女性を虜にする「シャネルの5番」の誕生
男女問わず人気のブランド「シャネル」。
”服だけではエレガンスは完成しない。 香りをつけてこそスタイルは完成する” という信条を持っていたココ・シャネルは、「ロシアの天才調香師」と呼ばれた エルネスト・ボー氏にシャネルブランド初の香水作りを依頼しました。
そして1921年に、”シャネルの5番”と呼ばれる香水「シャネルN°5」が発売され、 マリリン・モンローを代表する女優たちや世の女性を虜にしました。
シャネルの5番を支える特別なジャスミン
シャネルの5番の特徴は深く甘い香り。
その甘い香りのベースは、南フランスのグラース村というところでとれるジャスミンです。 このジャスミンは90年以上も同じ畑で、シャネルの5番のためだけに育てられているもの。
この村には45年以上もシャネル用のジャスミンを摘む人や、親子代々摘んでいる人など、 伝統の香りを支える続ける人々がいます。
ジャスミンの収穫時期の3ヶ月間には、毎日300kgのジャスミンが摘まれますが、 そこから抽出される香料はたったの430g。 高価な香水であるのも納得ですね。
シャネルの5番のジャスミンへのこだわり
・夜に放つ花の香りが散ってしまわないように、ジャスミンは早朝に摘む
・早朝に摘んだジャスミンは朝のうちにペースト状に加工し厳重に保管
・400種類もあるジャスミンのうち、シャネルの5番に使われるのは3種類のみ
・シャネルの5番56mlに使用されるジャスミンは3000本分
このようにこだわりを持ち、貴重で質の良い香料を使っているので、 シャネルの5番を愛用する人が多くいるのだとわかりますね。
洋服ブランドが香水を販売するワケ
シャネルを代表する「シャネルN°5」のほか、「チャンス」や「アリュール」などは、 シャネルの指導員のもとで徹底してシャネル・フレグランスの知識を叩き込まれた 販売員によって売られています。
シャネルに限らず高級アパレルブランドは、香水を広告材料として利用しています。 このようなブランドの洋服はたいへん高価で、お金に余裕が無ければなかなか 手が出ないものです。
そこでそのようなお客の層には、高価な洋服よりも安く手に入り、 購入しやすい香水を買ってもらおうという思惑が働いているのです。