映画『64-ロクヨン- 前編』は2016年5月に公開された前後編2部作の映画です。
登場人物が前後編通して150名以上に上り、主演の佐藤浩市の他、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎、鶴田真由など、書ききれないほどの数の豪華メンバーが出演しています。
監督は「8年越しの花嫁 奇跡の実話」や「ストレイヤーズクロニクル」「アントキノイノチ」などのヒット作で知られる瀬々敬久となっています。
一週間しかなかった昭和64年に起こった身代金目的の「翔子ちゃん誘拐殺人事件」から14年が経ち、平成の世でただ一人昭和64年に取り残されていた男の時間が動き出します。
時効まであと1年と迫り、再び「翔子ちゃん誘拐殺人事件」に関わることになった三上(佐藤浩市)は、事件の被害者遺族とどう接していくのか、そしてまだ見ぬ犯人とは・・・。
こちらの記事では、映画『64-ロクヨン- 前編』の動画を無料視聴する方法や配信サービスをはじめ、気になる『64-ロクヨン- 前編』のあらすじネタバレや感想・評価についても紹介します。
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目次
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- 『赤い雪 Red Snow』(永瀬正敏主演)2017年映画
- 『花戦さ』(野村萬斎主演)2068年映画
- 『64-ロクヨン-後編』(佐藤浩市主演)2016年映画
- 『64-ロクヨン-前編』(佐藤浩市主演)2016年映画
- 『起終点駅 ターミナル』(佐藤浩市主演)2015年映画
- 『アンフェア the end』(篠原涼子主演)2015年映画
- 『ハッピー・リタイアメント(2015年10月18日放送)』(佐藤浩市主演)2015年映画
- 『愛を積むひと』(佐藤浩市主演)2015年映画
- 『清須会議』(役所広司主演)2013年映画
- 『草原の椅子』(佐藤浩市主演)2013年映画
- 『陽はまた昇る』(佐藤浩市主演)2011年ドラマ
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- 『アンフェア the answer』(篠原涼子主演)2011年映画
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- 『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(佐藤浩市主演)1994年映画
- 『犬死にせしもの』(真田広之主演)1986年映画
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- 『魚影の群れ』(緒形拳主演)1983年映画
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映画『64-ロクヨン- 前編』作品詳細
昭和64年1月5日。関東近県で漬物工場を営む雨宮芳男(永瀬正敏)の娘・翔子が誘拐された。
犯人の指示に従い、スーツケースに入れた身代金2000万円を郊外の橋から川に投下するも、後日、被害者の少女は死体となって発見された。たった7日間で終わった昭和64年に発生し、迷宮入りとなったこの少女誘拐殺人事件は、県内内部で「64(ロクヨン)」と呼ばれることになった。
平成14年12月。県警で、かつて刑事部の刑事として「ロクヨン」の捜査にも加わっていた三上義信(佐藤浩市)は、警務部秘書課広報室広報官のポストにあった。
三上をはじめとする、諏訪(綾野剛)、美雲(榮倉奈々)らの広報室スタッフは、ある交通事故の加害者を匿名で発表したため、県警記者クラブからの突き上げにあっていた。
そんな中、時効が1年後に迫った「ロクヨン」担当捜査員を激励するため、警察庁長官が視察に訪れるという話が持ち上がる。
映画『64-ロクヨン- 前編』作品データ
- 製作年/2016年
