『鬼滅の刃』最新話188話のネタバレと感想!傷を負い戦線を離れる甘露寺、そして伊黒の過去の生い立ちと想い

2019年12月23日(月)に発売した週刊少年ジャンプ4・5号の『鬼滅の刃』の最新話188話「悲痛な恋情」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『鬼滅の刃』187話のネタバレと感想はこちら

『鬼滅の刃』第188話「悲痛な恋情」のネタバレ

激化する無惨の攻撃 そんな中致命の傷を負ってしまう甘露寺

炭治郎が、過去の記憶の世界で縁壱との邂逅を果たす中。

現実の世界では、相変わらず凄まじい攻撃を繰り出す無残と、「柱」たちの戦いが続いていました。

(速度がまた上がった! 圧される…!)

(悲鳴嶹さんの盾にもなれない!)

激化した無残の攻撃に危機感を覚える、悲鳴嶹と伊黒。そのほかの柱たちも、同様に、無残の攻撃に対処出来なくなり傷を増やしつつありました。

そんな中で、特に焦りを強くしていたのは、「恋柱」である甘露寺でした。

(私が一番に潰れる…! 少しも役に立ててないのに…!)

無残の攻撃を避けながら、捨て身の攻撃を画策する甘露寺。甘露寺は、猛攻の中、羽交い締めを仕掛けようと無残へと間合いを詰めようとします。

しかし、その時。

(えっ)

(引っ張られ……)

突如として、甘露寺の姿勢が崩れ、そこを無惨の攻撃が襲いました。

左腕と左頬、そして左の脇腹。体の各所を深く抉られた甘露寺は、その場に倒れ込みます。

「…!」

それを見た伊黒は、すぐさま甘露寺のフォローに駆け付けます。

(何だあの技は!?)

(甘露寺は攻撃を避けたはず…!)

悲鳴嶹も、甘露寺が受けた攻撃を見て驚愕するなか。残った3人の柱、冨岡・不死川・悲鳴嶹の3人が、引き続き無惨との打ち合いを臨んで行きます。

一方、一時戦線を離れた伊黒は、一般の隊士に甘露寺の治療を頼んでいました。

しかし、甘露寺を置いて戻ろうとする伊黒へと、甘露寺が声を発します。

「待って」

「私まだ」

「戦える」

「今度は足を引っ張らないようにするから」

そう言って立ち上がろうと、表情を強張らせる甘露寺。しかし、伊黒はそれを聞かず隊士に甘露寺を任せ無惨の元へと戻って行きました。

「待って!」

「私も行く!」

「伊黒さん」

「伊黒さん嫌だ」

「死なないで!」

「もう誰にも死んでほしくないよォ!」

そう言って、自身を止める甘露寺の言葉を聞きながら、伊黒は走り去って行きました。

明かされる伊黒の過去 「蛇鬼」と伊黒一族との衝撃の共存関係

無惨の元へと駆けながら伊黒は、鬼などというものがいない世界で甘露寺に会えていたらと、妄想じみた事を夢想します。

(いや)

(無理だな俺は)

(まず一度死んでから)

(汚い血が流れる肉体ごと取り替えなければ)

(君の傍らにいることすら憚られる)

そう思う、伊黒の顔の包帯の下。そこには、口を横へと裂いて広げるような、痛々しい大きな傷跡がありました。

(女ばかり生まれる家だった)

(男が生まれたのは三百七十年振りだと言われた)

そうやって思い出されるのは、伊黒の過去。伊黒の生家において、伊黒は、生まれた時からずっと、座敷牢に入れられていました。

そんな中であるにも関わらず、伊黒の家族は、伊黒へと親切に接し大量の食べ物を持ってきます。

加え、伊黒が住む座敷牢は、夜になると何か巨大なものが這い回る不気味な音が響いており伊黒は毎夜、辟易としていました。

伊黒が12になった頃。伊黒は唐突に、座敷牢から引きずり出されます。

そうして、伊黒が連れて行かれたのは、きらびやかで豪華な装飾が施された部屋でした。

そこで伊黒が見た、御神体のように鎮座していたもの。それは、下半身と顔に蛇のような特徴を持った女の鬼の姿でした。

「小さいねぇ小さいねぇ」

「やっぱりもう少しだけ大きくしてからにしようかねぇ」

そう言って、伊黒を見て声を出す蛇鬼。

伊黒の一族は、実は、蛇鬼が人を殺して奪った金品で、生計を立てていたのです。その対価として、一族は、赤ん坊が大好物だという鬼へと生まれた赤ん坊を差し出し続けていました。

