映画『64-ロクヨン- 後編』は2016年6月に公開された2部作の後編です。
一週間しかなかった昭和64年に起こった身代金目的の「翔子ちゃん誘拐殺人事件」から14年が経ち、平成の世でただ一人昭和64年に取り残されていた男の時間が動き出します。
時効まであと1年と迫った平成14年12月、ロクヨンを模倣した誘拐事件が発生、マスコミとの報道協定が結ばれ、三上は情報提供のために身代金受け渡しの追尾班と行動を共にすることとなりました。
新たな誘拐事件の犯人とロクヨンの関係とは!?
こちらの記事では、映画『64-ロクヨン- 後編』の動画を無料視聴する方法や配信サービスをはじめ、気になる『64-ロクヨン- 後編』のあらすじネタバレや感想・評価についても紹介します。
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目次
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- 『64-ロクヨン-前編』(佐藤浩市主演)2016年映画
- 『起終点駅 ターミナル』(佐藤浩市主演)2015年映画
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- 『魚影の群れ』(緒形拳主演)1983年映画
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映画『64-ロクヨン- 後編』作品詳細
昭和64年1月5日。関東近県で漬物工場を営む雨宮芳男(永瀬正敏)の娘・翔子が誘拐された。
犯人の指示に従い、スーツケースに入れた身代金2000万円を郊外の橋から川に投下するも、後日、被害者の少女は死体となって発見された。たった7日間で終わった昭和64年に発生し、迷宮入りとなったこの少女誘拐殺人事件は、県内内部で「64(ロクヨン)」と呼ばれることになった。
平成14年12月。県警で、かつて刑事部の刑事として「ロクヨン」の捜査にも加わっていた三上義信(佐藤浩市)は、警務部秘書課広報室広報官のポストにあった。三上をはじめとする、諏訪(綾野剛)、美雲(榮倉奈々)らの広報室スタッフは、ある交通事故の加害者を匿名で発表したため、県警記者クラブからの突き上げにあっていた。
そんな中、時効が1年後に迫った「ロクヨン」担当捜査員を激励するため、警察庁長官が視察に訪れるという話が持ち上がる。
映画『64-ロクヨン- 後編』作品データ
- 製作年/2016年
- 製作国/日本
- 配給/東宝
- 上映時間/121分
- 監督/瀬々敬久
- 脚本/久松真一・瀬々敬久
映画『64-ロクヨン- 後編』原作
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』の原作は「クライマーズハイ」や「臨場」シリーズなどで知られる横山秀夫の推理小説「64(ロクヨン)」となっています。
2004年から「別冊文藝春秋」で連載が始まり途中で連載がストップしてしまった作品で、その後2009年に発売される予定でしたが、納得いくものをという作者の思いから中止となり、紆余曲折の末2012年に発売されました。
昭和62年に起きた5歳の男の子が誘拐され2000万円の身代金を要求された事件がこの原作のモデルとなったと言われています。身代金の額や誘拐された年齢などは同じですが、この事件は解決できないまま平成14年に時効を迎えました。
横山秀夫の著書は多くの賞を受賞しており、ドラマや映画で実写化されることも多く、この「64(ロクヨン)」も映画だけでなくNHKでドラマ化されていますが、映画とドラマには関係性はなく、出演している俳優も全く違います。
映画『64-ロクヨン- 後編』主題歌
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』の主題歌は、2016年に発売された小田和正のベストアルバム「あの日あの時」に収録されている「風は止んだ」となっています。
監督の瀬々敬久から依頼された小田和正は、シリアスな映画ということでシャウトしない抑えた感じで、人生の始まりから完結までの人を想う気持ちを現わしたいと思ったと話しています。
コーラスにはJUJUや松たか子も参加しています。
映画『64-ロクヨン- 後編』キャスト一覧
ロクヨン関係者(捜査員)
- 三上 義信(みかみ よしのぶ)/佐藤浩市