- 製作国/日本
- 配給/東宝
- 上映時間/121分
- 監督/瀬々敬久
- 脚本/久松真一・瀬々敬久
映画『64-ロクヨン- 前編』原作
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』の原作は「クライマーズハイ」や「臨場」シリーズなどで知られる横山秀夫の推理小説「64(ロクヨン)」となっています。
2004年から「別冊文藝春秋」で連載が始まり途中で連載がストップしてしまった作品で、その後2009年に発売される予定でしたが、納得いくものをという作者の思いから中止となり、紆余曲折の末2012年に発売されました。
昭和62年に起きた5歳の男の子が誘拐され2000万円の身代金を要求された事件がこの原作のモデルとなったと言われています。身代金の額や誘拐された年齢などは同じですが、この事件は解決できないまま平成14年に時効を迎えました。
横山秀夫の著書は多くの賞を受賞しており、ドラマや映画で実写化されることも多く、この「64(ロクヨン)」も映画だけでなくNHKでドラマ化されていますが、映画とドラマには関係性はなく、出演している俳優も全く違います。
映画『64-ロクヨン- 前編』主題歌
映画『64-ロクヨン- 前編/後編』の主題歌は、2016年に発売された小田和正のベストアルバム「あの日あの時」に収録されている「風は止んだ」となっています。
監督の瀬々敬久から依頼された小田和正は、シリアスな映画ということでシャウトしない抑えた感じで、人生の始まりから完結までの人を想う気持ちを現わしたいと思ったと話しています。
コーラスにはJUJUや松たか子も参加しています。
映画『64-ロクヨン- 前編』キャスト一覧
ロクヨン関係者(捜査員)
- 三上 義信(みかみ よしのぶ)/佐藤浩市
ロクヨンでは追尾班として関わっていました。
現在は警務部の広報室に移動となり、広報官としてマスコミに事件の情報を提供していますが、実名報道についてマスコミから徹底的にバッシングを受けてしまいます。
家出した娘を探すため、上司の赤間に口利きしているため逆らえず、マスコミと警察の板挟みで苦しんでいましたが、再びロクヨン事件に関わることになり、その関係にも変化が訪れます。
- 松岡 勝俊(まつおか かつとし)/三浦友和
ロクヨンでは追尾班として、雨宮の車の後部座席に隠れていた刑事です。
現在もロクヨン事件に関わっています。
- 望月(もちづき)/赤井英和
ロクヨンでは追尾班として関わっていました。
農業をしている父親が倒れ3年前に家業を継ぐため退職、幸田メモに関して聞きに来た三上には、かん口令が敷かれているとしてなにも話しませんでした。
- 漆原 (うるしはら)/菅田俊
ロクヨンでは自宅班の班長として関わっていました。
録音できなかった事実を隠蔽した張本人です。
- 柿沼 (かきぬま)/筒井道隆
ロクヨンでは自宅班の副班長として関わっていました。
録音できなかった事実を知っている人物です。
- 幸田 一樹(こうだ かずき)/吉岡秀隆
ロクヨンでは自宅班として関わっていました。
録音できなかった事実を知っており、それを隠ぺいしたことが許せず内部告発に踏み切りますが、握りつぶされてしまい退職に追い込まれました。
現在は職を転々としています。
- 日吉 浩一郎(ひよし こういちろう)窪田正孝
ロクヨンでは自宅班として関わっていました。
科捜研から派遣され、録音担当でしたが、機械の不具合で録音できず、被害者が殺害され事件が解決できなかったことで退職し、以後14年間実家の部屋に引きこもっています。
- 村串 みずき(むらくし みずき)鶴田真由
ロクヨンでは自宅班として母親に付き添っており、録音できなかった事実は知りません。
現在は結婚して警察は退職しています。
被害者家族
- 雨宮 芳男(あまみや よしお)/永瀬正敏
ロクヨンで身代金を運び、犯人によってたらい回しにされてしまいます。
身代金は奪われ娘は遺体で発見されてしまい、警察の初動捜査のミスや隠ぺいなどにより警察を信用していません。
