メーテルのイラストをヤフオクに無断出品したアニメーター湖川友謙(こがわとものり)とは?開き直り発言、松本零士氏から批判も

テレビ版「銀河鉄道999」で作画監督を務めた大御所アニメーターが、ヤフオクで直筆のイラストを販売して問題になっています。

直筆とはいえ、キャラクターの無断使用をしているので、著作権侵害にあたる可能性があります。

湖川氏の開き直ったコメントやこれまで販売してきたイラストについて紹介します。

ヤフオクでキャラクターのイラストを無断販売

作画監督も務める湖川友謙(こがわとものり)氏がヤフオクで自身の描いたイラストの販売をはじめたのは、2016年ごろからです。

毎月20点近く出品しており、金額は1点3万~5万円ほど。

メーテルのイラストに関しては20万円で取引されました。

説明欄には「湖川本人が描かれているものです」と記載されています。

キャラクターの名前や作品名は書かれておらず、販売名は「湖川友謙 直筆画(番号)」で掲載されています。

作品には湖川氏のサインも入っており、購入者はアニメファンはもちろん、湖川氏のファンも多くいます。

中にはイラストだけでなく、シャドーボックスというフランスの技法を使った、複数のイラストを組み合わせて立体的にした作品も販売しています。

松本零士のコメントに対して開き直る湖川友謙

イラストの無断販売に対し、銀河鉄道999の生みの親である松本零士先生はコメントを発表しています。

失礼ですけども、湖川さんという方を存じ上げませんでした。

昔、作画担当として参加した大勢のスタッフの一人だったのでしょう。

本来であれば、私に許可を得なければならないところ、彼が接触してきたことはありません。

当然、作画をしたからといってそのキャラクターを勝手に描いていいということにはなりません。

『銀河鉄道999』は私がキャラクターの設定や衣装のデザインまで考えていますから。

キャラクターの本質を理解している私が描くからメーテルはメーテルになるのです。

実際に彼のイラストを見ると、画風が私のものとはまったく異なります

確かに、松本零士先生の言う通り、松本零士先生が描くからこそメーテルはメーテルであると思います。

しかし、アニメに関しては、すべて松本零士先生がイラストを描くことは困難ですし、そこはプロのアニメーターが命を吹き込んでいくので、アニメに関しては「アニメのメーテル」という別のキャラクターになるのかもしれません。

その点を踏まえると、一般的に認知されているアニメのメーテルの絵が販売されるということは、ある意味では「本物」と思う人がいても不思議ではありません。

素人が趣味で書いたものを販売したり、同人誌を売ったりするのとは意味合いが全く変わってきますよね。

この松本零士先生のコメントに対し、当の湖川友謙氏は以下のようにコメントしています。

ヤフオクのイラストはすべて私が描いたものです

メーテルで儲けようなんて思っていませんし、オークションなんて本当はやりたくないんですよ。

でも、ファンの人にイラストが欲しいと言われて、サービスのつもりで描いている。値段はいくらでもいいんです

松本さんは漫画のメーテル、私はアニメのメーテルを描いている。

アニメ用のイラストは線が細く、簡略化されています。

私がデザインしたものを勝手に描いて何が悪いんですか

どうみても、開き直りとしか思えないコメントを発表しています。

「私がデザインしたもの」とありますが、本来のキャラクターの考案も原作も松本零士先生なので、言ってることがおかしいですよね。

湖川友謙とはどういう人物?

1950年生まれ 69歳

1970年代に活躍したアニメーター。

1970年に東京ムービーに入社し、「巨人の星」からアニメーター人生がスタート。

1971年~1976年まで、タツノコプロのアニメ原画を担当。

当時手掛けた作品は「科学忍者隊ガッチャマン」「破裏拳ポリマー」「ヤッターマン」など。

1977年から、テレビアニメの作画監督を務めるようになり、「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」ではキャラクターデザインと総作画監督を務めました。

2009年の「宇宙戦艦ヤマト復活篇」では総作画監督・キャラクターデザイン、2017年「宇宙戦艦ヤマト 2202 嚆矢篇」では一部の原画を担当しています。

無断販売は著作権侵害にあたる?

今回の無断販売について、著作権侵害にあたる可能性があります。

著作権侵害(ちょさくけんしんがい)とは、著作権の目的となっている著作物を、著作権が及ぶ範囲で利用する行為であって、その利用について正当な権原を有しない第三者によって行われるものをいう。

湖川氏が販売したのは、メーテルやダンバインのキャラクターなど、これまで作画や原画を手掛けた作品ばかりです。

湖川氏はデザインは自分のオリジナルだと言っていますが、そもそもキャラクターの原案者が別にいるので、湖川さんの完全オリジナルとは言えません。

アニメの場合、著作者は監督・演出家・キャラクターデザインなどの制作に関わった人たちがあてはまるのですが、著作権となると、アニメの制作会社が保有することになります。

それは、アニメ制作のために監督や演出家たちを雇用しているからです。

もし、原作者の松本零士先生や、ダンバインなどのアニメ会社から訴えられた場合は負ける可能性が高くなります。

この場合、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくはその両方が課せられます。

今後も出品をしたいという湖川友謙

著作権の侵害については頭にあったという湖川氏。

松本先生に連絡をしないといけないと思いながら、連絡をとることをしなかったということです。

湖川氏は、無断販売で得た収入でブランド品の購入や旅行をしていたそうです。

これまでに1千万円以上の荒稼ぎをしたと言われている湖川氏ですが、今後も松本先生の許可が取れたら販売を続けていきたいと言っています。

現在は出品停止の状態になっていますが、あまり悪いことをしているという意識がないので、今後もめていく可能性が大いにありますね。

2 件のコメント

  • メーテル・鉄郎はやばかったですね。
    自分がアニメ版の設定をしたと言っても元々は松本零士のキャラですけらね。
    東映動画公式としての販売ならまだしも。
    ネームバリューの高い人なんだからユウキコスモとかジロンアモスとかにすればまだよかったのでは?(こっちはサンライズとの絡みがあるか)

  • 松本零士の原作だけでこれだけの大ヒットになる訳がない、アニメ化されて手直しされて初めて大ヒット作品になった訳です。
    湖川さんや小松原さんがいなかったら松本零士の作品もつまらなく終わってしまいました。
    貧乏漫画家で終わってたでしょうね~。
    キャラクターデザインも著作権がもらえないのがおかしいし、松本零士はもっとアニメーターに感謝しろ。

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