「被爆最高!放射能最高!」と叫ぶ反日映像作品とは?表現の不自由展のチンポム作品の本当の意味

2019年に愛知県で行われている芸術祭、あいちトリエンナーレで問題となったのが、「表現の不自由展」。

慰安婦像のように見える作品や、天皇の肖像を燃やしているように見える作品があるなど、多くの批判を受け、一度は展示が中止されました。

しかし、10月8日(火)から展示が再開され、報道で話題となったために展示を見たいという方が行列を作っています。

そんな中、再開された「表現の不自由展」で、さらに批判を浴びる内容の作品があるということが話題になりました。

問題となった「気合100連発」という映像作品の内容や、作品の製作者について紹介します。

「被曝最高!放射能最高!」と叫ぶ映像作品が問題に

8日から展示が再開された「表現の不自由展」で問題となった作品は「気合い100連発」というものです。

東日本大震災直後のがれきの中、若者たちが円陣を組み、様々な叫び、思いのたけをぶつけるという内容。

それだけなら問題視はされないところですが、問題はその叫びの内容です。

「被曝最高!」「放射能最高!」「もうちょっと浴びたいよ!」などと叫んでいることが、インターネット上の動画でも確認できます。

東北や被災者の方に対する冒とくではないか、ヘイトスピーチではないかと、かなり批判が集まる結果になってしまいました。

「気合い100連発」、作ったのはアート集団Chim↑Pom、過去に広島で炎上

今回炎上している「気合い100連発」という映像作品を「表現の不自由展」に出展しているのは、Chim↑Pomというアート集団です。

2005年、6人のメンバーにより結成されました。

今回の「気合い100連発」同様、かなり刺激的・挑発的な作品をこれまでも多く発表しており、2008年には広島県での活動が問題視されています。

広島県でChim↑Pomが行ったのは、広島県の上空に飛行機雲で「ピカッ」という、原爆を想起させる文字を描くという行為です。

渋谷駅に展示されている岡本太郎氏の作品に、原発事故を想起させる絵を無許可で付け足したことで、メンバーが書類送検されたこともあります。

あいちトリエンナーレは補助金交付認められず、Chim↑Pomエリイは文化庁を批判

「表現の不自由展」が問題視され、文化庁はあいちトリエンナーレへ補助金を出すことを認めない決定を下しました。

この決定に、「気合い100連発」を制作したChim↑Pomのメンバー、エリイさんは異議を唱えます。

この決定は日本文化全体の危機であり、文化の根幹を揺るがすものと、強く文化庁を批判しました。

一方で、いまだに表現の不自由展に展示される作品や、再開を決定した愛知県に対して批判的な声が多数上がっているのも事実です。

  • ヘイトスピーチにあたる作品は、「表現の自由」を超えている
  • 表現の自由は自費でやるべきで、公費が投入される芸術祭でやるのはおかしい

など、いろいろな意見が出てきました。

再開後は入場制限・安全対策が行われ抽選も

表現の不自由展は8日から再開されましたが、安全対策や入場人数の制限が入っています。

話題となった展示に多くの人が訪れましたが、見ることができたのは抽選で当選した人だけで、一回に入場できたのは30名ほど。

9日の再開2日目も、抽選による入場制限は継続して行われています。

作品を傷つけることがないよう、入場前には金属探知機を使った検査が実施されるなど、現場はかなり物々しい雰囲気となりました。

表現の不自由展のチンポム作品の本当の意味とは?

Chim↑Pomのメンバーは今回の作品に対して、以下の様に語っています。

2011年の福島第一原発事故からすぐのときに、原発から50kmのところの相馬市で被災した男の子たち6人と映像を撮った。

震災後に現地で出会った、自らも被災者でありながらボランティアも立ち入ることが出来ない地域で瓦礫の撤去を続ける若者たち。

Chim↑Pomの4人を含めて10人で円陣組んで、アドリブでガンガン気合いを入れあっていく。スクリプトはなし。

言うことはばらばらで、何を言ってもいい。地元の子たちも盛り上がって、徐々にポジティブになっていく。

「車欲しい」とか「彼女欲しい」とかボケ始め、最後は「放射能最高!」と叫びだしたんです。僕らはその明るさに衝撃を受けました。

この作品自体は、反原発とか推進とか、政治的な立場はまったく取ってない。ただ、被災当時の若者たちのエネルギーをそのまま単純に映し出した作品。

また、Chim↑Pomの今回の作品を目にし、ネット上では作品の文脈を解説せずに、一部の文脈を切り取り、半日と扇動していると唱えている人たちも一定数います。

本当の真意を見ろと。

映像を見ると、「復興がんばるぞ!」から始まっていて、瓦礫の中で叫ぶ彼らの姿を理解して見つめて欲しいと訴えている人たちもいます。

表現の不自由展再開でさらなる火種、河村たかし市長は座り込みで抗議

再開後に行列ができるほど話題となった「表現の不自由展」ですが、再開後すぐに、新しい火種が見つかっており、もう一度波紋が広がっています。

再開に抗議する意味で、名古屋市の河村たかし市長は座り込みを行いました。「日本国民に問う!陛下への侮辱を許すのか!」というプラカードを掲げています。

文化庁・愛知県・芸術家など、多くの人が関連している問題だけに、まだしばらく議論が続く可能性が高いですね。

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