2020年4月13日(月)に発売した週刊少年ジャンプ19号の『鬼滅の刃』の最新話202話「帰ろう」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
目次
『鬼滅の刃』第202話「勝利の代償」のネタバレ
涙しながら炭治郎へ語りかける禰豆子 しかしその甲斐なく……
鬼と化し、攻撃を躊躇してしまった伊之助へと、攻撃を見舞おうとする炭治郎。
しかしその時、なす術もなく、その行く末を見守っていた、冨岡と善逸が見たものは、なんと、伊之助を庇うように現れ、炭治郎の爪と牙を無防備に受けた、禰豆子の姿でした。
抱き合うような体制のまま、炭治郎の爪と牙を受け、肩と腕から、痛々しいまでの量の血を流す禰豆子。
その様子を、尻餅をついた姿勢で見る、伊之助の目の前で、禰豆子が、炭治郎へと語りかけ始めます。
「お兄ちゃん」
「ごめんなさい」
その間にも、炭治郎の手の力は強まっていき、禰豆子の着物には、血の染みが広がって行きます。
「ずっと私、何もわからなくなっててごめんなさい」
「お兄ちゃん独りに全部背負わせたね」
「どうしていつもお兄ちゃんばっかり苦しいめにあうのかなあ」
「どうして一生懸命生きてる優しい人達が」
「いつもいつも踏みつけにされるのかなあ」
そう言って禰豆子は、己の肩に牙を立てる炭治郎を正気に戻すべく、言葉を尽くして行きます。
「帰ろう」
「ね」
「家に帰ろう」
しかし。それを聞いてなお、正気には戻らず、禰豆子を抱えたまま、空へと強い咆哮を放った、炭治郎。
それに伴い、力が入ったためか、炭治郎の爪が、ガリガリと音を立て、更に禰豆子の傷を深くし、その表情を、苦悶に歪めさせます。
そうして、己に抱きついた禰豆子を振り払おうと、腕を振るおうとする炭治郎。
しかし、それを止めたのは、禰豆子に続き、炭治郎へと組みついてきた、善逸でした。
「炭治郎やめろーっ!」
「禰豆子ちゃんだぞ」
「元に戻ってる、人間に戻ってる」
「こんなことしたら死んじゃうよ!」
「お兄ちゃんて呼んでるだろ!」
それでも禰豆子に攻撃を加えようとする、炭治郎を、今度は伊之助が止めに入ります。
「やめろ────っ!」
そう言って、炭治郎の頭を、まるで子供を叱りつけるように、はたいて見せる伊之助。
「ガーガー言うな」
「禰豆子に怪我とかさせんじゃねえ」
「お前そんな…、そんな奴じゃないだろ」
「あんなに優しかったのに…!」
「元の炭治郎に戻れよォオオオ!」
そう言って伊之助は、さながら子供の喧嘩のように、炭治郎の頭を叩き続けます。
しかし、それでもなお、炭治郎は周囲に対する攻撃を、やめません。
炭治郎が今度放ったのは、決戦の際、無惨が使っていたのと同じような、周囲を同時に襲う、衝撃波でした。
衝撃波によって、地面が陥没すると同時、炭治郎に抱きついたまま、苦悶の呻きをもらす禰豆子。
更に、善逸と冨岡は遠くへと吹き飛ばされ、伊之助に至っては、建物の壁に叩きつけられたのか、倒れ、瓦礫に埋もれたまま、動かなくなってしまいます。
そして。次の瞬間、一行が見たものは、背中からイバラのようなデザインのものと、背骨を伸長させたような異形のデザインのもの、2種類の触手を伸ばす、炭治郎の姿でした。
「お兄ちゃん、負けないで」
「お兄ちゃん……!」
そうなってなお、諦めず、炭治郎に組み付き続ける禰豆子。
一方の炭治郎は、苦しそうに息を荒げるも、聞く耳をもたず、触手による攻撃を、正面に倒れた善逸へと、放ち始めます。
打開策を探り続ける冨岡 その時カナヲが人間化薬を持って現れる
そこで救援に訪れたのは、先ほど一行と同時に吹き飛ばされた、冨岡でした。
水の呼吸・肆ノ型「打ち潮」。その斬撃により、炭治郎の触手を打ち払った冨岡は、事態を打開すべく、考えを巡らせます。
(禰豆子を噛んだ! 血の味を覚えてしまった)
(もうお終いだ…!)
