今回の「アナザースカイII」は、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんをゲストに迎え、インドのゴアなどに出かけてロケを行います。
又吉さんにとって、インドは何かと縁がある土地で、大好きな本に影響されインドを訪れました。
今回、実際にインドに行くことで、意外な自分の源流に出会うことになります。
また、インドで有名なガンジス川に向かい儀式を見たり、実際に予定にはなかった沐浴をしたりなど見どころが、いっぱいの放送をご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
目次
ピース・又吉直樹が送るインド・ゴアの旅

今週のゲストの又吉直樹さんは、インドのゴアにやってきました。
インドはヒンドゥー教が多いのですが、このゴアは1/4がキリスト教が占めている地域。
そのため、インドであってインドでないとも言われています。
キリスト教を拾えたフランシスコ・ザビエルが、この地にあるボム・ジェズ教会に今も眠っています。
又吉さんは家族がクリスチャンですが、自身はクリスチャンではないと語りました。
ゴアはキリスト教の街ということもあって、西洋の文化が根付いています。
そのため、ヨーロッパ人のリゾート地となっています。
又吉さんはインドやカレーが好きで、胎教としてインド音楽を聞かされていたそうです。
現地でカレー作り

ここで又吉さんが、本場の料理長に15分でできる簡単カレーレシピを伝授してもらうことになりました。まずは市場でスパイスを購入します。
カレーのレシピは、まずクミン、ニンニク、生姜を炒め、ターメリック、トマト、塩、チリペッパー、コリアンダーを入れます。
そして、あとは好みで肉や野菜、水を入れていきます。実際に、調理時間はわずか15分でカレーは完成し、又吉さんが実食しました。
味は美味しい、ということで、いい辛さなんだとか。
夜の街に繰り出す
23時になり、又吉さんは街へ繰り出します。ゴアはナイトカルチャーも盛んな場所で、夜中でも街は若者で賑わっていました。
この時期のゴアは、雨季の前のオフシーズンですが、それでもかなり熱気があります。
そのまま浜辺に繰り出します。そこは、インドらしくない景色が広がっていました。
又吉さんは執筆活動を日課としていて、インドでも執筆活動しました。昨年9月からは新聞の夕刊で連載しています。
又吉さんは執筆活動について
「インプットが大事」
「見たことないものを見るのは大事なインプット」
と語りました。
ここでスタジオでの会話。
小説などの文章の書き始めについては、ゴールを決めずに書き始めていて、自分でもわかっていないことを書き始め、書きながら考えているんだとか。
また、書いているうちに、その物語の主人公が勝手にしゃべりだすことがあり、書いている自分でも主人公の言葉の意味が分からないこともあるそうです。
又吉さんが受賞した芥川賞は4年前で、小説は歴代の受賞者の中で一番売れました。
本屋で本について語る
再びインドでのロケ映像に。ゴアの街で本屋を見つけた又吉さん。
その店は120年前の古民家を改築したもので、新品から古本まで取り扱っています。
又吉さんは1日1回は本屋に足を運んでいて、鳴かず飛ばずのときは、来る日も来る日も本屋に入り浸っていたんだとか。
ただ、本は高いため、いろんな古本屋をまわり、どの本やにどれ位置いているかを把握していて、自分が買いたい本が光って見えると語りました。
また、「1ページ目の数行を読んで面白いと思ったら絶対ミスらない」と語りました。
今まで3000冊ほどの本を読んだそうです。今回インドを訪れたのも、大好きな本に影響されたためでした。
その中で衝撃を受けた1冊は、遠藤周作の「深い河」。いろいろな理由があって、ガンジス川に日本人が訪れるという小説です。
子供のころから、いろんな国やいろんな神様がいるということが不思議に思っていて、その疑問に真剣に向かっていく人がいるということにグッときた、と語りました。
両親がクリスチャンだったので、教会にいくことが多く、そのことから、教会とは何か?神社とは何か?ということを疑問に思っていました。
ヒンドゥー教の聖地のガンジス川へ

