「38℃リップ」「モテマスカラ」…数々のヒットコスメを世に送り出してきた「フローフシ」が、2018年12月末日をもってブランド展開を終了することが解りました。
目次
フローフシが突然のブランド終了宣言!SNSでも驚きの反応
表参道に現れた謎めいた広告。
コスメ界は秋コスメの発売を控え、クリスマスコフレの情報が出始めているシーズン。1年の中で最も盛り上がる季節が始まろうとしている今、フローフシがブランド展開終了を宣言したことは、SNSのコスメファンたちに衝撃を与えています。
Twitterの検索で、発見したんだが
フローフシ終了ってマジっすか今めちゃフローフシのまつげ美容液愛用してるんだが
それめちゃ良すぎてリピしてるんだが
終わるのか??— ٩мïnaмïو (@mi08sky) 2018年9月3日
フローフシ終了でマスカラ迷子とアイライナー迷子量産しちゃうでしょこれ
— ひなない螢 (@R_lettuce_) 2018年9月3日
いやフローフシさん、不老不死なのに、ブランド名は死ぬの
— ゆえ (@yue__2) 2018年9月3日
お願い、死なないでフローフシ!あんたが今ここで倒れたら私の顔面はどうなっちゃうの!?
— あるこ (@244aconit) 2018年9月3日
しかし商品販売は継続とも発表
ブランド展開終了という発表に、ツイッターでは「もうモテマスカラが買えなくなるのか」「まつげ美容液を愛用しているのに」という悲痛な声も。
中には「買いだめをしておかなくちゃ」というファンも登場し、SNSは混乱状態に。
そんな中、フローフシは「2018年末をもって商品が買えなくなるわけではない」と宣言しました。
これはファンの方のツイートへのリプで、フローフシ公式アカウントからの発信。年内で商品が買えなくなるということはなさそうですね。
ということはどういうことなのか?と、SNSでも意見が分かれているようです。一連のフローフシ騒動についてまとめてみました。
フローフシってどんなブランド?
まず、フローフシというコスメブランドについておさらいをしてみましょう。
「企業」を捨てた@flowfushi の奇跡
創業者2人が語る、その躍進の秘密とは?https://t.co/6UARJwrDC9#beauty #フローフシ #tjapan pic.twitter.com/pFm2ABNRzO— T JAPAN (@tmagazinejapan) 2017年10月14日
フローフシは2011年にスタートしたコスメブランド。
誕生から現在まで、「モテマスカラ」「モテライナー」「まつげ美容液」「30℃リップ」など、次々とアイテムを発表しては快進撃を続けてきた新鋭のブランドです。
目元のメイクに悩む女性を虜にした「モテマスカラ」
フローフシと言えば、やはり一番は「モテマスカラ」でしょう。
手ごろな値段と使いやすさが人気となり、発売から数年であっという間にマスカラの定番アイテムとなりました。女性なら一度はコスメショップで見たことがあるアイテムです。
モテマスカラは9種から選ぶことができ、それぞれブラシの形も異なることが特徴。ペーシックなタイプのものから、コームタイプのものまで、自分が作りたいと思った睫毛の形に合わせてお気に入りの一本を見つけることができます。
そして、そのすべてをお湯でオフできるという手軽さ。睫毛のメイクをサッと仕上げることができて、かつ落とすときはお湯で洗い流すだけの気安さが人気の要因でした。
パッケージもスタイリッシュに仕上げられ、それも女性たちの関心を集めるポイントでしたね。
職人の技術を詰め込んだ「モテライナー」の登場
「モテライナー」も、フローフシを代表するアイテムのひとつですね。
ベーシックなブラックやブラウンだけでなく、ピンクをはじめ4種から選ぶことができる自由さが人気に。
このモテライナーを作るにあたって、日本人女性にいちばんいい筆を作るために、熊野や奈良の職人さんが集められました。熊野と言えば、日本最高峰の筆で知られる「熊野筆」がありますよね。
このアイライナーを手に取った女性たちが、自分の思い通りのアイラインをひくことができるように。そして、自分で想像していたよりもずっと美しい自分を手に入れることができるように。繊細な技術を詰め込んで作られたのが、フローフシの「モテライナー」なのです。
持ちやすさを追求し、持ち手を六角形にしたことも印象的。メタリックな外観とほどよい重さが高級感を漂わせ、ポーチに入っているだけでもハッピーになれるアイテムです。
フローフシ最大のヒットアイテム~「38℃リップ」の誕生
フローフシ最大のヒットアイテムは、2017年7月に発売された38℃リップでしょう。
30℃リップことLIP38℃は、「いちばん美しい唇の温度は38℃」という概念から生まれたリップトリートメント。