ロクヨンでは追尾班として関わっていました。
現在は警務部の広報室に移動となり、広報官としてマスコミに事件の情報を提供していますが、実名報道についてマスコミから徹底的にバッシングを受けてしまいます。
家出した娘を探すため、上司の赤間に口利きしているため逆らえず、マスコミと警察の板挟みで苦しんでいましたが、再びロクヨン事件に関わることになり、その関係にも変化が訪れます。
- 松岡 勝俊(まつおか かつとし)/三浦友和
ロクヨンでは追尾班として、雨宮の車の後部座席に隠れていた刑事です。
現在もロクヨン事件に関わっています。
- 漆原 (うるしはら)/菅田俊
ロクヨンでは自宅班の班長として関わっていました。
録音できなかった事実を隠蔽した張本人です。
- 柿沼 (かきぬま)/筒井道隆
ロクヨンでは自宅班の副班長として関わっていました。
録音できなかった事実を知っている人物です。
- 幸田 一樹(こうだ かずき)/吉岡秀隆
ロクヨンでは自宅班として関わっていました。
録音できなかった事実を知っており、それを隠ぺいしたことが許せず内部告発に踏み切りますが、握りつぶされてしまい退職に追い込まれました。
現在は職を転々としています。
- 日吉 浩一郎(ひよし こういちろう)窪田正孝
ロクヨンでは自宅班として関わっていました。
科捜研から派遣され、録音担当でしたが、機械の不具合で録音できず、被害者が殺害され事件が解決できなかったことで退職し、以後14年間実家の部屋に引きこもっています。
- 村串 みずき(むらくし みずき)鶴田真由
ロクヨンでは自宅班として母親に付き添っており、録音できなかった事実は知りません。
現在は結婚して警察は退職しています。
被害者家族
- 雨宮 芳男(あまみや よしお)/永瀬正敏
ロクヨンで身代金を運び、犯人によってたらい回しにされてしまいます。
身代金は奪われ娘は遺体で発見されてしまい、警察の初動捜査のミスや隠ぺいなどにより警察を信用していません。
この男の長年に渡る執念の行動が、事件の解決に繋がります。
- 雨宮 敏子(あまみや としこ)/小橋めぐみ
娘が誘拐され憔悴しきってしまい、娘の遺体が発見されたときには発狂してしまいました。
事件から13年後、病気で亡くなってしまいました。
- 雨宮 翔子(あまみや しょうこ)/平田風果
父親に作ってもらった団子花を手に一人で遊びに出かけたまま行方不明となり、その後身代金の要求があったため身代金目的の誘拐と判断され、捜査が始まります。
数日後、廃車のトランクで遺体となって発見されてしまいます。
現在の三上の関係者(県警本部)
- 赤間(あかま)/滝藤賢一
警務部部長で、三上の家出した娘の捜査を全国の警察に口利きしてくれています。
そのことで三上は赤間に逆らえず、県警本部とマスコミの板挟みに合っています。
- 二渡 真治(ふたわたり しんじ)/仲村トオル
三上の同級生で同じ剣道部に所属していました。
警務部の調査員として「幸田メモ」に関して調査しています。
- 落合(おちあい)/柄本佑
刑事部捜査二課の係長で、ロクヨン模倣誘拐事件でマスコミ対応を担当しています。
広報室
- 諏訪(すわ)/綾野剛
広報室の係長で、三上とマスコミの間を取り持つ人物です。
- 蔵前(くらまえ)/金井勇太
広報室に勤めている真面目な男です。
- 美雲(みくも)/榮倉奈々
広報室に勤めており、マスコミとの仲もよく、諏訪のことを信頼しています。
報道記者
- 秋川(あきかわ)/瑛太
広報室から回ってくる情報を記事にする記者で、報道クラブのリーダー的存在です。
実名報道にこだわっており、三上が何を言っても聞く耳持たず、自分の意見を押し通そうとします。
リーダー的な存在であるため、多くの記者が集まったときにはまとめ役にもなっています。
- 手嶋(てしま)/坂口健太郎
広報室から回ってくる情報を記事にする記者で、実名報道にこだわり、秋川に続き三上に食って掛かる人物です。
三上家
- 三上 美那子(みかみ みなこ)/夏川結衣
元警察官で、ロクヨンでは身代金の受け渡し場所に最初に指定された喫茶店に潜入していました。
現在は三上の妻で、数年前に家出した娘が心配で引きこもりがちになっています。
- 三上 あゆみ(みかみ あゆみ)/芳根京子
三上の娘で、高校入学後引きこもり、父親に似ている自分の顔を憎んでいました。
整形を父親に反対されたことで家出してしまいました。
ロクヨン模倣誘拐事件の被害者
- 目崎 正人(めさき まさと)/緒形直人