この男の長年に渡る執念の行動が、事件の解決に繋がります。
- 雨宮 敏子(あまみや としこ)/小橋めぐみ
娘が誘拐され憔悴しきってしまい、娘の遺体が発見されたときには発狂してしまいました。
事件から13年後、病気で亡くなってしまいました。
- 雨宮 翔子(あまみや しょうこ)/平田風果
父親に作ってもらった団子花を手に一人で遊びに出かけたまま行方不明となり、その後身代金の要求があったため身代金目的の誘拐と判断され、捜査が始まります。
数日後、廃車のトランクで遺体となって発見されてしまいます。
現在の三上の関係者(県警本部警務部)
- 赤間(あかま)/滝藤賢一
警務部部長で、三上の家出した娘の捜査を全国の警察に口利きしてくれています。
そのことで三上は赤間に逆らえず、県警本部とマスコミの板挟みに合っています。
- 二渡 真治(ふたわたり しんじ)/仲村トオル
三上の同級生で同じ剣道部に所属していました。
警務部の調査員として「幸田メモ」に関して調査しています。
広報室
- 諏訪(すわ)/綾野剛
広報室の係長で、三上とマスコミの間を取り持つ人物です。
- 蔵前(くらまえ)/金井勇太
広報室に勤めている真面目な男です。
- 美雲(みくも)/榮倉奈々
広報室に勤めており、マスコミとの仲もよく、諏訪のことを信頼しています。
報道記者
- 秋川(あきかわ)/瑛太
広報室から回ってくる情報を記事にする記者で、報道クラブのリーダー的存在です。
実名報道にこだわっており、三上が何を言っても聞く耳持たず、自分の意見を押し通そうとします。
リーダー的な存在であるため、多くの記者が集まったときにはまとめ役にもなっています。
- 手嶋(てしま)/坂口健太郎
広報室から回ってくる情報を記事にする記者で、実名報道にこだわり、秋川に続き三上に食って掛かる人物です。
三上家
- 三上 美那子(みかみ みなこ)/夏川結衣
元警察官で、ロクヨンでは身代金の受け渡し場所に最初に指定された喫茶店に潜入していました。
現在は三上の妻で、数年前に家出した娘が心配で引きこもりがちになっています。
- 三上 あゆみ(みかみ あゆみ)/芳根京子
三上の娘で、高校入学後引きこもり、父親に似ている自分の顔を憎んでいました。
整形を父親に反対されたことで家出してしまいました。
映画『64-ロクヨン- 前編』のネタバレあらすじ
ここからは映画『64-ロクヨン- 前編』の詳しい内容やネタバレを含みます。これから映画を楽しみたい!と思っている方はご注意下さい。
昭和64年、事件発生
昭和64年1月5日、一人で遊びに出かけた雨宮芳男(永瀬正敏)の一人娘・雨宮翔子(平田風果)が行方不明となり、身代金を要求する電話がかかってきます。
通報を受け到着した捜査員は、自宅班と追尾班に分かれ、身代金を受け渡す際に犯人逮を捕する計画をたてますが、父親の雨宮芳男が指定場所に着くたび別の場所を指定され、警察はかく乱されてしまいます。最終的に川へスーツケースごと投げ入れるよう指示され、流れ着いたスーツケースは発見できましたが中身はなく、犯人逮捕とはなりませんでした。
数日後、翔子ちゃんの遺体が廃車のトランクの中から発見されたちょうどその頃、昭和天皇が崩御し元号が昭和から平成へ変わったため、翔子ちゃん誘拐殺人事件は1週間しかなかった昭和64年に起きた未解決事件となり、関係者はこの事件のことを64(ロクヨン)と呼ぶようになります。
平成14年、ロクヨン事件の時効まであと1年
ロクヨン事件で追尾班を担当した三上義信(佐藤浩市)は現在、広報室の広報官を務めていました。
三上は数年前に家出した娘・あゆみを探すため、警務部長の赤間(滝藤賢一)に全国の警察に口利きしてもらっていたため、広報官としてマスコミに流す情報も赤間の指示に従うしかありませんでした。
そんな中、妊婦が起こした交通事故で、妊娠8か月という理由で加害者の名前が公表されないことに怒ったマスコミたちが三上を攻め始めます。この妊婦は警察関係者の娘だったため公表を控えるようにと通達がきており、三上はこれに逆らえず、マスコミとの溝はどんどん深まっていきました。
