2019年10月21日(月)に発売した週刊少年ジャンプ47号の『鬼滅の刃』の最新話179話「兄を想い弟を想い」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
目次
『鬼滅の刃』第179話「兄を想い弟を想い」のネタバレ
弟への、愛情とも憎しみともつかぬ想いを、抱きながら、消えていった黒死牟。
しかし、そんな黒死牟へと攻撃を放っていた不死川は、未だその手を、緩めようとしませんでした。
「不死川! 一旦攻撃を止めろ!」
「鬼はもう再生していない」
悲鳴嶼が、そう叫ぶのにも関わらず、剣技を放とうとする不死川。
悲鳴嶼が、身を呈して不死川を止めると、その体は、たった今気絶したかのように、力を失いました。
(信じ難し…! 意識を失って尚動き続けるとは)
そう感嘆する悲鳴嶼は、不死川をその場に横たえると、酷い傷を負った玄弥、そして時透の元へと、向かいます。
黒死牟の斬撃を受け、体の左半分を失った玄弥。
そんな状態にも関わらず、玄弥が放つのは、悲鳴嶼と不死川、そして時透の身を、案じるものでした。
「私たちは生きている、大丈夫だ」
「時透は…」
「時透は…」
時透の生死を察し、言葉に詰まる悲鳴嶼。しかし、もはやものを考える事すらままならないのか、玄弥は悲鳴嶼に、時透の手当てをするよう、要請します。
(……)
(この状態でまだ生きている…)
(鬼を取り込んだ為か…)
瀕死の玄弥を見て、そう分析する悲鳴嶼。しかし、その鬼の力も、既に抜けかけている事を察した悲鳴嶼は、倒れた不死川を運んできて、玄弥の隣に、横たえます。
「兄…貴…」
「生きて…る…」
「良かっ…た…」
一方、黒死牟との戦いで、下半身を失う重症を負った時透は、既に事切れていました。
悲鳴嶼は、そんな時透の体に、羽織りをかけてやり、感謝の言葉を述べます。
「時透…」
「お前たちのお陰だ…」
「お前たちのお陰で勝てた…」
「心から感謝と尊敬を…」
悲鳴嶼は改めて、時透に対し、無惨を倒す決死の覚悟を伝えます。
そうして悲鳴嶼は、見開いたままになっていた、時透のまぶたを、静かに閉じてやりました。
薄れ行く意識の中で兄と対面する時透 その選択に後悔はなく
その時、時透は、どことも知れない、銀杏の葉が舞う空間で、己と瓜二つの少年と、相対していました。
「兄さん…」
かつて鬼に殺され、時透が鬼殺隊に入るきっかけになった、双子の兄・有一郎。
時透が見る、その顔は、溢れ出る涙によって、くしゃくしゃになっていました。
「こっちに来るな」
「戻れ!」
拒絶するような言葉を放つ有一郎に、ショックを受ける時透。
そんな時透に対し、有一郎は、「逃げれば良かったんだ」と、時透が命を投げ打ってまで戦った事に、疑問を投げかけます。
「仲間を見捨てて逃げられないよ」
事もなげにそう言う時透に、「無駄死にだ」と、厳しい言葉を放つ、有一郎。
「こんなんじゃ何の為にお前が生まれたのかわからないじゃないか」
そう言った有一郎に、しかし時透は、「僕は幸せになるために生まれてきたんだ」と、自身ありげに、答えて見せます。
家族4人で暮らしていた時はもちろん、1人になったあとも、仲間の存在により、幸せであった、と語る時透。
「仲間の為に命をかけたこと後悔なんてしてない」
と言う時透は、兄にだけは「無駄死に」なんて言ってほしくなかった、と、涙を流します。
「ごめん…」
そんな時透を抱きしめ、謝罪の言葉を漏らす、有一郎。
「だけど俺は」
「無一郎に死なないで欲しかったんだ……」
「無一郎にだけは……」
今際の際ですら兄を案じる玄弥 その最期の言葉
一方、激しい戦いによって、気を失っていた不死川は、目を覚ますなり、信じたくない光景に、直面していました。
「どうなってる畜生ッ!」
「体が…」
「なんで鬼みたいに体が崩れる、ああああクソッ! クソッ!」
不死川の言葉通り、次第に体を崩していく玄弥。そんな状況の中、玄弥は、一言ずつ、言葉を発し始めます。
「兄…ちゃん…」
「ご…めん……」
かつて、鬼となった母を殺した不死川を、責めてしまった事。
今までずっと、迷惑をかけ続けていた事。それらについて玄弥は、うわごとを呟くかのように、謝り始めます。
「迷惑なんかひとつもかけてねぇ!」
「死ぬな!」
「俺より先に死ぬんじゃねえ!」
そんな玄弥へと、不死川は、必死に語りかけます。しかし、その体の崩壊は止まりません。
やがて玄弥は、不死川が自分を守ってくれた事への、感謝の言葉を、述べ始めます。
「兄ちゃん…が…俺を…守ろうと…してくれた…ように…」
「俺も…兄ちゃん…を…守り…たかった…」
自分もまた、兄と同じ気持ちを抱いていたのだと、明かす玄弥。
次いで玄弥は、兄に幸せになって欲しい、死なないで欲しい、との、願いを語ります。
「俺の…兄ちゃん…は…この世で…」
