『アクタージュ act-age』最新話89話のネタバレと感想!第1幕を終えた羅刹女、夜凪は強い精神力で己を律し続ける

2019年11月11日(月)に発売した週刊少年ジャンプ50号の『アクタージュ act-age』の最新話89話「海の中」のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。

前話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。

『アクタージュ act-age』88話のネタバレと感想はこちら

『アクタージュ act-age』第89話「海の中」のネタバレ

無事に舞台の破綻を防ぎ切った王賀美 そして束の間の幕間へ?

王賀美の「助演」によって、羅刹女を主人公とする物語に、軌道修正する事に、成功した、舞台「羅刹女」。

芭蕉扇を奪い、舞台上から去っていく王賀美は、夜凪を見て、こんな事を考えていました。

(白石サン、あんたは初めから気がついていたんだな)

(あの時俺は怒っていたんじゃない)

(こいつのように悲しんでいたんだ)

その事に気が付いた事で、夜凪の「怒り」が、「悲しみ」を含んだものである事を、観客に伝えられた、と安堵する王賀美。

(気づけて良かった)

(助演ってのも悪くないな)

そんな事を思いながら王賀美が去った事で、舞台「羅刹女」は、第1幕を終了。演者と観客たちは、束の間の幕間へと入って行きます。

そえぞれに2人の芝居を評する一同 その中で天知とアリサは?

