2020年3月9日(月)に発売した週刊少年ジャンプ15号の『呪術廻戦』の最新話98話「渋谷事変16」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
目次
『呪術廻戦』第98話「渋谷事変16」のネタバレ
猪野を下したイタコの呪詛師 しかし伏黒父が孫を乗っ取り……?
「あべこべ」術式使いの、粟坂を下し、呪具を破壊した虎杖と伏黒。
それにより2人は、渋谷に降りる全て、とは行かずとも、「術師を入れない帳」を上げさせ、渋谷内を自由に行動する権利を、取り戻す事に、成功しました。
そうして虎杖と伏黒は、次の行動の指針を、話し合い始めます。
「このジジイに色々聞きたかったが、起きそうにねぇし」
「猪野さんと合流して……」
そう言って、渋谷Sタワーの上部に、目を向けた伏黒。
しかしその時、伏黒は、タワー上部で起こった、ある異変に、気が付きました。
「猪野さん!」
それは、ビルの最上階から落ちて来る、1つの人影でした。
それが猪野のものだと判断した伏黒は、咄嗟に「鵺」を召喚し、同時に飛び出した虎杖との連携で、落ちてきた猪野を、受け止める事に成功します。
しかし。猪野を抱えた虎杖が見たのは、伏黒父によって殴られ、変わり果ててしまった猪野の顔。
一方、タワー最上階では、オガミ婆と、伏黒父に変身した孫が、今後の方針を話し合っていました。
「“帳”上がっちゃったね」
「どうする婆ちゃん?」
「どっどっ、どどどどど」
「どうする?」
どこかおかしい、孫の様子を気にもとめず、オガミ婆は、孫へと次の指示を飛ばします。
「五条悟はおらんに越したことはない」
「オマエは下に降りて術師を殺せ」
しかし。オガミ婆の孫は、まるでその言葉が聞こえていないかのように、反応を返しません。
「…?」
「孫?」
オガミ婆は、この時初めて、孫の様子に違和感を覚えます。
そしてその時、伏黒父に変身している「だけ」であるはずの、オガミ婆の孫が、唐突に、激しい怒りを込めた表情を、オガミ婆へと向けて来ました。
「ババァ」
「誰に命令してんだよ」
その、あまりにも強烈な怒りと悪意。それを感じ取ったオガミ婆は、おびただしい量の汗を流し、咄嗟にその場から、飛び退きます。
「どういうことだ…、儂はまだ“肉体の情報”しか降ろしておらん!」
「降ろす」という言葉を聞き、伏黒父は合点が行った、という表情を浮かべます。
対するオガミ婆は、今まさに直面している、「不測の事態」、つまりは「体が乗っ取られる」事を防ぐため、「魂の情報」は降ろさない、と決めているにも関わらず、孫の体が乗っ取られた事実に、困惑を深めていました。
「よくわかんねぇけど、俺の肉体は特別だからな」
「コイツの魂が俺の肉体に勝てなかったんだろ」
そう、事もなげに自らの状況を語ってみせる伏黒父。
それを聞いて、なおも困惑し続けるオガミ婆でしたが、何かを考える前に、孫の体を乗っ取った伏黒父が、その目の前に迫って来ました。
「術師は殺せか…」
そう、先程のオガミ婆の言葉を、反芻するように呟いてみせる、伏黒父。
「テメェも術師だろ」
咄嗟に放った、オガミ婆の静止の言葉も虚しく。
振り上げられた伏黒父の拳が、抵抗する術を持たない、オガミ婆を、襲いました。
「帳」が上がり別行動を始める虎杖たち 冥冥もまた渋谷へ向かう
一方、屋上から降ってきた猪野が、一応はまだ生きている事を、確認した虎杖は、怒りの表情を浮かべタワーの屋上へと視線を向けていました。
「ちょっと殴ってくる」
しかし伏黒は、そんな虎杖を静止。
「気持ちは分かるがおさえろ! 俺達の最優先事項は!」
「……五条先生」
伏黒の言葉を受け、虎杖は、渋々、と言った様子ながら、感情を抑えました。
そうして伏黒は、重症を負った猪野を連れ、一度「帳」の外に出る事を提案します。
しかし虎杖は、そんな伏黒へと猪野を託し、自分は先に駅へと向かう事を、提案して来ました。
「帳」が上がった以上、一刻も早く、地下鉄沿いに渋谷へと向かい、五条奪還を成し遂げる事が、一行の最優先事項。
しかし以前、少年院での任務の際、虎杖に単独行動をさせ、結果、虎杖を死なせてしまった事を覚えている伏黒は、一瞬、その選択を逡巡します。
しかし結局、伏黒は虎杖の提案を承諾。
「…分かった」
「でも」