そんな時でした。警視庁長官がロクヨン事件の遺族宅に慰問すると決まり、許可をもらうため雨宮宅を訪問した三上は、時効まであと1年とタイムリミットが迫る中、現在の担当捜査員が雨宮とまったく接触していないと知り愕然とします。もちろん慰問は拒否されてしまいました。
広報課に帰った三上はマスコミに妊婦の実名を公表しろと攻め立てられ、実名報道できないのなら慰問のぶら下がり会見をボイコットするとも言われてしまいます。上司の赤間からは実名は公表するなと念を押され、理不尽に押し付けられたロクヨンの慰問許可を取って来いと追い詰められ苛立ちが募ります。
幸田メモとは
ある日、仕事を終え自宅に帰った三上は、妻・美那子(夏川結衣)が電話口で娘の名前を呼んでいることに気付き、受話器を奪いあゆみの名前を何度も呼びましたが、電話は無言のまま切れてしまいました。
あゆみ(芳根京子)が家出をしてから引きこもりがちになり憔悴しきっていた美那子でしたが、最近何度もかかってくる無言電話をあゆみだと信じ、三上の元同僚で美那子の先輩でもある村串みずき(鶴田真由)に励まされたこともあり、少し元気を取り戻しつつありました。
そんな時、警務部調査官の二渡(仲村トオル)が「幸田メモ」を探しているという情報を掴んだ三上は、当時のロクヨン関係者に話しを聞いて回りましたが、かん口令が敷かれており誰も話してくれません。
それでも諦めず調べ続けていると、自宅班だった日吉(窪田正孝)が犯人からかかってきた電話を録音できなかったことで犯人の声を保存できず、上司はその事実を隠ぺい、結果、翔子ちゃんを助けられなかったことで、同じ自宅班だった幸田(吉岡秀隆)が内部告発しようとしましたが結局握りつぶされ、この内部告発文書こそがが幸田メモであり、その事実は歴代の刑事部長の申し送り次項となっていることが判明します。
幸田も日吉も事件後に退職し、日吉は以後14年間実家の自室に引きこもり、幸田は仕事が安定せず何度も転職を繰り返していました。
新たな誘拐事件の発生
再び雨宮宅を訪ね翔子ちゃんの遺影に手を合わせた三上は、今までの警察の無能さや隠ぺい体質、そしてそれをごく身近で感じてきた雨宮の気持ちを考えると涙を抑えることができなくなり、雨宮に慰問をお願いすることができず帰ろうとしますが、その涙を見た雨宮は慰問を受け入れてくれました。
時効まであと1年と迫り、ロクヨンの再捜査に長官の慰問やぶら下がり会見が必要だと感じた三上は、妊婦が加害者となった交通事故の加害者の実名と、重体だった被害者が亡くなった事実をマスコミに公表し、今後は基本的に実名報道をすると約束しました。ぶら下がり会見に参加させるための公表なら無駄だと言うマスコミに、三上は自分の思いをぶつけます。
マスコミらは話し合いの結果ぶら、下がり会見に参加する旨を三上に伝え、広報部とマスコミが信頼関係を取り戻したと思った矢先、ロクヨンを模倣したと思われる誘拐事件が発生し、三上は刑事部からマスコミと報道協定を結ぶよう指示されます。
被害者の名前も発表されないことで、マスコミとの信頼関係は崩壊し、慰問も中止となりました。
映画『64-ロクヨン- 前編』の感想・評価
前後編に分かれた2部作の前編は、事件の内容とその後の警察の対応、そして幸田メモに関することと警察とマスコミとの関係性が描かれています。
ロクヨンの捜査から外れた三上が、14年を経てロクヨンに再度関わることとなり明らかとなった隠ぺいの事実がメインとなっていますが、こと大きく描かれていたマスコミとの険悪な関係は後編で描かれる三上の想いに繋がっています。
なぜマスコミとの関係をここまで大きく描いているのか前編を見ただけでは分かりませんでしたが、後編を見終わる頃には納得の描写でした。
後編はロクヨンを模倣した誘拐事件とロクヨンの犯人が明らかになります。
そこには雨宮という男の執念が実った瞬間と、ロクヨンという事件により深く傷ついた数人の男の人生が描かれています。
ぜひ後編もご覧ください。
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