舞台袖に帰ってきた王賀美を、称賛の気持ちと共に出迎える、花子。

一方の客席でも、夜凪の同級生たちや、かつての共演者である、真咲や茜、そして「劇団天球」の劇団員たちが、夜凪の怪演と王賀美の見事な助演を、それぞれに褒め称えます。

「天才2人の立ち回りか…贅沢な舞台だな」

そう言って、2人の芝居を称賛する亀太郎。しかしその内心では、「サイド乙」の阿良也を案ずる気持ちが渦巻いていました。

そして、この舞台を見ていたのは、2人の共演者と観客だけではありませんでした。

舞台「羅刹女」のプロデューサー、天知と、「スターズ」の社長、星アリサ。この2人もまた、それぞれの視点で、今の夜凪と王賀美の芝居を見守っていました。

「感慨深いものがあるんじゃないですか社長」

そう言って、アリサに感想を求める天知。対するアリサは、王賀美を、再び日本での舞台に招く事が、出来た事への感謝を天知に素直に述べます。

しかし天知は、その言葉を受け、アリサに「あなたはやはり経営者には向いていない」との言葉を返しました。

「情でかつての稼ぎ頭を迎えて」

「今の稼ぎ頭を窮地に陥らせようとしている…」

「今の稼ぎ頭」、そなわち、千世子の立場が、危うくなっている事を、案じてみせる天知。しかしアリサは、「千世子を甘く見過ぎよ」と言って、その言葉を否定しました。

そうして2人の話題は、夜凪の芝居に対するものへと移って行きます。

もはや夜凪の恐るべきは、その芝居だけではない、と言うアリサ。

「憑依とも言える迫真の芝居」

「自らを飲み込まんとする強い存在感」

「それより驚くべきは我を保ち」

「芝居をコントロールしている」

「強い精神力」

そんな夜凪と、そこまでに至ったその成長を、アリサは手放しで褒め称えました。しかし、アリサはその後に、1つの言葉を付け加えます。

「このまま終幕まで演じられれば…だけれど」

対峙する夜凪と花子 そして現れた「怒り」を宿した幼い日の夜凪

そして、王賀美と夜凪が引っ込んだ舞台袖。

武光と朝野は、夜凪を、心配そうな面持ちで出迎えました。それに対し王賀美は、「大丈夫だよあいつは」と言って、2人が余計な心配をしないよう気遣います。

「だがあんたは外にいろ」

「あいつを刺激する」

そんな中王賀美は、花子にだけは、厳しい言葉をかけ、夜凪に近づかないよう提言します。

しかし花子は、あろうことか、王賀美のその言葉を無視し、夜凪へと声をかけに行きました。

「景さん」

「怒りはまだ風化していませんか」

それを受け夜凪は、見開いた目で花子を見つめつつ、一瞬、沈黙します。

花子の、「わざと煽ってる」としか思えない言葉を受け、それを咎める周囲。そのうちに夜凪は、花子に対し口を開きます。

「風化していないか?」

「教えて欲しいの?」

そんな夜凪を見て、落ち着くように諭す王賀美。

その時。夜凪の背後から、かけられる声がありました。

「どうして我慢するの?」

荒れた海を背景に現れたそれは、幼い日の夜凪の姿でした。すなわち、かつて母の葬儀が終わった後、姿を現した父に対し、激しい怒りを抱いたあの日の夜凪自身の姿。

幼い夜凪は、父、そして花子こそが、母を悲しませた元凶であると夜凪に向かって告げます。

「何もかも壊したい」

「そう思ったから私を呼んだんでしょう」

夜凪がかつて抱いた「怒り」そのものである、幼い日の夜凪。その言葉を受け、しかし「今の夜凪」は、それを否定します。

「私はもう役者だから」

「お芝居のためにあなたを呼んだの」

そう言って、夜凪はもう1人の自分を諭そうとしますが、幼い日の夜凪は、母もまた同じように怒っていると反論します。

「こんな舞台どうでもいいじゃない」

「全部投げ出してあんな女無茶苦茶にすればいい」

そう言って、自分たちにはその資格があると夜凪を焚きつける、もう1人の夜凪。

しかし夜凪は、その甘言にも揺れず、険しい表情で宣言します。

「私は役者なの」

「言うこときいて」

しかし、もう1人の夜凪もまた折れません。その表情に、激しい怒りを宿らせます。

「知らないよ」

「そんなの」

その言葉を受けた夜凪は、いつの間にか、花子へと掴みかかっていました。

己を律し続ける夜凪 武光たちはそれに報いるため全力を尽くす

それを見て、咄嗟に止めようとする、武光。

しかし夜凪は、花子の胸ぐらを掴むまではしましたが、それ以上の事をしようとはしませんでした。

「引っ込んでいて」

「望み通り最後まで演じてあげるから」

そう、至近距離から花子を睨みつけ、宣言する夜凪。

そうして、場を去っていった夜凪を見て、武光は、心からの称賛を夜凪へと向けます。

(夜凪…)

(お前はなんて強いんだ)

(いや強くなったのか)

そうして、武光のみならず、王賀美、白石、朝野を含めた演者たちは、誓いを新たにします。

(報いてやる)

(今度は全員で)

そうして、舞台「羅刹女」サイド甲の、第2幕の始まりが、近づいて来ました。

『アクタージュ act-age』第89話を読んだ感想

無事に「羅刹女」の第一幕が終わり、それぞれの感想を口にする観客たち。

しかし、舞台袖へと引っ込んだ夜凪は、花子から声をかけられ、「怒り」を燃やしたかつての自分が、今の自分を飲み込もうとしている事を思い出します。

しかし夜凪は、強い精神力でそれを自制。花子に啖呵を切った夜凪を見た、武光たちは、夜凪の思いに芝居で報いてみせる事を、改めて誓います。

王賀美の快演もあり、無事に前半戦を終えるに至った、舞台「羅刹女」。夜凪の、迫真が過ぎる芝居に、観客たちの反応やいかに? となんとなく心配だったのですが、朝陽以外は、概ね「良い芝居」という範疇で、捉えてくれていたようでした。

その中で気になったのは、やはり、天知とアリサの評価。アリサは、手放しで夜凪の芝居を賞賛しながらも、今後の展開への不安を、読者に植え付けてくれる、という役所でした。しかし一方の天知は、相変わらず何を考えているのか、よく解らない、という印象。

あくまで「プロデューサー」なのですから、舞台が成功しさえすればいい、という立場なのかも知れませんが……それだけではない、という「何か」を、同時に感じさせる、不思議な役所でもありますので、どうにも不穏な気配が、否めません。

そして、夜凪です。今回の話では、夜凪が「かつて感情を経験した自分」を「呼び出す」事で、その感情を演じているような演出が、なされました。

これが果たして、あくまで演出上の事なのか、それとも夜凪の中で本当にこのようなせめぎ合いが行われているのかは、解りません。

しかし、今のところは自身の感情を、制御出来ている夜凪が、「今後もずっとそうである保証はない」という説得力を、妙に感じる演出であった事も、また確か。

周囲の反応や動きを見る限り、相当な事がない限り、夜凪がどうこうなりはしないとも思うのですが……やはりこの辺り、全ての元凶である、花子の行動が、今後の鍵になって来そうです。

このように、幕間に入り、一息ついた、という雰囲気を醸し出していた今回。

それぞれの、夜凪への評価が聞こえてくる中、スポットは、夜凪と王賀美という「2大キャスト」を支える、武光たちへと、移っていきそうな気配です。とは言え、王賀美の活躍もあり、舞台「羅刹女」が、羅刹女を主人公とする方向で、安定して来ているのも確か。

その中での、武光たちの立ち位置が、どのようなものになるか、いまいち想像がし辛いのですが……やはりこの辺りで、花子がまた何かを仕込んで来るのでは? という予感も感じます。

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