フローフシは、どんな人であっても「体温が38℃のときの唇がいちばん美しい」という結論にたどり着きました。
5種のリップの中から、唇の赤みが強いときは⁻2℃の引き算ができるリップを。逆にくすんでいるときは、ほんのりとした赤をプラスできるプラス5℃のリップを選びます。
こうして選んだリップトリートメントを使用しているうちに、ふんわりと華が咲いたような理想の唇を手に入れることができるそう。
このリップトリートメントは、発売するなり人気が爆発。完売状態が長く続き、いくらショップを回っても購入できないリップ難民が続出。結果、2017年のベストコスメで41冠という大記録を樹立しています。
フローフシと言えば、この38℃リップと言う印象の女性も多いはず。2017年の夏は、フローフシの38℃リップがコスメ業界を席巻し、強烈な印象を残しました。
2017年年末に実施したゲリラ販売の失敗
2011年生まれの新しいブランド・フローフシは、常に使用する女性の立場に立った商品開発を行い、だからこそここまでヒット商品を生み出してきました。
上記で紹介した商品以外にも「まつげ美容液」「モテマスク」というヒットアイテムを誕生させています。フローフシのアイテムがここまでヒットしたのは、女性が「これが欲しかった!」と感動して手を伸ばしたくなる商品づくりをしてきたからでしょう。
また、新作発売のときに商品情報を出して終わる大手ブランドとは違い、ユーザーとの細やかなやりとりを大切にしているところも、フローフシの良さでした。
ツイッターでフローフシのことを呟けば、ファボやリプが公式アカウントから飛んできます。公式アカウントがわざわざ呟きに反応してくれる…この細やかな心遣いに親しみを覚えたユーザーも多かったでしょう。
フローフシとユーザーが、手を取り合って前に進んでいくような、大手ブランドではないからこその親しみがそこにはあったのです。
商品づくりからユーザーとのやりとりまで、すべてを丁寧にこなす…そんなイメージだったフローフシにとって打撃だったのが、2017年の年末に起きたゲリラ販売の失敗でした。
ことの発端は、2017年12月21日に限定リップの販売が告知されたことです。12月25日の夕方6時に予約開始、1月1日に販売開始と言う、まさに「ゲリラ販売」。しかも、本数はたったの1万本です。
12月25日と言えば、クリスマスの当日ですよね。その日の夕方6時からの予約では、参加できない人もたくさんいます。しかも、予約日の4日前の告知…。
誰もが欲しがる限定リップですから、当日は公式サイトに人が集中。結果、あっという間にサーバーが落ちて多くの人が買えないという事態に陥りました。
もちろんクレームが殺到し、急遽25日の21時からアマゾンでも予約を開始。
それでも、1万本という数の少なさにあっという間に品切れととなり、サイトにアクセスしたほとんどの人は購入できませんでした。
これだけ短い期間での告知、どう考えても少なすぎる限定リップの本数。そして、アクセスをしてもサーバーが落ちて購入できないという結果…。ユーザーからは「話題作りではないか」という疑問も寄せられ、炎上状態に。
さらに問題に拍車をかけたのは、転売ヤーが多数の限定リップを買い占めて高値で販売したことです。ファンが買えていないのに、転売ヤーのもとには多くの限定リップが流れるという哀しさ…。
転売ヤーはこういう時に強い購入方法を持っている人たちなので、そこに多く流れるのはある意味仕方がないのですが、欲しくても買えないファンのやるせなさは計り知れないものがありました。
フローフシ側も謝罪したものの、誰もが欲しがる人気商品と知りながらゲリラ販売を決行したこと、サーバーの弱さで多くのユーザーがサイトに入ることさえできなかったことは、それまでの「丁寧なモノづくりと人を大切にするブランド」というイメージを揺らがせることに。
2017年の年末がこの騒動でしたので、2018年は改善されて新たな限定商品が出るのかな?と思っていたところに、ブラント展開終了の知らせです。
炎上した翌年に、今度はブランド終了のお知らせ…。しかも、商品の販売は継続されるとあるため、いったいフローフシがどうなるのかは知らされないままです。
SNSでも、フローフシに対する疑問の声が相次いでいます。
リニューアルするだけでは?という声
ブランドの終了という声明ですから、多くの人は「フローフシというブランドと商品が販売されなくなる」と受け止めたはずです。しかし、フローフシ側からは「商品が買えなくなるわけではない」との発表もあり、何らかの形でブランドが存続することも伺えます。
SNSでは、このフローフシのやり方を「ブランドの名前を変えるなどのリニューアルでは」と推測する人が多数見受けられます。
フローフシ今年度で終了と聞いて買いだめしようとしてる方々!焦らないで!
