天皇陛下退位の退位礼正殿の儀を解説!スケジュールや衣装と出席者まとめ

2019年4月30日夕方5時、とうとう今上(現在の天皇陛下)が退位される「退位礼正殿の儀」が行われます。この儀式の中で、陛下は最後に国民への言葉を述べられるそう。

そして天皇陛下の退位と共に、30年余り続いた「平成」は終わりを告げ、明日には新天皇が即位し「令和」の時代が幕を上げます。

このページでは、天皇陛下退位の儀式「退位礼正殿の儀」について、詳しく解説!また、陛下や皇太子殿下のお衣装、出席者やスケジュールをまとめます。

「退位礼正殿の儀」はどんな儀式?

「退位礼正殿の儀」は、簡単に言えば天皇陛下が退位するための儀式です。天皇陛下は、即位するにも退位するにも、そのための儀式をしなければなりません。

では、天皇陛下が退位するための「退位礼正殿の儀」について、解説します。

退位礼正殿の儀が行われるのは202年ぶり!

実は、退位礼正殿の儀が行われるのは202年ぶり!細かく言うと、江戸時代の終わりに生前退位した光格天皇以来の儀式となります。

ちなみに、退位は正式には「譲位(じょうい)」といいます。

なぜ202年ぶりなのかというと、光格天皇以降は崩御(亡くなること)と共に代替わりが行われてきたためです。今上は、1989年1月7日に昭和天皇崩御されたことで、天皇に即位されました。

今回の退位は、天皇陛下自身が健康を理由に申し出たために実現しました。生前退位となることで、国民の中には、「悲しみの気持ちではなく、お疲れさまとありがとうの気持ちで送ることができる」と、温かい声を寄せる人もいました。

退位正殿の儀では何が行われるの?

夕方5時から行われる退位正殿の儀では、まず天皇陛下と美智子皇后陛下が松の間に入られ、続いて皇太子殿下、秋篠宮殿下が続きます。

そして、まず内閣総理大臣の安倍総理大臣からお言葉があり、その後に天皇陛下から国民への最後のお言葉があります。

天皇陛下の退位に欠かせない「三種の神器」について解説

退位正殿の儀には、天皇になるべき人間しか持つことができない「三種の神器」、日本の国事行為で使用される国璽(こくじ)がおかれます。

三種の神器とは、「八咫鏡(やたのかがみ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」「草薙の剣」のこと。簡単に言うと、鏡・勾玉・剣の神器です。三種の神器と国璽は、新天皇となる令和天皇へと引き継がられることになります。

※三種の神器ですが、政教分離への配慮から剣と勾玉のみがおかれるとのことです。剣と勾玉を合わせて「剣璽(けんじ)」と呼びます!

知ってる?儀式で使用される三種の神器は本物ではありません

退位正殿の儀で使用される三種の神器ですが、実は本物ではなく「形代」という霊力を移したものが使用されます。

三種の神器は、天皇陛下すら見ることも触れることもできないものであり、もちろん移動させることもできません。このため、形代が使用されています。今回の退位の礼で使用されるのも、形代です。

ちなみに、三種の神器のなかで皇居にあるのは「八尺瓊勾玉」のみで、「草薙の剣」は名古屋の熱田神社の御神体として、「八咫鏡」は伊勢神宮にそれぞれ祀られています。

退位礼正殿の儀が行われるのは「松の間」という場所

天皇陛下が退位される退位礼正殿の儀は、皇居内の宮殿というところにある「松の間」で行われることが分かっています。

図解を掲載しているメディアがありました。見るとわかりますが、皇居のちょうど中央に位置する場所にあるのが、「松の間」です。

「松の間」は、皇族の重要な儀式が行われる場所として知られ、今上即位の儀式も「松の間」で行われました。

平成の時代はこの松の間にはじまり、松の間に終わるということになります。

のちほど、「退位礼正殿の儀」が終了後、出席者などについて追記をしていきます。

退位礼正殿の儀はじまる!皇太子ご夫妻の姿も

4月30日夕方5時、いよいよ「退位礼正殿の儀」が始まりました。

出席者のことや儀式の様子などを追記していきます。

皇太子ご夫妻が皇居へ!雅子様はホワイトベージュのお衣装!