又吉さんは、次にバラナシという地域にやってきました。バラナシは、インド最大のヒンドゥー教の聖地です。
インド中のヒンドゥー教の信者が、聖地に向かい、母なるガンジス川で沐浴します。
これを見て、小説の世界がどんどん広がっていく感じがしたと語りました。
17:30になると、人々がガンジス川へと向かいます。これは毎日変わらない光景です。
ゴアとは違い、これぞインドという光景で、静かな場所がないんだとか。人間が生きている、人間が生活している街、と語りました。
なぜガンジス川に向かうのかというと、毎日18:30に儀式が行われるためです。人混みに紛れていると、いつの間にかおでこに神聖な印「ティカ」を、付けられていました。
そして、儀式が始まります。お経がスピーカーで流れています。プージャーという礼拝で、毎日行われています。
お祈りする場所での爆音で、だんだん高揚してくるそうです。また、生で歌も歌ってくれるそうですが、それも気持ちいいんだとか。
これを見て、「ガンジス川は普通の場所ではないのを強く感じた」と語りました。そして、又吉さんは沐浴がしたくなり、沐浴をすることに。
今回の旅では、もともと沐浴をする予定はなかったそうです。
沐浴をする意味は、ヒンドゥー教では、かなりの数生まれ変われないと人になれないのが、沐浴をするとそれを飛ばせるんだそうで、そのための修行という意味もあり、単なる祈りとはまた違うんだとか。
翌朝の5:30にガンジス川に向かうと、すでに人でいっぱいになっています。沐浴の前に又吉さんは朝日を拝みます。
又吉さんは、昔から川が好きで、大阪府の寝屋川市出身で近くに淀川があり習慣になっていて、上京してからも、なにかあったら川に行っていました。
ただ、川が好きというエッセイも書いていたのに、インドに来るまで川と結びつけていなかった、と語りました。
カレー好き、胎教、川、小説など、すべてインドにつながっていました。
「インドは源流という感じがした」
「人間の「たくましさ」「豊かさ」「強さ」をすごく感じた」
と語りました。
再びガンジス川に。目の前では、実際に火葬されている火が3つほどあり、その遺灰はガンジス川に流されます。そこから200?300メートル離れた場所で沐浴を行っています。
又吉さんは実際に沐浴を行い、太陽に手を合わせて川に入ると、どんどん気持ちよくなったとコメントしました。また、「沐浴の仕方はめっちゃ素人で恥ずかしかった」などと話しました。
執筆している小説について
今連載している小説のタイトルが「人間」といい、いろんな人がいて、いろんな生き方があるという内容で、「肩書とはなんだろう?」とかを考えながら生きている主人公で、インドで学ぶことが多かったと語りました。
街で職業を聞かれる又吉さんですが、コメディアンと答えました。もともと、お笑い芸人になりたくてなったので、職業欄には今でも芸人と書くんだとか。
純文学は、マイナーになってからが長く、新しい人を受け付けないところがあるが、又吉さんはファン視点があるため、自分の好きなジャンルが盛り上がるのは面白いんだとか。
また、たとえ話として、これ以上100mは速く走れないので、走り方をかっこよくするよりも、それでもまだ速く走れるだろうと追求するほうを応援したい、と語りました。
そういったことを飽きずに貫く人間でありたい、などと想いを語りました。
エンディングトーク

最後に又吉さんの相方で、ニューヨークに単身向かった綾部さんの話になりました。
今田さんは去年綾部さんのもとにいったところ、英語のテキストが山積みになっていて、手にとっていないのがわかったというエピソードを語りました。
又吉さんは、「こっちから連絡するのはやめていて何年後かに行こうと思ってる」と語りました。
又吉直樹とインドとの意外なつながり
2019年5月24日放送分の「アナザースカイII」は、ピースの又吉直樹さんをゲストにむかえ、インドに向かいました。
インドのゴアでは、現地のシェフにカレーの作り方を教わったり、夜の街に繰り出したり、本屋をめぐったりしました。
次にバラナシというヒンドゥー教の聖地に向かい、毎日ガンジス川で行われる儀式に参加したり、本来の予定にはなかった沐浴をしたりしました。
インドを訪れたのは、好きだった本の影響だったり、カレー好き、胎教としてインド音楽を聞かされていたこと、川が好き、といったインドとのつながりが分かりました。
そんなインドの旅の中で、気づいていなかった自分の源流を発見することになり、また、自身が執筆している小説の世界観が広がる結果にもなりました。
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