『鬼滅の刃』最新話178話のネタバレと感想!巌勝の記憶、縁壱の才能に囚われ続けた男の最期

2019年10月12日(土)に発売した週刊少年ジャンプ46号の『鬼滅の刃』の最新話178話「手を伸ばしても手を伸ばしても」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『鬼滅の刃』177話のネタバレと感想はこちら

『鬼滅の刃』第178話「手を伸ばしても手を伸ばしても」のネタバレ

姿を消した縁壱 平穏を取り戻した巌勝の前に再び縁壱が姿を現す

(頼むから死んでくれ)

(お前のような者は生まれてさえ来ないでくれ)

(お前が存在しているとこの世の理が狂うのだ)

縁壱の才能への嫉妬に、心を狂わせていく巌勝。しかし、母の死をきっかけに、寺へと赴き、出家した縁壱は、それきり忽然と、消息を絶ってしまいました。

そうして、図らずも己の願いが叶えられ、平穏な日々と精神を取り戻した、巌勝。

10年余りの時が経ったのち、巌勝は、妻を娶り、子供を授かり、退屈ながら、長閑やかな日々を、過ごしていました。

しかしある日、巌勝は、己の部下と共に野営していた所を、鬼に襲われる事になります。

それを助け、人外の存在である「鬼」を容易く斬り伏せたのは、成長し、剣の技術をより極めたものとしていた、縁壱でした。

「申し訳ございません」

「兄上」

巌勝にとって、望まぬ邂逅。再び、妬みと憎しみに身を灼く事になった、巌勝へ、縁壱は、到着が遅れた事に対する、詫びの言葉を述べました。

全てを捨てた巌勝 縁壱を追う巌勝にかけられた無惨の誘い

強さだけでなく、人格に至るまでも、非の打ち所がないものを、得るに至っていた、縁壱。

そんな縁壱を見た 巌勝は、その強さと剣技を、どうしても手に入れたい、と考え、家も妻も子も捨て、鬼狩りとなる道を、選びます。

そこで巌勝は、誰にでも剣技や呼吸を教える、縁壱の姿を、目にしました。

しかし、縁壱と同じことが出来る剣士は、1人としておらず、その教える呼吸法は、それぞれの人間に合わせたそれぞれの呼吸法へと、派生して行きます。

「痣」を発現させる者も増える中、巌勝もまた、縁壱と似た、痣を得るに至ります。

しかしそれでも、巌勝は、縁壱と同じ「日の呼吸」を習得する事は、出来ませんでした。巌勝は、派生でしかない「月の呼吸」を習得し、縁壱の背を、追いかけ続けます。

(もっと鍛錬を重ねればいつか縁壱に追いつけるのだろうか)

そんな事を考え、口惜しい思いに、巌勝が懊悩といていた時でした。

ある時を境に、「痣者」がばたばたと死に始め、その技術は、寿命の前借りでしかなかった事が、判明したのです。

縁壱を追いかけたくも、鍛錬を重ねる時間ですら残されていない事に、気が付いた、巌勝。

そんな時でした。

「ならば鬼となれば良いではないか」

「鬼となれば無限の刻を生きられる」

そう、巌勝へと誘いをかけてきた男。それこそが、鬼舞辻無惨でした。

技を極めたい巌勝と、「呼吸を使う剣士を鬼してみたい」と言う、無惨。

その誘いによって、巌勝は、すべてのしがらみから解放される事になります。

(はずだったというのに)

そう考える黒死牟の、脳裏に浮かんだもの。それは、「痣」を持っているにも関わらず、老人になるまで生き永らえ、そして黒死牟の前で息絶えた、縁壱の姿でした。

理を超越したまま死んだ縁壱 その懐には幼少期に送った笛が

(お前はまたしても私の前に現れ)

(理さえ超越した存在であると見せつけた上)

(寿命で死亡し勝ち逃げた)

黒死牟も、無惨でさえ勝つ事叶わなかった、縁壱。その、立ったままの亡骸を見て、憎しみを募らせた黒死棒は、動かない縁壱に向け、刀を振るいます。

そうして、両断されてしまった縁壱の亡骸。その懐からは、巌勝が幼少期に贈った、手作りの笛が、縁壱と一緒に両断され、落ちてきました。

(いただいたこの笛を)