そんな伏黒に対し、虎杖は、以前伏黒が言った台詞を、先んじて言い放ってみせます。
「『死んだら殺す』」
「だろ?」
そう言って、伏黒に心配をかけまいと、明るく振る舞ってみせる虎杖。
こうして2人は、別々に分かれ、「五条奪還」という最終目的のため、再び移動を始めました。
一方、高専への連絡のため、「帳」の外へと、出ていた七海は、胴体を刺され、血の海に沈む伊地知を発見。衝撃に顔を強張らせていました。
そして、虎杖とメカ丸を送り出し、明治神宮前駅の地下鉄に残った、冥冥と憂憂。2人は、襲ってきた呪詛師たちを、脅威的な実力で、圧倒していました。
呪詛師が連れていた、呪霊とも何ともつかない怪物は、既に沈黙し、憂憂が座る椅子になっています。
そして、上半身裸の、男の呪詛師に関しても、巨大な斧を武器にする、冥冥に対し、何も出来ずに、劣勢を強いられていました。
「知ってるよね? 私の術式」
「“烏を操る”、それだけだよ」
「弱いよね」
そう言いながら、斧を振るう冥冥。そのため冥冥は、若い頃、必死に肉体を鍛えたのだと、戦いながら自慢げに語り始めました。
それを見た呪詛師は、もはや勝ちの目はないと、察したのか、命乞いを始めます。
「や…やめろ」
「俺はもうこの件から手を引く」
「だから助」
しかし、そんな呪詛師の言葉を遮り、憂憂が言葉を挟んできます。
「静かに」
「まだ姉様の」
「話の途中です」
それを聞き、冥冥は、自分語りを続けます。
いわく、肉体を鍛え続けた冥冥は、ある時、術式なしで強くなる事に、限界を感じたのだと言います。
そうして挫折を経験した冥冥は、しかしその時、再び自らの術式と向き合う事で、今ある1級術師としての強さを、手に入れた、との事です。
その語りを聴き終え、惜しみない拍手を送る憂憂。更に憂憂は、命乞いをするため、跪いていた呪詛師にも、拍手を強要。
呪詛師は、嫌々、という様子ながら、それに従います。
「じゃ、殺すね」
「え”ぇ!?」
しかし言われた通りに拍手をした、呪詛師に対し、冥冥はなおも殺意を収める事なく、巨大な斧を振り上げます。
そんな冥冥を見た呪詛師は、ついに土下座まで始めて、許しを乞い始めます。
しかし冥冥は、そんな事は関係ない、とでも言うように、今度は、ある1つの質問を、傍らにいる憂憂へと、投げかけました。
「命の価値、命の重さは、何に比例すると思う?」
それに対し、とびきりの笑顔を浮かべ、即答してみせる憂憂。
「勿論!」
「どれだけ姉様にとって、利用価値があるかです!」
冥冥は、その、隠されもせず、自分に向けられてくる好意に、素直に礼を言ってみせます。
「君は?」
そして冥冥は、次は君の番、とでも言うように、跪く呪詛師へと、同じ質問をぶつけました。
「俺は…、えーと…」
「……」
しかし呪詛師の男は、冥冥の質問へ、咄嗟に答えを返す事が出来ず、言葉を詰まらせます。
「命を狩る者がその天秤を即答できない」
「そんなだから負けるんだよ、因みに私にとって」
そう言って、跪く呪詛師へと、斧を振り下ろす冥冥。
「用益潜在力そのものが命」
金銭的な収益を生み出す力。
それそのものが、「命の価値」であると、冥冥はそう宣言しながら、呪詛師の男へと、とどめを刺しました。
そして、それと同時、冥冥は、線路の先で、「術師を入れない帳」が上がった事を感じ取り、再び先へと、進み始ます。
「五条悟に貸しを作るなんて、一体いくらになるのやら」
「胸が踊るね」
そして、その線路の先。渋谷駅の構内で、封印された五条と共に待つ、偽夏油もまた、「帳」の解除を感じ取り、笑みを浮かべていました。
新田と行動を共にする釘崎 対するは謎に包まれた呪詛師の男
一方、「帳」の外にある、松涛文化村ストリート。そこを走っていたのは、高専東京校1年・釘崎と、補助監督の女性・新田でした。
「新田ちゃんストップ」
そんな中釘崎は、そう言って、共に走る新田に、唐突に静止をかけます。
そんな2人の、正面。
「あー!」
「スーツの女の子だぁ」
「うれしいなぁ」
「男ばっかで」
「飽き飽きしてたの」
そう言って、釘崎らへと、殺意の視線を向ける男。
それは、「スーツの人間を狩り続ける」という、指令を受けていた、偽夏油一味の一員である、若い男の姿をした、呪詛師でした。
「新田ちゃん隠れてて」
「すぐ終わるから」
対する釘崎は、そう言いながらハンマーを構え、戦闘準備を、整えました。
