2020年3月2日(土)に発売した週刊少年ジャンプ13号の『鬼滅の刃』の最新話195話「私は」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
目次
『鬼滅の刃』第196話「私は」のネタバレ
炭治郎の元へ急ぐ禰豆子 脳裏に浮かぶのはこれまでの旅路
逃げる無惨を止めるため、炭治郎と伊黒が、必死に抗戦する中。
鬼殺隊と無惨が、戦っている町を、遠目から眺める事ができる農道に、炭治郎の妹・禰豆子が、ついに辿り着いていました。
田んぼの間を走る農道を、息を切らせながら、駆ける禰豆子。
その脳裏に、「鬼」となって忘れたはずの、弟や母親の姿が、浮かんで来ると同時、鋭く尖った牙が引っ込み、禰豆子が人間に、戻って行くのが分かります。
そんな禰豆子の脳裏には、続いて、竈門家に無惨が、襲来して来た際の光景が、浮かび上がって来ました。
(逃げて)
(姉ちゃん逃げて!)
そう叫ぶ弟と、腕の中で血を流す、妹の姿。
激しい頭痛の中、それらを思い出して行く、禰豆子の脳裏には、夜空を背景に立つ、無惨の言葉までもが、鮮明に浮かんで来ます。
(この程度の血の注入で死ぬとは)
(太陽を克服する鬼など)
(そうそう作れたものではないな)
記憶がそこまで至り、頭痛によって、しかめられていた、禰豆子の顔が、激しい怒りに歪みます。
そして、記憶の中、「鬼」となった禰豆子の前に、次に現れたのは、家族の死を察し、涙を流しながら、禰豆子の方へと駆け寄って来る、炭治郎の姿でした。
農道を走りながら、記憶の中の、兄の姿を思い出し、涙を流す禰豆子。
続いて禰豆子の記憶には、その後に出会った、雪の中に佇む冨岡や、自らの頭を撫でる、鱗滝、そして、「鬼」でありながら、炭治郎たちを助けてくれた、珠世と愈史郎や、炭治郎と共に戦ってきた、鬼殺隊の隊士・善逸と伊之助の姿が、次々と流れて行きます。
そして、そこまでを思い出した所で、禰豆子は、耐えかねたようにして、その場に膝を着いてしまいました。
しかし、禰豆子の脳裏に流れる、記憶の映像は、止まることなく続いて行きます。
息を切らせ、汗を流し続ける、禰豆子の記憶に、次いで浮かんできたのは、鬼殺隊の当主・産屋敷の顔。
更に、炭治郎と共に呼び出された、「柱合会議」における、不死川を始めとした、「柱」たちの姿も、思い出されて行きます。
そんな「柱合会議」の後、禰豆子は、怪我をした炭治郎と共に、「蝶屋敷」へと、運び込まれる事になりました。
禰豆子の記憶の中、そこで、箱から出て行く己に、優しい笑顔を向けているのは、「蟲柱」のしのぶや、カナヲ、アオイを始めとする、「蝶屋敷」の、女の子たち。
次いで浮かび上がったのは、炭治郎や禰豆子たちを、命を懸けて守り、戦った、「炎柱」・煉獄の、あまりにも大きな、後ろ姿でした。
そして、次いで思い出されるのは、炭治郎と共に戦い、助けた人たちの記憶です。
「音柱」宇髄天元と、その妻たちや、「刀鍛冶の里」の鍛治士たち。そして、玄弥や時透の記憶までもが、禰豆子の脳内に、浮かび上がる中。
うずくまり、地面に付いた、禰豆子の手指。そこから長く鋭く伸びた、「鬼」の爪が、まるで時間を巻き戻すかのようにして、人間のそれに、戻って行きます。
兄の顔と共に全てを思い出す禰豆子 果たして人間に戻れたのか?
そうして、息を切らし、激しい脈動に襲われながら、再び立ち上がった禰豆子。
最後に禰豆子は、自身へと優しい笑顔を向け、手を差し伸べてくる、「誰か」の顔を、思い出すに至ります。
(禰豆子)
そう言って、記憶の中で、禰豆子の名を呼びかけてきたのは、禰豆子の兄・炭治郎でした。
炭治郎の顔を、ついに完全に思い出した禰豆子は、これまでで最大の頭痛と、強い鼓動に襲われ、苦しそうに頭を押さえます。
そんな禰豆子の中に去来したのは、雪の中、己の手を引きながら、優しい言葉をかけてくる、兄の姿でした。
(兄ちゃんが守る、何があっても)
(お前だけは)
そこまでを思い出した途端、夜空に浮かぶ月を、見上げるように、唐突に顔を上げた、禰豆子。
(私は)
(竈門禰豆子!)