(早く! 早く炭治郎を殺さなければ、人を殺す前に)
(だが…)
日光に晒しても灼かれる事なく、存在を保ち続ける炭治郎には、もはや日輪刀も、効果を発揮しません。思いとは裏腹に、炭治郎を殺す方法がなくなってしまった事に、冨岡は歯噛みします。
更にその時、炭治郎が、新たな攻撃を放ち始めます。
開かれた炭治郎の口。その前に、何か光を放つ球体のようなものが現れ、まるでエネルギーを貯めるようにして、耳障りな音を、高めていったのです。
それを見て、警戒を強める冨岡。炭治郎に抱きついたままの禰豆子もまた、攻撃をやめさせるべく、言葉を尽くします。
「誰も殺さないで!」
「お兄ちゃんお願い!」
「やめて!」
そう言って、炭治郎の口元に、生身の腕を晒す禰豆子。しかしその願いも虚しく、炭治郎が準備していた光の玉は、激しい衝撃を放ちながら、冨岡の目の前の地面に炸裂。
強大な音を立てながら、地面を深く抉りました。
「わああ禰豆子ちゃん!」
悲痛な叫びを上げながら、炭治郎たちの元へと、手を伸ばそうとする善逸。
その視線の先にあったものは、炭治郎の攻撃の余波を受けたためか、激しく損傷し、全ての爪が痛々しく剥がれ、血塗れになってしまった、禰豆子の左腕。そして、その痛みに涙を流しながら、眉根を詰める、禰豆子の姿でした。
そんな禰豆子に構うことなく、また同じ攻撃を放とうとする炭治郎と、それを必死に止めようとする、禰豆子。
その甲斐あってか、次に炭治郎が放ったのは、触手による無差別な攻撃のみでしたが、一行の危機は、未だに去っていません。
「嫌だ嫌だ、禰豆子ちゃん離れて!」
「炭治郎やめてくれ頼む!」
「たん」
「じろ…」
「ねず…」
血塗れになりながら、炭治郎を止めようと、地面の上で足掻く善逸と、瓦礫に埋もれながら、途切れ途切れに声を出す伊之助。
それらを見ながら、冨岡は、一連の状況に、一筋の希望を見出していました。
(何故禰豆子を殺さない?)
(先刻の攻撃は何故逸れた?)
それらの状況から、炭治郎もまた、「鬼」となってなお、抗っているのだ、と結論付ける冨岡。
(炭治郎の自我を取り戻すことができれば…!)
(しかしそんな奇跡が容易く起こせるのか、俺に…!)
そうして冨岡は、炭治郎の攻撃をいなしながら、考えを巡らせ続けます。
一方、建物の陰では、その状況を、愈史郎もまた、見守っていました。
(無惨め…!)
(死んで尚これ程他人に不快感を味わわせるとは)
(クソッ! 日の光のせいで向こうに行けない…!)
血鬼術ですら、太陽の下では、塵となって消え、効力を発揮出来ません。何も出来る事がない、という状況に、愈史郎もまた、歯噛みしていました。
と、その時。建物の陰にいた愈史郎は、通りに、1人の人間の姿を確認します。
「炭治郎……」
「禰豆子ちゃん…」
それは、フラフラになり、脇腹の傷を押さえながらも、炭治郎たちの元へと向かおうとする、「花の呼吸」の使い手、栗花落カナヲの姿でした。
禰豆子を抱えたまま、攻撃を放ち続ける炭治郎を見て、懐から、十数センチほどのサイズをした、木製のケースを取り出す、カナヲ。
(これをカナヲに預けておきます)
(禰豆子さんに使う薬が足りなければと思って)
(藤の花から作ったものですが…)
そのケースは、決戦前、そう言って、「蟲柱」胡蝶しのぶが、カナヲに預けてくれた、しのぶ製の、「人間化薬」でした。
(鬼を人間に戻す薬は、珠世さんが3つも作ってくださったので)
(これはもう必要なかった)
(あの人は……)
(凄い方です、尊敬します)
そんなしのぶの言葉を思い出し、涙を流しながら、薄く微笑んでみせるカナヲ。
「私の目を片方残してくれたのは」
「このためだったんだね」
「姉さん」
鬼になってすぐの、今の炭治郎の攻撃であれば、掻い潜れるはずだ、と、カナヲは決意を固めます。
視力を失う覚悟で炭治郎に薬を打ち込むカナヲ その効力は?