よく調べてみたら、商標変更(名前を変える)だけのよう…
旧パッケージの商品を捌けるようにしたマーケティングです。
でも本当にこの終了宣言は消費者に誤解させて買わせようとしてるのが見え見えで下品なやり方でイヤ— オリガ (@zuka_saiyuki) 2018年9月4日
いきなりフローフシ終了なんだ。なんで終了の広告とかわざわざ出すのだろう?リブランドとかしそう。
やっぱ安定、安心感て大事。
限定争奪とかいきなり無くなるとか不安、不信感しかない。そういうの買いたく無くなる。#フローフシ— モモんがー (@chipndale929818) 2018年9月4日
フローフシ話題だけど、リニューアルというかリブランド的な感じじゃないの?
— ぴー 1y♀ (@pupu_July17) 2018年9月2日
フローフシ(不老不死)の次は生者必衰とかいうブランド名でリニューアルしたら一週間ぐらい爆笑するわ😂
— MIRO (@MIRO24181952) 2018年9月3日
中には、大手に買収されるのでは?という意見も。どちらにしても、ユーザーが告知を見て最初に考えた「商品展開の終了」とは大きく異なる結果になる可能性があります。
ブランドが名前を変えて存続するにせよ、どうなるにせよ、商品の販売を続けるならそれが解るように告知をしないと、ユーザーにいらぬ混乱を与えてしまいますよね。それこそ、準備不足のゲリラ販売で混乱した2017年末のようにです。
商品販売の存続が決まっているなら、ユーザーに対するリプではなく、きちんと発表をすべきではないでしょうか?指摘されているとおり、もしかすると「商品を販売しなくなる」と受け止め、たくさん買ってしまう人が出るかもしれないのです。
ユーザーをとても大切にしてきたフローフシが、突然のゲリラ販売に続いてあいまいな発表をしてしまったことが気になります。
9月3日に新たな発表「終わるから、始まる」
突然の「ブランド展開終了」の発表が混乱を招いたためか、9月3日になりフローフシから新たな発表が。
これを見る限り、ブランドが今とは違う形ででも存続することは間違いなさそうですね。
ツイートに入っている日付は、新作が発売される日でしょうか?
既存の商品がどういった形で販売継続されるのか、ブランド名はどうなるのか。いろいろと気になるところはありますが、今後の発表に注目して待ちたいものです。
しかし、フローフシは非常に人気が高くファンが多いブランドだけに、できるだけ混乱が起きないような情報公開をお願いしたいです。
2019年に新たな道を行くフローフシ、ますますの発展に期待
誕生以来、使いやすいコスメをリーズナブルな価格で提供してきたフローフシ。
どのアイテムも2000円以下というプチプラプライスであること、コスメのパッケージがとてもオシャレであることから、瞬く間に女性たちの心をつかみ、ここまで成長してきたブランドです。
しかし、不景気の中でも女性から注目を集めるコスメ業界では、他ブランドのプチプラコスメもかなり力をつけてきているのも事実。今の日本で販売されているプチプラコスメは、デパコスと品質が変わらないとまで言われるほどハイレベルなものが揃っています。
その中でフローフシが輝いていくためには、何かの変化が必要ということなのかもしれません。
フローフシがこれからどういった方向性に進むのかはわかりませんが、これまで同ブランドが大切にしてきたユーザーとのつながりや、美しくなりたいという女性を後押しする気持ちを忘れずに、今後も素晴らしい商品を見せてほしいですね。
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