2019年12月2日(月)に発売した週刊少年ジャンプ53号の「アクタージュ act-age」の最新話91話「我武者羅」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
「アクタージュ act-age」91話のネタバレと感想はこちら
目次
「アクタージュ act-age」第92話「我武者羅」のネタバレ
順調に進む舞台 しかし武光は己の役者人生の終焉を感じとる
遂に役者が出揃い、それぞれがそれぞれに、「夜凪に報いる」という強い意志で、演技を始めた舞台「羅刹女」。
しかし、「夜凪を立てる」という目的をもって、舞台へと臨んだ武光は、その中で、夜凪の視線が己へと向いていない事に気がついてしまいます。
そうして続く芝居の中、三蔵一行へと襲いかかる、羅刹女。しかし、その視線の先にあるものは、あくまでも白石演じる「三蔵法師」。
実際に殺陣を演じる、武光の事は、見向きもせずに、夜凪はその横を通り過ぎていきます。
(一瞥さえくれないのか)
そうして、「役者としての己」の危機を悟った武光が、脳裏に浮かべたのは、「デスアイランド」以降、夜凪と共に過ごした日々の事。
(高め合う仲間だと口にしながら)
(俺はお前に憧れていた)
そんな事を考えながらの、武光の演技を、客席の茜は絶賛。しかし、その横の真咲は、武光の演技に違和感を感じ取っていました。
『ここは一度引きましょう!』
『さぁ立って!』
そう台詞を読んで、舞台袖へと下がる朝野と共に、ひとまずの出番を終える武光。
そうしながら、武光は、「夜凪が自分から遠かった」のではなく、「自分が自ら夜凪から遠かった」のだという事を感じ取ります。
派手な殺陣を終え、拍手に包まれる観客席。そうして、しばらくは、夜凪による1人芝居の時間へと入って行きます。
そうする中、血糊の用意など、次なる出番へと向けた準備を始める、武光たち。しかし、用意を急かせる朝野に対し、武光は意気消沈したような顔でこう告げます。
「俺は…どうすればいいですか」
「!?」
「何言ってるの!? どうするも何も良い出だしじゃない!」
すぐにまた出番が来るというのに、妙な事を言い始める武光と、それを咎める朝野。
「このまま進めば俺の出番は滞りなく終わるでしょう」
「良くも悪くも舞台にさして影響を与えないまま…」
「そのとき俺は、もう2度と役者を名乗れない気がするんです」
そう言って、武光は己が瀕した窮地に警鐘を鳴らします。
己の窮地を悟る武光 それに対し白石が諭すのは厳しい現実
「な…何言って」
「武光君」
それに対し、困惑したような表情を見せる朝野。しかしその時、朝野の言葉を遮り白石が武光へと声をかけに行きました。
「私たちは皆、遅かれ早かれそういう日に出会います」
そう言って、武光が「役者を名乗れなくなる」事は、別に特別な事ではないと諭す白石。
「花子さんが彼女を焚きつけなければ、それは今日じゃなかったかも知れない」
「しかしこういう日はふいに訪れる、仕方がない」
「君にはそれが今日だったというだけです」
そう、武光の「役者人生の終わり」を、いずれ訪れる日であった、とするような厳しい事を告げる白石。
「彼らと出会った時、私たちに求められるものは彼らの立たせ方じゃない」
「自分の立ち方です」
夜凪や王賀美といった、本物の天才たち。それに出会い、共演することになってしまった武光は、しかし、「夜凪を立たせる」ことを選択してしまいました。
武光は呟きます。
「俺にはまだ…」
「俺の立ち方が分かりません」
それに対し、白石は言います。
「はい、それは誰にも分かりません」
「一生分からないままかも知れない」
そう、まるでわざと厳しい事を言うような口調の白石の言葉を、武光は黙って受けとめていました。
王賀美が語る「救い」 だとすれば夜凪の「救い」とは?