長女・歌澄が誘拐され、身代金受け渡しに翻弄される父親です。
- 目崎 睦子(めさき むつこ)/渡辺真起子
目崎正人の妻で、歌澄と早紀の母親です。
- 目崎 歌澄(めさき かすみ)/萩原みのり
誘拐された素行不良の高校生で、目崎正人の娘です。
- 目崎 早紀(めさき さき)/渡邉空美
目崎正人の娘で、小学生の女の子です。
映画『64-ロクヨン- 後編』のネタバレあらすじ
ここからは映画『64-ロクヨン- 後編』の詳しい内容やネタバレを含みます。これから映画を楽しみたい!と思っている方はご注意下さい。
『64-ロクヨン- 前編』あらすじ
『64-ロクヨン- 前編』では、「幸田メモ」の正体がロクヨンの犯人の音声を録音できなかったことを隠ぺいした事実を内部告発しようとした文書のことだと判明し、被害者遺族への長官慰問の直前に、ロクヨンを模倣した誘拐事件が発生したところまでが描かれました。
ここからは後編のあらすじ詳細となります。
ロクヨン模倣誘拐事件の発生
マスコミのひとりから県警本部の刑事らが部署にいないと報告を受けた三上(佐藤浩市)が警務部へ行くと、そこには県警本部や警務部の刑事らが集まっており、中心には県警本部長の姿もありました。
二渡(仲村トオル)を捕まえ事情を聞くと、ロクヨンを模倣したと思われる誘拐事件が発生したと判明し、マスコミと報道協定を結ぶよう指示されます。マスコミに知らせ報道協定を結んだ三上でしたが、情報を逐一報告するという約束どころか被害者の名前すら発表されないことにいら立ったマスコミは、情報発表担当の二課係長の落合(柄本佑)を攻め始めました。
放送協定が破棄され、マスコミが独自に動き始めてしまうと警察に通報したことが犯人に知られ、被害者が危険にさらされると感じた三上は、松岡(三浦友和)を待ち伏せし、被害者らの情報、そしてこれからの動向を聞き出します。マスコミに被害者の名前を公開し、その場を収めた三上は、身代金受け渡しの追尾班として松岡が乗り込むトラックに強引に同乗し、20分のタイムラグを置くという条件で、現在の状況をマスコミに流す許可を取りつけました。
誘拐事件の被害者が加害者!?
スポーツ用品店を営む目崎正人(緒形直人)と妻・睦子(渡辺真起子)には長女・目崎歌澄(萩原みのり)と小学生になる次女・早紀(渡邉空美)がいますが、誘拐されたのは、17歳の高校生で素行不良、数日前に家を出たまま帰ってない歌澄です。今回の誘拐事件は、身代金が2000万円であること、デパートの一番の大きいトランクが指定されるなど、ロクヨンとの共通点が多いことからロクヨンを模倣した誘拐事件と判断されます。
身代金の受け渡しには携帯電話が用いられ、犯人の声はヘリウムガスにより変えられていました。最初に指示されたのはロクヨンでも最初に指定された喫茶店でしたが、そこに犯人の姿はありません。次の場所を指示されたとき、ヘリウムガスが切れ犯人の生の声が聞こえます。それを聞いた三上や松岡らは、それが幸田(吉岡秀隆)であることを確信します。
そんな時、歌澄が万引きして補導されたという情報が入り偽装誘拐と分かりますが、松岡らはそれを目崎に知らせず、身代金の受け渡しを続けさせます。三上がなぜ知らせないのかと問い詰めると、松岡はロクヨンを捜査していると白状しました。
その後、喉を押しつぶしながらロクヨンで指示された通りの道を指示し続けた幸田は、最終的に喫茶店裏の空き地に誘導し、ドラム缶に現金を入れ火を付けさせると、一斗缶の下に置かれたメモを読ませました。
そこには「娘は小さな棺に入っている」と書かれており、娘が殺害されたと思った目崎は泣き叫びますが、妻からの電話で歌澄が無事だったことが分かり、ロクヨンの犯人の証拠となるメモを半分にちぎって飲み込みます。それを見た捜査員らは、目崎を重要参考人として警察へ連行、ロクヨンに関して事情聴取を始めました。
ロクヨン被害者遺族の執念
ロクヨンの被害者遺族の雨宮(永瀬正敏)は当時、身代金要求の電話の声を聞いている唯一の人物でした。失態続きの警察に見切りをつけ、犯人が県内の人物という情報を頼りに、電話帳に掲載されている県内58万世帯の電話番号に電話して犯人を捜し始めました。
公衆電話を使い、「あ」から1件1件無言電話をかけ続け、女性が出た場合は男性が出るまで同じ電話番号に何度も電話し、犯人の声と同じ人物が出るまで何年にも渡りかけ続けた結果、14年越しにやっと犯人に辿り着きます。それが目崎正人でした。
