2019年12月16日(月)に発売した週刊少年ジャンプ55号の「アクタージュ act-age」の最新話94話「炎」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
「アクタージュ act-age」93話のネタバレと感想はこちら
目次
「アクタージュ act-age」第94話「炎」のネタバレ
花子が語る過去 一人で絵を描き続けていたその孤独
夜凪の怒りを鎮めるのが難しい、と知りながら、それをわざと焚きつけて見せた花子。
花子はその理由を、白石に問い詰められ、己の過去を語り始めました。
北海道の高校に通い、美術室で絵を描いていた、かつての花子。花子は、自らが描いた絵に納得がいかず、それを消してしまいます。
「…クソ」
「腹が立つ」
しかし、それを背後から見ていた男子生徒が、「もったいない」と言って、花子の絵を称賛します。
当初は男子生徒の事など、気にも留めず、マイペースに絵を描き続けていた花子。しかしその内、件の男子生徒が、花子の絵に興味を持って、自分でも絵を描いて行くようになりました。
「見て見て超カワイクね? 俺のコロポックル」
そう言って、自分の絵を見せてくる男子生徒。
そんな彼に、興味を持った花子は、男子生徒の絵を、自分の絵と交換に貰う、約束をします。
(分からない問題があったら手を上げたり)
(一人でお弁当を食べるのが恥ずかしくなかったり)
(そういう私が、初めて普通になれると思いました)
そうして、その後花子は、男子生徒に渡すための絵を描こうとします。
しかし花子は、以前と同じように、幾度描いても納得の行くものが出来ず、消しては描いてを、まるで何かに取り憑かれたかのように、繰り返しました。
「…もう大丈夫、交換とか」
そして、男子生徒はそれを見て、恐怖を感じたような表情を見せ、花子の元から、去って行きます。
(その時やっと確信しました)
(私は一生一人で絵を描き続けるしかないのだと)
夜凪の父との出会い そして決定的となる花子の「怒り」
そうして、その数年後。花子は、とある芸術大学で、未だ絵を描き続けていました。
そして、そんな花子へと、話しかける、1人の男性の姿。
「高校を出て数年、誰に見せるでもなくずっと絵を描いては燃やし続けてたって?」
「北海道の山奥で」
「器量が良いのに勿体無いね、まるで仙人だ」
そう言って、どこから聞いたのか、花子の事を語る男性。いつかの男子生徒と同じく、花子は当初、男性へと、興味を示していませんでした。
しかし、男性のとある一言を聞き、花子は、男性へと興味を持つ事になります。
「君は絵を燃やすことが好きなの?」
「まさか。燃やさないで済む絵を書きたいと思っています、ずっと昔から」
「なら初めから燃えている絵を描けばいいよ」
その言葉を聞き、目を見開く花子。
「そうだ」
「僕のために一枚描いてくれないかな」
「燃えている絵を」
それが「彼」との出会いだった、と、花子は語ります。
その日以降、絵を燃やす事のなくなった、という花子。花子は、男性が喜ぶように、山や木々、街や人々が燃える絵を、描き続けました。
しかし、それから1年が経とうとした頃。唐突に男性は、彼のために花子が描いた絵と共に、消えてしまいました。
それから少し経ち、更に花子は、男性が、画家の女を描いた小説を発表した事を、知る事になります。
自分が、体良く彼の踏み台として、利用されたのだ、と悟る花子。
(やはり私は一人なのだと)
(思い知りました)
そうして花子は、再び絵を描く事で、それらの出来事を忘れようと、努めます。
「ああ…どうして」
しかしその頃には、もう、花子は、すっかり「怒り」に呪われてしまっていました。
(描けば描くほど燃え盛る、現実への怒りが)
(もう戻れない)
そうして花子は、今の「怒り」を描く作風を、手にしてしまいました。
「怒り」に呪われた花子 その先にある景色を夜凪に求める
それからしばらく経ち、花子は、山の上で、巨大な彫刻を彫っていました。
そしてそこに訪れ、花子を「羅刹女」の演出家に、と誘ったのが、芸能プロデューサー・天知心一でした。
「創作に他人を巻き込めと言うんですか」
「ありえません、お引き取り下さい」
そう言って、天知を邪険にする花子。
しかし花子は、天知の、「本当に描きたい絵があり、それが一人では描けないというなら、誰かと共に描けばいい」という言葉を受け、最終的に、その話を了承します。
「初めはいつ降りても構わないと思っていました」
「でも彼女と出会って興味がわいた」
それは、「彼」の娘だから、という事ではなく。夜凪の、芝居のために何色にでも染まろうとする、その「生き様」に、興味を持ったのだと、花子は白石へと、語ります。
