2020年1月16日、第43回日本アカデミー賞の優秀賞が発表されました。作品賞は以下の5作品です。
- 『翔んで埼玉』
- 『キングダム』
- 『新聞記者』
- 『蜜蜂と遠雷』
- 『閉鎖病棟 それぞれの朝』
この5作品の中から、3月6日に行われる授賞式で最優秀作品賞が選ばれます。
こちらの記事では、各作品のあらすじや見どころなどをご紹介していきます!
目次
『翔んで埼玉』のあらすじ
遠い昔、埼玉県が東京都から不当な扱いを受けていた時代ー。
エリート東京都民を輩出する名門白鵬堂学院では、現東京都知事の一人息子であり生徒会長の白鵬堂→檀ノ浦百美(二階堂ふみ)が実権を握っていた。そんな学院に一人の生徒が転校してくる。
名前は麻美麗(GACKT)。アメリカ留学から帰国した大企業の御曹司でもあった。百美は無礼な態度を取る麗に当初は反発していたが、次第に心惹かれていく。
しかし、麗には大きな秘密があった。実は彼は埼玉解放戦線のメンバーであり、通行手形がなければ東京に入ることすら許されない「埼玉県人」だったのだ!
その事実に百美はショックを受けながらも愛する麗のため、彼に付いて埼玉解放のために尽力をすることを決意する。
やがて彼らの前に「通行手形制度」を撤廃しようとする千葉県が立ちはだかる…。

『翔んで埼玉』の見どころ
原作は魔夜峰央による1980年代に発表されたギャグ漫画。
監督は『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエ』などコメディに定評のある武内英樹。
注目はなんといっても、埼玉自虐ギャグ!
「こんなに埼玉埼玉言っていたら口が埼玉になるわ!」
「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わしておけ!」
といった酷すぎる迷言も飛び出し、終始軽快に埼玉をディスります。
そんなコメディ一辺倒に見える作品ですが、実は人種や出身地による差別と偏見を風刺した、社会的なメッセージも込められています。
主演男優賞・主演女優賞ほか最多12部門を受賞し、最優秀作品賞最有力の作品です。
詳しくはこちら⇒翔んで埼玉(飛んで埼玉)のキャストや原作漫画とは?相関図やあらすじ&ネタバレなども
『キングダム』のあらすじ
舞台は紀元前245年、7つの国が500年の争いを続けていた中国の春秋戦国時代。
そのうちの一つの国、秦で奴隷として生きる信(山崎賢人)は、同じく奴隷の漂(吉沢亮)と共に「天下の大将軍になる」という夢を抱き、日々鍛錬を続けていた。
ある日王の側近に声をかけられた漂は、一人王宮へと召し上げられる。しかししばらくして漂は深手を負い、瀕死の状態で信の前に姿を表す。漂は現在の王・嬴政(吉沢亮=二役)に顔が似ていたため、謀反が起きた際の影武者として選ばれたというのだ。
漂は死の間際、信に嬴政を託す。図らずも王族の権力争いに巻き込まれた信は、嬴政を守るため、そして漂との夢を叶えるため、戦いに身を投じていく…。

『キングダム』の見どころ
原作は原泰久による同名の人気漫画。
山崎賢人、吉沢亮、橋本環奈といった旬の若手俳優の共演も大きな話題となりました。
中国ロケと王宮の巨大セットによる壮大なスケール感、アクション俳優坂口拓が監修した(削る)迫力ある殺陣と圧巻のワイヤーアクションは必見!
監督は『るろうに剣心』の佐藤信介。
詳しくはこちら⇒『キングダム』映画あらすじネタバレ!実写映画キャスト陣の演技力に原作ファンも高評価!
『新聞記者』のあらすじ
世論への印象操作のため、デマにも等しい不確実な情報を拡散させる内閣情報調査室の官僚、杉原(松坂桃李)は、かつての上司・神崎が何かを隠して自殺したことで自身の仕事を見つめ直す
一方、信念と情熱を胸に秘めた女性新聞記者、吉岡(シム・ウンギョン)は、神崎の死に不審を抱いていた。真実を探るため奔走する2人の前に、「国家」という大きな壁が立ちふさがる…。