そうして、「鬼」となる前を含め、全ての記憶を、思い出すに至った禰豆子。その両の瞳と、手指の爪は、完全に「人間」のものに、戻っていました。
分裂逃走を試みる無惨 しかし珠世の執念が無惨を追い詰める
一方、町中では、未だ無惨と炭治郎たちが、激しい戦いを繰り広げていました。
(ふんばれ)
(一秒)
(一秒を稼ぐ)
そうして激しい剣撃を繰り出す、炭治郎に対し、息を切らせ、全身に傷痕を、浮かばせた無惨は、焦りの表情を、浮かべ始めていました。
(目障りな柱共)
(止めを刺しきれていない)
遠く離れた道の先、激しい戦いの跡が残る町中。そこに横たわり、「隠し」たちと愈史郎の、治療を受ける、「柱」たちの気配を、無惨は敏感に感じ取っていました。
そうして無惨は、止めを刺しきれなかった、原因である炭治郎の顔を、憎々しげに眺めます。
(いや、此奴だけではない)
(鬼狩りという組織が数珠繋ぎとなって)
(それ自体がひとつの生き物のように私を絡め取らんとしている)
そして、その時。戦いを監視していた烏が、夜明けまでの残り時間を、大きな声で、「35分」だと叫び、告げます。
(戦いは終わりだ)
(これ以上危険を犯す必要がない)
烏の声を聞き、そう考える無惨。そんな中、技を放っていた炭治郎は、無惨のその反応と、「何か」をしようとする動きを、めざとく感じ取りました。
(何かするつもりだ)
(もしや)
そして、次の瞬間。無惨の左腕が、まるで風船のように、唐突に膨張します。
それは、かつて縁壱との戦いの際、1800もの破片に散らばり、逃げた時のものと、同様の動きでした。
炭吉の記憶から、その情報を得ていた炭治郎は、一早くその事を察知。
「伊黒さん、無惨が分裂する」
「細かく飛び散って逃げる!」
炭治郎は、そう伊黒に伝えますが、本当に無惨が細かく分裂してしまえば、無惨の逃走を防ぎ切れるかどうかは、分かりません。
(止められるか!? 二人でなら)
(いや、分裂をさせたら駄目だ!)
(二人で十二か所一息に斬り込めば…!)
しかし、そう炭治郎が考え、攻撃に打って出ようとした、まさにその時。
破裂寸前まで、膨張していた無惨の腕が、筋を切ったような音を立てたかと思うと、そのまま破裂する事なく、萎んでしまいました。
(止まった!?)
それを見て、訳が分からない、という顔をする炭治郎。
そしてそれと同様に、無惨までもが、驚きに目を見開きます。
(分裂できない)
無惨は自らの腕を見て、思ってもみなかった事実に、眉をひそめます。それと同時に無惨は、この現象が、己に打ち込まれた、珠世の薬のせいなのだと察知。
(そうか、薬は三つだったのか)
(人間返り・老化・分裂阻害)
(女狐が…!)
しかし。その無惨の考えを聞いた、無惨の中の珠世は、ニヤリと口角を吊り上げ、意地の悪い微笑みを、浮かべます。
「残念」
「はずれです」
その時。今まさに逃げ出そうとしていた、無惨の口から、大量の血が、吐き出されます。
(!?)
(吐血した…!)
それを見た炭治郎が困惑する中、無惨の中にいる珠世が、勝ち誇ったような笑みを、浮かべながら、無惨へと告げます。
「薬は四つですよ」
「三つの薬で弱った所に、細胞破壊の薬が効き始める」
「さあ、お前の大嫌いな死が、すぐ其処まで来たぞ」
無惨が見る幻の珠世は、まるで嘲るようにして、そう無惨の耳元で囁きました。
『鬼滅の刃』第196話を読んだ感想と考察
次第次第に人間に戻っていく禰豆子が、ついに人間としての記憶を完全に取り戻す中。
一方の無惨は、かつて縁壱から逃げおおせた、「分裂逃亡」という切り札を、ついに切るに至ります。
、前もってそれを予測していた、珠世の薬の効力によって、無惨は分裂に失敗。
更に、珠世の用意していた、「細胞破壊」の薬によって、無惨は致命的なダメージを、負わされる事になりました。
炭治郎たち、というよりは、珠世の薬に追い詰められ、ついに例の、「爆散逃亡」を、使おうとしてきた無惨。
この逃亡法、作中で提示されていた、無惨の切り札の中では、鬼殺隊にとって、ぶっちぎりで厄介なものだったので、ついに使ってきたか! という感想です。
だからこそ、何かしらの「リスク」があって、無惨が使い渋る……というような展開も、予想していたのですが、結局その辺りは、珠世の薬によって、解決がもたらされた形。
よくよく感がれば、珠世はこの逃亡を、縁壱と一緒に見ていたわけなので、その対策を打っている事も、当然だったという訳ですね。
しかし、「分裂阻害薬」などと、普通に言っていますが、そんな薬、どういう知識をどう活かせば作り出せるのでしょう? ここ最近、戦いへの珠世の貢献度が、うなぎ上りです。
そして、禰豆子です。鬼になって以降、はっきりとした「自我」を持たず、本能のおもむくままに、行動しているように見えていた禰豆子。
ですが、戦いを共にした仲間や、「蝶屋敷」の面々、そして炭治郎に多大な影響を与えた、煉獄など、これまで出会った人たちの、記憶や言葉は、はっきりと禰豆子の中に、刻まれていたようです。
そして禰豆子は、ずっと共にいた炭治郎が、たった1人残された家族である事を思い出すと同時、人間に戻る事ができました。
これらの演出を、ほぼ台詞なしで、かつ1話かけずに出来たのは、本作が、数年もの時間をかけ、炭治郎と禰豆子の旅路を、描いてきたからこそ。
無惨との決着がどうなるかは、まだ分かりませんが、禰豆子周りのストーリーに関し、まさに集大成、といったものを見たような気になった、第196話でした。
『鬼滅の刃』の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、鬼滅の刃の最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!鬼滅の刃の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画『鬼滅の刃』を無料で読む方法&最新刊含め全巻無料で読めるか徹底調査!
- 『ONE PIECE』尾田栄一郎
- 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
- 『ハイキュー!!』古舘春一
- 『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
- 『ブラッククローバー』田畠裕基
- 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
- 『約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
- 『Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 『アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 『呪術廻戦』芥見下々
- 『チェンソーマン』藤本タツキ
- 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
- 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
- 『ふたりの太星』福田健太郎
- 『ビーストチルドレン』寺坂研人
- 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
- 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
- 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん
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