2020年5月18日(月)に発売した週刊少年ジャンプ24号『鬼滅の刃』の最終回205話「幾星霜を煌めく命」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
目次
『鬼滅の刃』最終回205話「幾星霜を煌めく命」のネタバレ
戦いから時を経た世界 竈門の名を持った兄弟は平和の世に生きる
無惨との戦いから、およそ100年。
現代の東京に生きる、カナヲに似た16歳の少年・竈門カナタは、自室の2段ベッドで未だ惰眠を貪る、炭治郎似の15歳の弟・炭彦(すみひこ)を起こそうと、声をかけていました。
「いい加減起きなよ」
「学校遅刻するよ」
しかし炭彦は、寝言らしき返事をこぼすばかりで、一向に目覚める気配を示しません。
「起きてるよう──」
「嘘すぎてびっくりしてるよ、寝汚いな」
一方、ある二階建ての民家、そこの庭にある倉庫では、我妻善照(あがつま・よしてる)という名前の、善逸似の少年が、「善逸伝」とタイトルの振られた、和綴じで製本された1冊の本を、涙を流し、感動しながら読んでいました。
「凄ぇ! みんなで鬼のボス倒したじゃん!」
「やったじゃん!」
しかし、食い入るように本を読む、善照の背に、ある影が近寄り、わざわざローファーを脱いでから、その背を蹴り付けました。
「またひいおじいちゃんの嘘小説読んでるの!?」
「テスト前なのに信じらんない」
「こないだも赤点ばっかりだったでしょ!」
そう言いながら、善照の背を蹴った少女。それは、禰豆子に似た、善照の姉・橙子でした。
「いや凄いんだよみんな!」
「命懸けて戦っててさ」
そう抗議する善照ですが、橙子は聞く耳を持たず、善照の耳を引っ張ると、無理やり学校へと、連れ出しました。
そうして共に連れ立って歩く、善照と橙子。
善照いわく、「うちの家系はみんな大人しい女ばっか」との事で、気性の激しい姉の姿に、不満を抱きます。
そんな中、突然善照が、こんな事を言い出しました。
「姉ちゃんは輪廻転生って信じるかよ」
「俺は信じるよ、絶対みんな転生して幸せに生きてるんだ」
「平和のために、鬼と戦って命を落とした人たちは」
そう、真面目な顔で語る善照。しかし橙子の興味は、スマホに表示された、ある体操の金メダル選手へと、すぐさま移っていってしまいました。
「宇髄選手かっこいい!」
そう言って橙子が見る、スマホの画面には、かつての「音柱」宇髄天元に似た容姿の、体操選手、宇髄天満という男性が、映されていました。
「あれ? このニュース何?」
と、橙子のスマホを覗き込んでいた、善照が、ある他のニュースに、目を奪われます。
そこには、「ご本人を直撃! 嘴平青葉氏」という見出しと共に、申し訳なさそうに俯く、伊之助に似た男性の姿が、映されていました。
「この人植物学者なのか」
「なんか新しく発見された、青い彼岸花のやつでしょ」
善逸の言葉に、そう言葉を返す橙子は、青葉という男性の研究について、話し始めます。
「一年で2日とか3日とか? 昼間だけ咲く花」
「それを研究してたんだけど」
「うっかりミスで全部枯らしちゃって」
「各方面から非難轟々」
青葉の、女性然とした美しい容姿を見て、善照は、その境遇に同情します。
しかし善照は、青葉が男性だと知ると、「切腹しろ切腹!」と言って、すぐさま掌を返しました。
と、その時。善照と橙子から、道を挟んだ反対に、双子が乗せられたベビーカーを押す、女性の姿が見えました。
「ウヘヘ女の子かなあ?」
「アンタ常に気持ち悪いよね…」
そう言い合いながら、善照たちが見る、その双子は、幼いながら、前髪とおくるみに、かつての「霞柱」時透無一郎と、その兄・有一郎の、特徴がありました。
「俺は全然気持ち悪くねーよ」
そう言って抗議をする善照ですが、その目線は、偶然通りかかった、鶺鴒女学院という学校の、女生徒2人へと、注がれていました。
その女生徒2人の容姿は、かつての「蟲柱」胡蝶しのぶと、その姉・カナエに、酷似しています。
そうするうちに、橙子と善照は、ある街角にて、待ち合わせをしていたらしき、カナタと合流します。
「あっ」
「カナタ!」
「おはよう橙子」
そう挨拶を交わし合う、カナタと橙子。
その前まで、カナタが会話を交わしていたらしき、小学生2人は、それぞれ、かつて刀鍛冶の里に住んでいた、鉄穴森と小鉄と、似た顔をしていました。
