2019年9月2日(月)に発売した週刊少年ジャンプ40号の『呪術廻戦』の最新話73話のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
『呪術廻戦』第73話「懐玉 –玖–」のネタバレ
呪術師殺しの本領発揮 己の策を明かし始める伏黒
五条を殺し、薨星宮(こうせいぐう)へと辿り着き、遂に天内をもその手にかけた、伏黒。怒りに燃える夏油が呪霊を放つ中、伏黒は、己の策と情報の、開示を始めます。
「薨星宮と忌庫は隠す結界」
「入り口に見張りは置けない」
「扉の位置さえ分かっちまえばあとはザル」
放たれた蠅頭(ようとう)によって、騒ぎを誘発された高専。その中で伏黒は、「己は透明人間のようなものだ」と、うそぶきます。
しかし、話も半ばのうち、夏油は、出現させた龍のような呪霊を、伏黒へとけしかけました。対する伏黒は、反撃すらしてみせるなど、余裕の様子。
迫る呪霊を歯牙にもかけず、かわして見せた伏黒は、「話の続きだ」と言って、情報の開示を続けます。
「俺は物を格納出来る呪霊を飼っててな」
「呪具はそっちに入れて持ち歩いてる」
そう言った伏黒は、「呪力を悟られぬよう普段はその呪霊を腹の中に入れている」のだと、明かします。
更に、五条襲撃の際の戦術についても、矢継ぎ早に語る伏黒。そんな様子に、今度こそ業を煮やした夏油は、「もういい」と言って、伏黒の話を遮断。
伏黒の長話が「天与呪縛」のための、情報開示なのだと看過した上で、どうして自分たちを追う事が出来たのか、と訪ねます。
「人間が残す痕跡は残穢だけじゃねぇ」
「臭跡、足跡」
「五感も呪縛で底上げされてんだよ」
そう明かした伏黒に、夏油は更に、途中にいたはずの黒井の安否についても質問。「多分死んでる」と、興味もなさげに答えた伏黒へと、夏油は改めて、呪霊をけしかけて行きます。
夏油の呪霊攻撃 しかし伏黒はそのことごとくを切り裂いていく
しかし、龍のような巨大な呪霊「虹龍」は、あっけなく切り裂かれてしまいます。その戦果に、夏油は驚きますが、すぐさま別の呪霊が、伏黒への攻撃を開始しました。
(仮想怨霊…質問に答えるまでお互いに不可侵を強制する簡易領域か)
新たな呪霊の能力を、そう看過した伏黒は、その攻撃で、傷を受けます。
しかし伏黒は、事もなげな顔で「天逆鉾(あまのさかほこ)」を振り、攻撃を撃墜。すかさず間合いを詰めてきた夏油に対しても、余裕の表情を崩しません。
しかしその時。夏油が選んだのは、伏黒への攻撃ではありませんでした。夏油の狙いは、件の収納呪霊を、「呪霊操術」によって、奪い取ってしまう事。
(武器庫は押さえた)
(後は物量で)
(ゴリ押しーー)
そこまで考えた夏油の、呪霊を奪わんとしていた腕。それがその時、どうした事か、不意に弾かれてしまいました。そして夏油による呪霊の降伏が、失敗に終わります。
その隙を突き、収納呪霊から新たな武器を取り出した伏黒。その一瞬の剣閃により、夏油の体は、伏黒を攻撃していた呪霊もろとも、十字に切り裂かれてしまいました。
夏油完全敗北 その時五条が……?
そのまま頭部を蹴り飛ばされ、意識を闇に落とす、夏油。
「術師なら死なねぇ程度に斬った」
「オマエの死後取り込んでた呪霊がどうなるか分からん」
「ここで面倒事は避けたい」
そう言って伏黒は、倒れた夏油を、足蹴にします。
「親に恵まれたな」
「だがその恵まれたオマエらが」
「呪術も使えねぇ俺みたいな猿に負けたってこと」
「長生きしたけりゃ忘れんな」
そう、倒れた夏油へと向け、吐き捨てるように言う伏黒。しかし伏黒は、その時不意に、何かを思い出したのか、呆けたような表情を、浮かべます。
「あー恵って」
「そうだったそうだった」
「俺が名付けたんだった」
そう言って伏黒は、盤星教の男が言った言葉の中にあった「恵」という名の意味を、今更ながらに、思い出しました。
一方、高専前にて、伏黒に倒された五条。全身をズタズタに引き裂かれ、殺されたはずの、その指が、ピクリと動いていました。
『呪術廻戦』第73話を読んだ感想
先週・先々週に引き続き、激しいバトル回となった、今回。伏黒の圧倒的な実力に、夏油ですら、何も出来ずに敗北を喫した、第73話でした。
五条が敗れた時点で、予想はしていましたが、想像をはるかに超えるほどのワンサイドゲームとなった、夏油VS伏黒。
いかに伏黒が強いとはいえ、「呪力の無い個人」である以上、呪霊を使う夏油にもあるのでは? との考えもありました。
しかし、蓋を開けてみれば、あらゆる面で伏黒が上回る、怒涛の展開。以前伏黒が呼ばれていた「呪術師殺し」の名を、そのまま体現するような結果となりました。
しかし本作のバトルシーン、本当に見応えがあります。一方が切り札を見せたと思えば、それが通じず、もう一方が反撃を加えてくる。
そしてそれを決着まで繰り返す、常に緊張感の満ちた、上質な戦闘シーンが、ここ数回続いています。特に良いのは、大体の「1戦」が、1話のうちに決着する事。
変に引き伸ばしを作らない、まとまりのある短期決戦が、ストレスを感じさせない良い塩梅を、作り上げています。
このように、結果だけ見れば高専サイドの完全敗北に終わった、今回。とは言え、このまま終わったのは、長らく過去編を展開してきた意味もないので、ここから更に1展開あるのでしょう。
個人的に気になるのは、伏黒が使っていた「俺みたいな猿」という言葉と、収納呪霊。
関係があるとも限りませんが、それらはどちらも、本作「0巻」にて、夏油が使っていた言葉と呪霊です。
今回の展開だけを見たなら、夏油が伏黒が今後繋がりを持つとも思えませんが……次回、その辺りも明かされるのでしょうか。期待して待ちましょう。
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