祗園祭の厄除けちまきの転売がネットで横行!メルカリやヤフオクで売るために朝から大行列

祗園祭とは、京都・八坂神社で毎年行われている日本三大祭の一つで、古くは平安時代に疫病・災厄の除去を祈った祗園御霊会を始まりとする祭礼のこと。

そこで授与されるちまきは、食べ物ではなく1年間の災厄を避けるために玄関に飾られるものだそうです。

今年も7月1日から31日まで祗園祭が行われており、そこでのちまきをめぐる出来事が問題となっています。

祗園祭の厄除けちまきに大行列が!その理由とは?

毎年祗園祭では、厄除けちまきを求めて行列ができることでも知られています。ところが今年は朝から数百人が並ぶという事態にまでなっています。

このちまきは、材料の価格が上がっていることや生産者の高齢化などにより、年々授与数が減ってきているそうです。

ただでさえ入手困難になってきているちまきがアプリやネットで転売されるというのは、一体どういうことなのでしょうか。

約2時間で売り切れた長刀鉾の厄除けちまき

祭のメインイベントとして、立派な山鉾(やまほこ)が街を練り歩く山鉾巡行という行事があります。

17日の前祭(さきまつり)に先立って、14日から山や鉾が鑑賞できます。

先頭を行く長刀鉾(なぎなたぼこ)では、14日午前10時からちまきの授与開始予定だったところを、数百人の行列ができたため午前9時からに繰り上げての授与となりました。

その後、午前11時には当日分のちまきは完売してしまいました。

しかしそのちまきは、フリーマーケットアプリ「メルカリ」やオークションサイト「ヤフーオークション」への相次いだ出品が確認されました。

転売で2倍近くの値段に

14日午前の段階で、ヤフーオークションには10本ほど、メルカリには15本ほどが出品されていました。

ちまきを正規で入手するには、朝から行列に並ばなければなりません。

メルカリで取引された中では、授与額1000円のちまきが2000円近くで取引成立したケースも。

長刀鉾保存会の井上代表理事は「一人一人に入手目的を確認するわけにもいかない。転売などがないよう個人の良心に任せるしかない」と語っています。

関係者からは「罰当たり」だと批判の声

今年は9か所の保存会が厄除けちまきの価格の値上げを敢行しました。

授与数を減らしたり、絵はがきとセットにするなどの対策に迫られ、保存会によっては昨年より早くなくなる可能性があるので必要な方は早めに来てほしい、と呼びかけていました。

材料の不足や値上がり、また作り手の高齢化などによる苦渋の選択でしたが、結果的には一部の人たちによって自身の厄除けを目的としない形で購入されてしまいました。

関係者からは「あまり罰当たりなことはしない方がいいのでは」と転売をやめるよう求める声が上がっています。

本来の目的を忘れないで!ちまきは厄除けのためのお守り

八坂神社は「ちまきはご神徳をいただくお守りのようなもの。神社や各山鉾の神々にお参りしていただくべきで、転売やインターネットで別の人から購入するのは、やめてもらいたい」とコメントしています。

インスタ映えや高く売れるなどの理由で購入して転売してしまうのは、ちまきを購入する本来の目的を果たしているとは言えません。

貴重な伝統行事の一つとして、きちんとお参りして自身の厄除けのために飾るようにしてほしいですね。

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