「今日は髪を巻いてるんだね、可愛いよ」
「えー、ホントにぃ?」
などと言い合いながら、じゃれ合うカナタと橙子。それを見せられた善照は、恨みがましい視線を、2人へと向けますが、橙子から凄まれ、すぐさま謝ります。
そうして学校へ向け、連れ立って歩き始めた、カナタ、善照、橙子の3人。
その最中、善照は、通りがかかった幼稚園にて、ピンクのエプロンを着けた、体格のいい男性幼稚園教諭を目にします。
その後ろ姿は、かつての「岩柱」悲鳴嶹行冥に、似ていました。
そんな中橙子が、カナタと、世間話を始めます。
「今日学校午前だけだから」
「定食屋さんで食べて帰る?」
「蛇の置物があるメガ盛りの?」
「うん!」
そう言い合う2人が、思い出す、「蛇の置物がある」という定食屋で働く、夫婦の容姿は、かつての「蛇柱」伊黒小芭内と、「恋柱」甘露寺蜜璃に、よく似ています。
一方、カナタから声をかけられても、一向に起きようとしなかった、竈門炭彦は、この頃になって、ようやく目を覚ましていました。
「わあ遅刻だあ」
「どうして誰も起こしてくれなかったんだろう?」
炭彦の登校風景 現代を生きる見覚えのあるキャラクターたち
時計を驚き、そう言いながらも、どこか焦った様子を見せない炭彦。
急いで着替えを済ませると、どういう訳か炭彦は、地上5階?6階分の高さにはあろうかという、マンションの自室の窓から、身を乗り出します。
「お母さん言って来まあす」
そう言って自室を出た炭彦は、人間離れした身体能力で、1つ下の階の庇に、足を乗せると、宙返りの要領で、宙へと身を躍らせます。
その先にあったのは、炭彦のマンションの隣にある、建物の屋上に設えられていた、柵でした。
炭彦は柵に足を掛けると、軽やかな身のこなしで、屋上を通り過ぎ、そのまま更に隣の建物の、屋上へと、飛び移って行きます。
「皆勤賞が欲しいんだあ」
そんなのんきな事を言いながらも、炭彦は、やがて建物の非常階段へと、たどり着くと、階段を無視し、外壁を伝いながら、地上5~6階建ての高さを、一息に降り切ってしまいます。
息を切らしながらも、地上に降り立った炭彦は、学校への道を、走り始めます。
「すみません通ります~」
そう言いながら、老人2人が将棋を打つ、平家の日本家屋の庭を、通り過ぎていく炭彦。
そんな炭彦を、叱り飛ばす老人は、かつての善逸の師匠である、桑島慈悟郎に似た容姿をしており、更にその将棋相手の後ろ姿は、炭治郎の師匠・鱗滝左近次に、似ていました。
「まったく、あのガキは…」
そう言いながら、将棋の続きを打ち始める、桑島似の老人。その傍らで流れる、テレビでは、「日本最高齢記録を更新した」という、産屋敷という名の、老人が、紹介されていました。
そうして街を走りながら、学校を目指す炭彦。
その通学路には、かつて炭治郎の日輪刀を打った刀鍛冶・鋼鐵塚蛍と同じ苗字を冠した、「鋼鐵塚整備」という看板が、掲げられています。
「あっ、ごめんね」
走る炭彦とぶつかりそうになった、小学生3人組は、かつて蝶屋敷で働いていた、きよ・すみ・なほの3人に、似ています。
と、その時でした。学校へと急ぐあまり、炭彦は、信号を通り過ぎようとしていた、パトカーと、危うく接触しそうになってしまいます。
しかし炭彦は、またしても抜群の身体能力を発揮すると、パトカーのボンネットで、側転を行うような要領で、接触を回避します。
「絶対アイツだな、七件通報きてる高校生は…」
「はい」
「一瞬撥ねたかと思ったじゃねぇか馬鹿野郎が…」
そう言って、怒りに震える顔をする、パトカーの中の警察官は、かつての「風柱」不死川実弥と、その弟・玄弥に、似ていました。
「あああやばいよー」
「これ間に合うかなぁ」
引き続き、焦りを見せながら、なおも道行を急ぐ炭彦。
「あっ、すごい」
「義一くん、そのキャラレアなんだよ!」
急ぐ炭彦は、気にもとめませんでしたが、その途中ですれ違った、仲睦まじい様子の、小学生たちの容姿は、かつての「水柱」冨岡義勇と、その兄弟弟子・錆兎と真菰に、酷似していました。
愈史郎のその後 そして炭彦たちの平和は続いていく
一方、炭彦たちが通う学校では、「後藤」と呼ばれる男子生徒と、かつて無惨との決戦の際、愈史郎に協力すべく、「俺を喰え」とまで言った、鬼殺隊隊員の男に似た、竹内という男子生徒が、スマホで、ある女性の画像を、見ていました。