そして、その時。王賀美が横から口を挟んできました。
「俺にはお前ら凡人のことがまるで分からん」
自分から口を挟んできたにもかかわらず、そんな事を言う王賀美に、絶句する朝野。
「必要なものは初めから持っていたか誰かから奪った」のだと言う、王賀美は、「己はいつも1人だった」と武光に対し自論を披露します。
「お前ら凡人は俺らを勝手に有難がって勝手に距離を置く」
「孤独だよ」
「だからな」
そう言いながら、白石の、「10年前の償いができる」という言葉を思い出す王賀美。
「いつまでも俺と共演を願ってくれる、身の程知らずの凡人に」
「俺は救われているよ」
「天才」である王賀美と、その横に立つ事を望み、それによって王賀美を「救って」いるのだという白石。
その、両者の姿を見た武光は、何事かを悟ったように目を見開きました。
(羅刹女は孤独だ)
(たった一人で戦っている)
(ありもしない敵を探して)
(こんなにも悲しく孤独なことがあるだろうか)
そうして武光は、夜凪の、花子に対する啖呵を思い出したなり立ち上がります。
すると武光は、突如として傍らの壁へと、すさまじい大音を立て頭突きを見舞いました。当然、その額からは少なくない量の血が流れ始めます。
「な…なにを」
「…はっ」
絶句する朝野と、感心したような笑みを浮かべる王賀美。
「すみません、壁に血が…」
「しかし」
「今日は自前のものを使わせて下さい」
そう言って、額から血を流しながら前を向いた武光。周囲は、その様子を見て、絶句したような顔を見せていますが、武光の表情は決意に満ちたものになっていました。
(ただ伝えるために演じればいい)
(俺がここにいると)
(ただ夜凪に伝える)
舞台へと足を向け、大きく息を吐く武光。
(思いだせ、俺は烏山武光)
(声のでかさと、身体のでかさ)
(そして我武者羅だけが取り柄の役者)
そうして武光は、並々ならぬ決意を胸に。夜凪の待つ舞台へと再度上がって行きました。
「アクタージュ act-age」第92話を読んだ感想
「羅刹女」第2幕が始まり、遂に出番となった武光。しかし武光は、舞台の主役である夜凪の視線が、己には向けられていない事に気が付きます。
一定の芝居をこなし、評価を得るも、この舞台における己が、「その他大勢」でしかなくなりつつある事に苦悩する武光。
己の役者人生の終わりを察知したその時、武光は、「天才と凡人」という関係を築いている、王賀美と白石の姿を見て新たな決意を固めました。
そつなく芝居をこなし、派手な殺陣を演じるも、己の役者人生の終わりを感じ取り苦悩し始める武光。
実のところ、いかに武光が「モブ」に成り下がったところで、「武光が役者として今日終わる」という王賀美の言葉はピンと来てない所がありました。
しかし、そんな中で今週描かれたのは、白石の、「皆そういう日に出会う」という言葉。
つまり役者は、常にそんな「終わり」を突如として迎えるかも知れない、という恐怖と戦いながら役を演じているという事なのでしょう。
そして武光にとっての「終わり」とは、今日この日、鬼気迫る芝居をし、観客の感情を動かし続けている夜凪に対し、「何も出来ずに」出番を終えてしまうという事。
素人目に見れば、夜凪や王賀美といった「天才」を前に、そうなってしまう事は、仕方のない事なのだとも思います。
実際に武光も、半ばそれを受け入れかけていました。しかし、そこで武光の指針になってくれたのは、実際に王賀美の横に立つ事を願い、食らいついている白石という役者の存在。
その姿を見た武光が、自分もまた、夜凪にとっての「それ」になるため舞台に上がっていく姿は、とても胸を打つものがありました。
舞台に上がり、己の役をこなし、それでも己の、「役者」としての終わりを感じ取ってしまった武光。
「滞りなく芝居をこなす」という事が、役者に求められる才能である一方、ある意味での「失墜」なのだという事は、「銀河鉄道の夜」のアキラのシーンでも描かれていました。
しかし、「観客から無視される屈辱を受け入れた者から終わる」という、先週の王賀美の言葉に反するように、武光は奮起します。
「経験」も「才能」も足りていない武光が、どのような境地を見出すのか。
バイブレイヤーとしての立ち位置を見出した、アキラとは、また別のカタルシスが描かれる事を、期待したいと思います。
「アクタージュ act-age」の最新巻の単行本や過去作品を無料で見る方法
毎週、アクタージュの最新話が待ち遠しいですが、単行本でまとめて読みたい、過去の作品をまだ見ていない方のために、最新巻や過去作品を無料で見る方法を紹介します。
やはり漫画は絵付きで読みたいですよね!「アクタージュ act-age」の単行本を無料で読む方法を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
漫画「アクタージュ act-age」を無料で読む方法を紹介!
- 「ONE PIECE」尾田栄一郎
- 「HUNTER×HUNTER」冨樫義博
- 「ハイキュー!!」古舘春一
- 「僕のヒーローアカデミア」堀越耕平
- 「ブラッククローバー」田畠裕基
- 「ゆらぎ荘の幽奈さん」ミウラタダヒロ
- 「鬼滅の刃」吾峠呼世晴
- 「約束のネバーランド」原作:白井カイウ 作画:出水ぽすか
- 「ぼくたちは勉強ができない」筒井大志
- 「Dr.STONE」原作:稲垣理一郎 作画:Boichi
- 「アクタージュ act-age」原作:マツキタツヤ 漫画:宇佐崎しろ
- 「呪術廻戦」芥見下々
- 「チェンソーマン」藤本タツキ
- 「神緒ゆいは髪を結い」椎橋 寛
- 「サムライ8 八丸伝」岸本斉史・大久保彰
- 「ふたりの太星」福田健太郎
- 「ビーストチルドレン」寺坂研人
- 「トーキョー忍スクワッド」田中勇輝・松浦健人
- 「夜桜さんちの大作戦」権平ひつじ
- 「ミタマセキュ霊ティ」鳩胸つるん
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