(兄上と思って)

黒死牟の脳裏に浮かぶのは、そう言って笑う、幼い頃の縁壱の顔。

(もうやめろ)

(私はお前が嫌いだ)

そう内心で吐露する、黒死牟の目からは、涙が流れていました。

全てを捨て縁壱に届かなかった巌勝 後悔の中その体は塵と消える

何百年も生き、父の顔も、母の顔も、そして妻の顔も子の顔も思い出せない中。

黒死牟が、唯一鮮明に思い出せたのは、憎み、妬み、嫌ったはずの、縁壱の顔だけでした。

黒死牟は、それを、「唯一無二の太陽のよう」と、形容します。

(お前の周囲にいる人間は皆)

(お前に焦がれて手を伸ばし)

(もがき苦しむ以外道はない)

(消し炭になるまで)

悲鳴嶼や不死川に斬られた、黒死牟の体は、そのような事を考えながら、塵になって、消えて行きます。

家を捨て、妻子を捨て、人間である事を捨て。子孫である時透も、侍である事も捨て、それでも縁壱と同じ世界へ辿り着けなかった事を、悔いる黒死牟。

縁壱の死後、日の呼吸の型を知る剣士を、殺し尽くしていた、黒死牟と無惨。にも関わらず、竈門家にそれが残っていた事もまた、黒死牟を苛立たせます。

(何故私は何も残せない)

(何故私は何者にもなれない)

(何故私とお前はこれ程違う)

そうして、黒死牟の体は。最後の一片まで、塵になり、宙に溶けて行きました。

(私は一体何の為に生まれてきたのだ)

(教えてくれ)

(縁壱)

そう考え、消えていった黒死牟。その、床に落ちた着物の上には、縁壱が後生大事に持っていた笛が、残されていました。

『鬼滅の刃』第178話を読んだ感想と考察

先週に引き続き、黒死牟こと、巌勝の回顧編となった今回。

先週が、巌勝が縁壱に抱いた嫉妬の始まりを描いたのに対し、今週は、巌勝が鬼になるに至った、その過程が描かれました。

巌勝が鬼になったのは、「技術を絶やさないため」などという風に、本人は戦闘中に示唆していました。

しかしその言葉は、いくらか真実を混ぜながらも、やはり縁壱への対抗心が、大勢を占めていたようです。

加え、巌勝は「痣」による寿命に絶望し、鬼になりましたが、縁壱は「痣者」であるにも関わらず、寿命をまっとうするまで、生き永らえていた訳で。

それを目の当たりにした巌勝が、より強い嫉妬に狂ってしまうのも、さもありなん、という感じです。

そしてもう1つ。さらっと語られましたが、黒死牟と無惨は、「日の呼吸」を知る剣士を、手ずから根絶やしにしていたようです。

そしてその中で生き残ったのが、炭治郎の家に伝わる「ヒノカミ神楽」。

何故、単なる炭焼きの家系でしかなかった竈門家に、「日の呼吸」が伝わっていたのか。

何故無惨は、突然竈門家を襲撃したのか、など、多くの疑問点に、これで解決がもたらされました。

要は縁壱は、「日の呼吸」を絶やそうとする無惨に対抗するべく、「神楽」の形で、呼吸の継承を試みた、という訳ですね。

ですが、それならそれで、何故誰も使えなかった「日の呼吸」を、竈門家の人間が継承する事が出来たのか、と新たな疑問が生まれますが……そのあたりも今後、語られる事になるのでしょうか。

こうして、今まで断片的に語られてきた事が、いくつも明らかになった、今回。

全編通して巌勝視点だったため、縁壱側、ひいては鬼殺隊側の話は、触り程度でしたが、「痣者」や「呼吸」、そしてその継承に関する謎に、答えが提示されました。

とは言え、物語の中心人物である、炭治郎、そして無惨の出番は、まだまだこれから。彼ら自身の口から、より詳しい謎の開示がある事も、期待出来そうです。

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