「後藤、それまさかとは思うけど彼女じゃないよな?」
そう言って疑いをかけてくる竹内に、言い繕いをする後藤。
「絵ですよね、知ってますよ」
そこへ、学校へ先んじてたどり着いていた、善照が、横合から突如として、声をかけてきました。
「謎多き男・山本愈史郎の作品」
「“珠世”という名前の美しい女性だけを描き続ける画家」
「近年では、世界的にも高く評価され、注目され始めた…」
そう解説を入れた善照は、「俺の初恋は、八百十二番“瑠璃の花と珠世”です」と言って、去って行きますが、話しかけられた、後藤と竹内の2人は、名前も知らない善照が、突如として話かけてきた事実に、呆然としていました。
一方、学校へと急ぐ炭彦は、その道中、ある男子生徒と、合流していました。
「炭彦!」
「いい朝だな!」
「桃寿郎くん、おはよー」
そう言って、炭彦と挨拶を交わす、特徴的な髪と眉毛をした、少年は、かつての「炎柱」煉獄杏寿郎と、似た容姿をしています。
「遅刻するの珍しいねー」
「うむ!」
「ちょっと朝4時からの稽古に打ち込みすぎた!」
「父からビンタされるまで、誰の声も聞こえなくてな」
そう言って桃寿郎は、人間離れした行動を、笑いながら語り聞かせてきますが、似たもの同士であるゆえか、炭彦は、気にもしていない様子で、笑顔を返します。
と、その時、先ほど炭彦が、ぶつかりそうになったパトカーが、スピーカーを使い、炭彦へと、声をかけてきました。
『ハイちょっと止まりなさいそこの高校生』
しかし走る炭彦と、更に言えば桃寿郎もまた、互いの会話に夢中になり、パトカーからの声掛けに、まったく気付く素振りを、見せません。
『止まりなさい、髪短い方』
パトカーの警察官は、なおも炭彦を止めようとしますが、桃寿郎は、気にも留めず、剣道部への勧誘を含んだ会話を、続けます。
「入らないよ、寝る時間減るの嫌だもん」
「まあそう言わず! 少しだけでも!」
「君は本当に向いてると思うんだ、スポーツ!」
『止まりなさい速ェなオイ足が』
言い合う少年2人と、それを止めようとする、パトカーの中の、不死川似の警察官。
桃寿郎は炭彦を、「何かしだすと何も聞こえなくなる所とか、とてもいい」と評し、炭彦は「桃寿郎くんには負ける」と返し、その言葉の通り、パトカーの声は、一向に2人の耳に、届いていませんでした。
と、その時でした。炭彦と桃寿郎が向かう、高校の校門にいた、かつての冨岡の同期剣士・村田に似た教師が、声を上げました。
「閉めろー! 門を閉めろ!」
「危険登校常習者だ」
まだ時間がある、として、閉門を渋る、同僚の教師に、門を閉めさせると、村田似の教師は、勝ち誇ったような、高笑いを始めます。
しかし、炭彦と桃寿郎の2人は。
「間に合いそうだねー」
「だな!」
そう言うと、閉められつつあった、高さ2メートル程の、学校の鉄門を、軽やかな動作で、飛び越えてしまいました。
「ギリギリセーフだったねえ」
「うむ!」
そう言って笑い合いながら、校舎へと走り去っていく、炭彦と桃寿郎と、不満げな顔をする、村田似の教師。
その直後、校門の前に、不死川兄弟似の警官が乗った、パトカーが止まり、村田似の教師は、怒りに震える強面の警官2人に、事情を聞かれていました。
一方、とある公園では、例の「青い彼岸花」の研究をしていた、という、伊之助似の男性・嘴平青葉が、弁当を突きながら、黄昏ていました。
「平和だなあ、今日も」
「僕は研究所を馘(くび)になりそうだけど」
「山奥に独りで暮らしたいなあ…」
こうして、どうにか遅刻をせず、学校にたどり着くも、警官から目を付けられてしまった、炭彦。
その後、炭彦とカナタの自宅である、竈門家に、1本の電話が入ります。
「はい、竈門でございます」
「…」
「えっ、息子がですか!?」
「ご迷惑をおかけしまして……!」
そう言って、恐縮した様子で、電話へ向けて謝罪の言葉を口にする、炭彦とカナタの母親らしき女性。
電話をする女性の、竈門家の正面の壁には、額に入れられた、写真などが、いくつも架けられていました。
その中には、かつて炭治郎が耳につけて戦った、花札の耳飾りも飾られており、隣には、端を劣化させた、古ぼけた集合写真が、飾られています。
そこに写っていたのは、かつて無惨と戦い、生き残った、剣士たちを始めとする、炭治郎とその仲間たち。