そんな中で、珍しい見た目をしていたため、成長するまで喰うのを保留されていた、伊黒。そしてその邂逅の際、伊黒は、鬼の姿と揃えるようにして口を裂かれたのでした。

そうして、座敷牢に戻された伊黒は、生きて逃げることだけを考えるようになります。迷い込んできた蛇、「鏑丸」だけを心の拠り所に逃亡を目指す伊黒。

そのうちに伊黒は、見事屋敷から逃げ出す事に成功。追ってきた蛇鬼に、追いつかれるも、当時の「炎柱」に命を救われました。

(炎柱は俺と生き残った従姉妹を引き会わせてくれた)

しかし、その従姉妹は、出会うなり、伊黒を罵り始めます。

「あんたが逃げたせいでみんな殺されたのよ!」

「五十人死んだわ、あんたが殺したのよ」

「生贄のくせに! 大人しく喰われてりゃ良かったのに!」

そう、伊黒を人とも思っていないような事を叫ぶ、伊黒の従姉妹。しかし、幼い伊黒はその言葉を受け強いショックを受けます。

(逃げれば親族がどうなるか)

(考えなかったわけじゃない)

(でも俺は逃げた、生きたかった)

何の正当性もない、従姉妹の言葉。しかし伊黒は、「屑の一族に生まれた俺もまた屑」と、己を卑下します。

己はもはや、普通の人生を歩めない、と悟った伊黒は、当時の炎柱を伝手として鬼殺隊へと入隊しました。

己を卑下し続ける伊黒 その願いは全ての清算と甘露寺との日常

(やり場のない思いは全て鬼に向けた)

(ひたすら鬼を恨み憎んだ)

そうして誰かのために命を懸け、贖罪をしようと努める伊黒。しかし、伊黒の心には、かつて蛇鬼によって命を奪われた50人の親族の手がいつまでも絡みついています。

(無惨を倒して死にたい)

(どうかそれで俺の汚い血が浄化されるよう願う)

そうして、再び「鬼のいない世界」を夢想する伊黒。

(鬼のいない平和な世界で)

(もう一度人間に生まれ変われたら)

(今度は必ず君に好きだと伝える)

そう考えながら、伊黒は無惨の元へと駆けて行きます。その脳裏には、伊黒の想い人──甘露寺の笑顔が浮かんでいました。

『鬼滅の刃』第188話を読んだ感想と考察

激化する無惨との死闘の中、遂に致命の一撃を喰らわされ倒れる甘露寺。

その治療を依頼するため、一時戦線を離れた伊黒は、血塗られた己の過去を思い起こします。

蛇の姿をした鬼に生贄を捧げ、偽りの繁栄を築いてきた伊黒の生家。

そんな己の過去を憎む伊黒は、鬼、ひいては無惨への敵意と甘露寺への想いを独白しながら、戦いの場へと戻って行きました。

竈門家、そして縁壱の過去が遂に語られ、物語の重要な謎が明かされんとしていた、「鬼滅の刃」。

今回は、視点をがらりと変え、これまで謎に包まれていた、「蛇柱」伊黒小芭内(いぐろ・おばない)の過去にスポットが当てられました。

蛇の姿をした鬼を崇め、歪な共存関係を築いて繁栄していた、伊黒の生家。

無惨や「上弦の弐」童磨のように、人間社会に解け込んだ鬼は、他にも居るのではないかとは思っていましたが、今回登場した蛇鬼は、それら2人とはまったく違う形で、「人間社会に解け込んで」いた様子でした。

鬼は金品を、人間は生贄を提供する、という形で、互いに違いを利用し合っていた両者。そう表現すれば、一見は良好な共存関係を築いていたようにも見えます。

しかし、伊黒の逃亡に伴い、躊躇う事なくそれまで「共存」していた、50人もの人間を殺してしまうあたり、蛇鬼にとっての伊黒の生家は、いつ切り捨てても構わないような存在だったのでしょう。

それはつまり、伊黒にとって、ほとんど呪いのようにこびりついていた「過去」も、鬼にとっては、取るに足らないもの、という事。

今回の話は、本作で繰り返し語られてきた、「鬼」という存在の異常性を、改めて感じさせられる話になりました。

このように、再び無惨との戦いに視点が戻り、その中でも甘露寺、そして伊黒へとスポットが当てられた、今回の「鬼滅の刃」。

複数の「柱」がいてもなお、無惨の猛攻は、防ぎ切れるものではなかったようで、もはや全ての柱が無惨からの攻撃を受けてしまっている様子です。

唐突に過去を語り始めた辺り、次号以降は、伊黒の生死に注目が集まる事になりそうな予感。

どちらにせよ、悲鳴嶼ですら苦戦する無惨を相手取る以上、ここは、何かしらの「突破口」が必要になる場面です。

次号は、決意を新たにした伊黒の活躍に、注目して行きたいと思います。

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