『新聞記者』の見どころ
松坂桃李、シム・ウンギョン共演。センセーショナルでタイムリーな実在の事件も盛り込みながら、政府という巨大組織に挑む一人の新聞記者の姿を描いた社会派ドラマです。
その真摯な姿勢から作り手の「記者」という仕事への矜持とゆるぎない信頼が伝わってきます。
監督は山田孝之プロデュースの『デイアンドナイト』でメガホンを取った藤井道人。
報道やマスメディアに従事している人々、ひいてはそれを利用している一般市民への良心に訴えかける、高いメッセージ性にも注目です。
詳しくはこちら⇒映画『新聞記者』動画を無料で視聴する方法!あらすじ・ラスト結末も紹介!松坂桃李主演の社会派サスペンス
『蜜蜂と遠雷』のあらすじ
若手ピアニストの登竜門として有名な国際ピアノコンクールに挑む若者たち。
かつては天才少女と謳われながら母親の死によりスランプに陥っていた亜夜(松岡茉優)、楽器店に勤めながらピアニストの夢を追い続ける明石(松坂桃李)、高い演奏技術と類まれなる感性を持つ優勝候補アナトール(森崎ウィン)、そして突如現れた謎の新星・風間塵(鈴鹿央士)。
しのぎを削る天才たちの中で、一体誰が音楽の神様に愛されているのか…?
『蜜蜂と遠雷』の見どころ
原作は直木賞と本屋大賞を受賞した恩田陸の同名小説。
文章で描かれた「音」を映像と音楽で見事に表現した、石川慶監督の演出力と、藤倉大作曲による劇中曲「春と修羅」の美しい調べは見事というほかありません。
『勝手にふるえてろ』でも圧倒的なパフォーマンスを見せつけた松岡茉優、『娼年』の松坂桃李といった安定した演技力を見せる若手実力派と、森崎ウィン、鈴鹿央士ら期待の新星たちとのフレッシュなコラボレーションも魅力的。
『閉鎖病棟 それぞれの朝』のあらすじ
長野県の精神病院。母と妻を殺害しながらも死刑執行に失敗したために生きながらえている梶木秀丸(笑福亭鶴瓶)は、幻聴が聞こえるせいで暴力を繰り返してしまうチュウさん(綾野剛)、父親のDVが原因で心に深い傷を負った女子高生由紀(小松菜奈)らと共に、重い過去を背負いながらも懸命に明るく生きようとしていた。
そんなある日、秀丸は病院内で殺人事件を起こしてしまう。事件の背景に、一体何があったのか…?
『閉鎖病棟 それぞれの朝』の見どころ
一般的にはあまり知られていない、精神科の「閉鎖病棟」を舞台に繰り広げられる人間ドラマ。
1999年にも映画化された帚木蓬生の小説を『学校の怪談』『エヴェレスト 神々の山麓』の平山秀幸が設定を2000年代後半に変更し再度映画化しました。
精神科病棟の患者たちが抱える葛藤と知られざる苦悩を描いたストーリーはずっしりと心に響きます。『ディア・ドクター』以来10年ぶりとなる単独主演を飾った笑福亭鶴瓶の、味わい深い存在感にも注目です。
最優秀作品賞に選ばれたのは?
最優秀賞作品賞に輝いたのは……「#新聞記者」でした。おめでとうございます❗️#日本アカデミー賞43 #日本アカデミー賞 pic.twitter.com/lYebKgqahR
— 日本アカデミー賞協会 (@japanacademy) March 6, 2020
第43回日本アカデミー賞の最優秀作品賞に選ばれたのは『新聞記者』でした。
『新聞記者』からは、主演の松坂桃李さん、シム・ウンギョンさんの2名がそれぞれ最優秀主演男優賞、女優賞を受賞しました。松坂桃李さんは、昨年に引き続き2連覇となります。
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