『呪術廻戦』第98話を読んだ感想と考察
呪詛師・粟坂を倒し、無事に「帳」を解除させる事に成功した、虎杖と伏黒。
一方の渋谷Sタワー屋上では、伏黒父が、オガミ婆の孫の身体を乗っ取り、受肉を果たすなど、風雲急を告げる展開となっていました。
そして、明治神宮前駅から渋谷へと至る線路に残った、冥冥もまた、勝利を上げる中。
渋谷内を駆ける、釘崎と新田の2人は、伊地知を刺した、若い男の呪詛師と、対面していました。
ひとまずは猪野が無事で、胸を撫で下ろす事の出来た、「呪術廻戦」第98話。
しかしながら、本作最大のジョーカーである、伏黒父こと禪院甚爾が、詳細は不明ながら、復活を遂げるなど、どんどんと先の見えない展開に、なってきました。
個人的には、伏黒父の戦闘スタイル、そしてその、社会不適合者と言って差し支えのない、パーソナリティは、キャラクターとして魅力的だと、思ってはいるのですが、問題はその役割。
もしも伏黒父が、虎杖たちの敵に回るような事があれば、下手をすれば夏油以上の、強敵になってしまうかも知れません。
そして今週号では、いわく、「烏を操る」だけであるという、冥冥が持つ術式についても、語られました。
その後の言い方を鑑みるに、どうにも「それだけ」ではなさそうな気がしますが、少なくとも、今回の戦闘に関しては、フィジカルのみで乗り切ったようです。
考えてみれば、冥冥と同じ1級術師である、東堂もまた、術式が強力、というよりは、そのフィジカルと戦闘技術が優れていた印象。
そしてその究極系こそが、伏黒父である事を思うと、本作、なんだか呪術を使わない連中の方が、強力な面子が揃っているような、気がしてきました。
このように、虎杖と伏黒の勝利も束の間、「伏黒父」という、新たな不安要素を抱え込む事となった、「呪術廻戦」、「渋谷事変」編。
五条過去編では、かなり好き勝手やって、読者に強烈な印象を、刻み込んでくれた、伏黒父ですので、本編でも、その暴れっぷりに、期待したいところです。
そして展開は、割と昔から顔だけは覗かせていた、夏油一味の呪詛師の男と、釘崎の対決へ。
「黒閃」を成功させた呪術師は、術師として一皮剥ける……なんて話もありましたから、釘崎の成長にも、期待です。
『呪術廻戦』の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、『呪術廻戦』の最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!『呪術廻戦』の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
- 『ONE PIECE』尾田栄一郎
- 『HUNTER×HUNTER』冨樫義博
- 『ハイキュー!!』古舘春一
- 『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平
- 『ブラッククローバー』田畠裕基
- 『ゆらぎ荘の幽奈さん』ミウラタダヒロ
- 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴
- 『約束のネバーランド』原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 『ぼくたちは勉強ができない』筒井大志
- 『Dr.STONE』原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 『アクタージュ act-age』原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 『呪術廻戦』芥見下々
- 『チェンソーマン』藤本タツキ
- 『神緒ゆいは髪を結い』椎橋 寛
- 『サムライ8 八丸伝』岸本斉史・大久保彰
- 『ふたりの太星』福田健太郎
- 『ビーストチルドレン』寺坂研人
- 『トーキョー忍スクワッド』田中勇輝・松浦健人
- 『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ
- 『ミタマセキュ霊ティ』鳩胸つるん
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