「一番…優しい…」
「人…だから…」
そんな玄弥の、遺言じみた言葉を聞き、一層取り乱した様子を、見せる不死川。
「あり…が…とう…」
「兄…ちゃん…」
最期にそう言い残し、玄弥の体は、塵になって消えて行きました。
犠牲の上の勝利 しかし戦いは終わらず
消えた玄弥の着物を抱え、慟哭する不死川。
「あああああ玄弥!」
「ああっうああっ」
「玄弥ーーーーーーっ!」
しかし、泣き叫ぶ不死川の背に、一足先に立ち上がった悲鳴嶼が、声をかけます。
「…不死川」
「行かねばならぬ」
「顔を上げろ」
「無惨を倒すまで終わりではない」
そう言って、不死川に立ち上がる事を促す、悲鳴嶼。
その顔は、涙を流しながらも、押さえきれぬ怒りの感情を、滾らせるものでした。
『鬼滅の刃』第179話を読んだ感想と考察
黒死牟との激戦を終え、どうにか生き残った、悲鳴嶼と不死川。しかし、玄弥、そして時透が受けた傷は、治療の施しようにないものでした。
そうして、玄弥は兄である実弥と言葉を交わしながら、時透は、かつて喪った兄・有一郎の姿を、幻視しながら、息を引き取っていきました。
黒死牟との戦いの最中、素人目に見ても、致命傷だろう、という傷を負っていた、時透と玄弥。
時透は、腰から横半分に、玄弥は、縦半分に切断されていた辺り、半ば諦めながらも、「まだワンチャンあるぞ!」と信じて、ここまで読み進めてきましたが、2人とも今回で退場と、相成りました。
言っても最終決戦、ある程度の犠牲は覚悟してはいましたが、いざその場面に直面してみると、本当に辛くて声も出せません。
時透はまだ若く、玄弥は炭次郎の同期である事もあって、2人の犠牲がかもし出す悲壮感は、またひとしおです。
せめてもの救いは、2人ともに、最愛の兄と言葉を交わしながら、旅立つ事を許された事でしょうか。
2人の兄、不死川実弥と、時透有一郎は、共に、愛情深さゆえに、弟に辛く当たった過去を持つ人物たち。
そんな彼らが抱いていた、抱えきれない程の想いを、耳にしながら逝けた事は、時透と玄弥にとって、きっとこれ以上ない救いに、なったはずです。
上限の壱という、作中でも屈指の敵を、尊い犠牲の上に、倒した鬼殺隊。
この報せもまた、烏を通じて炭次郎に届くのかと思うと、その心中は察するに余りあります。
しかし、悲鳴嶼が言うように、この戦いは無惨を倒すまで続くもの。残る敵、そして展開も限られてきた中、次は果たして、誰の戦いが描かれるのでしょうか。
『鬼滅の刃』の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、鬼滅の刃の最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!鬼滅の刃の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画『鬼滅の刃』を無料で読む方法&最新刊含め全巻無料で読めるか徹底調査!
- 『ONE PIECE』尾田栄一郎
- 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
- 『ハイキュー!!』古舘春一
- 『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
- 『ブラッククローバー』田畠裕基
- 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
- 『約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
- 『Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 『アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 『呪術廻戦』芥見下々
- 『チェンソーマン』藤本タツキ
- 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
- 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
- 『ふたりの太星』福田健太郎
- 『ビーストチルドレン』寺坂研人
- 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
- 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
- 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん
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