2019年8月26日(月)に発売した週刊少年ジャンプ39号の『アクタージュ act-age』の最新話78話のあらすじネタバレと感想をまとめて紹介します。
前話77話のネタバレを見逃した方は以下のページでレビューしていますので是非チェックしてみてください。
『アクタージュ act-age』77話のネタバレと感想はこちら
目次
『アクタージュ act-age』第78話「夜凪の怒り」のネタバレ
並々ならぬ覚悟をもって、「羅刹女」の稽古に臨む、千世子を目の当たりにしてしまった夜凪。
役作りに苦心する中、夜凪は、千世子と撮った写真を眺めながら、己の中に「怒り」の感情を探していました。
同級生に相談をする夜凪 その中で思い出したものとは……?
あくる日、夜凪は学校で、同級生である朝陽に相談をしていました。
「人生で一番怒った経験は」との質問をした結果、なぜか朝陽の愚痴を、聞かされる事になった夜凪。
その会話の中、夜凪は、自分が「何かに怒った」経験があまり無いのだという事を、朝陽に打ち明けます。
しかしそれを聞いた朝陽は、夜凪に怒鳴られた事がある、と反論します。
夜凪はそれを、「怒った」のではなく、「悲しかった」のだと釈明。
しかし朝陽は、続いてこんな事を言いました。
「悲しみと怒りって」
「ちょっと似てない?」
それを聞いた夜凪は、何かに気付いたような表情を見せます。
「今までの人生の中で一番」
「悲しかった日のこと」
「案外そのときが」
「人生で一番怒った時ってやつだったりしない…?」
続けて語られる、朝陽の言葉。
それを聞きながら、夜凪は、子供の頃の記憶ーー母親の遺影を前にして佇む自分と、その背後に立つ、父親の姿を、思い出していました。
その事に気がついた夜凪は、礼だけを言うと、朝陽を置いて、映像研究部の部室から、出ていってしまいました。
忌まわしき父の記憶 苦悩する夜凪
廊下を歩きながら、夜凪は考えます。
(どうして今まで思い出せなかったんだろう)
(あの日のこと)
教室に戻り、1人、帰り支度を始める、夜凪。
(違う思い出せなかったんじゃない)
(忘れたふりをしていただけ)
(忘れる努力をしてきただけ)
(人生で一番怒りに駆られた記憶を)
夜凪は眉を強く顰め、その場にうずくまってしまいます。
それはその「父の記憶」が、夜凪にとって思い出したくもない、忌まわしい記憶なのだという事を、如実に示していました。
(怖い)
(駄目だ使いたくないあんな感情)
(もう思い出したくない)
と、その時の事でした。
夜凪が1人うずくまる教室に、不意に、同級生の吉岡と遼馬が、入って来たのです。
大切な友人たちの姿 それを見た夜凪は決意を固める
「夜凪さん帰ったと思っていた」
「何か落としたの?」
受験勉強をするために、残っていたのだと言う2人。
それに加え、先ほど別れた朝陽までもが、夜凪を心配して、追いかけて来ます。
とりとめのない話を始めた、3人。それを見た夜凪は、以前、黒山が言っていた言葉を、思い出しました。
(自分の中の定義を増やせ)
(それが役者を続ける条件だ)
黒山が、「友達を作れ」と言ってくれた理由が、「こういう日のため」だったのだと、夜凪は今更ながらに、理解します。
黙ったまま立っている夜凪を、不審に思い、声をかけてくる遼馬たち。
しかし夜凪は、心配そうな顔をする一行に笑顔を向け、そしてこう言い放ちます。
「ごめんありがとう、皆」
「もう大丈夫」
「舞台観に来てね」
そう言って、吹っ切れたような、爽やかな顔を見せる、夜凪。
そんな中夜凪は、思い出したくないはずの「父の記憶」を使い、舞台に臨む事を、内心で決意していました。
『アクタージュ act-age』第78話を読んだ感想
壮絶な覚悟で「怒り」を表現する事を誓った、千世子。
そんな千世子に対抗するための「感情」を、夜凪が見つけ出した回でした。
長い事謎であった夜凪の父親の影が、垣間見えた今回。
夜凪父については、今のところ、「夜凪家に金を送っている」事と、「花子の知っている人物である」事くらいしか情報がありませんでした。
夜凪はこの父からの金に手を付けていないようなので、娘からに嫌われている、という事だけは、明らかでしたが、どうやら想像以上にろくでもない人物のようです。
しかし、夜凪。
1回学校でのエピソードを挟んだからには、それなりに友人関係は築けているものとは思ってましたが、予想以上に普通の「女子高生」やってて、少し驚きました。
朝陽や遼馬、吉岡から夜凪への気安さもそうですが、それ以上に夜凪がとても「素」でいる事が出来ているのが、嬉しいところです。
若干唐突なきらいもあった「学校編」でしたが、このエピソードへ繋げるためだった、と考えるならむしろ納得。
作者の構成力を強く感じる事の出来る部分でした。
また、ここに来て、千世子と夜凪の対比も、はっきりとしてきました。
一方は、夜凪を倒すために全てを捨て、今回の「羅刹女」に臨む千世子。
そしてもう一方は、感情に引っ張られて「戻れなくなる」というリスクに怯え、しかし学友の存在によって、一歩を踏み出す勇気を与えられた、夜凪。
これだけ見れば、ある意味明暗がはっきりと分かれた形です。
とは言え、夜凪に友達を作れ、と言った黒山は、今は千世子の方に付いています。
何の考えもなしに、千世子を煽っている、とは思い難いですが……さて、どうなって行くのでしょうか。
この舞台が終わった後、千世子と夜凪の関係がどうなっているのか。
本エピソード、もしかしたら、舞台の勝敗以上に、その辺りが鍵になって来るのかも知れません。
登場人物も出揃い、いよいよ盛り上がりを見せてきた「ダブルキャスト編」。
個人的には阿良也の活躍などにも、注目して行きたい所なので、一層期待を高めて、今後の展開を見守って行きたいと、思います。
コメントを残す