「誤解しないで下さい」
「嫉妬から彼女にあんな真似をしたのではありません」
「ただあの時思い至ってしまったんです」
夜凪であれば、「怒りの炎」に呪われようと、自分とは違い、「その先の景色」を見せてくれるのではないか、と。
「羅刹女を演じるということは」
「私を演じるということだから」
「怒り」に呪われ、そこから先に進めなくなってしまった、花子。そんな自分には描けなかった景色を、「羅刹女」を演じる夜凪が、描いてくれることを、花子は求めます。
「例え何を犠牲にしても」
「もう一度」
それを聞き、白石は、なんて演出家の下についてしまったのだ、と、後悔の念を、抱きました。
「アクタージュ act-age」第94話を読んだ感想
学生であった頃から、創作活動に、並々ならぬ執着を見せていた花子。
そんな花子の前に現れ、そして消えていったのが、夜凪の父でした。「夜凪の父と不倫をしていた」という事が、嘘であった事を明かすと共に、「怒りの炎の先にある景色を見る」という、自分には描けなかったものを、夜凪に期待しているのだと語る花子。
そんな花子の様子を見た白石は、今更ながらに、「山野上花子」という演出家に対し、畏怖とも恐怖ともつかぬ感情を、覚えます。
これまで、散々変人として描かれ、ついには夜凪に衝撃の不倫宣言をブチかまし、読者からのヘイトの対象になっていた花子。
今週の話で描かれたのは、花子が、「自分でもどうしようもない創作意欲に苛まれていた」という事実でした。
「何かを作り、納得いかず、もう1度作り直してまた失敗する」というのは、何かしらものを作った事がある人なら、誰しもが経験をしているのではないでしょうか。
しかし花子は、多くの人がそうするように、「妥協」というものが、一切出来なかった、という訳です。
今回の話は、良く言えば「天才肌」、悪く言えば「変人」として、描かれていた花子に対し、初めて共感を持つ事の出来た回と、なりました。
「表現」というものが何よりも大切で、ゆえに日常生活に支障をきたすほどのこだわりを、「絵」というものに、ぶつけていた花子。
もしも「表現」よりも大切なもの、つまりは「誰かのために絵を描く」という事に、没頭できていたのなら、花子は彼女の望む「普通」になれたのかも知れません。
しかし、花子が自らの絵を捧げようとした「誰か」は、それぞれの理由で、花子の元を離れていってしまい、それがまた花子の中の「炎」を増大させて行きます。
そして、そんな中で出会ったのが、花子とは真逆に「あらゆる色に染まる」事の出来る役者・夜凪。夜凪の中に灯った「怒り」を、どう鎮め舞台「羅刹女」を決着させるのか、という疑問の答えは、次号へと先送りにされましたが、花子という人物の内面に迫る事となった第94話でした。
「アクタージュ act-age」の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、アクタージュの最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!「アクタージュ act-age」の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画「アクタージュ act-age」を無料で読む方法を紹介!
- 「ONE PIECE」尾田栄一郎
- 「HUNTER×HUNTER」冨樫義博
- 「ハイキュー!!」古舘春一
- 「僕のヒーローアカデミア」堀越耕平
- 「ブラッククローバー」田畠裕基
- 「ゆらぎ荘の幽奈さん」ミウラタダヒロ
- 「鬼滅の刃」吾峠呼世晴
- 「約束のネバーランド」原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 「ぼくたちは勉強ができない」筒井大志
- 「Dr.STONE」原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 「アクタージュ act-age」原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 「呪術廻戦」芥見下々
- 「チェンソーマン」藤本タツキ
- 「神緒ゆいは髪を結い」椎橋 寛
- 「サムライ8 八丸伝」岸本斉史・大久保彰
- 「ふたりの太星」福田健太郎
- 「ビーストチルドレン」寺坂研人
- 「トーキョー忍スクワッド」田中勇輝・松浦健人
- 「夜桜さんちの大作戦」権平ひつじ
- 「ミタマセキュ霊ティ」鳩胸つるん
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