幸田は警察を辞めてからも雨宮と連絡を取り合っており、犯人を見つけたと連絡を受けて2人は今回の誘拐を企てました。
雨宮は目崎の次女・早紀を誘拐する予定でしたが、早紀に自分の娘を重ねて見てしまい誘拐することができず、お父さんに渡してほしいと言って団子花を持たせ自宅まで送ります。そして、長女が家出した際に携帯電話を盗むことに成功したため、今回の偽装誘拐を実行したというものでした。
この偽装誘拐事件の後、幸田も雨宮も姿をくらませます。
犯人逮捕の瞬間
事情聴取の結果、目崎は証拠不十分で釈放されてしまいました。
またしても犯人を逮捕できなかった警察に失望した三上は、雨宮が使っていた公衆電話にやってきていました。そして、何気なく目崎家に電話してみると、早紀を返してくれという目崎の言葉を聞きます。
早紀がいなくなったと知った三上は、偶然見つけた早紀を車に乗せると目崎に「娘を返してほしければ小さな棺まで来い」と電話します。
翔子ちゃんを遺棄した廃車があった場所に現れた目崎は、そこにあった廃車のトランクを必死に開けようとしていました。それを見た三上は、「小さな棺」がなぜ車のトランクだと思ったのかと目崎を問い詰めながら、トランクを開けて中に早紀がいないことを確認させます。
その問いに答えず逃げた目崎を追いかけた三上は目崎と取っ組み合いになり、翔子ちゃんを殺した理由を聞きますが、目崎は分からないと答えました。
その答えに激怒した三上は、一方的に目崎を攻撃し始めたところ、到着した警察に止められ、目崎は逮捕されました。それを見ていた早紀は、この異様な雰囲気に父親が犯した罪を感じ取り泣き叫びます。
動き出したそれぞれの時間
三上の暴力沙汰を見ていた記者の秋川(瑛太)は、ロクヨンと模倣誘拐、そして警察官の暴行について記事にしました。そのことで三上は移動となり、広報の責任者は諏訪(綾野剛)が担当することになります。
幸田は妻と子供に付き添われ警察へ出頭し、ラジオでロクヨン解決を知った日吉(窪田正孝)は14年ぶりに部屋から出てくると、泣きながら母に長い間ごめんと謝りました。
小正月を迎えた平成15年1月15日、三上は早紀から預かった団子花を持ってどんと焼きに来ていました。そこに雨宮が現れ三上から団子花を受け取ると、明日出頭すると言いました。
全ての事件が解決し、三上は妻と共に、自分たちの力で娘を探すと誓いました。
映画『64-ロクヨン- 後編』の感想・評価
昭和64年に取り残されていたのは被害者遺族の雨宮だけではなく、警察関係者の幸田や日吉もロクヨンに縛られていたのです。
ロクヨン発生時、三上よりも雨宮と深く関わっていたために、三上の知らないところで何人もの男がロクヨンに翻弄され続けており、それを知った三上は警察の失態や隠避体質に心底怒りを感じたのではないでしょうか。
窪田正孝演じる日吉が14年ぶりに部屋から出てきたシーンでは、思わず涙がこぼれそうになりました。
ただ、翔子ちゃんを殺した理由が「分からない」というのが消化不良気味な感じになってしまったので、はっきりした動機が欲しかった気もします。
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』は、2部に分ける必要があったのかという意見も多くあります。事件の解決だけをクローズアップするのなら分ける必要はなかったと思いますが、ひとりひとりの事情や情景、思いなどを現すには、やはり2部作にする必要があったのではないかと私は思いました。
そして、なぜここまでマスコミとの関係が大きく描かれているのかも、前編を見ただけでは分かりませんでしたが、後編を見て納得しました。
”天皇崩御”と”新元号”のニュースで持ち切りだったため、翔子ちゃん誘拐殺人事件が全く取り上げられず、情報が極端に少なかった当時の三上の悔しさが語られるシーンがあるのですが、ロクヨンは、警察の失態に加えマスコミを上手くコントロールできなかったこともあって、解決までに14年もの歳月がかかってしまった事件であったことが分かります。
結局、犯人を見つけたのは被害者遺族であったというのもなんだか悲しい結果でしたが、その執念には心打たれるものがありました。
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』、立て続けに見ても全く疲れません。ぜひご覧ください!
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