感についに我慢できなくなってしまったのです。
洋子と蒔野は、お互いに消化しきれない想いを一度は封印した物の、真実を知り、その気持ちを再燃させます。
そして、NYでの復帰コンサート終了後、セントラルパークにいた蒔野の元に洋子が現れ、お互いに微笑み合い、距離を縮めるため、歩き出すのです。
映画『マチネの終わりに』の感想・評価
筆者は、小説を読んでから映画を鑑賞しました。
小説を読んでいる時から、この二人を連想していたのですが、まさにベストキャスティグで、何の違和感もなく小説も映画も楽しめました。
小説を読んでから映画に行くと、原作と違って残念な気持ちになることも多いですが、この映画は小説もよし、映画もよしでどちらも楽しむことができる作品です。
また、音楽的要素が強い映画なので、映画館で見ると更に楽しめます。
映画の中で福山雅治さんはクラシックギターの第一人者なのですが、クラシックギターとアコースティックギターでは、全然奏法が違います。
なので、最初は代奏者も用意されていましたが、最終的には、福山雅治さんの演奏が使われていますので、演奏シーンも見どころですね。
ラストは、二人がこれからはどんな会話をするのか、想像が膨らむ終わり方です。
お互いの価値観を分かち合い、一緒にいることで高め合える大人の恋愛映画です。
日本の恋愛映画は、見ていてむず痒いと思うことも多いですが、ストーリーもキャストも良いせいか、そういった感情はなく、安心してみることが出来ます。大人のための恋愛映画、是非ご覧ください。
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