「退位礼正殿の儀」が開始される前、皇太子ご夫妻が皇居にお入りになりました。

雅子さまはホワイトベージュのスーツに身を包まれ、お元気そうな笑顔。集まった観衆に手を振る姿も見られました。

ネット上では「雅子さまは出席しない」という噂もありましたが、きちんとご出席され笑顔も見せてくれました。

NHKが、皇居に入られる皇太子一家のご様子をアップしています。一瞬の短い時間でも、こちらを見てしっかりと手を振ってくださる雅子さまに感動。

皇太子殿下が奥に座っているのは、運転手の真後ろの席が上座になるためと思われます。雅子様側のカメラだとわかりにくいですが、皇太子殿下側の窓も開けられており、手を振るお姿が見られました!

秋篠宮ご夫妻も皇居へ!穏やかな微笑みが印象的なお姿

一方、秋篠宮ご夫妻も皇居へと向かわれました。お二人とも、穏やかに微笑む姿が印象的。

天皇陛下はモーニング姿、美智子妃殿下は白いドレス姿

注目された儀式のお衣装ですが、天皇陛下はモーニング姿、美智子妃殿下は白いドレス姿でのご出席となりました。

皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻も、モーニングやドレスをお召しになってのご出席に。

注目された天皇陛下の最後のお言葉について

儀式の中で、天皇陛下が国民に最後のお言葉を述べられました。30年余りの間、常に国民の心に寄り添い、温かいお言葉をくださった今上の、最後のお言葉になります。

「今日をもち、天皇としての務めを終えることになりました。

ただいま、国民を代表して安倍内閣総理大臣が述べられた言葉に、深く謝意を表します。

即位から30年。これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬意をもって行えたことは、幸せなことでした。

象徴としてのわたくしを受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。

明日から始まる新しい「令和」の時代が、平和で実り多くあることを、皇后とともに心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と、幸せを祈ります」

お言葉を述べられる中で、「国民への深い幸せと感謝」を述べる場面では、まっすぐに前を向く姿が印象的でした。まるで、目の前にいる国民を見ているかのような、お優しいまなざしでした。

傍らには美智子様が控え、陛下のお言葉が終わったと同時に頭を下げられていました。

朝日新聞が号外で陛下のお言葉を伝える

朝日新聞は号外を発行し、退位礼正殿の儀で天皇陛下が述べられたお言葉を早々に伝えたそう。

まさに、平成最後の号外。もらえた方は、良い記念になったのではないでしょうか?

儀式終了後、美智子様に手を差し伸べられる陛下の姿が話題に

退位礼正殿の儀が終わったあと、壇上にいた美智子様に陛下が手を差し伸べられる姿が見られました。

即位してから30年、常に国民にやさしく寄り添ってこられた天皇陛下。一方で、仲睦まじい姿も話題になり、国民に温かさを添えてくださいましたよね。

退位され平成が終わる寸前まで、私たちに素敵な心配りを見せてくださいました。それにしても、美智子さまの白いドレスがお美しいこと…。このドレス姿を拝見できるのも、今日が最後となりました。

一日を通し皇居前には大勢の人が!人々を愛し愛された平成天皇

4月30日の「退位の礼」のために、皇居には一日を通して多くの人が詰めかけました。天皇陛下にお会いできるわけではありませんが、それでも「少しでも近くにいたい」という気持ちからでしょう。

平成天皇は常に国民のことを第一に考えられ、繊細な心配りを忘れなかった方です。東日本大震災のときは、国民と同じ苦しみを分かち合うために計画停電にされました。皇居が計画停電の範囲外であったにも関わらず、です。

また学生ボランティアを皇居内に宿泊させるなど、異例の対応もされています。

国民を愛し、また国民に愛された今上は、自らの退位と共に平成に幕を下ろしました。明日5月1日には、新しく「令和」の時代が幕を開けます。平成天皇のこれまでに感謝しつつ、新しく即位される令和天皇の誕生を見守りましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です