花の呼吸・終ノ型「彼岸朱眼」。数時間前、「上弦の弐」童磨への切り札として発動し、カナヲの右眼の、視力を失わせた技。
それを再び使い、カナヲは、薬を手に、炭治郎の元へと駆け寄って行きます。
それを見て驚愕に目を見開く冨岡と、攻撃の気配を察し、爪による一撃を放ってくる、炭治郎。
しかし、炭治郎の攻撃がカナヲへと届く、その寸前。カナヲは攻撃を見切り、宙へと跳躍し、炭治郎の背中に、手にしていた薬を打ち込む事に、成功しました。
しかし、カナヲもまた、決して浅くない攻撃を、胴体に受け、激しく出血してしまいます。
「炭治郎だめだよ」
「早く戻ってきて」
「禰豆子ちゃん泣かせたらだめだよ…」
血を流しながらも、炭治郎を慮り、そう言葉をかけるカナヲ。
薬を打ち込まれた炭治郎は、目を見開き、その言葉を受け止めます。
(禰豆子…)
心の中で、そう、妹の名を呼ぶ炭治郎。
そして薬を打ち込んだカナヲは、炭治郎の目の前で、力尽きたかのように、その場に倒れ込んでしまいました。
「カナヲちゃん」
倒れたカナヲを、涙を流しながら、心配そうに覗き込む禰豆子。
そして、その時。「鬼」となって暴れていた炭治郎が、ここに来て初めて、その動きを止め、異変の兆候を、見せ始めました。
『鬼滅の刃』第202話を読んだ感想と考察
ついに禰豆子やカナヲまでもが登場し、総力で炭治郎へと思いをぶつける展開となった、「鬼滅の刃」第202話。
先週まではただひたすらに絶望が渦を巻く、沈み続けるだけの展開でしたが、ようやく一筋の光が見えてきたような気がします。
しかしそのために払った犠牲として、伊之助と善逸は再起不能と思しき怪我を負い、禰豆子も傷つけられ、カナヲは両眼ともに(おそらく)視力を失ってしまいました。
ここまでやってなお、炭治郎が元に戻らない、となれば、いよいよ冨岡の日輪刀くらいしか、手段は残されていないように思われます。
そう言えば、水の呼吸には、「干天の慈雨」なんていう、介錯用の技があったような気もしますが……その出番が来ないよう、祈りましょう。
しかしカナヲ、「終ノ型」などという切り札を使ってなお、片方の視力を残してくれていたのは、吾峠先生の優しさだと思っていたのですが、この最終局面になってなお、それを物語に組み込んでくるとは。
客観的に見れば、「そういえばそんな手段が残されていたな!」と、気持ちのいい伏線回収に沸きたいところなのですが、いかんせん、長く続いてきた連載の、愛着のあるキャラの事ですから、どうにも気持ちの整理がつきません。
せめてこの行動が、功を奏し、炭治郎を元に戻す一助になってくれればいいのですが……重ね重ね、ハッピーエンドになってくれる事を、祈りましょう。
『鬼滅の刃』の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、鬼滅の刃の最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!鬼滅の刃の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画『鬼滅の刃』を無料で読む方法&最新刊含め全巻無料で読めるか徹底調査!
- 『ONE PIECE』尾田栄一郎
- 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
- 『ハイキュー!!』古舘春一
- 『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
- 『ブラッククローバー』田畠裕基
- 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
- 『約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
- 『Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 『アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 『呪術廻戦』芥見下々
- 『チェンソーマン』藤本タツキ
- 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
- 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
- 『ふたりの太星』福田健太郎
- 『ビーストチルドレン』寺坂研人
- 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
- 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
- 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん
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