その表情には、皆一様に、満面の笑みが、浮かべられていました。
『鬼滅の刃』最終回205話を読んだ感想と考察
4年以上もの長期連載の末、ついに最終回を迎え、堂々の完結となった本作、「鬼滅の刃」。
先号のラストにおいて、一気に時が現代まで飛んだ際には、すわ第2部開始かと、話題にもなりましたが、結局は人気絶頂のまま、終わりを迎える事と、なりました。
最終回である今号では、本作を彩った、様々なキャラクターたち、その子孫や、生まれ変わりと思われる人物の、現代での様子が、描かれました。
特に事件や起伏もなく描写される、現代を生きるキャラクターたちの様子は、炭治郎たちが命をかけて作った、「鬼のいない世界」というものを、強く意識させてくれます。
とは言え、明確に名字の出ている、竈門や我妻と言った面々以外に関しては、果たして「転生」なのか、似た容姿の別人なのかは、不明瞭のまま。
生まれ変わりや子孫たちが、必ずしも再会しているわけではない、という、徹底して「ご都合主義」を排した、本作らしい、結びとなりました。
4年もの長きに渡り連載してきた本作、「鬼滅の刃」。
家族を殺され、妹の禰豆子が鬼にされた事から始まった、炭治郎の物語は、数多の犠牲を出しながらも、平和な現代の様子が描かれる形で、帰結しました。
実のところ、連載開始当初に掲げた目標を、完全な形で達成し、ハッピーエンドを迎える事の出来る主人公は、そう多くありません。
そんな中で、「禰豆子を人間に戻す」事、そして「無惨を倒す」事という、大きな2つの目標を達成し、現代へと命を繋げる事の出来た炭治郎は、素晴らしい主人公であったと言えるでしょう。
そして同じ事は、本作の作者である、吾峠呼世晴先生にも、言う事が出来ます。
4年もの長期の連載、本当にお疲れ様でした。
先生が持つ独自の世界観と、言葉選びが受け継がれた次回作が、再び発表される日を、楽しみに待ちたいと思います。
『鬼滅の刃』の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、鬼滅の刃の最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!鬼滅の刃の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画『鬼滅の刃』を無料で読む方法&最新刊含め全巻無料で読めるか徹底調査!
- 『ONE PIECE』尾田栄一郎
- 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
- 『ハイキュー!!』古舘春一
- 『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
- 『ブラッククローバー』田畠裕基
- 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
- 『約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
- 『Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 『アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 『呪術廻戦』芥見下々
- 『チェンソーマン』藤本タツキ
- 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
- 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
- 『ふたりの太星』福田健太郎
- 『ビーストチルドレン』寺坂研人
- 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
- 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
- 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん
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